情報用語辞典(フ - 4 )
フロー制御 flow control。 データ通信の際に、データの流れ(フロー)を一時中断したり再開したりすること。 データを漏れなく伝えるのが目的。 パソコン通信では、ソフトウェアで行うXON/XOFF方式とハードウェアで行うRTS/CTS方式が多く用いられる。
ブロードキャスト broadcast。 LAN上の全端末に対する一斉同報。 データ送信に先立つあて先アドレスの発見等に利用される。
ブロードキャスト・
ドメイン
broadcast domain。 ブロードキャスト・フレームが届く範囲。
ブロードキャスト・
フレーム
Broadcast Frame。 LANに接続されている全ての端末に送信する際に使用するフレーム。 MACアドレスは、FF.FF.FF.FF.FF.FF。
ブロードバンド broadband。 広いネットワーク帯域のこと。 ダイヤルアップ接続に対するDSLCATV、無線、衛星などを用いたインターネットアクセス帯域を指す。
プロービング probing。 ネットワークトラフィックを監視、把握すること。
プロキシ proxy参照。
プロキシ型 IPv4IPv6間の通訳を行う手法の一つ。 プロキシ・サーバをデュアル・スタック対応とし、プロキシ・サーバ上でIPv4とIPv6をつなぐ。
プロキシ・サーバ Proxy Server。 WWWなどインターネットの様々なサービスへのアクセスを中継するためのソフトウェア、またはサーバ・マシン。 Proxyは「代理」という意味。 プロキシ・サーバが役立つケースは次の2種類。 1つは、社内ネットワークとインターネット間でアクセス制御を行う場合。 プロキシ・サーバを使えば、インターネットから社外へのアクセスは禁止して、社内の許可したユーザーだけがインターネットの特定のサービス(WWW、メール、FTPなど)を使えるようにするといった設定ができる。 アクセス制御に使うプロキシ・サーバは、通常ファイアウォール・マシン上で動作させる。 もう1つは、社内ネットワークとインターネット間のトラフィックを軽減したい時に使う(キャッシュ機能)。 例えば、社内のユーザーがあるWWWのページにアクセスすると、その内容をプロキシ・サーバは一定期間記憶しておく。 次に別のユーザーが同じページにアクセスした場合は、インターネットにアクセスする必要はなく、プロキシ・サーバが持つ情報をユーザーに返送すれば良い。 こうすればインターネット・アクセスの頻度を減らせる。 欧州CERNがフリー・ソフトとして配布しているWWWサーバなどがこうした機能を持つ。
ブログ blog。 ウェブログの略称。
プログラマ programmer。 コンピュータプログラムの論理を考え、そのコードを作成する人。
プログラミング
言語
Programming Language。 計算機の動作を人間が記述するための言語。 「人間が」というところが重要で、ただ記述するだけなら全ての動作は万能チューリングマシンと呼ばれる簡単な計算モデルで模擬できる。 しかしチューリングマシン語で大きなプログラムを書くことは人間の能力を超えている。 逆に言えば、同じ計算内容でも言語が変われば書きやすさが変わる。 だから複雑高度なプログラムでも「何だこんなの簡単に書けるじゃない」と思い込ませて実際に書かせてしまうのが良いプログラミング言語である。
プログラム・
カウンタ
program counter。 プログラムの実行を制御するため、現在及び次の命令の実行アドレスを保持するレジスタ、または変数。
プログレッシブ
JPEG
Progressive JPEG。 JPEGの保存形式の一つ。 画像を表示する際に解像度の低い全体像が表示され、だんだんと解像度が高くなるように表示される。
プロジェクト project。 一つのソフトは、通常、複数のファイルから成る。 それらの、一つのソフトを構成するファイルのまとまりをプロジェクトと呼ぶ。 Visual C++5.0では、App Wizardを利用して、プロジェクトのスケルトンとなるソース・コードを自動生成させることができる。
プロジェクト
「あすか」
EIAJが推進する、半導体先端技術共同開発計画。 2001年4月スタートの5ヶ年計画。 0.1〜0.07μmのSOCの設計技術、デバイス・プロセス技術の開発が目標。 設計技術はSTARC、デバイス・プロセス技術はSeleteが担当。
プロジェクト
マネージャ
Project Manager。 通産省が認定する高度情報処理技術者資格の一つ。 システム開発プロジェクトの計画、運営管理を遂行する業務に従事する。 具体的には、システム化計画に基づいたプロジェクト計画書の作成やプロジェクトの進捗状況の把握、システム開発の上位責任者に対する報告などを担当する。
