情報用語辞典(ハ - 5 )
ハミング距離 2つの同一長のbit列において、異なるbit情報の総和。 例えば、8bitのビット列、'00000001'と'00010011'は、第4bit目と第7bit目の2ヶ所が異なるため、この2つのビット列のハミング距離は2となる。 逆に言えば、2ヶ所のbitが反転すれば、同一のビット列となる。 ASCIIコードは、最小ハミング距離1のコード体系であるため、伝送エラーで1bitが反転すると異なるコードとなってしまい、さらにそのエラーが発生したことを検出することも困難である。 この場合、冗長bitとして1bitを付加し、全てのコードが最小ハミング距離2となるようなコード体系を定義しなおすならば、1bitのエラーを検出できるようになる。 最小ハミング距離が3となれば、2bitまでのエラーを検出でき、かつ1bitのエラーならば訂正できる。
ハミングコード Hamming Code。 誤り訂正符号の一つ。
パラメトロン parametron。 1955年、後藤英一が発明した、フェライトの磁気的性質を利用した回路素子。 電子計算機などの演算回路や記憶回路に使用された。
パラレル
インタフェース
parallel interface。 複数の線を使って複数のビットを同時に送るデータの伝送方式。 例えば8本の線を使えば1バイトが一度に送れる。 ディスクドライブプリンタなどに使われている。 特にパソコンでは、プリンタにインタフェースであるセントロニクスインタフェースを意味することが多い。 データを1bitずつ伝送するシリアルインタフェースと比較して伝送速度が速いのが利点だが、データ幅の分だけ伝送路が必要なためコストが上がる。 コネクタはパラレルポートと呼ばれている。
パラレル・クエリ parallel query。 データベースの検索処理をマルチプロセッサ・マシンや複数のマシンで処理して実行するデータベース管理システムの技術。
パラレル
ポート
parallel port。 パソコンで、主にプリンタを接続するためにインタフェースとして用意されたポート。 一度に8bitのデータを並列(パラレル)に転送ができるためこの名がある。 単に「プリンタポート」と呼ばれることもあるが、その規格名から「セントロニクスインタフェース(略してセントロ)」という言い方をされることもある。
バランス・
スコアカード
Balanced Scorecard。 企業の業績評価を行うツール。 財務、顧客、社内ビジネス・プロセス、学習と成長の4つの視点から業績を総合的に評価する。 欧米の企業で導入が盛んになっている。 業績管理指標、業績目標が定量化され明確になる、個々のプロセスの効率が定量化される、IT投資効果が把握できる、正孔要因の分析及び記録(モデル化)ができる等、様々なメリットをもたらす。
バリア
セグメント
barrier segment。 ルータファイアウォールの間のセグメント。 ファイアウォールから見るとインターネット側になる。 バリア・セグメントに設置したサーバは、ファイアウォールで守ることはできない。
バリアフリー barrier free。 健常者と障害者の境界がないこと。
ハリウッドの9カ条 次世代光ディスクの規格策定に関して、米Hollywoodの主要映画スタジオが表明した要求。 シングルフォーマット(フォーマット統一)、コピープロテクション、大容量と生産性(安価に量産)、高画質(1080p対応)、高品質オーディオ(マルチチャネル含む)、(既存DVDとの)互換性、インタラクティブ性(インターネット接続)、オーサリングの容易さ、信頼性の9項目。
パリ条約 the Paris Convention for the Protection of Industrial Property。 正式名称「工業所有権の保護に関する1883年3月20日のパリ条約」。 工業所有権の国際的保護のための基本的な条約。 日本は1899年(明治32年)7月に加盟。 現在までに世界約150カ国が加盟。 基本原理は、内国民待遇(national treatment)とすること(他の同盟国の国民に自国民と同一の保護を与えること)、優先権(right of priority)制度(自国出願から一定期間以内の同盟国出願に関しては、自国出願日を出願日とみなすこと。特許・実用新案に関しては1年、意匠・商標に関しては6ヶ月)、特許独立の原則(independence of patents)(有効・無効の判定が、他国での効力に影響しない)等である。 加盟国は、基本原理に反しない限り、2国間で相互に工業所有権に関する条約・協定等を締結できる。
