情報用語辞典(ヘ)
ベア・チップ bare chip。 裸のチップのこと。 特に、プラスチックやセラミック等のパッケージに入れず、直に基板上に実装する裸のチップのことを指す。
ベア・ドライブ bare drive。 電源や筐体を持たない裸のドライブのこと。
ベアメタル・リストア bare-metal restore。 OSを起動可能なフロッピーディスクとリカバリ用CD-ROMで、システムを元の状態に復旧する機能。
ベイ Bay。 ハードディスクやFDD、CD-ROMドライブ、MOドライブなどをマシン本体の内部に増設するための空間。 スロットともいう。 IBM PC/AT互換機の本体ケースでは、横幅が5インチのベイと3.5インチのベイの2種類がある。 また、マシン外部に出口のある外部ベイと、外からは見えない内部ベイの2つの形態がある。 ハードディスクなどを装着するには内部ベイが、外部からのアクセスが必須のCD-ROMドライブやMOドライブなどを装着する場合は外部ベイが使われる。
平均アクセス時間 average access time。 ハードディスクRAMCD-ROMなどの記憶媒体の読み書きにかかる時間の平均。
平均シーク時間 average seek time。 ハードディスクなどで目的の場所に磁気ヘッドが移動するまでの平均時間。
並行保守 システム稼動中、システムを停止することなく並行して点検、部品交換等の保守作業を行うこと。
ヘイズ互換 Hayes社のモデムと互換性があること。 実際は、他社のモデムで同社のモデム制御用コマンド(ATコマンド)が使えることを意味する。 現在市販されているモデムはほとんどがヘイズ互換の仕様となっており、ヘイズ互換の機能に自社の独自の機能を付加しているのが普通。
ベイズ理論 Bayes' Theorem。 英の牧師Thomas Bayesが提唱した、事象発現確率を予測する定理。 ベイズ理論を応用したベイジアンフィルタ(Bayesian Filter)は、スパム対策ソフト等に採用されている。
ヘイズATコマンド hayes AT command。 NCU(網制御装置)付きのモデムの制御に使われる「AT」で始まる一連のコマンド群。 現在のモデムのほとんどが、このコマンドを採用している。 同様のものにCCITT(現ITU-TS)が標準化して勧告したV.25bisがあるが、Hayes社が自社のモデムに搭載したATコマンドの方が使いやすいことから普及し、事実上の標準(業界標準)となった。
ペイメント・
ゲートウェイ
Payment Gateway。 SETでの取引における加盟店契約会社。
並列コンピュータ parallel computer。 多数のプロセッサを並列に結合して、大規模計算をするコンピュータ
並列シスプレックス Parallel Sysplex。 複数のメインフレームが結合したクラスタ・システム、あるいはその環境のこと。
並列冗長 Parallel Redundancy。 システムの負荷を分散して分担することによる冗長性
並列冗長システム Parallel Redundancy System。 同一機能の装置を複数台並列運転し、そのうち1台が予備機として使用され、1台がダウンしても残りの機器で機能を満足し得るシステム。
並列処理 parallel processing。 処理を分割し、分割された各処理単位を同時に並列に実行すること。 コンピュータの高速化の手法の1つである。 例えば、CPU内で行われるフェッチ→デコード→データリード→演算→データライトなどの一連の処理を分け、それぞれの処理を並列処理することで次々と命令を実行して行くパイプライン方式、独立性の高い複数の演算を同時に処理するベクトルプロセッサやアレイプロセッサなどが、並列処理の実際的な手法として使用されている。
ページ page。 メモリのある程度まとまった管理区域。 セグメントと呼ぶこともある。 仮想記憶の管理単位。 一般に管理区域の最小単位をページと呼び、ページが幾つか集まった大きな単位をセグメントと呼ぶことが多い。
ページ記述言語 Page Discription Language。 ページプリンタで印刷する際に、印刷イメージを指示する言語。 ページ記述言語がプリンタのハードウェアの違いを吸収するので異機種プリンタで出力しても、また異機種のコンピュータでプリンタを使っても、同じ結果が得られる。 現在、一般に利用されているページ記述言語は、米Adobe Systems社のPostScript米HP社のPCL、キャノンのLIPS、米XeroxのInterpressなどがある。
ベーシック認証 Basic Certification。 WWWプロトコルであるHTTPが備える認証機構。 全てのWWWサーバで利用できる。 例えば、Apacheならば、設定ファイルaccess.conf中でLimit指示子を使えばディレクトリ単位でのアクセス制限が可能。 アクセス制限されたページにユーザーがアクセスすると、WWWサーバは状態コード401(Unauthorized)を返し、ユーザーのクライアントブラウザ)にはユーザー名とパスワード入力を促す画面が表示される。 ユーザーが入力した文字列はbase64で符号化されて、HTTPのヘッダーに付与されてサーバに送られる。 送られたユーザー名とパスワードが適切ならファイルが表示され、適切でない場合サーバは状態コード403(Forbbiden)を返してアクセスを拒否する。 WWWでアクセス制限をかけるには最も手軽な方法ではあるが、パスワードが暗号化されずにネット上を流れるので盗聴に弱い。 あるいはパスワード自体がインターネット上に公開されてしまう場合もあるなど、セキュリティ上弱いとの話もある。
