全国秘湯巡り・秋田
乳頭温泉郷湯めぐり帖
第1日目 東京→田沢湖→乳頭温泉郷
第3日目 乳頭温泉郷→田沢湖→東京
第1日目
● 田沢湖駅へ
(乳頭温泉・湯めぐり帖)
昨年夏以来、右奥歯が抜けた跡にインプラント治療で義歯を入れる治療をしていた。
手術もうまくいきこの夏の終わりにには完了する運びになって、ようやく心のゆとりが出来てきた。
ただ、入れた歯はケアフリーでなく、入念な手入れが必要であるという。
夏の旅行は、ゆっくりと湯巡りをしたいといろいろ情報を仕入れていると、乳頭温泉の七湯で湯巡りバスが運行されているので、乳頭温泉郷を楽しむことにした。
七湯とは、蟹場温泉、孫六温泉、黒湯温泉、大釜温泉、妙乃湯、休暇村、鶴の湯温泉の七湯で、いままでは蟹場温泉に一泊した経験しかない。
夢めぐり帳は七湯全部の日帰り入浴料が\1500で可能で、しかも、湯めぐり号バスの乗り降りは自由とのこと。
常々行きたいと思っていた鶴の湯温泉にも行ける。
出足が遅かったのか、旅館の宿泊は大釜温泉だけが可能だった。
JR東日本の割引切符は8月10日以降は割引がきかず、孫の塾通いの世話もあって、日程は8月7日出発の8月9日帰着の二泊三日となった。
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● 昼食は田沢湖駅前
秋田新幹線は満席だったが快適な旅で、三時間で田沢湖駅に降り立った。
田沢湖駅では龍神まつりの龍の頭が飾ってあった。
(こまち号) |
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(龍神まつりの龍の頭) |
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駅前のバス停の前の「みずうみ」という食堂で昼食を摂った。
そばは黒かったが味の良いそばだった。
(みずうみ) |
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(海老天そば \700) |
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(とろろそば \600) |
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さて、今回の主役となるバスは以下の三種類。
羽後交通のバスはこの地域の路線バスで、田沢湖駅から乳頭温泉郷や玉川温泉・八幡平方面に路線がある。
鶴の湯温泉の送迎バスは「アルパこまくさ」と鶴の湯温泉を結ぶ。
湯めぐり号は乳頭温泉郷の七湯を結ぶ。
(羽後交通の路線バス) |
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(鶴の湯温泉の送迎バス) |
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(湯めぐり号) |
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● 田沢湖はいつも素通り
田沢湖駅前から羽後交通の路線バスで田沢湖経由乳頭温泉郷を目指した。
この地域には何回か来ているのだが田沢湖はいつも素通りなのでバスの車窓越しに田沢湖を撮ってみた。
(田沢湖)
田沢湖高原エリアに近づくにつれて周辺の景色が変わった。
(高原エリア1) |
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(高原エリア2) |
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昔、といっても30年ほども昔なのだが、泊まった経験のある国民宿舎「駒草荘」の跡が「アルパこまくさ」という施設に替わっており、建物前に鶴の湯温泉の送迎車が待っていてくれた。
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● 鶴の湯温泉
(鶴の湯温泉のスタンプ)
鶴の湯温泉の送迎車に乗る。
乳頭温泉郷行きのバス道から分かれると道は急に狭くなり、一部砂利道々などもあって結構な秘境の雰囲気となる。
広い駐車場の目の前におなじみの鶴の湯温泉本陣の茅葺き屋根が見えた。
(鶴の湯温泉)
受付は本陣の建物の奥にあり、大釜温泉に宿泊する旨を伝えると電話で連絡を取った上で湯めぐり帖を発行してくれた。
鍵の掛かるロッカーを見つけて最低限のお風呂セットだけを出して出陣準備完了。
受付前の小川の橋を渡ると温泉エリアになる。
(黒湯温泉-左と白湯-右の湯小屋)
向かって左が黒湯温泉、右が白湯の湯小屋だが、中に入ると一体化しており、脱衣場が一箇所で黒湯温泉の浴室にも白湯の浴室にも入ることが出来る。
全般的な印象を云うなら、この湯小屋と浴室、浴槽とも木造の典型的な共同浴場のスタイルで風情があり、木のぬくもりが入る人の肌に伝わる。
黒湯温泉の浴槽はやや小さめで、5〜6人が入れる程度の大きさ。湯口は木の樋でお湯が大量に流れ込む。
お湯はぬるめ。
