情報用語辞典(フ - 2 )
賦課金制度 1999年7月の工場出荷分より適用開始された、ディジタル録音・録画装置や記録媒体に賦課金を上乗せしておき、これを著作権団体に再分配する制度。 なお、MDなどが対象のディジタル録音の賦課金制度は1993年6月1日に開始されている。 賦課金料率は出荷額の1%。 録画パソコンHDD録画装置は現状では対象外。
負荷分散装置 load balancer。 同一のWeb コンテンツを持つ複数のWWWサーバがある場合に、WWWサーバへのアクセス要求を自動的に振り分ける装置。 各WWWサーバのCPU負荷を監視して、負荷の少ないサーバにアクセス要求を転送できる製品もある。
不揮発性メモリ non-volatile memory。 コンピュータ本体や周辺機器の電源を切っても記憶内容を保持できるメモリROMも不揮発性メモリといえるが、通常は電池で電源供給されているRAM、もしくは電源無しでも内容を保存できるSRAMのことを指す。 ノートパソコン主記憶メモリ外部記憶装置に使用される。
複合型プリンタ プリンタ本来の機能に加えて、コピーやスキャナ、ファクス、モデム機能などを有機的に一体化したプリンタのこと。
ふくそう convergence。 「輻輳」と書く。 ネットワーク上の一個所にトラフィックが集中すること。 処理の遅延だけでなく、能力を超えるとデータの喪失も発生する。
符号化 encoding。 情報を符号に置き直して表現すること。
符号化空間 ISOで規定する文字の符号化空間は群、面、区、点から成り立っている。 群は00〜FFHまで256ある。 一つの群は00〜FFHまでの256面、一つの面は00〜FFHまでの256の区と256の点からできている。 現在では、群00面00(256×256=65536文字が登録できる)がBMP(basic multilingual plane:基本多言語面)として、Unicodeの文字が登録されている。 Unicode 1.0イコールBMPと考えてよい。
富士通 情報通信機器、半導体の大手メーカ。 1935年(昭和10年)6月20日、富士電機製造(株)の電話部所管業務を分離して、富士通信機製造株式会社として設立された。 初代社長は富士電機吉村社長が兼任。
不正アクセス
禁止法
不正アクセス行為の禁止等に関する法律。 1999年6月29日衆議院を全会一致で通過、同8月6日、参議院も全会一致で可決された。 1999年8月13日に公布、2000年2月13日より施行。 他人のパスワードIDを無断で使用してネットワークにアクセスする行為、他人のパスワードやIDをアクセス先を明らかにして第三者に無断で提供する行為等を禁止する。 単なる覗き見も処罰の対象となる(1年以下の懲役または50万円以下の罰金)。 また、ネットワーク管理者も不正アクセスを防止するためのセキュリティ対策への努力義務を負う。 但し、パスワードやIDの第三者への提供に対する罰則は30万円以下の罰金となっており、被害と刑罰のアンバランスが指摘されている。 (覗き見よりもパスワードやIDの漏洩の方が大きな被害となる可能性が高い。) なお、海外から国内への、あるいは国内から海外へのアクセスに関しても、同法が適用されるというのが警察庁の見解。
不正アクセス
対策促進税制
法人(特別償却は資本金1億円以下の企業)及び個人事業主がファイアウォール構築などのセキュリティ対策を行った場合に20%の特別償却、固定資産税の減額(2/3)ができる制度。 期間は2000年4月から2002年3月までが対象。
不正競争防止法 Unfair Competition Prevention Law。 1934年制定。 不正な競争行為を規制するために設けられた法律。 1993年5月に全面改正され、違反者に対する制裁が大幅に強化された。 不正競争行為としては、(1)周知の他人の商品表示(商号、商標、容器、包装など)と極めて類似しているものを使用して、本物の商品と混同させる行為、(2)著名なブランドの持つ信用を利用する行為(業種、業務内容は関係ない)、(3)デッドコピー商品を本物の商品が販売された日から3年以内に販売する行為、(4)他社の営業秘密を不正な手段で入手して使用する行為、(5)商品の原産地や品質、内容、製造方法、用途、数量などを虚偽に表示する行為、(6)競争関係にある他人の信用を害する虚偽の事実やうわさを流す行為、等がある。
ブックマーク Bookmark。 よく利用するURLを登録しておくこと、また、ブラウザのその機能のこと。
ブックマークレット Bookmarklet。 ブラウザブックマークに登録する短いJavaScriptのこと。 ブラウザの機能拡張に使用。
プッシュ型
情報サービス
