旅先で読む本ひろさんの読書遍歴日本作家編 五十嵐貴久New 池宮彰一郎Updated 宇江佐真理Updated 荻原浩New 北森鴻New 佐藤雅美Updated 志水辰夫Updated 真保裕一Updated 東郷隆Updated 藤原伊織Updated 山本一力New 横山秀夫Updated 隆慶一郎 本欄で更新を怠っている作家 帚木蓬生
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テリー・ホワイト(旅先で読む文庫本)テリー・ホワイトの作品は少ない。寡作なのか,もう作家を止めたのか。だが,真夜中の相棒を読んだときの鮮烈な印象は忘れられない。 作者が女性だと判ったのは文庫本特有の「解説」を読んでからだが,男の犯罪者 を実に上手く描いている。それも,好意的とも思える視点からだ。 テリー・ホワイトはどんな凶悪犯も,悪者には描かない。その人物なりに, やむを得ず行動した結果が犯罪を犯すという描き方だ。しかも誰か(兄弟, 仲間など)を愛するが故に,その人に好かれたいと思って行う行動が, 殺人だったりする。 また,登場人物は,犯罪者側も,追いかける側も屈折したものを持っている。 その屈折したところを,さらりと描くところが良い。 例えば,第2作の「刑事コワルスキー」はベトナム帰還兵で,ベトナムでの殺人体験 が屈折の原因となっているが,その描き方はコワルスキーに好意的だ。 テリー・ホワイトの作品は,スピード感があふれているので読み飽きしない。 真夜中の相棒
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