泉質はナトリウム−塩化物・炭酸水素塩泉とのこと。
(白湯浴室) |
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(白湯浴槽) |
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白湯は黒湯温泉に比してやや大きめの浴槽で10人程度は入れる。
湯口はやはり木の樋で、黒湯温泉よりややあつめ。
泉質は含硫黄−ナトリウム・カルシウム−塩化物泉(硫化水素型)とのこと。
交互に黒湯温泉と白湯を入り比べたが泉質の違いが分からなかった。
有名な露天風呂は、白湯の左側にある。
10メートルほど外を歩くことになり、この日のように人出の多い日は裸では歩けないので一応衣服を着け、露天風呂の奥にある中の湯の湯小屋の脱衣場で衣服を脱いで露天風呂に入った。
(鶴の湯温泉露天風呂)
炎天下の露天風呂は日陰に数人の入浴客が居た。
源泉のお湯は白湯のお湯で見事な白濁。
露天風呂の周りの草むらにはもうススキの穂が顔を出していた。
中の湯は露天風呂の奥にあり、中の湯の隣にはうたせ湯の「滝の湯」があるので、露天風呂とうたせ湯を交互に入って楽しむ人も居り、また冬場なら露天風呂と中の湯を交互に楽しむ人も居るだろう。
(中の湯の湯小屋) |
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(中の湯浴槽) |
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(滝の湯(うたせ湯)) |
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中の湯の泉質は含重曹・食塩硫化水素泉で、うたせ湯の泉質は含硫黄−ナトリウムー塩化物・炭酸水素塩泉とのこと。
鶴の湯の人気は建物の佇まいやもてなしの心とさらに良い泉質のお湯に恵まれたことにあると思った。
乳頭温泉郷行きの湯めぐり号を逃したので、アルパこまくさ経由路線バスを乗り継いで乳頭温泉に行く事にした。
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● アルパこまくさのお湯
アルパこまくさは仙北市の運営する公共施設らしいが、どうも性格がはっきりせず、中途半端な印象を与える。
自然ふれあい温泉館と標榜しているが、火山とか登山の安全管理施設なのか?自然保護の施設なのか良くわからない、日帰り温泉施設なのか、食堂なのか良くわからない。
(アルパこまくさ) |
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(内部説明の看板) |
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(アルパこまくさの内湯) |
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(アルパこまくさの露天風呂) |
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ただ、建物全体のコンセプトはともかく、入浴施設の露天風呂は眺望が良い上に、温泉が空吹湿原付近の源泉(黒湯温泉の近く)らしく、申し分の無い雰囲気だった。
(アルパこまくさの露天風呂から田沢湖が見える)
分析表には源泉名が「田沢湖高原温泉(空吹1号、2号、4号混合泉)」とあり、泉質は単純硫黄泉(硫化水素型)、泉温は59.1度とあった。
硫黄泉だがべたつかない、さらりとしたタイプ。
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● 大釜温泉
(大釜温泉のスタンプ)
アルパこまくさから路線バスに乗って、予約していた大釜温泉に向かった。
鶴の湯入り口を通り越すと休暇村乳頭温泉郷があり、その奥には手前から妙乃湯、大釜温泉、蟹場温泉が並んでいる。
どの温泉も一軒宿だが歩ける距離である。
大釜温泉旅館は秋田大生の心中事件のとばっちりで旅館を焼失した後、秋田県本莊市の子吉小学校の廃校の建物を譲り受け移築した建物(旧館)がベースとなっているとのこと。
(大釜温泉旅館)
大釜温泉のお風呂
大釜温泉のお風呂は、内湯と露天風呂が男性と女性用にそれぞれ1ヶ所づつある。
男性の露天風呂には浴槽が大小二つあり、小さい方は若干温度が高い。
二泊の滞在中に何度かお風呂に入ったが、閑散としているお風呂は雰囲気も良く、とてもくつろいだ気分になった。
(大釜温泉男子内風呂)
(大釜温泉男子露天風呂)
やや白濁の湯は加水によって適温で、泉質は酸性・含鉄(U)−アルミニウム−硫酸塩泉(旧名:酸性含鉄明礬泉)で、源泉は泉温 94.7度。
渋みと酸っぱみがあり、若干の硫黄臭がする。
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大釜温泉の夕食
午後6時に鐘が鳴った。
昔、学校の用務員が手を振って鳴らしたカランカランと響く鐘で、廊下を宿の従業員が「食事で−ス。」と触れ歩いた。
