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全国秘湯巡り・山形

山形、肘折温泉と出羽三山

第1日目 東京→東北自動車道→山形自動車道→ 山寺 肘折温泉
第2日目  肘折温泉・ 朝市 酒田 羽黒山・齋館 羽黒山・五重塔 湯殿山神社→肘折温泉
第3日目 肘折温泉→ 銀山温泉→古川→東北自動車道→東京

山形へ

山形を郷里に持つ旅好きの友人と、サクランボのシーズンに山形へ行こうということになった。
仲間を募ったら、合計4人が集まったが、うち1人が、自宅の風呂でころんで肋骨を折り、寸前で取りやめた。
計画は全て山形通の友人の手でなされ、今回は完全なお客様となった。

第1日目

当初、99年暮れに延長された山形新幹線に乗るため企画した旅行だったが、短い期間に盛りだくさんの立ち寄り先を入れたため、都内から車での旅になった。
集合はJR日暮里駅。朝8時。成田から車で来て、東京と神奈川の同乗者を乗せ、高速に入るにはここが最適という。
梅雨に入った平日で高速は空いていた。
数回、SAやPAで小休止をとったあと、山形自動車道に入り、昼近く山形北ICで下りることができた。
4時間足らずの行程で、天候は晴れ、快適なドライブだった。

山寺

(仙山線の列車と山寺)
仙山線と山寺 第1の目的地は山寺(立石寺)。
サクランボの観光農園を両側に見ながら、程なく立石寺。
立石寺の全景を見るには、川を隔てた反対側の山の中腹が良い。
山寺芭蕉記念館などがあり、山寺を対岸から見渡せる。

友人を残し、1人で奥の院に向かう。
山寺の本堂(根本中堂)は立派な建物。
山門から石段が続く。
石段の踊り場には、いわれのあるお堂や岩が連なり、仁王門を過ぎると、塔頭が続く。
急な石段には、登りも下りも多くの観光客があふれている。
梅雨の晴れ間で、サクランボのベストシーズンで、時間も丁度昼過ぎで・・・・という訳か。

(山寺・五大堂)
山寺・五大堂 奥の院まで、約25分。大汗をかいた。
お参り後、開山堂や五大堂にまわる。見晴らしがよく、山寺と名付けられた理由が良くわかる。
およそ、1時間で往復し、待ち合わせの茶店で、そばとこんにゃくの昼食。
団体客、個人客でごった返しているが、店員はみな親切。
運転の友人には悪いが生ビールが旨い。
昼食後、観光サクランボ園の入場も考えたが、満腹なので、寒河江の道の駅「チェリーランドさがえ」経由、肘折温泉に行くことになった。

チェリーランドさがえは巨大なドライブインで、土産物と食堂を中心として、展示館や、サクランボの宅急便を扱うテントなど、団体客個人客を問わずあらゆるニーズを満たしてくれる。サクランボが思ったより高かったのが玉に瑕か。
肘折温泉に電話したところ、西川町と新庄を結ぶ国道458号線が不通とのことで、河北町/村山市経由の道で行くことになった。

途中、河北町の「べにばな記念館」に寄る。ここでのサクランボが安く、自宅に宅急便で送る。
田舎の山裾の道を走る。車が少ない。
大石田町から最上川沿いを走り、大蔵村の国道458号線に出る。
「葉山(標高1462m)」を一回りして、銅山川を遡って待望の肘折温泉に着いた。
まだ5時前だった。

肘折温泉

(銅山川のヤマメ)
銅山川のヤマメ 予約してあった旅館の名は賀登屋
銅山川に面した5階建てで、部屋は川を見渡せる最上の場所だった。
友人は早速風呂に入るとのこと。さて、ひろさんは?
ひろさんは持参の竿でヤマメを釣りに出た。
水量が多く、短い竿では流心に振り込めなかったが、幸い20p級がヒットし、竿持参の労は報われた。写真を撮り、急いでリリース。
昨年に次いで、渓流魚2年連続ゲットというのは上出来。