ユーザーが情報を収得するためのアクションを行わなくても、TV放送のように、情報が自動的に配信されるサービス。 コンピュータの世界では、インターネットを利用して配信されるニュースや株式情報を、専用ブラウザで受信させるサービスを指す。 代表的なものとして、日本でも1997年から提供サービスを開始した「PointCast」などがある。 また、Internet Explorer4.0の「チャンネル購読」、Netscape Communicatorの「Netcaster」など、主要なWebブラウザにもプッシュ受信機能が組み込まれているが、相互に互換性はない。 一般的に、TVの民放と同じく広告を掲載する企業によってサポートされているため情報料は必要ない。 対して、WWWなどユーザーが能動的に情報にアクセスする方式は、プル型情報サービスと呼ばれる。
物理層 physical layer。 OSIで規定されたプロトコル層の7階層モデルの第1層(最下層)の名称。 DTE/DCE インタフェースの物理的、電気的および論理的インタフェース条件を規定。
物理フォーマット physical format。 ハードディスクフロッピーディスクなどの補助記憶をハードウェアが認識できるように整理すること。 実際には、ディスクに同心円状にあるトラックを更に分割してセクタを作り、ディスクコントローラが制御できる状態にすること。 フォーマットには、こうした物理フォーマットと論理フォーマットの2種類が有り、前者は低レベルフォーマット、後者は高レベルフォーマットという。
不動産投資信託 Real Estate Investment Trust。 REIT参照。
浮動小数点 floating-point。 コンピュータ内部の数値表現法のひとつ。 数値を0以上1未満の仮数部aと、2のべき乗を表す指数部eに分け、a×2eとして表現する。
歩留 yield。 「ぶどまり」と呼ぶ。 原材料または部品の投入量に対する産出量または完成量の比率。
踏み台 第三者のサーバを中継してスパム・メールを送信したり、他人のマシンの管理者権限を乗っ取ったりして、そこから他のホストに不正なアクセスを試みる行為などを指す。
浮遊ゲート Floating Gate。 フラッシュ EEPROM等で、電荷を蓄積してビット情報を格納する部分。
プライス・キャップ price cap。 郵政省が料金の上限を設定する規制方式。 2000年10月より、NTT地域会社の電話、ISDN料金に適用予定。
プライバシー
マーク
privacy mark。 企業の個人情報保護体制が「JIS Q 15001」に準拠しているとして認証されていることをあらわすマーク。 日本情報処理開発協会が推進する(http://www.jipdec.or.jp/security/privacy/)。 付与対象はWebサイトだけではなく、各種調査や医療、結婚紹介サービスに関わる情報を扱う事業者全体。 認定マークの有効期間は1年。
プライベート型
市場
Private Marketplace。 一つの企業が複数の取引業者を囲い込み、自社のシステムをベースにクローズドな市場を形成するもの。
プライベート
IPアドレス
private IP address。
社内LANなど、組織内に閉じたネットワーク内だけで利用できるIPアドレス。 閉じた組織内であれば、自由に使用できる。 利用できるアドレスは、RFC1918で定めている。
クラス アドレスの範囲
A 10.0.0.0〜10.255.255.255
B 172.16.0.0〜172.31.255.255
C 192.168.0.0〜192.168.255.255
プライマリ・サーバ Primary Server。 通常使用するメインのサーバ。 プライマリ・サーバをバックアップするものをセカンダリ・サーバと呼ぶ。
プライマリ・ドメイン・
コントローラ
Primary Domain Controller。 WindowsNTユーザー管理システムで、ユーザー・アカウント情報の原本を保持するサーバ。 情報の変更は常にこのサーバで行う。 1ドメインにつき1台しか設置できない。 バックアップ・ドメイン・コントローラとして任意の台数の複製を設置できる。
ブラウザ browser。 WWWサーバに蓄積した情報を見るためのソフト。
ブラウザボード 1999年にNTTドコモが発売した携帯情報端末。 Webブラウザやメール送受信、スケジュール管理などの機能を持つ。 携帯電話やPHSと接続可能。
ブラウン管 CRTのこと。 管面の裏側の蛍光膜に、電子銃から出た電子ビームを当てて発光させる。
プラグ アンド プレイ Plug&Play参照。
プラグイン plug-in。 (1)アプリケーション・ソフトに機能を付加するためのソフトウェア・モジュール。 大別してアプリケーション本体が対応していない形式のデータを表示するものと、アプリケーションにない機能を付加するものがある。 プラグインの作成方法は公開されるのが普通。 (2)WWW ブラウザが対応していないフォーマットのファイルを、WWWブラウザ上で表示できるようにするためのアドイン・ソフト。
フラクタル fractal。 海岸や雲など複雑な図形を統一的に表せるように、一般に使われる空間の次元(位相次元)以外にフラクタル次元と呼ぶ尺度を採用した概念。 その形状をどこまで細かく眺めていっても、同じ形が現れる自己相似性を持つ。
フラグ