食堂は「職員室」と書かれた部屋で、学校時代は職員室として使っていたのかも知れない。
食堂は二手に分かれ、新館宿泊者と旧館宿泊者が別々の部屋でそれぞれ20人程度とほぼ満席。
主な料理は以下の通り。
(先付け4品) |
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(ジュンサイの酢の物) |
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(小鮎の一夜干し) |
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(豚肉、ホタテ、野菜等の陶板焼き) |
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(きりたんぽ-冷製) |
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上記写真の他に、菜花のごま和え、蕗の煮付け、香の物(いぶりがっこ)、フルーツなど。
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第二日目
● 朝の散歩に参加
かなり昔から、休暇村が主催する「朝のお散歩会」というプログラムがある。
10年ほど前に蟹場温泉に一泊したときにも参加したので今回も参加してみた。
土日は朝6時30分から30分の散策とのこと。昔は約一時間だったが今は短縮した 由。
案内は環境庁委託のサブパトロール員。夏場は学生のアルバイトが担当している。
一時間あれば空吹湿原まで行けるが30分だと途中で引き返すとのこと。
樹齢60〜70年のブナ林が美しく、今回はキノコの種類の多さに目を見張った。
(朝のお散歩会1)
(朝のお散歩会2)
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● 大釜温泉の朝食
休暇村から戻ると、大釜温泉の職員室では朝食が始まっていた。
(朝食)
鮎の甘露煮、卵焼き、納豆、インゲンのゴマ和え、きんぴらゴボウ、海苔、香の物など。
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● 孫六温泉のお風呂
(孫六温泉のスタンプ)
さて、いよいよ湯めぐり号による乳頭温泉湯めぐりの開始。
孫六温泉は、大釜温泉より徒歩20分ほどの山道を歩く他、湯めぐり号で休暇村経由で行く事が出来る。 もちろん、車では、黒湯温泉の先の孫六温泉駐車場まで砂利道を走って行く事が出来る。
休暇村から10分程度。
孫六温泉の湯小屋は母屋と宿泊棟の下にあり、湯小屋の外側に展開する露天風呂はほとんど渓流に接している。
(孫六温泉)
湯めぐり号はタクシー停車場所まで行くので歩く距離は数分の場所まで案内してくれる。
渓流の対岸に孫六温泉の建物群を見ると、かなりの秘湯という気がする。
(孫六温泉帳場) |
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(孫六温泉浴槽配置図) |
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孫六温泉の湯小屋と浴槽の配置は、
男女別「唐子の湯」
混浴「石の湯」
混浴もしくは女性専用露天風呂
混浴「うたせ湯」
となっている。
(唐子の湯) |
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(唐子の湯浴槽) |
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唐子の湯は、横幅の広い湯小屋で、入り口は男女同じで、右が女湯左が男湯になっている。
脱衣場はさほど広くなく、一段下がって浴室がある。
浴槽はコンクリート製で浴槽内部は岩が露出。 女湯との仕切りは木製の壁。 カランなどはなく、典型的な共同浴場のスタイルが秘湯ムードを醸し出す。
お湯はやや熱めの単純温泉で、加水のためか適温。
(石の湯脱衣場) |
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(石の湯浴槽) |
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石の湯の湯小屋は唐子の湯と隣り合っており、石の湯の方がやや大きい。
木の棚の脱衣場は共同浴場の脱衣場と同じようだが、5〜6段下がった浴室には石造りの浴槽がありこれはワイルドな雰囲気で気持ちがよい。
この日の湯温は唐子の湯よりも熱く長くは入っていられなかった。
石の湯の浴室から外に出ると混浴露天風呂が二槽とうたせ湯がある。女性用の露天風呂は唐子の湯の女湯の外にある。
(孫六温泉混浴露天風呂)
露天風呂はぬるめで、渓流を見下ろすことが出来て気持ちがよい。
露天風呂は岩を配し秘湯ムードが満点で、小さめの露天風呂の渓流側にはうたせ湯の湯小屋がある。
二メートルほどの高さからのお湯で、乳頭温泉郷では一番落差があった。