(賀登屋の温泉)
賀登屋の温泉

1時間ほどで宿に戻り、大急ぎで風呂に入る。
やさしい湯で、温度が高い。

露天風呂のほうは長湯が出来そうだ。

(賀登屋の夕食)
賀登屋の夕食 友人は食事を待ちかねていた。

ひろさんが釣りに時間を割いて、風呂にゆっくり浸かったため、所定の時間を過ぎていたが、山菜が豊富で、楽しい食事になった。

ビールと地酒と持参の赤ワインで盛り上がり、食事が終わったら、すぐ寝ついてしまい、お互いのいびきで目を覚ましながら、ともかく未明まで熟睡した。

第2日目

4時に起きた。
すぐに風呂。なかなか良い湯加減で、特に屋上の露天風呂は風が心地よい。
昨夜はいびきで気づかなかったが、銅山川からはカジカの声が聞こえてくる。

肘折温泉・朝市

(肘折温泉の朝市)
肘折温泉の朝市 5時に朝市へ。

山形通の友人は肘折温泉の良さの一つがこの朝市という。

さすが5時では、出店も準備段階だったが、すぐに、温泉街のメインストリートにおばさん達が並び、山菜や農作物の市が連なった。
もう一泊するので、朝市の買い物は明朝にまわし宿に戻る。

朝食は定番の朝食。


今日は、長駆、酒田を訪れ、湯殿山、羽黒山を廻ってくるという計画。

8時半に出発した。
国道458号線を下り、最上川につきあったって国道47号線を酒田方面に向かう。
途中、戸沢村の最上川舟下りの船着き場や、対岸の白糸の滝などを横目に、松山町の総光寺につく。
山形で、数少ない庭園のある寺で、門前の「きのこ杉」が天然記念物に指定されているという。

(鳥海山)
鳥海山 総光寺の背後は「眺海の森」とよばれる自然公園。
頂上にプラネタリュームなどがあり、小学生がバスを連ねてやってきていた。
ここからの鳥海山の眺めはすばらしい。
残雪が多く、ゆったりした山容の全体が見える。 「眺海の森」は鳥海の森でもあった。

酒田に向かう。

酒田

酒田は、30年ほど前、鳥海山に登ったときに来たきりで、後は通過した記憶しかない。

(本間家旧本邸)
(山居倉庫)
本間家旧本邸 山居倉庫

酒田は割とのっぺりした町で、特徴がないが、本間家旧本邸や山居倉庫はさすがだと思った。

本間美術館や土門拳記念館などに寄りたいが時間がない。
せっかく酒田まで来たのにという思いを残し、羽黒山に向かう。
もう一泊あれば、酒田を堪能し、鶴岡にも寄れる。
鶴岡は藤沢周平の世界である。

(玉川寺の池のメダカ)
玉川寺の池のメダカ 羽黒山の途中、玉川寺に寄る。この寺も見事な庭園を持っている。
曹洞宗の古刹で、700年余の歴史を持っている寺とのこと。

玉川寺には、初代出羽の海の碑があった。
出羽海部屋の創始者がこの地の出身という。

羽黒山・齋館

羽黒山(出羽三山神社)まではわずかなドライブで、杉木立の中の山頂バスターミナルにつく。

本社、鐘楼、三神合祀殿(重要文化財)などを後目に、斎館(羽黒山参籠所)へ急ぐ。
周囲には、大きな杉の木が天をつき、修行にはもってこいの場所だ。
友人のアレンジが良かったのか、最高の部屋に通される。

(羽黒山・斎館の昼食)
羽黒山・斎館の昼食 皇室の方もお忍びで昼食されるときはこの部屋という。
斎館の昼食も精進料理で山菜が中心。
斎館の中はかなり広い。数組の団体が昼食していたが、人が多くてもほとんど騒音は聞こえてこない。

