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はじめての四国遍路

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2巡目の四国遍路
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四国遍路 その3

徳島県の後半,「焼山寺から薬王寺」

1996年11月14日〜11月16日。1人旅。

第1日目,18番→20番
第2に目,12番→17番
第3日目、21番→23番

11月14日(木曜日)晴れ

(羽田→徳島→18番→19番→20番→徳島)

徳島空港からバスで徳島駅に出る。
バスの中には遍路姿のおじさんが1人。聞くと徳島から 牟岐線に乗って、23番から始めるという。

途中渋滞で遅れたが,予定した小松島市営バスにどうやら間に合う。

(18番・恩山寺のお遍路)
恩山寺のお遍路 18番・恩山寺前でバスを下り、参道に入る。
10分ほど登ると恩山寺。

お参りしていると大型バスが着き、30人ほどの遍路さんがお参り を始め、にぎやかになる。
納経所でご朱印を貰い、出発。お参りや、参拝印を貰うのには急いでも15分位時間をとられる。
立江までは、農家の間の狭い自動車道。
交通が少なく歩き易い。 低い峠を越えると、前方が開け立江の町並み。
川を渡り小さな町中に入る。

19番・立江寺は町の中。参拝客がいないので、自転車を下りたおばあさんにシャッターを押し てもらう。神奈川県から来たというと,孫が今年から横浜国立大に入ったとのこと。
時間は予定通りなので、昼食とする。おばあさんは、自分でとったネギを納めた食堂に案内 してくれる。うどん350円。

駅への道を聞いて立江駅に向かう。でもちょっと変だと気が付いたとき、駅に行く道から 大きくそれていて、戻るのに一苦労する。店を出て直ぐに左折が必要だったのだ。今日2回目 の駆け足。 小さな駅は切符売り場が無い。ワンマン電車は、乗車券で下りるとき運賃表を見て払うバス方式。
南小松島は2つ目。下りて駅前の人にバス停を聞いたら直ぐに判った。ともかく何でも積極的に 聞くことだ。徳島バスの勝浦線,横瀬行きは勝浦川沿いに進む。生名(いくな)まで約30分。

生名から20番・鶴林寺までは急登だ。車道があるが、遍路道は3Kほどの直登。 ミカン畑を抜けると階段状道路。幅は2メートル。へんろ道の 標識が多い。中腹から杉の植林帯に入り薄暗い。

(20番・鶴林寺の本堂)
鶴林寺本堂 1時間ちょっとで鶴林寺着。
古い寺。三重塔が目立つ。
中年男2人連れの遍路のほかは人影もなく、お参りを済ませ,そこそこに下山道へ。
駐車場に大型車が2台到着し、急ににぎやかになった。
下りはやはり楽。石を踏んで転ばないように注意するだけでよい。心のゆとりも出てきて、菓子 を食べたりする。
45分でバス停。
ジュースでのどを潤し、民家の前の椅子を拝借してバスを待つ。
バスは徳島行き。高校生が数多く乗っている。
勝浦川は水が澄み、小さな魚がキラキラ光る。
鶴か鷺の類と鴨が多い。
バスは往きと同じ運転手で、高校生が下りた後、色々と話しかけられ、延々と世間話をする。

で結論は、「夕食は安兵衛」。運転手仲間が、帰社途中でオダを上げる場所とのこと。
徳島に着いて、お土産と朝食と針と糸を買い求めた後、ゆっくりと風呂に浸かる。

安兵衛ではビール、焼き鳥、豆腐ステーキ、蠣、いかさし、ワカメ、鰯天ぷらなど安いも の中心で3500円。ホテルに戻ったあと、木綿糸でナップザックの補修。部屋が暑く寝苦 しかった。


11月15日(金曜日)晴れ

(徳島→12番→13番→14番→15番→16番→17番→徳島)

