[1] 宮古野市は、眷族対策は警察の手に余ると判断し、とうとう自衛隊に出動を要請した。警察に代わって命令を受けた陸上自衛隊第１４施設中隊は、最後の眷族を絵馬の状態で発見したという報告を受け、その絵馬のある祠を取り囲む。だが彼らは、まだ異形の存在とその恐ろしさをを信じてはいなかった…。
[2] 隊の指揮を取る一等陸佐、剛田も眷族の存在に否定的だった。
[3] 隊の取った決断は炎で燃やすというものだった。人命を救うためのやむをえない決断だったのだが事態は急変した。
[4] 突如崩れ始めた大文字山から第１０の眷族が現れた。最終眷族は巨大で凶暴な飛奴羅と呼ばれる大文字山の竜神だったのだ。
[5] 自衛隊は偵察警戒者とヘリで応戦するが…。
[6] 飛奴羅の、身体に似合わぬ俊敏な動きと、口から吐く火炎岩に翻弄される自衛隊。力の差は歴然としていた。
[7] ようやく到着した神器使いだが、時すでに遅く眷族は蘇った後だった。ケンジたちの前に広がる光景は怪獣映画さながらの悪夢だった。
[1] 自衛隊の本格的な飛奴羅攻撃が始まった。87式偵察警戒車（ブラックアイ）とUH-1汎用ヘリ（ヒューイ）が飛奴羅を攻めたてる。
[2] しかし飛奴羅も火炎攻撃で応戦。自衛隊が火力で押されている。
[3] 妖介たち神器使いは、自衛隊の攻撃の隙に飛奴羅に攻撃を仕掛ける。
[4] 飛奴羅が避難の済んでいない集落へと向かう。逃げ遅れた家族が狙われる。
[5] そこに現れたのはいろり。しかし今のいろりには飛奴羅に対抗する手段はなかった。
[1] 矢の残り一本しか持たない妖介が狙われる。しかも神護一族のの生き残り、神護秋雀が影に潜んで妖介の命を狙っていた。
[2] 妖介は矢１本で飛奴羅と秋雀の二人を相手にしなければならなかった。打開策もなくただ逃げる妖介。
[3] 飛奴羅の攻撃でやむなく最後の１本を使った妖介は、ついに秋雀につかまってしまう。
[4] ケンジの助けと奇跡の回復をした朱雀により、飛奴羅の頭部に反撃の一矢を酬いた妖介。飛奴羅は倒したのか？
[1] テレビ中継が宮古野市の状況を伝え始めた。しかし報道関係は市内には入れず、郊外で避難状況を報道するのみとなっていた。
[2] 市役所の災害対策本部では自衛隊を交えて、市民の非難と飛奴羅への攻撃作戦が打ち合わされていた。
[3] 陸上自衛隊剛田一等陸佐は戦車隊を呼び寄せ、大規模な飛奴羅殲滅作戦を打ち立てた。
[4] それは水に弱い飛奴羅を橋の上まで追い込んで青龍川に落とすというものだった。
[5] 神器使いたちは市街戦を想定して作戦を練っていた。そこに協力者として市役所から但馬智一が名乗りを上げた。智一の迷いない目に妖介は共に戦う事を認めるのだった。
[6] 雨がやみ、目覚める飛奴羅を待ち構える戦車隊。９０式戦車・７４式戦車が１キロ先から飛奴羅を狙う。
[7] 目覚めた飛奴羅は宮古野市目指して歩き出した。陸上自衛隊の総攻撃がはじまった。
[1] 自衛隊の作戦が成功した。自衛官を巻き込み飛奴羅は橋ごと青龍川へ落ちていった。
[2] もがき苦しむ飛奴羅。しかし、雨を石化して耐えた飛奴羅がまだ石化せずにいる。この疑問に気づいた蝦夷以外、皆が勝利を確信していた。
[3] 飛奴羅は生きていた。体を石化せず、あえて身を傷つけながら青龍川を泳ぎきり、宮古野市街地へと上陸したのだった。
[4] 街を破壊しながら六条神社を目指す飛奴羅。その途中には避難の遅れている宮古野病院があった。そして病室にはまだ潤子も残っていた。
[5] 神器使いたちの最後の出動だ。まだ市民の避難が終わっていない市内で飛奴羅と戦うという、極めて困難な作戦だった。
[1] 病院を守るため、いち早くたどり着いたケンジといろりは二人だけで飛奴羅に戦いを挑んだ。作戦通りケンジを飛奴羅の背中に移したいろりは、飛奴羅の攻撃を受け地面に叩きつけられてしまった。そしてさらに踏みつけられてしまったいろり…。ケンジは絶望した。
[2] 取り乱したケンジの耳元にいろりから通信が入る。「玄武は最強の盾なんやで！」突然飛奴羅の足元が吹っ飛んだ。バランスを崩した飛奴羅は激しく大転倒する。
[3] 煙の中から姿を見せたのは玄武をすっぽり被ったいろりだった。いろりは無事だった！
[4] 病院の避難活動はまだ続いていた。容赦なく暴れる飛奴羅。
[5] 蝦夷、妖介も加わって飛奴羅に総攻撃をかける。しかしこの巨体が暴れれば暴れるほど被害も広がっていった。
[6] 神器使いの注意が飛奴羅に向いている隙を秋雀が突いてきた。秋雀はなんとしても飛奴羅に六条神社へ向かって欲しかったのである。
[1] 飛奴羅の火炎攻撃で炎に包まれた病棟で、逃げ場を失ったよもぎと潤子は、煙に追われ屋上へと逃れてきた。しかしその場には秋雀と飛奴羅の姿が。
[2] 朱雀の貫通弾が飛奴羅を狙う。
[3] さすがの飛奴羅も、建物を貫通して現れる朱雀の矢はかわせず、病棟に倒れこんでしまう。
[4] 飛奴羅の背中ではケンジがとどめを刺すべくよじ登っていた。しかし秋雀に見つかり襲われてしまう。たったひとりの邪魔者のせいで作戦が危機に陥ってしまった。
[5] その秋雀もたった一人の伏兵のためにやられてしまう。その隙にケンジは飛奴羅の頭部に到達しとどめの一撃を加えるが…。
[1] 市内に忍び込んだTV局のスタッフが全国ネットで飛奴羅との戦闘を放送しだした。突然の事態に驚く人々。
[2] 携帯電話で中継をしている３３TVディレクター越前。街の人々は動かなくなった飛奴羅を取り囲む。
[3] しかしその間、六条神社ではとんでもない事が起ころうとしていた。飛奴羅は最期の力で六条重臣の棺に魂を吹き込んでいたのである。棺から出たこの手は…？
[4] 棺に攻撃をしかけたケンジ。しかし反撃に合い、右手を粉々にされてしまう。
[5] 棺が破壊され、中から巨大な大男が現れた。これが眷族を作ったといわれる室町の呪術師、六条重臣なのか？
[6] 重臣が手をかざすと、神社裏から亡者どもが蘇った。室町時代の重臣の家臣たちのようだが…。
[7] 重臣の力で秋雀まで元の姿を取り戻した。これが重臣の能力なのか？これが秋雀の狙いだったのか？