パリティ parity。 データに含まれるエラーを検出する機構の1種。 まずは、ひとつのまとまったデータ(データブロック)を転送/記録する際に、データにパリティ用の1bit情報(0か1かのパリティビット)を余分に付加する。 このパリティビットは、0と1の値の集合体であるデータブロック中に、「1」の値が偶数個含まれるか奇数個含まれるかを示している。 次に、こうして転送/記録されたデータを読み出す際に、パリティビットが正しいか否かをチェックする。 つまりデータ中の1の値の個数は、パリティビットの奇数/偶数の指定と一致するか否かをチェックする。 これにより、そのデータにエラーがあるかどうかを調べることができる仕掛けである。
パリティ有り
メモリ
データが正しくやり取りされたか否かを検査するパリティチェックが付いたメモリのこと。 パソコンメインメモリで使われている72pinのSIMMには、パリティ有りタイプと無しのタイプがある。 パリティ有りメモリの方がシステムの信頼性は高いが、その分、若干値段が高くなっている。
パリティビット parity bit。 通信や記憶装置への読み書きの際に、データの誤りを検出するためにデータに付加するビットのこと。
バリューチェーン value chain。 価値の連鎖、すなわち企業内の活動において、モノ・情報が途切れなく流れるようにすること。
バリュー・
プロポジション
Value Proposition。 価値提供物。 B2Bにおいて、バタフライ・ハブが利用者に提供できるもの。
パルス方式 ミリ波レーダ方式の一つ。 送信パルスが対象物に当たり反射して戻ってくるまでの往復時間から距離を計算する方式。 対象物の速度は距離を微分することによって求める。 対象物が複数あった場合には、最も近い対象物を検知するが、最小検知距離がパルス幅で制限される。
パロアルト
リサーチセンター
Palo Alto Research Center。 米Xerox社の研究所で、PARCと略称で呼ばれることが多い。
パワーオンキー power-on key。 Macintoshキーボードで左向きの三角形が描かれているキーを押すと電源が入り自動的にシステムが起動する。 但し、このキーに対応していないモデルもある。
パワーセーブ
モード
power save mode。 コンピュータの消費電力を節約するモード。 主にノートパソコンで利用される。 パワーセーブモード時には、CPUのクロック速度を落としたり、必要でない限りハードディスクフロッピードライブのモータを停めたり、 一定時間以上操作が行われないと液晶表示を切るなどして電力を節約する。
パワー
マネージメント
power management。 PCに組み込まれている、省電力機能のこと。 一定時間PCが操作されなかった場合に、ディスプレイの出力をオフにする、HDのモーターを停止する、CPUクロックを低下させるなどの方法で消費電力を低下させる。 DOSWin3.1の時代では、米Microsoft社米Intel社が策定したAPMが利用され、 主にBIOSで電源管理を行っていた。 現在は、Microsoftが策定し、OSレベルで電源管理を行うACPIが主流となっている。 PC97からは、ACPIの対応が必須となった。
パワーユーザー power user。 パソコン ユーザーの中でも、特に日常的にパソコンを使いこなし、習熟している人。 マニュアルには書いていない便利な使い方やトラブルの対処法に詳しい人が多いので、身近にいると重宝する。 特定の機種やアプリケーションについて詳しい人もパワーユーザーと呼ぶ。
半加算器 half adder。 2個の1bitの加算を行う回路。 出力は、桁上がりbitと1桁目の加算結果bit。
[半加算器の真理値表]
入力 出力
A B Result Carry
0 0 0 0
0 1 1 0
1 0 1 0
1 1 0 1


Result = A or B

Carry = A and B
ハングアップ hung-up。 コンピュータが実行中に突然原因不明の停止状態になること。
判決 Judgement。 原告と被告間で争われている事柄に関する裁判結果。 陪審裁判においては、裁判官は評決の結果を判決文として作成する。
番号
ポータビリティ
電話会社を変更しても以前の電話番号を継続して使用できる仕組み。 2001年3月にNTT地域会社が加入者交換機の対応を完了する予定。
万国著作権条約 Universal Copyright Convention。 1952年に成立。 日本は1956年に締結。 ベルヌ条約非加盟(著作権の発生に登録等の手続きを必要とする「方式主義」)の諸国との条約。 著作物に著作権表示(Copyright、著作者名、発行年の併記)を行えば、無方式主義の諸国の著作物も保護される。