ページ・ビュー数 page view。 WWWサイトの人気を表す指標の一つ。 ユーザーが閲覧したWebページ(HTMLファイル)の数。
ページプリンタ page printer。 1ページ単位で印刷を行うプリンタパソコンから送られるデータをプリンタ内部のバッファの中でレイアウトしてからまとめて印刷するためこう呼ばれる。 パソコン用のページプリンタの多くは、レーザープリンタである。
ページフレーム page frame。 MS-DOSEMSのメモリ領域のこと。 米Intel社の8086CPUは1MBまでしかメモリにアクセスできないが、その後登場した80286以降のCPUではそれ以上のメモリ空間にアクセスできる。 EMSではMS-DOSのシステム領域に64kBの窓を開け、この窓を経由して1MBを超えるメモリ空間にアクセスする。 この窓をページフレームと呼ぶ。 ページフレームは、拡張ROM領域として確保されているC000からDFFF迄のアドレス中に割り当てられ、16kBを単位として4分割されている。 この16kB単位のメモリをページといい、ページフレーム上で同時に4ページずつアクセスできるようになっている。 ページフレームをEMSフレームということもある。
ページャ Pager。 (1)ポケットベルのこと。 移動体通信の一種。 現状では利用できるエリアが限定されているが、米Motorola社が開発中の通信衛星を利用したページャサービスでは、地球のどこにいても利用できるという。 携帯電話にセットされた製品もあり、呼び出す際にページャ機能を利用して携帯電話機能で通話できるものもある。
(2)パソコンなどでテキストファイルを閲覧できるソフトウェアのこと。
ページ・ロック page lock。 データベースの排他制御の手法の一つで、ページ単位でロックすること。 ページとは、レコードとは異なり、一定のファイル・サイズである。 例えば、SQL Serverのページ・ロックは2Kバイト単位に行われる。
ページング paging。 スワッピング参照。
ベース base。 バイポーラトランジスタの端子名の一つ。 高い入力インピーダンスを持つ。
ベースクロック base clock。 CPUに外部から与えるクロック信号の周波数のこと。 基本クロックなどともいう。 i486DX2やIntelDX4、Pentiumプロセッサでは、CPUの外部に与えるクロック周波数と、CPU内部で動作するクロック周波数が異なる(内部で1.5倍〜3.5倍化される)ため、 これらを区別するために「基本クロック」という言葉が使われる。 通常、i486用マザーボードでは主に33MHzが、Pentium用マザーボードでは50MHz/60MHz/66MHzの3モードが用意されているが、最近になって、100MHzをサポートするものも現れてきた。 ベースクロックの切り替えは、マザーボード上のジャンパスイッチの設定を変更して行うのが普通。 PC/AT互換機では通常、このベースクロックの設定に合わせて、CPUを1.5/2/2.5/3/3.5倍のうちのどれで駆動させるかを設定するスイッチが用意されている。 これにより、実際のCPU。 内部では1.5/2/2.5/3/3.5倍のクロック周波数で演算処理が行われることになる。
ベクタデータ vector data。 画像を図形の集まりで表現したもの。 ビットマップ(ドットの集まり)ではなく、曲線や塗りつぶしのパターン、文字の書体や大きさといった描画情報で表現する。 図形データを計算式上のパラメータで持つ。
ベクトル・
アニメーション
Vector Animation。 曲線や塗りつぶしのパターン、文字の書体や大きさといった描画情報で表現される画像によるアニメーション。 オブジェクトの拡大・縮小を行っても輪郭が崩れず、出力装置に最適な解像度で表現できる。 一般にデータのサイズも小さくできる。
ベクトル・
グラフィクス
vector graphics。 画像をベクタデータで表現する方法。 各グラフィクス要素のサイズを変えたり位置を動かすなどの操作が容易にできる。 画像の拡大・縮小によるデータの喪失はない。 そのときに使っている出力装置の解像度で出力できる。
ベクトル・
グラフィクス
記述言語
Vector Graphics Discription Language。 Web上でグラフィクスを表現するための記述言語のこと。 バイナリ・データではなくテキストで2次元画像を記述するため、WWW サーバ上での画像の変更が容易になる。 W3Cに提案されている3種類は、Web Schematics、PGML(Precision Graphics Markup Language)、VML(Vector Markup Language)。 各言語はフォーマットは似ているがコンセプトが異なる。 Web SchematicsはWeb上でフロー・チャートなどのダイアグラムを表現するための記述言語、PGMLは高精細な画像をWeb上で再現できる言語、VMLはWeb上のみでなく異なるアプリケーション間でやり取りできる画像フォーマットとしての利用、である。 1番の利点は、情報量が少なくて済む点であり、ダウンロードに要する時間を短縮できる。 さらに、ブラウザが記述言語の命令群を解釈して画面表示するため、クライアントの環境に合わせて加工(拡大・縮小他)できる。