朝食はパンとジュース。昨日より気温が低くなるとのことなので服装に悩む。
今日は徳島バス、神山線。
寄居タクシーに電話して登りのみの予約をする。4800円とのこと。夕方知り合いに会いたい ので、バスで神山まで行き,そこから焼山寺までタクシーとする。

7時10分発石井経由焼山寺行き(徳島バス・神山線)
国道を池田方面に進み、鮎喰川を渡り、吉野川の近くを走る。
観音寺裏を通り、JR石井駅を越え左折。国道を離れたらすぐに細い道だ。それが突然なので、 ギャップにおどろく。学童寺を通り学童トンネルを越えて、鮎喰川左岸に出るまでは対向車と かわせない程の狭さだ。乗客は結構多くほとんどが中学生と小学生。
鮎喰川の対岸に徳島刑務所が見える。石井経由以外のバスは鮎喰川の右岸を走る。
徒歩なら焼山寺下までバスで行き、そこから3キロの山道を歩くのだが、タクシー会社は寄居 の神山町役場の前なので下車。タクシーの運転手は20歳代か。色々とはなしを聞く。
焼山寺は、大型バスが入れないので、会社がマイクロバスを2台持っていて、シーズン中のラッ シュに対応しているとのこと。紅葉は10月下旬が見頃だったこと。パソコン通信でインターネ ットを見るのが夢とのこと。下りは,役場まで2時間以上見ておいたほうが良いこと。
20分ほどで焼山寺。

(12番・焼山寺の山門)
焼山寺の山門の写真 12番・焼山寺は古く立派な寺。人気が無い。
掃除のオバサンが2人、境内を掃き、 本堂の手すりを拭いている。
お参りし、ご朱印をもらう。宿坊は休日の看板が出ている。
バスが着いて10人ほどのお遍路さんが着く。
掃除のオバサンと話をする。
川崎大師のソバの人が毎年来るとのこと。お茶をごちそうして くれる。

山道を下る。鶴林寺の道に比べ歩きやすい。
草に覆われているからか。
杉林をひたすら下る。 途中,杖杉庵(じょうしんあん)で人里に出て、また山の中。
ひたすら下ること45分。大型バスの終点に着く。10時。

寄居まで歩く。
朝の運転手がマイクロバスの運転席から話しかけてきた。

渓谷美。やや遅れた紅葉。
寄居中は「よりいなか」と読む。バス停の呼び名は、ほとんど××上、××中、××下が多い。 バス停のルート図のみで計画を立てていたときには、なんと中学の多い土地なのかと思ったが、 実際に乗ってみて誤解がとけた。
役場前の食堂でうどんの昼食。バスはバス停でなくとも止まってくれるという。

下りのバスはおろの経由。おろのは鬼籠野と書く。ともかく読めない地名が多い。
一の宮のバス停前が13番・大日寺。寺の反対側が一の宮神社。
お参りして、お遍路さんにシャッターを切ってもらう。焼山寺に居ましたねと覚えていてくれる。
バス道を14番に向かう。鮎喰川を渡り、遍路道をたどる。四国特有の溜池が点在する。

14番・常楽寺は石段の上。ひなびた寺だ。
本堂前の境内が、名付けて「流水岩の庭」。岩が露出し、水の通り道が溝になっている。お参 りは2〜3人。

15番国分寺への道は,石段をおりて左へ。10分ほどで国分寺。境内は広いが、伽藍の 基礎が大きな場所をとっている。お参りして納経所に行く前に、歩き遍路と話す。
呉(広島)からの人。日曜日に始めて6日目。広島の人は通常愛媛から廻るが自分は1番から 順打ちとした。昨日焼山寺を打ち、今日は神山から、13番、14番と打ち終え17番まで。 初めのうちは奥の院にも全てお参りしたが時間を取られ過ぎるので、前を手をあわせたまま 通過することにした。足が痛い。洗濯機があって安い宿はないか。食事は問わない。会社勤 めを止め、一念発起して、遍路を始めた。全部廻るまで帰らない。等々。
お互いの予定もあるので、納経所行きをうながし、一緒に朱印を貰う。この人は納経帳と掛 け軸の二つ。
一足先に16番・観音寺に向かう。直ぐ後から来るかと思ったが、本堂、大師堂などにお経 を上げているらしく,後ろを振り返って見たが見えない。
途中、田圃を囲って遺跡を発掘している現場の脇を通った。矢野遺跡。さらに道路の反対側 に二つの観音寺遺跡。地面にはいつくばって小さな鍬で土を掻いている人たちが14〜5人位。
20分程で観音寺。道路に面して小さな山門と直ぐに本堂。道路の反対側に立たないと全体 が写真に入らない。観音寺の付近は町並みが立て込んでいる。そこそこに出発。

