四国遍路の旅、準備篇(遍路のきっかけ)

乾仏具店が戦後間もなく発行した「四国遍路・道中記」の表紙

四国遍路・道中記の表紙

四国遍路・道中記の内容の一例

四国遍路・道中記のページの一例


四国遍路はたいした理由もなく始まった。
強いて云えば,妻の母から高知の乾仏具店発行の「四国遍路・道中記」をもらったことが発端かも 知れない。この小冊子は,A6版,141ページ,藁半紙に印刷された,粗末なもので,仮名使い も旧のままだ。戦後すぐの発行らしく,中に出てくる物価も非常に安い。
例えば

所用日時

行程三百余里の長途の巡拝です。昔は五,六十日を要し現
今三十日位が普通です。本書は発達した交通機関を利用して
二十三,四日で巡拝出来る様編集致しました。

費用

現在三十日として一日宿泊、食料共(二百円)六千円也,
お賽銭,納経銭その他二千円,乗り物二千円,合計一万円也,
これと別に二,三千円あれば結構でしょう。

などと書かれている。

私自身の遍路旅に対する予備知識も乏しく,参考書を手に入れるにも情報が無かった。 わずかに各寺の写真を写した「四国西国巡礼・ポケット図鑑」(主婦の友生活シリーズ)を入手 出来た。行って見れば何とかなると思った。

旅のスタイルは無条件に決まっていた。いつものようにJRと路線バスを活用すること。
このため、国土地理院の五万分の一の地形図を入手し,地元のバス会社の路線系統図と時刻表 を送ってもらった。
バス会社は親切で,郵送とファックスのどちらも快く応じてくれた。バス停の名称が地図に乗って いないので,路線の系統図が役に立った。3〜4年で一巡できれば良いと思った。


ホームページ開設に当たって,記述順序についていろいろ考えた。全てを順序通り 回ったわけではなく,その回の旅程で効率よく回るにはどのように回れば良いかをその都度 工夫した。また二回目は徳島を半分、高知を全部 残したまま,松山周辺をお参りしたりしている。
結論として,回った通りの記述にしたので、寺の順番通りになっていない。


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