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全国秘湯巡り・宮崎と鹿児島京町温泉と安楽温泉 2015(後編)霧島温泉郷
第1日目 羽田
→鹿児島空港→京町温泉 第2日目
(承前)吉松駅で22分間の待ち合わせ。ただ、車両は変わらず、行き先の案内板だけ掛け替えたので、移動の必要は無かった。
吉松駅はいろいろなタイプの気動車が来る駅らしく、今乗っている気動車は「キハ40 8101」で、向かい側に停車していた人吉駅行き気動車は「キハ220 1102」と書かれていた。
常々、鉄道好きの人たちの綿密さと記録を調べ、ホームページに掲載するマメさ加減を尊敬しているのだが、この2種類の車両はメーカーまで調べ、掲載されている。 因みに、「キハ40 8101」は
九州の気動車に魅せられて」にリンク また、「キハ220 1102」は
Wikipedia JR九州キハ200系気動車にリンク 以上のような予備知識を得たので、以下の写真の運転席が車両内の左側に寄っている写真も示しておきたい。吉松駅と霧島温泉駅の間で撮影した映像だ。 このページのTop ● 霧島温泉駅霧島温泉駅に着いて驚いたのことは、京町温泉と同じ無人駅だったが、駅舎には年配のおばさんが二人いて、片方のおばさんは地元産品を並べて売っており、もう片方は何か煮物を作っていた。
地元でとれた新茶や干し椎茸、梅干しなどを買い、バスの時間まで間があるとつぶやいたら、タクシーで行っても値段はさして変わらないと、タクシー会社に電話して呼んでくれた。 詳しい事情は聞く時間がなかったのだが、駅舎業務を委託されてはいないが、内部の掃除などはやっており、カフェを開く下準備をしているのだろうか?。 観光客にとってとても親切な応対だった。 考えてみたのだが、霧島温泉駅はバスの待合場所にもなるので観光客が多く物産の販売が可能になる。京町温泉もこういったことを検討すれば、人っ子一人いない状況を打開するすべがでてくるのではないか?。 タクシー(ハニ交通)が来て、祝橋温泉旅館には直ぐ着いてしまった。 このページのTop ● 祝橋温泉旅館のお風呂祝橋温泉旅館は Web 上で名を上げている立ち寄り湯である。
浴場に入ると、右側にメインの浴槽があり、左側には洗い場と天然水の水風呂がある。 メインの浴槽は二槽に別けられ、手前が岩風呂、奥の窓側が静水のお風呂となっている。どちらもコンクリート造の浴槽で、掛け流しのお湯が流れる場所は析出物で茶褐色となっている。 戸の外に露天風呂がある。 お湯は、単純温泉(低張性・中性・高温泉)で源泉の温度は45.6度。 この温度だと、浴槽内は42〜3度で、高めの適温である。奥の静水槽の方はオーバーフロー分のみが給湯されているのでぬるめの適温である。 静かな中で湯治の雰囲気にひたれる。浴感はさっぱりとした感じで、お湯から出ると肌がつやつや、ぱりぱりと引き締まる感じになる。 食事処 祝橋亭平屋の小さな食堂だが、メニューの数には驚かされる。
食事が終わって、時間のゆとりがあったので牧園の方に行くか、今日泊まる安楽温泉方面に行くか考えたが、安楽温泉方面に行くことに決め、正福寺前のバス停に行った。 このページのTop ● 正福寺前バス停正福寺前のバス停は祝橋亭から近く、小さな食品店の前にあった。鹿児島空港行きと国分行きのバスの両方が使えるので、1時間に二本のバスが使えるので非常に便利である。
バス停の場所は、国道に面していて高い場所にあるのだが、下には田んぼが広がっていた。この田んぼには、まばらながらレンゲの花が満開だった。 家人と、荷物をバス停に置いて田んぼに下りてみた。 蛙が鳴き、レンゲが咲いて、のどかな風景が広がった。レンゲを間近に見たのは何十年前のことだったろう?。 時刻通りに国分駅行きのバスが来たので乗り込む。 乗客は数人で、途中、和気神社、犬飼の滝方面の分岐点を過ぎ、10分足らずで塩浸温泉のバス停に着いた。
