ひろさんの読書遍歴(2) 海外の作家
若い頃は人並みにロマン・ロランやヘルマン・ヘッセ,
ウイリアム・フォークナーを読んだが、これは40年以上も昔の学生の時の話。
社会人になって,最初に作品のほとんどを読んだのは,肩の凝らないイアン・
フレミングだったかも知れない。ボンドシリーズに心を踊らせ,映画のボンドも
何回も見に行ったりした。舶来の贅沢品の造詣の深さに脱帽した。
その後,ビル・プロンジーニとコリン・ウイルコックスを良く読んだ。思い
起こせば,これがミステリー入門になったのではないか。どちらも
サンフランシスコを舞台にしたミステリーで,巻頭に街の地図が掲載してあった。
サンフランシスコの街並みが知りたくて,
米国出張の帰路には,必ずサンフランシスコに立ち寄るほどの肩の入れようだった。
特にプロンジーニの名無しの探偵は,初期作品では,咳の出る毎に肺ガンにおびえる
ところが印象に残った。ウイルコックスのヘイスティング警部も離婚歴があって,新しい
女友達とのつきあいに深入り出来ない自制心が新鮮に思えた。たかがミステリーに
ガンや離婚が平気で出てくる,これが自由の国だ。
(97年の夏休みに何年ぶりかでサンフランシスコに行った。小説の舞台になった,
ゴールデンゲイト橋やプレシディオ基地,コールデンゲイト公園,ギアリー通り,ヴァンネス
通りなど全てが懐かしかった)
マイクル・クライトンは「アンドロメダ病原体」で鮮烈な印象を受けた。その後出版
された文庫本はほとんど期待を裏切られなかった。クライトンは未だに著作を続けているが
ともかく才人という感じが強い。テレビ映画で評判の「ER(救急救命室)」はクライトン
の作品からヒントを得て造り出されたとか。
国別では,アメリカの作家のものが圧倒的に多い。例外はケン・フォレットと
フリーマントル。
フォレットは,「針の目」以来読み続けているし,フリーマントルは文庫本で出版
されたモノは大半を読み尽くした。
この二人以外のイギリス物は若干食わず嫌いで敬遠していたが,この1年,大御所ディック・フランシスを読んでさすがと思うところがあった。競馬を題材にとっているが、話は、冒険小説で、ヒーローが毎回違う人物。何らかの形で競馬とつながっているが、多くは、我慢強いインテリで、諸悪に立ち向かう。是非一読をお奨めする。
といっても、文庫本の入手は至難の業で廃刊になる野も早い。
世の中が変わってとまどうことも多い。
ひろさんには乱読傾向があり,いろいろ読んでみるが,作家全体が好きになってしまうのは,思ったより少ない。
その作家名は
テリー・ホワイト
ポーラ・ゴズリング
アンドリュー・ヴァクス
ロバート・B・パーカー
ローレンス・ブロック
ブライアン・フリーマントル
等で他の作家は面白いのもあるが,気に入らないのもあるという分類分けをしている。
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ローレンス・ブロック
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