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2巡目の四国遍路
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2巡目の四国遍路・その4

高知県西部

第1日目、羽田→高知→ 34番・種間寺 清滝寺→宇佐(泊)
第2日目、 36番・青龍寺 岩本寺 金剛福寺→中村(泊)
第3日目、中村→ 39番・延光寺→中村→高知→高知空港→羽田

2000年
5月8日(月曜日)晴れ

連休明け、四国は夏日になった。
今日は34番・種間寺からだが、春野役場前行きのバスに時間があったので、JR高知駅にほど近い安楽寺をお参りした。
安楽寺は、30番札所の奥の院。
明治維新の廃仏毀釈の際、30番札所・善楽寺が廃寺になり、ご本尊が安楽寺に安置されたので、昭和4年に善楽寺が再興された後も30番札所が2カ所あるという混乱が続いたが、平成6年にご本尊も善楽寺に戻り、安楽寺は30番札所の奥の院ということで決着したという。

(安楽寺裏の88カ所ご本尊)
30番奥の院・安楽寺 安楽寺は高知では珍しい町中の寺であり、近所に「乾仏具店」がある。

また、安楽寺の裏側には、88カ所の全てのご本尊の石像があり、居ながらにして88カ所をお参り出来る趣向がある。

安楽寺からは、土佐電バスで南はりまや橋バス停に着く。
春野役場行きは高知交通のバスで停留所が少し違う。バスの出発時刻を確かめてから、うどんの昼食。

春野役場前行きのバスは長浜営業所に向かい右折して雪蹊寺の門前を通る。
長浜から、女性の遍路がバスに乗る。
バスは遍路数人の他は地元の病院通いの老人だけ。
細い道を走る。水路と田圃と、ごくたまに人家がある。

役場前で遍路5人を除いて全員降りてしまった。
バスの運転手は種間寺まで車を回してくれ、35番への道など相談に乗ってくれた。

種間寺

(34番・種間寺)
(35番・清滝寺)
34番・種間寺
35番・清滝寺

久しぶりのお参り。
納経所で、35番への道を聞いている女遍路は長浜から乗った人。
地元の高岡の人が、仁淀川大橋を薦めてくれた。当方が新川通と思っていた五万分の一の地図上の場所はバスが通らないとのこと。
思っていたより1キロほど遠いので、岡山からという女遍路ともども道を急ぐ。

道々いろいろと話をする。
岡山の児島に住んでおり、今回は34番〜36番が目標とのこと。
それが終わると、87番、88番を残すのみとなり、今月中にも結願の予定という。
日射しが強く、暑い一日となった。
小一時間で、仁淀川をまたぐ大橋の「大橋北詰」に着く。 バスに間に合えば、今日の予定の宇佐までは約束されたようなもの。 国道反対側の釣り道具屋で用を足し、ペットボトルの紅茶を買う。 高知県交通のこのあたりのバス路線は「高知・宇佐・高岡・市野々・須崎線」の時刻表が必要。これは、県交通に電話して送ってもらう。
バスに乗ると、高岡の町はすぐ近く。

35番・清滝寺へは、「高岡高校通り」のバス停が近いという。
道は拡幅中で、途中高速道路の工事中を横切る。山の中腹の清滝寺を望みながら狭い車道をたどる。
急坂になってからすぐお寺。
バス停から30分〜40分ほどだ。

清滝寺

山の中腹だが境内は広く見晴らしも良い。
夕方なのでとても静か。
境内に店を出すおばさんがぶんたんのご接待。のどにしみる。
今日は真夏日で、ぶんたんの酸味が心地よい。

下りも3人一緒で、わけなくバス停につく。
宇佐へ行くには、仁淀川岸の「中島」で乗り換え。
宇佐は黒潮の町。昔は捕鯨の町。 ホエールウオッチングなどの看板がほほえましい。
岡山からの遍路は「グリーンピア土佐横浪」を予約しているとのことで車中で別れた。

民宿「汐浜荘」は、宇佐大橋を左に見て、少し須崎側。海洋高校前。
清潔な民宿で、窓からは、潮干狩りができる砂州が見える。

風呂から上がって夕食。
同宿は、歩き遍路の青年と自動車遍路の中年。食事をしながらお互いの話をする。
歩き遍路は、20代半ば。60番横峰寺から始めたとのこと。 実家は愛媛で、両親のサポートが大きいとのこと。 車遍路は愛知県知多のサラリーマン卒業生。自分を見つめるための遍路とのこと。
再就職の気持ちもあるのだろうか。 世の中をいろいろ慨嘆する発言があった。