このページのTop ● 塩浸温泉(しおひたしおんせん) 龍馬の湯(塩浸温泉バス停)塩浸温泉は昔あって一時とだえていた温泉場に、坂本龍馬の人気にあやかって塩浸温泉龍馬公園をつくり、官製共同浴場に龍馬の湯とお龍の湯と名前をつけた、いわば地方創生プロジェクトの先駆けを志しているらしい。 ただ、公園の規模が小さく、経済効果は限定的で、共同浴場としても中途半端という感じがぬぐえない。 日本初の新婚旅行の温泉地というキャッチフレーズは気の利いた言葉だが、それにしては龍馬の湯は入り心地がイマイチで、もっと大胆な浴場のコンセプト創生があっても良かったと思われる。 こういったプロジェクトに民間はどう関わったのか聞いてみたい気がする。 バス停は新川渓谷(天降川)を挟んだ右岸にあり、駐車場も狭いながらバス停の近くにあるが、塩浸温泉龍馬公園は橋を渡った対岸にある。 橋を渡った対岸に、龍馬とお龍の像やトイレ、龍馬資料館「この世の外」と 無料足湯、共同浴場龍馬の湯とお龍の湯などがあるが、最近各地で規模が拡大しつつある道の駅のような大規模の地元産品の販売所が無く、共同浴場もコンセプトが中途半端である。 龍馬の湯とお龍の湯は、券売所の建物と離れている。
入り口を入ると、青いのれんの「龍馬の湯」と赤いのれんの「お龍の湯」があり、中は脱衣場になる。 脱衣場にはコインロッカーと脱衣用木製の棚があり、何となく斜めの間仕切りで、奥は浴場の戸である。 浴場内は上がり湯の槽の奥に、鶴の湯の小さな浴槽と、メインの浴槽および洗い場がある。 鶴の湯は古い源泉らしい。ぬるめのお湯は気持ちがよいが、浴槽は2人がせいぜいの大きさである。源泉名は「塩浸1号」で、ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩温泉、泉温は 44.5 度とのこと。 メインの浴槽は大きく、10人以上が入れるが、この日はお湯が熱くうめる方法が判らない。 源泉名は「塩浸9号」で、泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウム-炭酸水素塩温泉。泉温は 51.5 度とのこと。 脱衣場には係員に用がある場合は事務所に電話をしろと書いてあったが電話をせずに出てきてしまった。 数人の観光客も直ぐに出てきて、落ち着かない様子だった。 バス停に戻ったら次の国分駅行きのバスが間もなく来るらしい。 このページのTop ● 安楽温泉塩浸温泉バス停付近の森林は美しい。天降川に向かって木々が枝を伸ばし、新緑の季節以外にも紅葉のシーズンでも見応えがあるだろう。
バスは6〜7分で安楽温泉のバス停に着いた。
安楽バス停から100メートル足らずで今日の宿のペンション朱峰である。 朱峰では問題なく荷物を預かってくれた。 このページのTop ● 安楽温泉 佐藤温泉のお風呂安楽温泉は安楽バス停を挟んで上流に3軒、下流に3軒の旅館および湯治宿がのきを連ねている鄙びた温泉場である。この日、その内のペンション朱峰に泊まってこの6軒のお風呂を全て楽しもうという計画である。 天降川の上流側にある、佐藤温泉、本家塩湯、朱峰は並んでおり、いずれも源泉は安楽1号である。
お湯がぬるくなって入れるようになるまで、隣のうたせ湯槽の下に溜まったお湯をかぶっていた。 適温になって小判型半円の浴槽入る。湯口から熱い源泉が結構多く入るので、常にうめ続けなくてはならない。 お湯は、源泉名「安楽1号」で、ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩泉(低張性、中性、高温泉)で湯温は53.8度。 きっちりした浴感の温泉で、熱いと余計に肌に食い入る感じがする。 こんな浴場を独り占め出来るのはこの世の楽園なんだなァ。 評判の佐藤温泉の二階のお風呂は次回の安楽温泉訪問にまわして、次の宿の本家塩湯に行こう。 とはいうものの、佐藤温泉のお風呂を出て、身体がほてるので道路の反対側に行って天降川を覗いた。 ● 天降川の怪魚はテラピア何かしら?。25〜6センチの魚が悠然と泳いでいる。巨大ヤマメか?。 怪魚は向こう岸に近い場所を泳いでいるので厚みは判らないが、悠然としている様は王者の風格だった。 翌朝、朝の散歩の際、朱峰のおやじさん(現在の当主の父か?)が出てきたので尋ねてみると「テラピア」とのこと。 温泉の排水や源泉が流入するのでこの辺は水温が高く、誰かが捨てたのが繁殖したとのこと。 そういえば、どこかの温泉場で温泉水で養殖して刺身にしているという記事を読んだ記憶がよみがえった。 このページのTop ● 安楽温泉 本家塩湯のお風呂本家塩湯は、佐藤温泉と朱峰の間にある湯治宿で、受付には
