情報用語辞典(X - 1 )
Xウィンドウ X Window System。 UNIX用のマルチウィンドウ表示ソフト。 ユーザーインタフェースの基盤となるソフトウェア。 UNIXでは、標準のウィンドウシステムとなっている。 クライアント-サーバ型のウィンドウ・システムで、画面表示を担当するサーバと、サーバに表示を依頼するクライアント(アプリケーション・プログラム)で構成される。 ウィンドウ・マネジャと呼ぶウィジェットが各種存在し、ウィンドウ・システムの見かけを変更できる。 例えば、Windows95に似たユーザーインタフェースにする「fvwm95」や、NextStep風にする「AfterStep」などがある。 現在の最新版は1996年12月から配布されているX11R6.3。 米MITのアテナプロジェクトが開発した。 1993年に設立された非営利団体、XコンソーシアムがMITから引き継いだ。 標準仕様を規定し、それに準拠したソフトウェアを開発し、配布した。 Xコンソーシアムは、1997年、Xウィンドウに関する権利をUNIX関連の標準化団体、X/Openグループに委譲した。 RFC1013で規定。
Xシリーズ勧告 X series Recommendation。 ITUで標準化されたデジタル・データ網に関する端末の基本インタフェースの標準規格についての勧告。
X線 X-ray。 波長0.01〜100Åの電磁波。 レントゲン線とも言う。 物質を透過する。
XACML XML Access Control Markup Language。 XMLでアクセス権限情報を交換するための技術。
XAFS X-ray Absorption Fine Structure。 物質にX線を照射し、吸収スペクトルから特定の原子の位置やその電子構造を解析する手法。 ザフスと呼ぶ。
XAML Transaction Authority Markup Language。 XMLの拡張仕様の電子商取引のための記述言語、およびそれを開発する業界団体。 2000年10月25日に米Bowstreet社、米HP社米IBM社、米Oracle社、米Sun Microsystems社の5社が共同設立。 電子商取引のトランザクション処理の標準化を目指す。
XAML eXtensible Application Markup Language。 米Microsoft社が開発しているLonghornで採用されたGUI作成のためのXML。 ザムルと呼ぶ。
X
Architecture
米Simplex Solutions社と東芝が開発した、LSIの配線設計手法。 4層配線と5層配線に斜め45度に傾いた向きを設定可能としたもの。 チップ性能向上、消費電力削減、歩留まり向上が同時に達成できる技術として注目。 2001年6月4日、同技術の実用化促進のため、コンソーシアムX Initiativeを設立。
XAUI 10 gigabit Attachment Unit Interface。 3.125Gbpsのデータ伝送速度を備えるトランシーバを4つ使って10Gbpsのデータを伝送するインタフェース。 ザウィと呼ぶ。
Xbase ボーランドのdBASE言語と互換性のあるデータベース言語の総称。 SQLデータを集合として扱うのに対し、Xbaseは一つ一つのデータを個別に扱え、ポインタ操作などができる。 ANSIが1993年にドラフトを配布しているが、dBASE III Plusレベルにとどまっている。 日本ではXbase言語標準推進委員会(JCXL)が標準化を検討している。
X-Box 米Microsoft社ソニーに対抗して開発している家庭用ゲーム機、およびその基本ソフトウェアの開発コード名。 Microsoft社は、これを機器メーカにライセンスして、機器メーカがゲーム機を製造、Microsoftのブランド名で発売する。 2000年3月10日に正式発表された。 2001年秋の発売が目標。 2000年12月22日、Microsoft社は、日米は予定通り2001年秋、欧州での発売は2002年と発表。 マイクロプロセッサには、600MHzの86系プロセッサを使用。 メモリには、システムクロック200MHz、バス幅64bitのDDR SDRAMを採用する。 描画用LSIは、米nVIDIA社が開発中の3DグラフィクスLSI(X-Chip)。 4倍速のDVD-ROM装置、8GBのHDDを標準搭載。 通信ポートとしては、USB10/100BASE-Tを装備。 また、標準APIであるDirectXを採用し、パソコン用ゲームソフトの移植を容易にした。
