ディック・フランシス (旅先で読む文庫本)
2010年2月14日カリブ海の英領ケイマン諸島の自宅で逝去と報じられた。合掌
ディック・フランシスが面白い。今まで読まず嫌いで読まなかったのは,
巨匠嫌いだし,競馬界に題材を取ったという惹句も敬遠の理由だったが,読んでみると理屈抜きに面白い。
最初に読んだのは「利腕」。元騎手で隻腕の調査員が競馬界の不正を調査する話で、
食わず嫌いを恥じた。
次は,「大穴」で,この調査員がそもそも隻腕になった発端を記した1965年の作品
で,利腕とは20年近く経過しているという。この2作だけが同じ主人公の登
場する作品で,後はすべて違った主人公だとのこと。
その後,「本命」,「興奮」,「血統」,「重賞」と読み進み、発行済みの大半を読み尽くした。
主人公はいろいろの職業の人が多いが、全て競馬関係者。 何らかの形で競馬廻につながっている。
ほとんどが、競馬界の不正をこれらの主人公が暴く冒険談である。
主人公は、機転が利き、暴力に屈せず、自分なりのやり方で悪を懲らす。
日本のへたなミステリーよりよっぽど面白いこと請け合いだ。
ディック・フランシスを面白いと感じる理由は,
- 主人公が魅力的
- 不正を暴く方法が面白い
- 英国流シニカルでユーモラスな会話が楽しい
- 主人公の恋人が可愛らしい
- 結末がほろ苦い
- イギリス国内の動きの他にも、アメリカ、オーストラリアと広がりがある
など,ひろさんの好みを満たしている。
出版されている作品は
<ハヤカワ・ミステリ文庫>
興奮,大穴,重賞,本命,度胸
飛越,血統,罰金,査問,混戦
骨折,煙幕,暴走,転倒,追込
障害,試走,利腕,反射,配当
名門,奪回,証拠、進入、連闘
黄金、横断、直線、標的、帰還
密輸、決着
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