神社と寺のあいだを左折、府中(こう)に向かう。朝の国道を横断し、府中の駅前を通り、 JRをまたいで、郊外を歩く。30分ちょっとで17番・井戸寺。
コンクリートの大きな寺。参拝客は2〜3人。
知り合いが5番・地蔵寺近くにいるので、国道に出て、バスで地蔵寺方面に向かう。
このあたりは一年前、初めてお遍路を始めたあたりでとても懐かしい。


11月16日(土曜日)

(徳島→21番→22番→23番→日和佐→徳島→羽田)

朝食はパンとジュースと果物。
下着や土産品を宅急便で送る。
今日のバスは8時30分発、徳島バス丹生谷(にゅうだに)線川口行き。
小松島までは一昨日通った道。小松島を直進して那賀川を渡り、桑野経由で山に入る。道は良 くバスは順調に走る。和食東(わしきひがし)で下車。那賀川を渡り,山に掛かるロープウ エイを目当てに麓駅着。
21番・太竜寺お参りは、ロープウエイの他、1キロ地点まで車でアプローチも出来る。 勿論鶴林寺から山を下り那賀川を渡り直登する遍路道もある。
ロープウエイの運転間隔は20分おき。観光客で50人程の人。乗車10分。途中鶴林寺の塔が 見える。太竜寺の山門直下に駅がある。大きな寺。

急な階段を登り本堂。三重の塔を挟んで大師堂。あと色々の建物がある。紅葉は盛りを過ぎ ている。山の上なので空気がうまい。
下りのロープウエイは空いていて全部で2〜3人。ガイドのオネーサンは、くだけた説明に切 り替えてくれた。臨機応変。大塚製薬とジャストシステムが徳島県の成長企業とのこと。 ATOK9のワープロソフトのATOKは阿波徳島の略とのこと。
和食東から山口(山口小学校)までバスで戻る。下車して22番平等寺に向かう。
藁野、重友と順調に歩いたが、新野13時42分のJRに乗るには若干時間不足とも思い、 農家の軽トラに乗せて貰う。オバサンが快く応じ,平等寺の前で降ろしてくれた。


(22番・平等寺の見晴らし)
平等寺の見晴らし 山を背にした寺。
階段を登ってお参りし、茶の接待所のオバサンにシャッターを押して貰う。

平等寺は、結構見晴らしが良い。
平等寺からJR・新野駅までは川沿いと、小さな市街地の道。

途中あんパンとジュースを買い、駅舎で昼食とする。
JRは2両編成。
カーブとトンネルの鉄路を30分ほどで日和佐。


駅に入る前に、右手山側に大伽藍が見えた。23番・薬王寺。
今日は途中軽トラのおかげもあって完走出来た。

駅から10分足らずで薬王寺。
急な階段は、 下が女坂(33段)上が男坂(42段)という。
お参りし、写真を撮る。白壁と赤い柱が夕日に映える。
ぶらぶらと駅に戻る。途中魚屋で、串に巻いた竹輪を買ったり,うどんを食べたりした。

JRの電車は、小停止大停止を繰り返しながら、昨日一昨日と見慣れた風景を右左に残し、 5時徳島着。

今回で徳島を終わり、次回は高知空港からのスタートだ。


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