反射型液晶 外光を液晶の奥にある反射板で反射した光によって表示を行う液晶デバイス。 太陽光などの強い外光が必要だが、低電力で、薄く軽く作ることができる。
ハンズフリー hands free。 自動車運転中に両手を使わずに携帯電話を使用するための装置。
搬送波 carrier wave。 無線伝送を行う場合に、一定周波数の正弦波上に送出しようとする信号を重畳させる。 この一定周波数の正弦波を搬送波と呼ぶ。
ハンディ
スキャナ
handy scanner。 小型のイメージスキャナ。 手でスキャナ本体を移動させて画像の読取りを行う。
ハンディ
プリンタ
handy printer。 片手で手軽に持ち運べるサイズの小型プリンタの通称。 明確な定義はないが、ノートパソコンの登場に伴って普及したコンパクトで低価格なプリンタを指す。 熱転写方式やインクジェット方式が主流で、カラー印刷ができるものもある。
半透過型液晶 液晶の奥にマジックミラー板を配し、その後ろにバックライトを置いた液晶デバイス。 外光が強い場合はマジックミラーで外光を反射し、反射型液晶として動作。 外光が弱い場合はバックライトの光をマジックミラーを通過させて使う。 携帯電話に採用。
半導体 semiconductor。 条件によって、導体(電気を通す物質)と不導体(電気を通さない物質)の性質を持つ物質。 トランジスタから始まり、ICLSIVLSIと大規模な集積化が行われた。 これに伴って、コンピュータや電子機器は長足の進歩を遂げた。
半導体レーザ Semiconductor Laser。 電流を流すとレーザ光を発光する半導体素子。 光を反射させる鏡を内蔵している点が発光ダイオードとは異なる。 レーザー・ダイオードとも呼ばれる。
ハンドオーバー 移動電話システムで移動に伴い基地局の切替えを行うこと。
バンドギャップ band gap。 禁止帯、禁制帯。 半導体や絶縁体のバンド構造において、価電子帯と伝導体の間にある領域、またはそのエネルギー差。
ハンドシェイク handshaking。 モデム同士が接続する際にお互いが利用できるプロトコルを認識し、それぞれが適応できる条件で接続すること。
バンド幅 band width。 特定のチャネルが持つ、データ転送スピードを示す。 単位時間に転送できるデータ量が大きい場合には「バンド幅が広い」と表現する。
ハンドヘルドPC Handheld PC。 米Microsoft社WindowsCEプラットフォームとして、策定したハードウェアの規格。 約400gのボディに640×240ドットのディスプレイキーボードを搭載することなどが策定されている。 また、内蔵ROMを交換することで、OSアップグレードが可能。 代表的な機種に、シャープのCassiopeiaシリーズ、日立製作所のPERSONAなどがある。
ハンドル handle。 ネットワーク上における名前。 ユーザーを識別するためのもの。
バンドル bundle。 本来は別々に販売されている製品がセットされていること。
半二重通信 通信を行う際に、トランシーバのように片方ずつデータを送信する方式。 1つの伝送路を交互に切り替えて使うため、一方が送信をしている間は他方は受信することしかできない。 パソコン通信では全二重通信が普通で、半二重通信はほとんど見られない。
バンプ・
マッピング
bump mapping。 テクスチャとして小さなでこぼこがついた画像を使う方法。 物体の表面がつるつるに見えてしまう現在の3Dの欠点を補うもの。 モデリングを複雑にせずに描画品質を向上するのに役立つ。
汎用機 general-purpose computer。 商用計算から科学技術計算まで、あらゆる目的に使用できる大型のコンピュータ。 汎用コンピュータ、メインフレームともいう。 専用機(専用コンピュータ)に対する言葉であるため、本来の意味からは大型コンピュータに限らない。 しかし、ワークステーションパソコンが進化する以前から日本で使われていた言葉なので、大型コンピュータを指すことが通例となっている。
汎用レジスタ general purpose register。 CPU内部にある多目的レジスタ
汎用JPドメイン名 2001年2月22日開始予定の、日本語による登録も可能な新JPドメイン。 JPNICが管理する。
番竜 テムザックと三洋電機が共同開発した、家庭用ユーティリティの室内向け番犬ロボット。 「留守番をする恐竜」から命名。 15m/分の四足歩行。 サイズは1000×800×700mm、40kgとかなり大型。 加速度センサー、温度センサー、距離センサー等一般のロボットが搭載しているセンサに加え、小火(ぼや)を発見するための匂いセンサーも搭載している。 テレビ電話機能付きのPHSを用いて操作する。 2002年12月より発売予定。