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山本一力(旅先で読む文庫本)

現在、江戸の下町の人情を書かせたら、宇江佐真理と山本一力が双璧だろうか?。
特に山本一力は川向こうの深川を舞台とした人情ものが得意で、そこに生きる庶民の生活と感情を余すことなく描くのにたけている。

深川の風物を土地の成り立ちと共に描き、特に深川の富岡八幡宮は多くの作品に登場する。

登場する人々の職業についても、武士(幕府の様々な階級の武士)、大店(それも様々な職種)の主や従業員、料亭や小料理屋の人々(女将から仲居、板場の料理人)、職人(もちろん様々な職種の職人)、遊び人やごろつき。
その登場人物の在りようが、山本一力の規範の中で躍動する。


この、登場人物の人情が横糸ならば、江戸時代の貨幣の改鋳とその経済的影響は縦糸として、幕府財政の破綻による通貨の価値の変更がいかに人々を困らせたかをしばしば描く。

金融業や米問屋が幕府の役人に取り入る様は現代の諸悪にも通じるが、山本一力は淡々と描くので後味は悪くはない。

山本一力の世界は安心して読みすすめることが出来るので眠れない夜にはもってこいの文庫本である。


<文春文庫>
損料屋喜八郎始末控え
あかね空 直木賞受賞作
蒼龍
草笛の音次郎
家族力
梅咲きぬ
赤絵の桜 損料屋喜八郎始末控え
おらんくの池
背負い富士
まとい大名
くじら日和
粗茶を一服
いすゞ鳴る
にこにこ貧乏
くじら組
いかづち切り

<集英社文庫>
銭売り賽蔵

<角川文庫>
道三堀のさくら
ほうき星(上下)

<角川春樹事務所>
はぐれ牡丹

<講談社文庫>
深川黄表紙掛取り帖
ワシントンハイツの旋風
牡丹酒深川黄表紙掛取り帖〈1、2〉

<小学館文庫>
銀しゃり

<祥伝社文庫>
大川わたり
深川駕籠
お神酒徳利

<光文社文庫>
だいこん

<新潮文庫>
いっぽん桜
辰巳八景
かんじき飛脚
研ぎ師太吉
八つ花ごよみ

<朝日新聞社文庫>
欅しぐれ
早刷り岩次郎
たすけ鍼

<中公文庫>
菜種晴れ
まねき通り十二景

<ハルキ文庫>
いかだ満月
人情横町
男の背骨

<徳間文庫>
晋平の矢立



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