プロセスブラック process black。 CMYの3色のインクを使って黒を表現すること。 低価格インクジェットプリンタでは、文書とカラー原稿で黒/カラーインクを使い分けることを前提にして、両インクの同時装着ができない機種がある。 これらの機種では黒の表現はCMYのドットを密に並べて行う。 三原色としては黒になる理屈だが、やはり黒インクと違って茶色っぽい黒になるため、印刷結果を見てもどことなく締まりのない画になってしまう。
プロセスルール process rule。 半導体集積回路を作成する場合に、どのぐらいの細かさで回路を作り込むかという技術的尺度を「プロセスルール」(略して単に「プロセス」)という。 従って「0.25ミクロンプロセス」といえば、半導体材料上に0.25μm(マイクロメートル、1/1000000m、ミクロンはμmの古い呼び方)の細かさで回路を作り込むことを言う。 ちなみに、初期のPentiumUプロセッサは0.35ミクロンプロセスで製造されていたが、最新の400MHz版PentiumUなどは、0.25ミクロンプロセスで製造されている。
ブロセッサ Processor。 (1)ある処理を行う装置、システムのこと。
(2)CPUのこと。 特にCPUチップを指すことが多い。
ブロック暗号方式 共通鍵暗号の一方式。 共通鍵暗号はブロック暗号とストリーム暗号の2種類に分類される。 ブロック暗号はデータを一定のまとまった長さごとに暗号化する方式。 これに対し、ストリーム暗号はデータを1ビットずつ暗号化する方式。
ブロック長 暗号化を行うデータのまとまりの長さ。 もちろんブロック長が長い方が解読されにくい。 DES暗号のブロック長は64ビットであるが、NISTでは安全性を高めるために次期米国標準暗号はブロック長を128ビットと規定している。
プロッタ plotter。 コンピュータに接続する印刷装置の1種。 主にCADなどで作成した図面を書き出すのが目的。 小型のものは平面に固定された紙面上をペンが上下左右に移動する方式が多く、大型のものは紙を前後に移動させてペンが左右に動く方式が多い。 複数のペンを選択できるので、色や太さも変えられる。 インクジェット方式のものもある。
フロッピー
ディスク
floppy disk。 FD参照。
プロテクトメモリ protect memory。 8086やV30では、アドレスが00000h〜FFFFFhまでの1MB分のメモリしか扱えないが、80286以上のCPUでは、100000h以上のアドレスにあるメモリを扱える。 これが、プロテクトモードメモリ、単にプロテクトメモリ、PMメモリとも呼ばれる。 プロテクトモードメモリは、リアルモードでは使用できず、利用にはCPUがプロテクトモードで動作する必要がある。 一般にMS-DOSはリアルモードで動作しているが、 MIMEM.SYSなどのXMSドライバを組み込むことにより、このドライバが一時的にリアルモードとプロテクトモードを切り替えて、 プロテクトメモリ(XMSメモリ)をプログラムのデータ領域などとして利用できるようになっている。 また、プロテクトモードの1つである仮想86モードでは、仮想EMSドライバを使うことにより、プロテクトモードメモリをEMSメモリとしてエミュレートできる。
プロテクトモード protect mode。 80286以上のCPUの動作モードの1つ。 保護仮想アドレスモードなどとも呼ばれる。 マルチタスクなどを実現する際、それぞれのタスクが利用するメモリを他のタスクからアクセスできないようにメモリを保護できる。 このモードでは、1MBを超えるメモリをCPUが直接アクセスできるため、WindowsOS/2などの登場を引き起こした。
プロテクトモード
メモリ
protect mode memory。 プロテクトメモリ参照。
プロトコル protocol。 元は外交儀礼と意味。 二つのコンピュータが通信を介して情報をやり取りするための規則のこと。 送信中に発生した誤りの検出方法や訂正方法などが規定されている。 様々なレベルのプロトコルが存在する。 物理的なプロトコルとしては、RS-232Cやモデムの変調方式がある。 その上位には、通信中のデータエラーの排除に始まり、通信路の確立や通信相手の確認などを行うプロトコルがある。 プロトコルにはITU-TやJISなどで正式に定められているものもあれば、一部のメーカーやアマチュアが作ったものが一般化して標準となったものなど様々ある。
プロトコル
アナライザ
