2巡目の四国遍路
2巡目・その1
1番〜12番・98年11月
2巡目・その2
13番〜23番・99年5月
2巡目・その3
24番〜33番・99年11月
2巡目・その4
34番〜39番・00年 5月
2巡目・その5
40番〜45番・00年11月
2巡目・その6(前編)
2巡目・その6(後編)
46番〜64番・01年 7月
2巡目・その7(前編)
2巡目・その7(後編)
65番〜79番・01年10月
2巡目・その8
80番〜88番・02年10月
はじめての四国遍路
(1995-1998)
3巡目は乱れ打
(2002- )
四国遍路の参考情報
地図一覧
バス会社一覧
Home
|
2巡目の四国遍路・その6(後編)
愛媛県東部(後編)
2001年 7月2日(月曜日)続き
前編「伊予和気駅」から続く
第2日目 (続き)→
延命寺→
泰山寺→
栄福寺→
仙遊寺→
国分寺→
南光坊→今治
第3日目 今治→
60番・横峰寺→
香園寺→
宝寿寺→
吉祥寺→
前神寺→松山→羽田
女子学生が多かった。 車内は涼しく、
駅で購入した缶ジュースとスナック菓子で汗がひいた。
この路線は、車窓からの海がめっぽう明るい。
高知の「とさくろしお鉄道」ほどではないが、海がきれいな路線だ。
精油所やドックが見え、やがて大西駅。
大西駅の管理のおばさんにバス停を聞く。
遍路からたびたび聞かれるのか、ボードにイラストが描いてあり、5分位と教えてくれる。
ここからは、路線バスは、せとうち自動車のテリトリー。 せとうちバスも遍路に親切なバス会社だ。同社の今治−菊間線が延命寺前を通る。
待つほどにバスが来て、国道を走ること10分足らずで「阿方」に着く。
延命寺
54番札所・延命寺は路地の先。
(54番・延命寺)
延命寺では、売店のおばさんから冷たいお茶を頂いた。
2人のおばさんが、とめどなく話をしている。 人を見かけると、お茶を飲みなさいと声をかけてくれる。
ここらあたりはタオルの産地で、売店ではタオル製品が多い。
延命寺を出て、旧道から国道に出る。本来の南光坊は今日の最後に回し、泰山寺や栄福寺、仙遊寺を先にお参りするつもりだ。
国道は自動車が多く、交通の動脈だが、歩道がありそれほど歩きにくくはない。むしろ暑さが敵か。
40分ほどで右に泰山寺という看板があり、細い田舎道に入ると、豪勢な本堂の屋根が見える。
泰山寺
泰山寺では、歩き遍路が休んでいて言葉を交わす。
川崎の人。 テントを持って野宿をするという。
道にも詳しく、いろいろ教えてもらう。
ベテランらしく、歩く時と休む時をはっきり区別する。
たまに来るひろさんは、ゆとりが無く、歩きづめになってしまう。
暑いが、暖かい昼食が欲しくて国道に出る。
うどんやを探したが無く中華の店に入る。
五目あんかけソバ。こんなのは、滅多に食べないが、ともかく頼んでみた。
栄福寺
山裾にある栄福寺まではさらに30分。ひっそりとした良い寺だ。
(57番・栄福寺の大師堂)
暑いのでしばらく休む。
遍路道は左側、自動車道は、寺の前を直進する。
自動車道に沿って、タオル工場がある。 この工場で、タオルの直売をやっており、前回は重宝した。
今回もこれを目当てに自動車道を進む。 といっても、車の数は少なく苦にならない。
工場はやっていたが、即売は係りの人が昼食居らず、帰りがけに買うことにして仙遊寺を目指した。
仙遊寺の登りは、長くはないのだが結構こたえる。休もうかなと思っていると車が止まり、お乗りになりませんか?という。 なんと、住職らしきお坊さんが車をすすめてくれた。
有り難く乗せてもらい、山門をすぎ、駐車場から境内へ入る。
今日は2軒も葬式があり、2回目のおつとめとか。
4月に、宿坊に予約しながら家人の急病で遍路を中止し、宅配便の下着を送り返してもらった話をする。
仙遊寺
程なく仙遊寺の境内。
本堂の脇に出る。
(58番・仙遊寺の宿坊「創心舎」)
本堂をお参りし、大師堂をお参りしているうちに、住職が着替えて納経所に着席。留守を守ったおばさんがほっとしている。
00年暮れに出来上がったという宿坊は本堂の裏。
とてもすばらしい建物だ。
今回は、何か行事があって?泊まることが出来なかったがいずれ宿泊してみたい。
大師堂のそばから、山門にむかって長い階段を降りる。
両足がマメと筋肉痛で痛む。
山門を越えたところで、山仕事のおじさんに会う。
バス停に戻るというと、2時間足らずで国分寺に行けるから、この山道をたどった方が良い、と奨めてくれる。