(もう一つの露天風呂−黒色の小屋がうたせ湯) |
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(うたせ湯内部) |
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● 黒湯温泉のお風呂
(黒湯温泉のスタンプ)
孫六温泉から黒湯温泉は徒歩4〜5分の距離で、孫六温泉入り口の木の橋を戻り、渓流沿いの急な坂道を上る。
車の場合は、黒湯温泉の駐車場から急な坂道をしばらく下ると清水を引いた水飲み場があり、そこが黒湯温泉の管理棟や売店の前である。
黒湯温泉は、管理棟の上流側(右側)に混浴の内湯と露天風呂があり、その他に管理棟の下、70メートルほど先に湯小屋があって男女別の内湯と露天風呂がセットになっている。
(黒湯温泉事務所と母屋)
先ずは混浴の内湯と露天風呂から。
管理棟をまわると湯小屋があり、スダレで仕切られた脱衣場とは別に、女性の脱衣場の案内の矢印もあるが、スダレの隣はすぐ浴室と浴槽である。
(混浴露天風呂の内湯) |
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(混浴の内湯の浴槽) |
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この内湯は全て木製で風情があり、お湯も白濁の硫黄泉(単純硫化水素泉)で、加水により適温になっていて、入っていると幸せな気分になる。
隣に、杉皮葺きの小さな屋根が特徴の露天風呂があり、小さいながらここも風が通って気持ちがよい。
(混浴露天風呂)
また、奥には、うたせ湯があったが写真は撮れなかった。
この、一連の混浴風呂群を上の湯と云うらしい。
衣服を着けて建物群の中を下ると湯畑があり、その先に大きめの湯小屋がある。
(湯畑)
湯小屋は黒塗りで、男湯に入ると靴脱ぎの三和土の奥は脱衣場。
脱衣場の両サイドの壁には脱衣用の棚と籠があり、衝立の奥に内湯がある。
(下の湯小屋) |
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(脱衣場) |
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すべて木造りで、浴槽はやや床上に突き出し入りやすい。
乳白色の透明度の高い湯は酸性で硫黄臭がして、ややぬるめ。
お湯の質は上の湯の混浴露天風呂と同じようだが温度はこちらの方が低い。
内湯の右側にドアがあり、外には露天風呂。
露天風呂はさらにぬるめで、風が通って気持ちがよい。
(内湯) |
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(露天風呂) |
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下の湯小屋のそばにもうたせ湯があった。
入り口はよしず張りで、小屋の外に「黒湯名物 うたせ湯」という木の札と「空いてます」という木の札が掛かっていた。
落差の大きいうたせ湯で、肩に当てたら髪がずぶ濡れになった。
(うたせ湯の湯小屋) |
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(うたせ湯) |
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黒湯温泉のお湯は酸性の単純温泉(硫化水素泉)だが、浴感はさっぱりとした温泉で、出た後は肌がすべすべになり、アセモの寄りがとてもすっきりと直った。
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● 休暇村乳頭温泉郷のお風呂
黒湯温泉から休暇村までは車道を歩いてみた。
20分近くかかって休暇村に着いた。
休暇村乳頭温泉郷は立派な建物の施設でホテル風の運営らしい。
この地区の中核的な施設で、近くにキャンプ場などがある。
休暇村乳頭温泉郷のお風呂
浴場はエレベーターで三階に上がった後、渡り廊下で浴場棟に行く。
浴場棟はブナ林の中に建てられた建物。
脱衣場は広く、使い勝手も良い。
(浴場入り口) |
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(脱衣場) |
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浴室は石造りで壁はタイル張り。
巨木をあしらった浴槽は大きく、ややささ濁りのうす緑のお湯をたたえた大浴槽と、乳白色のお湯の小浴槽があり、その先の戸の外には、乳白色のお湯の露天風呂がある。
(内湯) |
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(露天風呂) |
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大浴槽のお湯は純重曹泉(ナトリウム-炭酸水素塩泉)で、蟹場温泉に近い泉質。