部屋に戻って、テレビと読書。
9時に就寝したが、今年初の蚊に悩まされた。

2000年
5月9日(火曜日)晴れ

(浦の内湾のアサリとり)
アサリとり
5時に目が覚めた。
付近の散歩。
バス営業所(宇佐出張所)の位置を確かめ、須崎行きの時間も確認する。

宇佐大橋を渡る。
舟が沢山出ていて、竹の先の篭でアサリをとっている。
青龍寺近くまで来て戻る。
6時半朝食。
車遍路はすでに出発。
歩き遍路も7時半には出るという。
われわれは8時にタクシーを頼み、36番・青龍寺を往復する。
歩いても簡単だったが、体力の温存?を優先する。
宇佐→竜のバスは平成11年暮れになくなったという。

青龍寺

(36番・青龍寺)
36番・青龍寺 戻る途中、橋の上で昨日の岡山からの女遍路とすれ違い、手を振る。

須崎へ行くバスは9時半発。
宇佐から須崎までは浦の内湾の海岸線を走る。
この道路は対岸の山と海がとても美しい。
須崎で特急に乗り継ぎあっという間に窪川へ。

岩本寺は窪川駅から5〜6分の距離。

岩本寺

(37番・岩本寺)
37番・岩本寺 窪川は静かな町で、岩本寺もまた静かな佇まいの寺である。
四国にはこういった町と寺がそこかしこにある。

徳島、高知、愛媛、香川とどこにも昔ながらの町が息づき、寺が根付いている。

昼食は、弁当を買い各駅停車で中村に向かう。
前回も感じたことだが、「土佐くろしお鉄道」は山と海がマッチした景色の良い路線で、ひろさんの好みに大いに合う。

中村で駅前ホテルに荷物を預け、手ぶらで足摺岬へ。
バスは、土佐清水のおばさん連中と女遍路とわれわれ。合計7〜8人か。
宇佐の出張所で、共通回数券を勧められ、(1割余分の券が買える。従い1割引と同じこと。)同じことを運転手さんが勧めてくれた。
また、高知県交通はこのあたりの路線(宇佐以西、宿毛まで)を新会社「高知西南交通梶vに引き継いだ。
(バス会社の電話番号などはバス会社一覧参照)
バス会社一覧へ。

中村からのバスはしばらく四万十川の右岸をたどり、右折して土佐清水に向かう。山が新緑に映えて美しい。道路は広く、交通量も多い。
土佐清水の市街地に入って、四国電力前で数人の若者が降りる。
土佐清水から足摺岬までは全て大浜経由。

崖の中腹から木々越しに海が見える。車が交わせないほど道が狭い。 道が広くなるとホテルや民宿が点在し足摺岬に着く。終点は金剛福寺の脇の空き地。
一巡目の納経帳の朱印は友人に代参を頼んだ。従い今回が最初のお参りになる

金剛福寺

(38番・金剛福寺)
38番・金剛福寺 写真を撮ろうとすると、フイルムが終わり、フイルムを巻き取ってしまうと電池も切れた。
予備の電池は中村のホテルの中。
付近の土産物屋には合う電池がない。
(使い捨てカメラの知恵もわかないまま境内をうろうろした) 帰りも同じ運転手。
乗客が少なく、もっぱら話し相手になって、来た道を戻る。

途中の中浜は、ジョン万治郎の生誕地。(そういえば宇佐は出航の地とあった)。

土佐清水の土佐清水病院(私立)は、アトピー性皮膚炎の名医が居て、全国から患者が集まり、市内の多くの民宿に泊まって治療している。その病院が四電のそばなので、来るとき何人かの若者がバスを降りた。
以布利(いぶり)には大阪・海遊館の以布利センターがあり、ジンベエザメのトレーニングを行っている。
中村市には大文字焼きの行事があり、山の中腹の「大」の字はあそこ。
中村市内に「デマンドバス」が運行されるようになり、電話で依頼すると10分程度で来てくれる。(これは高知市でも始まって、NHKで取り上げられたとのこと)

風呂に入り、恒例の「たにぐち」へ。
四万十川のカワエビの唐揚げ、あおさのりの天麩羅、ゴリの卵和え、のれそれ、海の幸の料理などと定食とビールでいつも堪能する。

2000年
5月10日(水曜日)曇りのち晴れ

7時55分のバスで延光寺へ。
くろしお鉄道が中村→宿毛まで延長されてバスが大幅に減便となった。バスの場合、最寄りの停留所は「寺山口」。くろしお鉄道は最寄り駅が「平田」である。

延光寺

寺山口からは10分ほどで延光寺。赤亀が迎えてくれる。
(因みに延光寺の寺号は「赤亀山延光寺」)

(39番・延光寺の赤亀)
39番・延光寺の亀 朝のお参りは、団体の遍路もひっきりなしに来て賑やかになる。

39番で今回は打ち止め。
平田までの時間を30分〜40分とみてゆっくりと戻る。
途中国道は車が多いが、家々の庭の手入れが良く、花が美しい。

結局、延光寺→平田間は40分ほどかかり、平田からは岡山行きの特急に乗って2時間足らずで高知駅に着いた。

高知では時間があったので、高知城を訪ね、天守閣から高知市内を一望した。

土産を買い込み帰路につく。


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