2001年1月7日、X-Box本体を初公開。 Windows2000ベースの専用OSを搭載。 カスタマイズされた733MHz版PentiumV、米nVIDIA製のグラフィックスチップ、8GBのHDDCATVADSLなど高速インターネット接続用のEthernetポートなどを備える。 パソコン用アプリケーションソフトを動作させることはできない。 インターネットのWeb検索やメール利用なども想定していない。 コントローラーを接続するインタフェースUSB規格を一部カスタマイズしたXbox専用インタフェースで、USB、IEEE1394という各種周辺装置を接続するためのインタフェースは持っていない。
2001年11月8日、北米にて開始予定。
2001年8月27日、X-Box日本語版の2002年2月22日への発売延期を発表。 また、DVDビデオの視聴に別売りのDVDキットが必要なことも同時発表。
2001年9月21日、11月15日への発売日延期を発表。
2001年11月15日、全米で発売開始。 販売価格は299ドル。
2002年2月22日、日本で発売開始。
2002年3月14日、欧州とオーストラリアで発売開始。

[X-Boxとプレイステーション2の比較] (参考:日経エレクトロニクス2000年3月27日号)
項目 X-Box プレイステーション2
マイクロ
プロセサ
アーキテクチャ 86系(PentiumVベース)の
専用チップ
Emotion Engine
動作周波数 600MHz以上 294.912MHz
主記憶 64MB DDR SDRAM 32MB DirectRumbus仕様
DRAM
主記憶の
最大データ転送速度
6.4GB/s 3.2GB/s
ジオメトリ演算器
(性能)
不明 あり(6.2GFLOPS)
グラフィクス
LSI
動作周波数 300MHz 147.456MHz
フレーム・バッファ 主記憶とDRAMを共用 4MBのDRAM内蔵
フレーム・バッファの
最大データ転送速度
6.4GB/s 48GB/s
ジオメトリ演算器
(性能)
あり(140.1GFLOPS) なし
グラフィクス
描画性能
ポリゴン描画性能 3億ポリゴン/秒 660万ポリゴン/秒
ピクセル
塗りつぶし性能
48億画素/秒 24億画素/秒
外部記憶装置 HDD(8GB)、DVD-ROM、
メモリ・カード
DVD-ROM、メモリ・カード
入出力インタフェース ゲーム・コントローラ・ポート
(4本)、USB互換ポート、
Ethernet
ゲーム・コントローラ・ポート
(2本)、USB、IEEE1394
PCMCIA
出荷時期 2001年秋 出荷中(日本)、
2000年秋(米国)
X-Box360 2005年5月13日、米Microsoft社が発表した次世代家庭用ゲーム機。
2005年11月22日、米国発売開始。
2005年12月10日、日本発売開始。
XBRL Extensible Business Reporting Language。 米NASDAQ米Microsoft社、米Price-waterhouse Coupers(PwC)社が開発した、XMLをベースとする財務諸表記述言語。 2002年8月6日、運用開始。
XCBF XML Common Biometric Format。 XML共通バイオメトリック・フォーマット。 バイオメトリクス(人間の生体情報)データの形式を定めるCBEFF規格をエンコードし、XMLベースのフォーマットに変換したもの。
X-Chip 米Microsoft社X-Boxに搭載される米NVIDIA社製専用3Dグラフィクス LSIの開発コード名。 目標グラフィクス性能は、ポリゴン描画性能で3億ポリゴン/秒、ピクセル塗りつぶし性能で48億画素/秒。 PS2Graphics Synthesizerの性能をはるかに凌駕するものとなる。 座標変換や光源計算等を行うための、140.1GFLOPSの浮動小数点演算性能を持つジオメトリ演算器を内蔵し、また主記憶をマイクロプロセッサと共有するUMA技術を採用している。 製造プロセスは当初、0.15μmで、0.13μmに微細化の予定。
XCO Crystal-controlled oscillator。 水晶制御発振子。
xCP extensible Content Protection。 米IBM社が開発したコンテンツ管理技術。 1つのドメインに登録された機器だけにコンテンツの伝送を許可する。
XCU transmission control unit。 通信制御装置、伝送制御装置。
XDA eXternal Data Representation。 遠隔手続き呼び出しで使うデータ表現形式の一種。
XDCR transducer。 トランスデューサ、変換器、振動子、送受波器、等を意味する。