肌触りが良く、さらりとしたお湯。
小浴槽と露天風呂のお湯は空吹源泉の単純硫黄泉で酸性のおゆ。これもさらりとした浴感で、交互に入ってみると何か特に身体に良さそうな印象。
洗い場が広く、浴槽から離れており、シャワーなどの飛沫が浴槽に届かないのも良い。
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休暇村乳頭温泉郷の昼食
乳頭温泉郷の湯めぐりでは、昼食を提供可能な施設は
休暇村乳頭温泉郷
鶴の湯温泉
黒湯温泉
の三箇所だが、休暇村乳頭温泉郷の食堂は大きく、メニューの数も多い。
我々が取ったのは、冷やし天ぷら稲庭うどん \1260 と 山菜パスタセット \1050 だったがどちらも結構なものだった。
(休暇村の食堂) |
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(冷やし天ぷら稲庭うどん \1260) |
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(山菜パスタセット \1050) |
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ゆっくり昼食を摂り、ロビーで休んだ。
宿泊している大釜温泉は土産物を販売していなかったので、休暇村乳頭温泉郷のロビーでいろいろ物色した。
定番の「もろこし」は角館の唐土庵というお菓子屋さんの商品で何種類か購入したがとても上品な味で帰宅後も評判が良かった。
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一旦徒歩で大釜温泉に戻り、夕暮れになって今日最後のお風呂の蟹場温泉に向かった。
● 蟹場温泉のお風呂
(蟹場温泉のスタンプ)
蟹場温泉は羽後バスの乳頭温泉郷の終点のバス停から約100メートルほど奥にある温泉で、孫六温泉や黒湯温泉とは別の意味でどん詰まりの温泉宿である。
秘湯度という点でも、両者にひけをとらない。
開湯はかなりの昔という。
ネーミングも付近の沢に蟹が多くいたので蟹場温泉と名付けたとのこと。
露天風呂は良く整備され評判が高い。
旅館の帳場というにふさわしい受付で湯めぐり帖を出すと、内湯と露天風呂の説明をしてくれる。
先ず露天風呂。
(蟹場温泉の玄関) |
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(露天風呂の湯小屋) |
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露天風呂は玄関から左手の厨房の手前の戸から屋外に出て、庭と林の中を数十メートル歩いた小川の向こう側にある。
可愛らしい湯小屋があり、脱衣場は別々だが露天風呂そのものは混浴である。
(蟹場温泉の露天風呂)
岩を配した露天風呂は広く、原生林の中での雰囲気はとても良い。
お湯はぬるめの重曹炭酸水素泉で、内湯とは異なった泉質。
内湯の方だが、内湯の場所は蟹場温泉の玄関から右手の渡り廊下をたどり、その先にある。
内湯は二種類あって、奥が木風呂、手前が岩風呂。
木風呂
木風呂は秋田杉造りの浴室に秋田杉の浴槽を設置した風情ある内湯で、10人以上入れる大きさ。
付近の沢から蟹が出没したという大きな石が浴室の床に据えてある。
お湯は分析表によれば無色透明の単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)で、湯温は42.9度。
ただ、旅館側は単純硫化水素泉と張り出している。
確かに若干の硫黄臭がする。
見事なのは、白く漂う湯の花。
(内湯への廊下 岩風呂と木風呂) |
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(木風呂の脱衣場) |
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(木風呂浴槽) |
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肌触りが良く、香りも温泉らしく、白くゆらゆらと漂う湯の花(華)のお風呂は圧巻だった。
(木風呂の湯の華)
岩風呂
岩風呂は木風呂に比べてやや小さく、5〜6人が入れる大きさ。 浴室の床は鉄平石を敷き詰めているが、浴槽の中の床は平らな小石を敷き詰めたもので、お湯は木風呂と同じ泉質。
湯の花も同じように多数が漂っていた。
どちらの内湯にするかは好みで選べばよい。
(岩風呂脱衣場) |
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(岩風呂浴槽) |
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長逗留する場合はいろいろ目先の変わったお風呂が気分で選べることが大切?。
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● 大釜温泉の二日目の夕食
