全国秘湯巡り・福島
土湯温泉と飯坂温泉
第1日目
福島へ
(飯坂温泉の共同浴場・鯖湖湯)
2004年の夏の暑さが彼岸まで続いていた。
飯坂温泉への旅行の企画は気が進まなかった。
飯坂温泉は高度成長期に栄えた歓楽街的温泉という先入観があり、例えば熱海のような、あるいは有馬のような「何となく敬遠したい」という温泉の一つだった。
ただ、共同浴場は9カ所もあり、鯖湖湯(さばこゆ)の名前はつとに高く、一度入りたいという気持ちに勝てなかった。
土湯温泉
宿泊は飯坂ということにして、早めに家を出て東北新幹線に乗り、土湯温泉に向かった。
土湯は福島駅前からバスで約40分。
国道が山にさしかかると、畜産試験場があり、少し先が土湯の入り口。
500メートルで土湯の中心街に入る。
(福島交通のバス) | (土湯温泉) |
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観光案内書で地図をもらい尋ねると、中の湯はすぐだが、こけし湯は国道沿いで土湯の入り口から更に500メートルほど上ったところとのこと。
中の湯共同浴場は川を背にしてメイン道路に面している。
付近の商店で100円の入浴券を買い入浴。
(中の湯は当ホームページ内の
「全国共同浴場」(福島)で紹介しているのでここでは割愛させて頂く。)
湯から出て、約1.2キロの「こけし湯」に向かう。
途中、中規模旅館の石油臭のある内風呂も入れてもらうつもりでいたが何と休業。
きつい上り道を15分かかって「サンスカイつちゆ」。こけし湯はこの中にある。
(こけし湯は当ホームページ内の
「全国共同浴場」(福島)で紹介しているのでここでは割愛させて頂く。)
「サンスカイつちゆ」の近くに「福島県立土湯小学校」があった。
ドーム型のユニークな建物。
土湯入り口というバス停があり土湯温泉まで戻らなくてもバスをつかまえることが出来る。
バス停近くに夏のクズや秋のミズヒキが咲き乱れていた。
(福島交通の電車)
福島駅に戻り、福島交通の電車で飯坂温泉へ。
電車はのんびりと福島市の郊外を走り、低い山が近づいて飯坂温泉に至る。
駅前の観光案内所で共同浴場の地図をもらい、明日(月曜日)休みの浴場をチェックした上で旅館に着いた。
新松葉は小ぶりの宿。
摺上川に面しどの部屋からも川を眺めることが出来る。
飯坂温泉駅のそばに堰堤があり、川は浅いがダム状の水面で、川原には下りられない。
新松葉旅館
(新松葉旅館) | (新松葉の浴槽) |
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部屋で落ち着いた後、今後の日程を考えた。
9カ所の共同浴場を今日3カ所、明日午前中に6カ所として、今日巡るのは「鯖湖湯」、「天王寺穴原湯」、明日(月曜日)は休みの「切湯」というところか・・・。
以下は、2日間で巡った9カ所の共同浴場の写真集。
(各共同浴場の入湯記は当ホームページ内の
「全国共同浴場」(福島)で紹介しているのでここでは割愛させて頂く)
飯坂温泉・共同浴場巡り
(クリックすると拡大します)
鯖湖湯 (さばこゆ)
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切湯 (きりゆ) |
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八幡の湯 (やはたのゆ) |
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波来湯 (はこゆ) |
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天王寺穴原湯 (てんのうじ あなはらゆ) |
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仙気の湯 (せんきのゆ) |
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大門の湯 (だいもんのゆ) |
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十綱の湯 (とつなのゆ) |
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導専の湯 (どうせんのゆ) |
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鯖湖湯、切湯に入った後、天王寺穴原湯に行くのにタクシーを使った。
穴原地区まではおよそ2キロ位か?