XDocs 2002年10月9日に、米Microsoft社が発表した、開発中のOfficeアプリケーションの一つ。 ネットワークでのXML対応データベースの情報検索機能を、他のOfficeアプリケーションへ付加するための製品。 製品出荷は2003年半ばの見込み。
XDR Extended Data Representation。 遠隔手続き呼び出しで使うデータ表現形式の1種。
XDR 2003年7月10日、米Rambus社、東芝、エルピーダが発表した、次世代メモリ。 動作周波数は3.2GHz。 データ転送速度は6.4GByte/s〜12.8GByte/s。 将来は動作周波数6.4GHzを目標。 2004年製品化、2005年量産予定。 開発コード名、Yellowstone
2004年2月、Rambus社がIDFで公開。 2005年中に発売開始される見込みのソニー・コンピューターエンタテインメントのPlaystation3に採用予定。
xDSL x Digital Subscriber Line。 既存のメタリック銅線電話加入線を使用して高速データ伝送を行う技術の総称。 ADSLSDSLHDSLVDSLなどがある。 通常の電話回線を使用した場合、データ通信は通話用の周波数と異なった高い帯域を使用するので、電話とデータ通信を同時に利用できる。
Xeon 2001年5月21日に米Intel社が量産出荷を開始したサーバ及びワークステーション向けの高性能プロセッサ。 ジーオンと呼ぶ。
アーキテクチャNetBurstを採用。 1.7GHz/1.5GHz/1.4GHz版の3製品を発表。 2次キャッシュは256kB。 チップセット860。 外部バスのクロック周波数は400MHz。 データ転送速度は最大3.2GB/s。
2001年9月25日、2GHz版を発表。
2002年4月23日、2.4GHz版発表。
2002年9月4日、低電圧版1.6GHz発表。 FSB 400MHz、2次キャッシュは512kB。
2002年9月11日、2.8GHz版、2.6GHz版発表。
2002年11月18日、FSB 533MHzの新製品発表。 クロック周波数は、2.80GHz/2.66GHz/2.40GHz/2GHz。 hyperthreadingに対応。 SPECint2000スコアは1032(2.8GHz版)。
2003年3月10日、3GHz/3.06GHz版発表。 FSBはそれぞれ、400MHz、533MHz。
2003年7月14日、1MBの3次キャッシュを搭載した3.06GHz版を発表。
2003年10月6日、3.2GHz版発表。
2004年6月28日、64ビット拡張機能を組み込んだ新型Xeonプロセッサを発表。 デュアルプロセッサシステム向け。 3.6GHz/3.4GHz/3.2GHz/3GHz/2.8GHzの5種。 90nm製造プロセス採用。 FSBは800MHz。 開発コードNoconaと呼ばれていたもの。
2005年9月26日、3.8GHz版/2.8GHz版及びXeon LV(低電圧版)3GHz/Xeon MV(中電圧版)3.2GHz発表。 2次キャッシュは全モデル2MB。
2005年11月1日、デュアルコアXeonを出荷開始。 動作速度3.0GHzの「7040」「7041」、2.80GHzの「7030」、2.66GHzの「7020」。 デュアルシステムバスは667MHz。
2006年10月10日、デュアルコア版Xeon、2.8GHz版発表。 各コアのFSBは800MHz、2次キャッシュは2MB。
Xeon DP Xeon MPと区別するために、デュアルプロセッサ向けXeonをXeon DPと呼ぶ。
Xeon LV 2006年3月14日、米Intel社が発表した、低電圧版Xeon プロセッサデュアルコア。 クロック周波数は、2.0GHz及び1.66GHz。
Xeon MP 2002年3月13日、米Intel社が発表した、マルチプロセッササーバ向けのマイクロプロセッサ。 動作周波数は1.40GHz/1.50GHz/1.60GHz。 3次キャッシュを搭載(1.40GHz/1.50GHz版は512kB、1.60GHz版は1MB)。
2002年11月5日、2GHz/1.9GHz/1.5GHz版を発表。 hyperthreadingに対応。 3次キャッシュは、2GHz版が1.5MB、1.9GHz/1.5GHz版が1MB。
2004年3月3日、3GHz版/2.80GHz版/2.20GHz版を出荷開始。 3次キャッシュは、3GHz版が4MB、2.80GHz/2.20GHz版が2MB。
XFCN external function。 外部関数。
XFDL Extensible Forms Description Language。 企業や官庁で使われる複雑なフォームをデジタル化するXML。 1998年9月、米UWI Unisoft Wares社などからの提案を公開。