大釜温泉に戻ると程なく二日目の夕食。
例によって学校の鐘を鳴らして宿泊客を呼び集める。
一日目とはがらっと変わったメニューだが、他の人の中身を見ると一日目の人は昨日と同じメニューだった。
(鮎の塩焼き) |
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(身欠きニシンと野菜煮) |
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(たこの酒盗) |
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(山菜の酢漬け) |
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(稲庭うどんとなめこ) |
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(ジュンサイのすまし汁) |
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他に、香の物(いぶりがっことキュウリなど)、フルーツ(スイカとブルーベリー)など。
価格相応の食事で満足。
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第三日目
● 妙乃湯のお風呂
最終日は妙乃湯のお風呂に入る事だけが残った。
洗濯物や土産品を宅配便に託した。
妙乃湯の日帰り温泉開業時間前に入れてもらえるよう電話で交渉した。
妙乃湯は大釜温泉の隣にあり、徒歩数分の場所で、この地区は奥から、蟹場温泉、大釜温泉、妙乃湯、休暇村と四軒の温泉宿が並んでいる。
妙乃湯は高級旅館路線を歩んでいる。
(妙乃湯) |
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(男性脱衣場) |
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湯殿は玄関先から右折した突き当たりで、入ると直ぐに脱衣場があり、浴室は脱衣場からはやや離れている。
妙乃湯には二種類の源泉があり、通称「金の湯」、「銀の湯」と呼ばれている。 「金の湯」は酸性-カルシウム・マグネシウム−硫酸塩泉 でややささ濁りの黄茶褐色のお湯で、「銀の湯」は単純温泉でほとんど無色透明のお湯。
また、日帰り客が入ることの出来るお風呂は宿泊客と異なり若干制限されている。
男性用脱衣場を出て先ず岩露天風呂−金の湯がある。
(岩露天風呂−金の湯)
小さな流れを配した風情ある露天風呂でお湯はぬるめ。
露天風呂を出て廊下を行くと、銀の湯の内湯「喫茶去(きっさこ)」がある。 10人ほど入れる木造の湯船で、ぬるめのお湯が楽しめる。
足下には那智黒の子砂利が敷き詰められている。
(内湯「喫茶去」の扁額) |
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(内湯「喫茶去」−銀の湯) |
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その先は、ウッドデッキの上に混浴の露天風呂があり、先達川の川原が見渡せる。
大きめの金の湯は完全な露天風呂で「妙見の湯」と呼ばれ、風情ある銀の湯(檜風呂)は屋根掛けしてある半露天風呂で、この二つの浴槽が不規則に並んでおり、金の湯銀の湯を交互に入るには最適。
先達川の堰堤の滝なども見る事が出来て気持ちがよい。
(混浴露天風呂−妙見の湯)
(半露天風呂−檜風呂)
妙乃湯は客にお湯を楽しませる工夫をいろいろ考え、素朴な湯治場のイメージを変えて高級化で時代に対応しようとしているかに見える。
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● 帰路へ
大釜温泉に預けていた荷物を取り、田沢湖駅行きのバスに乗った。
生保内経由なので往路より時間が掛かったが、途中観光客でない地元の人の乗り降りがあって面白かった。
昼食は駅弁で、駅舎の中の KIOSK で買った。
田沢湖駅は駅弁の正規の販売駅ではないとのことで、KIOSK が扱っているとのこと?。
駅弁はこまち号の中で食べることにしたが、田沢湖駅の偉容とともに写真を掲げる。
(田沢湖駅) |
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(幕の内弁当 ¥900) |
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(おばこ弁当 ¥950) |
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往路で分水嶺が確認できなかったが、帰路でも分水嶺は確認できなかった。
田沢湖駅と赤渕駅の間に秋田県と岩手県の県境があるので、この付近と思ったが分からなかった。
(若干の情報)
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