ベストエフォート型 通信サービスのうち、混雑時の通信速度を保証しないタイプ。
ペタ peta。 1015(兆)を示す接頭語。 T(テラ)の1,000倍、G(ギガ)の1,000,000倍。 大文字の"P"を使用する。 また、情報通信業界では、250を示す接頭語として慣用されている。
ヘッダ header。 電子メールの本文の先頭に添付される部分。 詳細は、メール・ヘッダ参照。 あくまでもデータの一部であり、メール配送の際にヘッダー部分が参照されることはない。 従って、送信者がこの部分を偽造することが可能である。
ヘッダ・ファイル header file。 関数やクラスの宣言、マクロやユーザー定義データ型などを記したファイル。 CC++では拡張子を.hまたは.hppにする。 プログラム・ファイルでは、#include文によってインクルードする。
ヘッドトラッキング head tracking。 ヘッドセットを付けた頭部の動きを検出する機能。
ヘッドマウント・
ディスプレイ
Head Mount Display。 HMD参照。
ペットロボット pet robot。 愛玩用動物ロボット。 コミュニケーション・ロボット。 ソニーAIBOの成功により、大手玩具メーカも参入し活性化した。
ヘテロ接合 hetero junction。 二種類の異なる半導体間の接合。 半導体レーザーが利用している。
ペニオトロン peniotron。 マイクロ波やミリ波等の増幅・発振を行うマイクロ波用真空管の一種。
ヘビーユーザー heavy user。 考えられる限りの方法で、パソコンの能力をフルに引き出せる実力のある利用者のこと。 パソコンの世界では、特にこのタイプのユーザーがオピニオンリーダーの役割を果たして来た。 転じて、パソコン全般以外に個別のハードウェアソフトウェアに詳しい利用者もヘビーユーザーと呼ぶことも多い。
ペリフェラル peripheral。 周辺装置のこと。 コンピュータ本体に対して、コンピュータに接続される周辺機器を意味する。 通常はCPUメモリ以外のコンピュータ関連機器をペリフェラルという。 例えば、ディスク装置、テープ装置、プリンタ、通信装置、入出力機器などがペリフェラルである。
ベル研究所 Bell laboratory。 ベル研究所、通称、ベル研。 AT&T(旧ベル電話会社)の研究開発部門。 現在は米Lucent Technologies社
ペルチェ素子 Peltier device。 ペルチェ効果を利用して温度差を作り出す電子冷却素子。 ペルチェ効果とは2種類の金属板の接合部に微弱電流を流すと、一方の金属からもう一方に熱が移動する効果のことを言う。 ペルチェ素子はこの現象を利用したもので、既にフロンガスを使わない冷却システムとして実用化が始まっている。 パソコンではペルチェ素子を採用したCPUクーラーが発売されており、CPUの冷却に利用されている。 冷却効率は空冷ファンよりも良いが消費電力は高めである。
ベルヌ条約 the Berne Convention for the Protection of Literary and Artistic Works。 1886年、スイスのベルンで締結された、著作権に関する基本的条約。 正式名称「文学的及び美術的著作物の保護に関するベルヌ条約」。 日本は1899年に加盟。 世界で約130カ国が加盟している。 基本原則は、内国民待遇(national treatment)とすること(他の同盟国の国民に自国民と同一の保護を与えること)、無方式主義(著作権は創作時に自動的に発生し、手続きを要しない)など。 また、創作後、著作者の生存間と死後50年を著作権保護期間とする、など最低保護基準を定めている。 一方、途上国には翻訳権と複製権につき例外を設定している。
ヘルプデスク help desk。 元来はベンダのサポート窓口など、ユーザーからの質問に答えたり、質問を適切な人に割り振るための部署を指す。 転じて、そのような業務の手助けをするソフトのことをヘルプデスク・ソフトというようになった。 ユーザーからの質問を記録し、それが解決するまでの履歴情報を保持するなどの機能を持つのが普通である。 Windows98のヘルプデスク機能はユーザー側で動作するものなので、厳密にはヘルプデスク・ソフトとは呼べないが、様々なソースを調べて解決策を探る点ではヘルプデスクの肩代わりをしているといえる。
偏光フィルタ方式 視差のある2種類の画像を映し出し、偏向フィルタを用いたメガネで左右の目に分けることにより、立体画像を見せる方式。
ベンダー vender。 販売元のこと。
ベンチマーク benchmark。 与えられた機器構成におけるコンピュータハードウェア又はソフトウェアの性能を評価する手順で、そのために設計されたプログラム、データ、ファイルの集合を用いて行うもの。
変調 modulation。 データ通信でコンピュータ内のディジタル信号をアナログ信号に変換すること。 モデムを使用する。
変動費 売上高に比例して変わる費用。 材料費、外注費などを指す。
利益=設定価格×予想需要−(固定費+変動費×予想需要)
ペン入力
コンピュータ
ペンによって文字の入力やプログラムの操作指示が出せるコンピュータキーボード入力方式に比べるとハードウェアも小型化できるため、ハンディーな個人情報ツールとして期待されている。 米Apple Computer社のNewtonが有名。