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全国秘湯巡り・福島飯坂温泉と高湯温泉
第1日目 東京→福島→飯坂温泉→
高湯温泉 第1日目● 飯坂温泉へ(高湯温泉・玉子湯)2012年の春はなかなかやって来なかった。 大人の休日クラブの2月号冊子を見ていたら、びゅうが発売する福島県高湯温泉の玉子湯に泊まるツアーが出ており、JRの運賃の3割引+同旅館平日宿泊料よりも更に安い料金が載っていたのでびゅうの旅行を申し込んだ。 高湯温泉だけ行くのでなく、2011年にリニューアルされた飯坂温泉の波来湯や仙気の湯もあわせて訪問すれば充実した旅行になるに違いない。 東北大震災の一周年を過ぎても寒い日が続いた。 高湯温泉の雪はまだしも、飯坂温泉も雪に埋もれているのではないかと心配になるほどだった。 東北大震災後の飯坂温泉は過酷だった。 旅館は大きな被害は無かったそうだが、大震災と原発事故にあった被災者を各旅館が避難所として提供し、各家族は一部屋に入ってかなり長期間にわたって避難生活を余儀なくされたという。 乗車前に東北新幹線の先頭車両と末尾車両に付けられたステッカーをカメラに納めた。
このページのTop ● 飯坂温泉福島駅で福島交通の飯坂温泉行き電車に乗り換える前にコインロッカーに荷物を預けた。高湯温泉へ行くには、一度福島駅に戻って旅館の送迎バスに乗ることにしていた。 福島交通の車内はのんびりとしており、自転車持ち込みOKの張り紙などがあり、車掌さんが切符のない人に販売したりしていた。
飯坂温泉駅に着く。 駅構内では地元産品の特売などをしていたが、先ずは主目的のリニューアルされた公衆浴場に入らなければならない。
駅前の観光案内所に入って、マップをもらった。 湯めぐり用のマップには、波来湯の他に仙気の湯と導専の湯が二槽式になり、ぬるい湯と熱い湯の浴槽温度を☆印の数で表していた、 併せて昼食の場所などを聞く。 飯坂温泉 波来湯(はこゆ) 前年(2011年)にリニューアルされた波来湯(はこゆ)は観光案内所から目と鼻の距離で、前回訪問時にあった営業を止めた巨大な温泉ホテルは無くなり、太鼓櫓を乗せた木造の建物があって、公衆浴場は地階にエレベーターで下りる仕組みになっていた。 これなら、鯖湖湯とともに、飯坂温泉を代表する外湯として申し分ないと思われた。 エレベーターで地階に下りると目の前に受付があり券売機で入浴券を購入する。 男湯は右側で入ると下足箱がありすぐに脱衣場。 脱衣場にはコインが戻るタイプのコインロッカーがあって市営の公衆浴場らしい雰囲気。 浴室は石造りの豪勢なもので、しかもうたい文句通りの二槽式。 地元常連さん用の熱い湯の浴槽と、ぬるめの湯を好む観光客用の浴槽が並んでいた。 壁にかかった温度計は、昔はアナログ温度計だったが今様のデジタル温度計で、熱い湯の浴槽は45度。ぬるめの湯の浴槽は42度。 浴室のカランにはシャワーも付いていた。 先客は地元の人と、宮城県亘理町の人。 亘理町の人は、たまたま休みが取れたので飯坂温泉の外湯巡りに訪れたとのことだったが、亘理町も震災で大きな被害を受け復旧半ばとのこと。 町にある日帰り温泉施設は未だ復旧していないとのこと。 このページのTop 飯坂温泉 仙気の湯波来湯を出て仙気の湯に向かう。 仙気の湯は十綱橋を渡って摺上川の上流に向かい、愛宕山公園の手前の住宅地の中にある。
浴槽は奥側にぬるめの湯の浴槽があり、温度計は42度ほど。 手前の熱い湯の浴槽の温度計は46.5を示していた。 写真を撮ろうとほんのちょっと入っただけで脛が真っ赤になっていた。 加水されて適温になっているぬるめの浴槽にゆっくりと浸かる。 このページのTop 愛宕山公園仙気の湯を出て、近くの愛宕山公園に上った。 年配の東京から来たという夫婦連れに出会った。 石段は急だが車道は坂がさほどきつくなく歩きやすい。 北側には残雪も見え隠れする。 頂上には愛宕神社が祀られ、望遠する吾妻山が美しかった。 このページのTop 吉原食堂吉原食堂は朝方駅前の観光案内所で教わったお店。 