メンテーション
fragmentation。 (1)HDD上で一つのファイルがいくつかの領域に分散され格納されること。
(2)ルータなどの通信機器がデータを分割して長さを短くする処理のこと。
ブラクラ Browser Crasher。 WWWブラウザセキュリティ・ホールや脆弱性を利用して、不正な処理を行わせたり、マシンに悪影響を与えたりするソフトウェア
プラスチックの
難燃剤
fire retardant of plastic。 引火などによって燃えにくいように、プラスチックに混合する材料。 臭素系難燃剤、リン系難燃剤、水酸化アルミ系難燃剤などが使用される。 臭素系難燃剤の一部は、機器の使用後焼却した際にダイオキシンなどの有害ガスを発生することが指摘されている。
プラスチック
光ファイバ
Plastic Optical Fiber。 光信号を伝送するための伝走路。 断面は円形で、光信号が通る中心部(コア)と、それを囲む周縁部(クラッド)から成る。 コア、クラッドともプラスチックで構成する。 (両方とも石英ガラスで構成するのがガラス光ファイバである。)
プラズマ
ディスプレイ
plasma display。 プラズマ化したHe(ヘリウム)ガスやNe(ネオン)ガスのグロー放電現象による発光を利用したフラットパネルディスプレイ。 コントラストが高い、反応速度が速い、明るく視野が広い、などの利点がある。
ブラックボックス black box。 使用方法は公開されているが、内部の構造については情報公開されていないハードウェアソフトウェアパソコンでは、心臓部ともいえるBIOSがブラックボックス化されることが多い。
フラッシュメモリ Flash-memory。 書換可能な読出し専用メモリであるPROMのうち、電気的に内容を消去できるEEPROMの一種。 一般的なEEPROMでは1bitに2つのトランジスタが必要なのに対し、フラッシュメモリでは1つのトランジスタで済む。 DRAMに比べて安価でバックアップ電源が不要、ディスクに比べて小型で衝撃に強い(1000Gまで耐える)などの特徴を持つ。 内容の書き換えはブロック単位で行うため、頻繁に書き換えが必要な用途には向かないといわれていたが、最近ではブロック(セクタ)サイズが512Bでセクタごとの書き換え寿命が20万回というFlash-Packer(Sun Disk社)などの製品も登場し、 モービルコンピューティング用などのストレージとして注目されている。
[フラッシュメモリの種類]
記憶媒体 記憶容量 主な対応周辺機器
スマートメディア 8MB, 16MB, 32MB, 64MB デジタルカメラMP3プレーヤー
コンパクトフラッシュ 8MB, 16MB, 32MB, 64MB, 128MB デジタルカメラ、ノートパソコン、携帯情報端末
メモリースティック 4MB, 8MB, 16MB, 32MB, 64MB デジタルカメラ、デジタルビデオカメラ、携帯音楽プレーヤー
マルチメディアカード 4MB, 8MB, 16MB デジタルビデオカメラ、MP3プレーヤー
マイクロドライブ(*1) 340MB デジタルカメラ、ノートパソコン、携帯情報端末
(*1) フラッシュメモリではないが、コンパクトフラッシュ・タイプU規格に準拠している。
フラッシュメモリ
カード
Flash-memory card。 電気的に書き換えや消去が可能な不揮発性の記憶素子「フラッシュメモリ」を使ったメモリカード。 電池などのバックアップ電源が不要であり、ノートマシン外部記憶装置として広く利用されている。 但し書き換え回数に限界(最高20万回程度)があるのが弱点。
フラット・
シェーディング
flat shading。 一般に3次元オブジェクトはポリゴン(多角形)の集合体として描かれる。 シェーディングとは、これに光源と視点を考慮して色を塗る処理である。 3次元オブジェクトに影が付き現実感が高まる。
フラットパネル
ディスプレイ
flat panel display。 薄型ディスプレイの意味。 液晶を利用した液晶ディスプレイ、プラズマ発光を利用したプラズマディスプレイなどがある。 パソコン用としては、特に液晶ディスプレイが主流。 CRTディスプレイと比較してコンパクトで消費電力も少ないことから、オフィスを中心に導入が進んでいる。
プラットフォーム platform。 コンピュータの基盤となるハードウェアソフトウェアを指す。 IBM PC/AT互換機などのアーキテクチャや、WindowsといったOSもプラットフォームの1種となる。
フラットベッド
スキャナ
flatbed scanner。 透明なガラス面の上に原稿を置き、読み取りヘッドが自動的に移動しながら画像を読み取るタイプのスキャナ。 近年、数千円の実売価格で600dpiクラスのものが購入できるようになり、爆発的に普及し始めている。
ブランクディスク blank disk。 フォーマットもしていない未使用のフロッピーディスクのこと。 生ディスクともいう。 磁気テープでは未使用のものをバージンテープ(virgin tape)という。