昼食後、三神合祀殿方面に戻って写真を撮りたかったが、国宝・五重塔は反対側を歩けば着けるとのことで、1人で五重塔に向かう。
友人達は車に戻り、車で五重塔に先回りするという。

五重塔

(羽黒山・五重塔)
羽黒山・五重塔 石段をえんえんと下る。

時間は20〜25分ほどだが、すれ違う人もない。
時折、石段の工事の人が居るだけで、杉木立の中、汗まみれになりながらの山下りだった。

石段に沿って、ミヤコワスレが咲いている。

人の気配が濃くなって、石段を右折すると国宝・五重塔

その重量感に圧倒される。
高い杉木立とよく調和している。

友人が見えないので、随神門まで来ると、手を振って待っていてくれた。

宿坊の立ち並ぶ町を過ぎ、玉川寺付近を通過して湯殿山ドライブウエイに入る。山形自動車道は一部工事中で全線開通はまだ少し先か。
月山第二トンネルと第一トンネルの中間から湯殿山有料道路に入り湯殿山に向かう。
道の終点に湯殿山参籠所、その先はバスに乗ること5〜6分で湯殿山神社本宮に着く。

湯殿山神社

(湯殿山中腹・湯殿山神社付近)
湯殿山中腹・湯殿山神社付近 雪渓の残る沢筋で靴を脱ぎ、お祓いを受けてから参拝。
温泉の吹き出す岩に裸足で登る。

参拝を済ませ、バスで参籠所前の駐車場に戻り、車で寒河江を目指す。
いわば、羽黒山、月山、湯殿山の出羽三山を一回りした格好となる。
途中、一部供用を開始した山形自動車道に入り、寒河江ICで下車、昨日の道を辿り肘折温泉に着く。
さすがに午後7時をまわり、暗くなった頃温泉にたどり着いた。

風呂に入ってからの夕食は遅くなったが、一日の出来事を思い出しながらの食事はやはり楽しい。
夕食後、もう一度風呂に入りたかったが、そんな元気は残っていなかった。

第3日目

朝市でいろいろと買い物をした。
山菜は月山タケノコやアイコ(ミヤマイラクサ?)、山ウド、あと切り干しダイコン、山形の地酒など。
自動車の熱気を避けるため、新聞紙を濡らして丁寧に梱包する。
ひろさんは、下着などを含め、宅急便で送って身軽になる。日暮里から自宅までの電車の混雑を考えてのこと。

9時前に宿を出る。
目的地は銀山温泉。

銀山温泉

(銀山温泉)
銀山温泉 一度新庄に出て、新幹線の駅の付近の様子を見、そこから尾花沢経由で銀山温泉に向かう。

新庄/尾花沢間の羽州街道(国道13号線)は若干混雑したが、他はほとんど車も無く、快適に銀山温泉についた。
10時やや過ぎか。

日帰り温泉で湯船につかろうと試みたが、風呂の掃除中ということで断られ、共同浴場は友人が敬遠したので、結局入らず仕舞いで早々に帰路に就いた。


帰り道には、山形経由と尾花沢/古川間の国道347号線経由が選択可能だったが、結局古川に向かった。
一車線ずつの細い国道だが、これが大正解で、対向車も無く、山合いの静けさを十分堪能した。
古川IC近くで昼食。
運転の友人には悪かったが、他の2人はビールで旅の無事を乾杯した。

上りの東北自動車道も割と空いていて、幾つかのSA、PA等で小休止をとりつつ、5時過ぎ、日暮里の駅にたどりついた。


若干の情報

場所電話
道の駅・チェリーランドさがえ0237-86-3111
肘折温泉・賀登屋0233-76-2777
松山町・総光寺0234-62-2170
酒田市・本間家旧本邸0234-22-3562
酒田市・山居倉庫
庄内米歴史資料館
0234-23-7473
羽黒町・玉川寺0235-62-2764
羽黒町・斎館/羽黒山参籠所0235-62-2357
尾花沢市・銀山温泉・能登屋旅館0237-28-2327


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