温泉街を抜け、郊外の広々した地域に高級旅館が点在する。
天王寺穴原湯は、摺上川の橋のほとりの駐車場のそば。
入浴後、夕方までのいっときは、穴原地区の摺上川に下りて釣りを楽しんだ。
(摺上川) |
(15センチのヤマメ) |
(20センチのヤマメ) |
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釣果はヤマメ2匹、ウグイ数匹というもの。全て放流した。
暗くなる頃、バスで宿に戻った。
新松葉の夕食は大広間。別の大広間にやや大きめの団体が入っていたが、6〜7組の家族連れで静かな夕食。
ビールの生ぬるさが気になった。
お湯の入りすぎで、早めの就寝。
夜中に消防車がうるさく一度目が覚めたが川原に面した部屋は静かだった。
第2日目
早朝、新松葉の湯に浸かった。
熱かったが、他に人も居ないので心おきなくうめることが出来た。
午前中に6カ所の共同浴場を巡るのには、朝食前に3カ所、チェックアウト前に3カ所と決め、朝食前は一人で宿を出た。
先ず十綱の湯に向かったが、途中、線路を越える道が分からず、町の人に行き方を聞いた。 次に大門の湯に向かい、最後は八幡の湯。
八幡の湯では、2000年8月にNHKの「ふだん着の温泉」の飯坂編に出たという洋服屋さんと話をした。
他の人たちもその番組造りに協力したとのことで、家に戻って検索したら同じ顔がNHKのホームページを飾っていた。
NHKの
ふだん着の温泉、飯坂編にリンク。
宿に戻る途中、近くの八幡寺に寄った。
彼岸の入りで、早朝から花を持った人が後を絶たない。
お墓参りの人と雑談していて、昨夜の火事が、鯖湖湯の近くだと云うことを知った。
火事は無人の元旅館?。
隣の酒屋さんにも信用金庫にも移らなかったが、小火程度ではなかった。
朝食後、家人と共に最後の3湯にチャレンジ。
宿に近い仙気の湯に行く途中、小川から生えているイチジクの実を採った。
仙気の湯の後、導専の湯、波来湯と一回りし宿に戻った。
飯坂の共同浴場は例外なしにどこも熱かった。
うめずに入れたのは、鯖湖湯と切湯ぐらいで、後はかなりうめさせてもらった。
(大門の湯・49度) | (十綱の湯・46度) |
(八幡の湯・46度) |
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計画した共同浴場9湯を巡った達成感があった。
どこの湯も温度計があったが、高温の上位3湯は上の写真の3湯だった。
飯坂温泉の街を歩いて気になったのが廃業している旅館の多いこと。
大旅館も中小旅館も営業せず、うち捨てられたままになった建物が多々あって目をひいた。
いくつかの共同浴場でも、地元の人から不景気の波が旅館をおそっている話を聞いた。
温泉ブームの中、個人客が旅館に来る仕掛けをしなければ、ますます地盤沈下は進むのに・・・と思わざるを得ない。
電車で福島に出た。
福島市
2〜3時間を過ごすのにどこを廻ったら良いか観光案内所で相談した。
モデルコースは気が進まなかったので、一部を拝借した。
駅から早稲町に出て、数軒のお寺をお参りし、御倉町の旧日銀福島支店長役宅(御倉邸)を見、県庁を廻って駅に戻るというコース。
(支店長役宅) | (支店長役宅廊下) |
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昭和2年に建てられた建物は保存状態が良く、いろいろな催しものにも使うことが可能とか。
邸内に「おぐら茶屋」という売店があった。 土産物や軽食などの販売店。
地元の主婦が運営しており、家人は氷あずき、ひろさんは缶ビールを展望の良いデッキで頂いた。
阿武隈川の川風が、彼岸にしては熱すぎる日差しに心地よかった。
(阿武隈川・下流) | (阿武隈川・上流) |
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県庁経由で福島駅まで歩き、遅めの昼食を摂った。
東京まではアッという間だった。
(若干の情報)
場所 | 電話 |
飯坂温泉観光協会 | 024-542-4241 |
新松葉旅館 | 024-542-2134 |
旧日本銀行福島支店長役宅 | 024-522-2390 |
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