旅先で読む文庫本ひろさんの読書遍歴日本作家編 五十嵐貴久Updated 池宮彰一郎Updated 宇江佐真理Updated 荻原浩New 北森鴻New 佐藤雅美Updated 志水辰夫Updated 真保裕一Updated 東郷隆Updated 藤原伊織Updated 山本一力New 横山秀夫Updated 隆慶一郎 本欄で更新を怠っている作家 帚木蓬生
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宇江佐真理(旅先で読む文庫本)(2015年11月 逝去 合掌)家人が読んでいて、面白いからと言ったので読み始めた。 最初に続けて読んだのが文春文庫の髪結い伊三次捕物余話シリーズの4冊。 捕物というより、主人公の伊三次と深川芸者のお文(文吉)の恋物語だが、これがしっとりと描かれている。 主人公の二人や登場人物の会話や、江戸の街の描写、長屋のくらし、八丁堀同心と下引きの関係などが宇江佐節という独特の語り口で飽きさせない。 読みやすく余韻がある。 次ぎに読んだのが「泣きの銀次」。 これも捕り物に絡んだ話しながらやはり人情モノ。 山本一力の項で書いたのだが、現在、人情モノでは宇江佐と山本が双璧をなすと思っている。 宇江佐は人情の機微を描くのが特にうまい。 作者の宇江佐真理は函館生まれで函館在住とのこと。 1949年生まれで1995年にオール読物新人賞受賞、2000年吉川英治文学新人賞受賞というからデビュー後わずかに10年ほどで、今もっとも油がのっており、江戸をうまく描き、人情の機微にふれる。 <文春文庫> 幻の声(髪結い伊三次捕物余話) 紫紺のつばめ(髪結い伊三次捕物余話) さらば深川(髪結い伊三次捕物余話) さんだらぼっち(髪結い伊三次捕物余話) 余寒の雪 黒く塗れ 桜花を見た 蝦夷拾遺 たば風 君を乗せる舟(髪結い伊三次捕物余話) ひとつ灯せ−大江戸怪奇譚 雨を見たか(髪結い伊三次捕物余話) <講談社文庫> 泣きの銀次 室の梅(おろく医者覚え帖) 涙堂 あやめ横丁の人々 卵のふわふわ アラミスと呼ばれた女 <新潮文庫> 春風ぞ吹く−代書屋五郎太参る− 深尾くれない 無事、これ名馬 <集英社文庫> 深川恋物語 斬られ権佐 聞き屋与平江戸夜咄草 <角川文庫> 雷桜 <光文社文庫> 甘露梅お針子おとせ吉原春秋 ひょうたん <徳間文庫> 神田堀八つ下がり <角川文庫> 三日月が円くなるまで小十郎始末記 <幻冬舎> 玄冶店の女 恋いちもんめ |