新十綱橋を温泉街側に渡ってすぐの場所にあった。 そばを頼もうと決めていたので以下のそばを頼んだが、頼み終わって壁を見ると、創業時(昭和13年)のチャシューメンを復刻したのだという。 そばは、色がやや黒かったが細めで美味しいそばだった。 そこに、先ほど愛宕山で別れた老夫婦が入ってきた。 縁は異な物で一度交わりが出来ると後を引くのだろうか。旧堀切邸を見物して来たのだという。 このページのTop 旧堀切邸旧堀切邸は江戸時代に大庄屋として財をなし近代政治史に大きな足跡を残した堀切家を保存した入場無料の文化遺産で、広大な母屋(明治14年再建)とその内部や十間蔵(永安4年建設)などを興味深く拝見した。
広大な敷地は広い公園にもなっており、足湯や手湯があって、また芝生も広くのんびりと過ごす市民の憩いの場となっていた。
このページのTop 鯖湖湯旧堀切邸の裏側の出口を出ると鯖湖湯の前に出る。 鯖湖湯は歴史の古い共同浴場で建物も昔のままという。いわば、飯坂温泉のシンボルなのだが、観光客が多すぎてお湯をぬるくうめるので地元の人からは評判が悪い。 幸い空いていると云う。
このページのTop 鯖湖神社とお湯かけ薬師如来鯖湖湯の脇に鯖湖神社とお湯かけ薬師さまがあった。 駅まで近いのでゆっくりお参りできる。
温泉街を歩くとほんの数分で飯坂温泉駅に着いた。 駅の売店で地元産品を買う。 飯坂温泉駅から福島駅には福島鉄道で戻り、コインロッカーから荷物を出して福島駅西口に出る。 このページのTop ● 高湯温泉(玉子湯の送迎バス)福島駅西口は観光バスや送迎バスなどのターミナルになっている。 高湯温泉の玉子湯の送迎バスはすでに待っており、我々が乗り込んでからトータル9人の客がそろうまで待って西に向かって出発した。 庭坂の果物直売場や観光果樹園を過ぎると山道にさしかかり、道路脇の残雪が急に増える。 高湯温泉のあたりは積雪が1メートルぐらいだろうか?。 玉子湯では、おかみさん以下の盛大な出迎えがあったが、チェックインもそこそこに共同浴場のあったか湯に向かう。 このページのTop 高湯温泉 共同浴場あったか湯玉子湯のフロントに聞くと、あったか湯までは 5〜6 百メートルということだったが急いだので結構しんどかった。 明るい内に着かないと露天風呂の写真写りが悪いのではないかと心配した。 あったか湯は高湯温泉旅館協同組合の運営する共同浴場で、お風呂はすべて露天風呂で内湯が無く、源泉かけ流しで、浴槽はさして大きくなく、洗い場が無く、料金は¥250と安く、入場は1時間に限って欲しいなど、それらの理由は同浴場のホームページに詳しく記されている(若干字が小さく読みにくいのだが丁寧に読むと心意気が良く伝わり良心的とさえ云える)。 このホームページを読みこなすと、良いお湯を入浴する人に提供したいからというだけのために上記の制約があったと判るわけ。 浴槽は木の露天風呂、岩の露天風呂、貸し切り露天風呂の三種で、男性は木の露天風呂とほぼ固定されているらしい。
この日は入浴している人が少なく、良いお湯を堪能した上、福島の二本松から来たという人に岳温泉にも共同浴場があることを聞き込んだが、観光シーズンになって、吾妻スカイラインが開通するとこのお湯も芋を洗うほど混むということを聞いて、混雑はどう解決したら良いのか考え込んでしまった。 このページのTop 高湯温泉 旅館 玉子湯の湯小屋玉子湯旅館 玉子湯に戻ったらもう薄暗くなっていた。 旅館 玉子湯は老舗旅館で140年前の浴場が現存するという。 その浴場が玉子湯という共同浴場風のお湯。 旅館の裏手の小川の対岸にある。茅葺きの質素な建物で、内部も木造の男女浴場があり、浴場内に脱衣場もある一体型の浴槽が安らぎを与えてくれる。