国分寺は今日の予定では無いのだが、バス停に戻る時間と同じぐらいで行けるという。
強いすすめなので、とりあえず、右の山道に入る。
確かにしっかりした道で、10分ほどで平地に出、少し迷ったが、国分寺方面に進む。
ただ、単調な村の街道で、暑さでいやになりかけたとき、黄色ナンバーが止まってくれて乗ってゆかないか?と声がかかった。
九州(宮崎)の人で、愛媛に嫁いで数十年、お花の出稽古の途中だが、遍路を見ると声を掛けるという。
ひろさんが神奈川の人だというと、昨年鎌倉に遊びに行ったという。
道は、海に向かうと言うよりかなり東に向かい、左折すると、国分寺が見えた。
国分寺
国分寺の門前で下ろしてもらい、お参りする気力もなく、タオル屋さんに入りペットボトルで一息つく。
タオル屋さんは五九楽館という名前。ホームページもお持ちだとか。
雑談後、国分寺にお参りして、バス停に行く。
バスが出た直後なので、国府橋まで歩く。ここには、桜井団地行きのバスも止まる。
今治駅に着き、南光坊まで歩く。10分足らず。
南光坊
(55番・南光坊の大師堂)
南光坊では地元の年寄り数人が木陰で雑談をしていた。
納経所で、年輩者の作ったお手玉や貝に布をかぶせた細工物をもらう。
遍路へのご接待に暇を見て作ってくれるのだという。
駅前のビジネスホテルに着き、バスを使う。
陽が高く、食事に出るのがためらわれる。
しばらく休養し、マメの手当をし、それから夕食。
駅の下の居酒屋が安かった。
2001年7月3日(火曜日)晴れ
JR今治駅−−JR西条駅→(バス)→60番・横峰寺→香園寺→宝寿寺→吉祥寺→前神寺→JR西条駅−−JR松山駅→松山空港→羽田
朝7時前の列車で西条へ。
西条は、石鎚山の山開きで人が多かった。
臨時バスがあり、修験道姿のお年寄りと共にバスに乗り込む。
横峰登山口で下車。ここから横峰寺まで、せとうちバスのシャトルバスが出ている。
ただ、乗客がひろさん一人なので、結局定時バスまで待ち、結局一人だけの貸し切り状態で横峰寺に向かう。前回は一般車は乗り入れ出来ず、全員シャトルバスだったが、今回は小型車の通行はOKとか。
30分足らずで横峰駐車場。
横峰寺
(60番・横峰寺)
徒歩7〜8分で、横峰寺大師堂の脇に出る。
大師堂と向き合って本堂。石段の下に鐘楼や納経所がある。
納経所では、梅酒の実のご接待があり、のどの渇きを癒す。
石鎚山の山開きのためか、境内に青旗がはためいてとてもきれい。
大急ぎで駐車場に戻ると、運転手さんも気を利かせてくれ、上の原の基地に戻ってくれた。
石鎚からの臨時バスがぎりぎりで接続し、ダムを見ながら下界へ。
加茂川橋で乗り換え。
今治/新居浜線は30分に一本と結構本数が多い。
時間が早く、香園寺まで戻っても前神寺までお参りできそうな状況なので、小松役場前まで乗る。
香園寺
バス停から香園寺までは20分足らず。 今回は迷わず門前にたどり着いた。
前回、香園寺のたたずまいに不快感を持ったが、今回はむしろ、好意さえ感じてお参りした。
宝寿寺
(62番・宝寿寺)
小松バス停に戻り、国道を歩く。
トラックやダンプカーが怖いが、道は迷わない。
歩き遍路と出会う。
北海道の植木職。
妻子を亡くし、4巡目の四国という。 テントでの野宿。半年は帰らないと言う。
いろいろ雑談する。
今日は石鎚温泉に入ってみたいという。
一足先にひろさんが出発する。
吉祥寺
吉祥寺まで20分。国道の車ラッシュがすさまじい。
吉祥寺の鐘楼の日陰で休む。
せとうちバスの時刻表があるので、次のバスまでゆっくりと出来た。
先ほどの歩き遍路と入れ違いになる。
前神寺まで、バスだとすぐ着く。
山の裾、右側には、石鎚神社が見え、青旗がはためいている。
前神寺
(64番・前神寺)
前神寺の境内は広い。
納経所が手前で、その先が大師堂、奥に本堂他が連なっている。
本堂の建物は神社の雰囲気がただよう。
今回の予定は全て終わった。
遅めの昼食を、石鎚温泉で摂るか、列車内で摂るかを考えたが、早く駅に着けば、予定より一本前の特急が捕まるので、来たバスに乗り西条駅に向かった。
駅で、サンドイッチと缶ビールを買い、涼しい車内で道中の無事を感謝しながらのどを潤した。
足は、マメと筋肉痛で悲惨だったが、ともかく、歩けるところは全て歩いたという満足感が強かった。
次回は三角寺から。
どんな遍路になるのだろう。
四国遍路Top/
(Next)その7(前編)(01年10月)
Home
|