XFERキー NECのPC-9800シリーズやその互換機のキーボード上にあるキーの1つ。 スペースバーの右側にあり、標準ではかな漢字変換を行う時の変換キーとして使用される。 またCtrlキーと一緒に押すことによって、標準では日本語処理モードに入ることができる。
XFree86 XFree86 Project(http://www.xfree86.org/)が開発する自由に再配布可能なX Window System。 もともと、x86プラットフォーム向けに開発が始まったためこの名がある。
XGA eXtended Graphics Array。 米IBM社が提唱した1024×768ドットのグラフィクス表示規格。 VGAの上位規格で、VGA用のソフトはXGAでも動作する。 26万2144色の16色を同時表示し、ビデオメモリの拡張により、256色まで表示できる。 256色を超える1024×768ドットの表示規格はSGVAがサポートしているが、XGAに準拠していなくても、1024×768ドット以上の解像度をXGAと呼ぶこともある。
XGMII 10Gigabit Media Independent Interface。 10GbpsのEthernetの標準規格における媒体非依存インタフェース
XGPU X-Box Graphics Processing Unit。 米Microsoft社X-Box用プログラマブル3次元グラフィクスLSITSMCの0.15μmプロセス使用。
XGXS XGMII Extender Sublayer。 10GbpsのEthernetの標準におけるレイヤの1つで、パラレル/シリアル変換を担う。
XHTML eXtensible HyperText Markup Language。 拡張可能HTML。 HTMLとXMLを統合させた言語仕様。 2000年1月26日にW3Cが、XHTML 1.0を勧告した。 HTML 4.0をXMLのアプリケーションとして書き直した。 2001年5月31日、W3CがXHTML 1.1とRuby Annotationを勧告として発表。
XHTML
Basic
2000年12月19日、W3CがW3C勧告として公開した、Web コンテンツの最新記述言語(http://www.w3.org/TR/2000/REC-xhtml-basic-20001219/)。 XHTML 1.0を小型機器向けに簡素化したものでXHTML 1.0のサブセットになっている。 また、C-HTMLXMLで表現できるようにした仕様でもあり、C-HTMLの後継仕様の位置付けとなる。
XIM X Input Method。 X Windowアプリケーションのキーボード入力システムに関する規定。 日本語や中国語、ハングルなど変換処理が必要な言語で用いる。 日本語の場合は、かな漢字変換ソフトと情報をやり取りするための規定となる。 1994年4月から配布されているX11R6で導入された。 UNIXでは、かな漢字変換ソフトがクライアント-サーバ型の形態を取ることが多く、 XIMは事実上、かな漢字変換ソフトのクライアント部(IMサーバ)とアプリケーション・プログラムの間のプロトコルである。
XIMP X Window System Input Method Protocol。 Xウィンドウ・システムの2バイト形文字入力プロトコル
X Initiative 2001年6月4日、X Architectureの実用化促進のため、設立されたコンソーシアム。
XIP eXecute-In-Place。 PCカードに格納したアプリケーション・プログラムを直接実行すること。
XJACK PCカードタイプのモデムカードで主に採用されているモジュラージャックの形状。 従来のカードタイプモデムと異なり、直接モジュラーケーブルモデムに接続できるため、専用ケーブルを持ち運ぶ必要がなく携帯性に優れている。 その反面、強度の問題やカードを2枚差した場合、他のカードの抜き差しに影響が出るなどの問題がある。
XKMS XML key management specification 。 米VeriSign社、米Microsoft社、米webMethods社の3社が共同開発した、電子商取引向けのPKI鍵管理仕様。 2001年4月、W3Cが承認。
XKP Extended Kanji Processing。 拡張漢字処理仕様
XLANG 米Microsoft社が開発した、XMLビジネス・プロセス言語。
XLink XMLデータ間のハイパーリンクを指定するための仕様。 XPointerと組み合わせて使う。 HTMLのリンクより機能が豊富。 XMLデータ間の双方向リンクや、複数のXMLデータに対するリンクを指定できる。 2001年6月27日、W3Cが勧告。