お湯はあったか湯の硫黄泉とよく似ており、透明度は20センチほど。 この旅館はいろいろの浴場があるので各浴場は結構空いており落ち着いて入浴が出来る。 源泉は玉子湯の場合、酸性・含硫黄-カルシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉(硫化水素型)で、泉温は44度ほどの自噴泉とのこと。木の樋でお湯が届く様子がわかりこれもうれしい。 あったか湯から戻って、部屋にも行かず玉子湯に入ったら夕食の時間になった。 旅館玉子湯の他のお湯も含めて、明朝入ることにして部屋に戻る。 このページのTop 高湯温泉 旅館 玉子湯の夕食このツアーの夕食は部屋食だった。 低料金のツアーのこの夜の献立は以下のとおり。
他に、デザート、香の物など。 まあ、高級旅館の手の込んだ料理でそれなりに美味しかったが、健康的な食事ならこだわりがない方なので、湯小屋玉子湯のお湯ほどの感激はなかった。 このページのTop 第二日目●旅館玉子湯のお湯尽くし玉子湯のお湯は、内湯が二ヶ所、屋外に湯小屋玉子湯(内湯)と露天風呂「天渓の湯」と「天翔の湯」がある。湯小屋玉子湯は昨日紹介したので、内湯の二ヶ所と露天風呂二ヶ所について紹介する。 このページのTop 大浴場 滝の湯大浴場 滝の湯はフロントと同じ四階にある。 脱衣場のグレードが高く、浴室も豪華。しかも木の縁取りの浴槽は肌触りが良く、お湯の質も良いので最高の湯浴みになる。 温泉分析書によれば、泉質は酸性・含硫黄-カルシウム・アルミニウム−硫酸塩温泉(硫化水素型)とのこと。泉温は46.5度。自噴。 これは、加水しなくても適温になる理想的な源泉といえる。 窓が広いので浴槽からは対岸の山の斜面が美しく見える。
このページのTop 仙気の湯仙気の湯は一階にある小型の内湯。 フロントからエレベーターで一階に下り、丁度滝の湯の下あたりの場所に仙気の湯がある。
小型の浴槽は木造で、お湯は滝の湯と同じ源泉。 乳白色で適温のお湯はシンプルな浴槽とよくマッチして居心地がよい。 宿泊者には貸し切り浴場のサービスがあるらしい。 このページのTop 野天岩風呂 天渓の湯エレベーターで一階に下りて裏側の玄関を出ると正面に玉子湯の湯小屋がある。 玉子湯をやや下ったところには女性専用の露天風呂「瀬音」があり、更にその先に一つの湯小屋がある。 この小屋が天渓の湯と天翔の湯の脱衣小屋で、男女日替わりで入浴することが出来る。 向かって右側が天渓の湯、左側が天翔の湯である。 天渓の湯は露天風呂が二槽あり、どちらも木造の浴槽で、旅館の建物との目隠しは火山岩を積み、その岩の間から源泉が落下するという演出もおもしろい。 源泉は玉子湯と同じ酸性・含硫黄-カルシウム・ナトリウム−硫酸塩温泉(硫化水素型)で、木の樋による導入。しかも加水や加温がない掛け流しなのでお湯が身体にしみこむような心地になる。
このページのTop 野天岩風呂 天翔の湯天渓の湯と天翔の湯の脱衣小屋の入り口でその日の男女別露天風呂が判る。 宿泊客は翌日別の方に入ることが可能だが、どちらもおおよその雰囲気はよく似ており、お湯も大差無い感じがする。
先客といろいろと話をしたが、この人は玉子湯のリピーターで、じゃらんのツアーで二泊三日で東北新幹線の乗車券付きのツアーをいつも探すという。ひろさんが買ったびゅーのツアーより更に安そうだった。 また、高湯のお土産には、ドライブイン清水屋という豆腐屋さんの小麦まんじゅうが良いとのことだった。 このページのTop ● 帰路へ朝食を摂ったり、玉子湯のお湯を楽しんだりしたあと、ドライブイン清水屋に行って小麦まんじゅうと会津産の蜂蜜を買った。玉子湯の送迎バスで大勢の仲居さんに見送られて福島駅に向かった。 天気予報通り雨が降り始め、福島に着いたら本降りになっていた。 天気が良かったら花見山まで往復するつもりだったが、雨の中の観光は決して愉快なものではないと、福島駅のびゅうの窓口で早めの帰宅の列車変更をお願いした。
乗車券変更に結構時間を取ったので昼食は車内で摂ることにして、びゅうの近くにあったヴィ・ド・フランスでパンを買った。 福島東京間は時間が短く、発泡酒に酔う間もなく東京に着いた。 家に帰り着いても、Tシャツからはほのかな玉子臭がした。 このページのTop
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