Protocol Analyzer。 データ通信ネットワークプロトコルを、構成要素レベルで分離し、解析することができる装置。 モニタ機能、シミュレーション機能を有する。 ネットワークの障害解析、通信システムの開発、調整用のツールとして利用。
プロトコル
番号
通信に使用されるプロトコルを識別するための番号。 ポート番号やパラメータなど。
プロトタイプ prototype。 プログラムやハードウェアなどの試作版、試作品のこと。
プロトタイプ宣言 prototype declaration。 関数を定義したり使用する前に、その関数の型と引数の型を宣言すること。 C/C++言語では、通常、ヘッダ・ファイルに記述する。
プロバイダ provider。 ISP参照。
プロバイダ責任法 インターネット上でプライバシー侵害や誹謗中傷などの被害を受けた人が接続事業者(プロバイダ)に対し、情報削除請求と、損害賠償訴訟の際に必要な送信者情報の開示請求ができる制度。 総務省が2001年国会への法案提出を予定。
2001年10月30日、法案が閣議決定。 内容は、被害者がプロバイダへ「情報削除」や「発信者情報の開示」を請求できる、プロバイダは発信者の同意を得た上で実行、発信者の同意がない場合は被害者へその旨を通知、最終的には司法判断、というもので、責任の所在と、開示ルールを明確化したもの。
2001年11月22日、法律成立。 正式名称は、「特定電気通信役務提供者の損害賠償責任の制限及び発信者情報の開示に関する法律」。 2002年11月30日、公布。 2002年5月27日、施行。
プロパティ Property。 (1)クラスのメンバ変数のこと。 あるクラスを外部から操作する場合、プロパティとメソッドが使える。 そのクラスの外部からアクセスできるよう、Public宣言したメンバ変数を、特にプロパティと呼ぶ。 オブジェクトの属性といった意味がある。
(2)Windowsで、周辺機器やソフトなど操作する対象に関する情報をまとめたもの。 ここで設定を変えることが多い。
プロパテント Pro-Patent。 特許重視、特許保護のこと。
プロファイル Profile。 Bluetoothで製品群ごとにその特徴に合わせたプロトコルをまとめたもの。
プロフィット・
プール
Profit Pool。 ある業界の利益の総称。 例えば、パソコン業界の場合、パソコン・メーカ、周辺機器メーカ、部品メーカ、ソフトウェア・メーカ、サービス業者などが上げている利益の総額を指す。
プロポーザル Proposal。 基本的にWebサイトからユーザーに送るプライバシー・ポリシーに関する宣言文。 Webサイト運営者、必要とする個人情報の内容、使用目的・範囲などが記述されている。
フロントエンド
プロセッサ
Front-End Processor。 FEP参照。
分割出願 divisional application。 特許出願において、当初の出願内容が複数の発明を含む場合、これを分けて出願する手続きのこと。
分岐予測 CPUの高速化アーキテクチャのひとつ。 分岐命令の終了前に分岐先を予測し、次の命令を先行して処理する。
分散 variance。 (1)データのバラツキの尺度。 サンプルデータの場合は、平均値からの偏差の二乗の和を自由度で割ったもの。 母集団の場合は、母平均からの差の二乗の期待値。
(2)確率変数が取る値のバラツキ。 確率変数のそれぞれの値と期待値の差を2乗したものの全合計を(確率変数の個数-1)で割った値。
分散オブジェクト distributed object。 ネットワーク接続された複数のコンピュータ上に配したソフトウェア(オブジェクト)が、互いの物理的な配置を考慮することなく連携するための機構。 オブジェクトの相互運用性を図るため、OMGと呼ぶ業界団体がオブジェクト間の通信機構の仕様CORBAを策定している。 これに対し、米Microsoft社OLEをベースにした独自技術DCOMを推進している。
分散型OS distributed operating system。 ネットワーク上で他のコンピュータと連動して処理を実行するためのOS
分散データベース distributed database。 データベースの物理的資源がネットワーク上に分散しているデータベース。
分散ファイル
システム
複数のコンピュータに分散しているファイルを、ネットワークを介して1台のコンピュータ上のファイルのように管理するシステム。
分散分析 Analysis of Variance。 測定値全体の分散を、いくつかの要因効果に対応する分散と、その残りの誤差分散とに分けて、検定や推定を行うこと。 通常、分散分析表を用いる。
分断化市場 Fragmented Environment。 売り手及び買い手が取引相手を見つけ難い市場。