ここでも、内湯を選んで入れてもらった。
両者の結果、やや熱めながら、すぐに入れる温度で、入るとキシキシとしてしかもスベスベ感もある温泉が肌に心地よい。 お湯を口に含むと金気臭と炭酸味がして美味しい。 本家塩湯では、内湯からうたせ湯に行くには着替えをしないで行けるので、ここも試して見た。大量のお湯だが、肩や腰に当てると気持ちがよい。これもやみつきになりそうだ。 このページのTop ● 安楽温泉 朱峰(しゅみね)のお風呂今日泊まる予定の朱峰のお風呂を紹介する。朱峰は、本家塩湯と隣接している。敷地入り口から数メートル坂を上がった場所に本館の建物があり、浴舎は入り口と道路の間に独立して建っている。 浴舎に行くには玄関を出て階段を下る。 建物と浴舎は共に比較的新しい。本館も含めて、木の香がただよう造りで、浴場はコンクリート造だが木も上手に使っている。浴槽に源泉の沈着色がついて貫禄が出てきた。 浴槽は手前から寝湯、ぬるめとあつめが二槽連なっており、屋外に露天風呂である。 寝湯はぬるめで、二槽の浴槽も手前がぬるゆと先があつゆで、それぞれ湯口から源泉が注がれる。源泉温度が高いので加水している。浴槽の反対側にカランの付いた洗い場がある。 露天風呂も趣がある。 お湯は、若干のヌルすべ感があるものの、キシキシ感もある不思議なお湯で、良いお風呂である。 続いて、安楽バス停に近い「さかいだ温泉」を覗いたが混んでいそうなので明朝に廻しみょうばん湯を訪れた。 このページのTop ● 安楽温泉 みょうばん湯のお風呂
内湯の大きさは3〜4人ほどしか入れない大きさ。お湯は金気臭のある安楽温泉特有のお湯で、ぬるぬる感はほとんど無しのさっぱりとした浴感。 温度は適温で、静けさの中でホッとする感じ。ファンが多いのはうなずける。 さて、露天風呂だが、男湯からは裸で出られるが、女湯からは男湯の前を通らなければならない。 薄緑色で透明の露天風呂は、木々の間から木漏れ日が差し込んで眺望は望めないが雰囲気がよい。 こちらもぬるめの温度で気持ちよく入ることが出来る。 ● 安楽温泉 鶴の湯のお風呂鶴の湯はみょうばん湯と向かい合って、国道の天降川側にある。安楽温泉では鶴の湯の露天風呂が唯一天降川のほとりにあることになる。駐車場は玄関脇のスペースだけである。
浴場は階段を下った下の階にある。川面によりいっそう近い。 脱衣場は簡素だが清潔で気持ちがよい。 浴場に入ると、浴槽が二槽ならび、それぞれに湯口がある。「美肌、神経痛、リュウマチ、疲労回復に、内湯」とか、「水で薄めていません、源泉100%かけ流しです」などと掲示があるやや大きめの浴槽と、その奥に細い浴槽があり、それぞれに湯口がある。 他に「うたせ」と書かれた打たせ湯が二本(?)と川を見渡せる露天風呂がある。 全部のお風呂が固まった場所にあるので、結構混んできても気ままに移動できる。 お湯はやさしい肌触りのお湯で、自家源泉の安楽16号。ナトリウム・カルシウム・マグネシウム−炭酸水素塩温泉(低張性・中性・高温泉)で源泉温度は45.4度とのこと。 お風呂を出た後、また、鶴の湯のおかみさんと雑談する。 朱峰に戻る途中、安楽温泉のバス停近くに「安楽」という表札を掲げた家があって、庭の手入れをしていた。 植木はニオイバンマツリで、花柄を奥さんが摘んでいた。香りの良い品のある花で、関東では寒さに弱く、条件の良い場所でないと育たないが、ここではありふれた花だそうだ。 このページのTop ● 朱峰の夕食朱峰に戻って、夕食までごろごろしていた。お風呂巡りはさすがに疲れるようになった。そろそろ、ペースを落とさないといけないのだろうか?。 朱峰の夕食は一階の食事処で摂る。 食事処は一階のロビーの西側で、食事処と厨房が隣り合っている。 メニューは予約時に選べるので、魚料理と肉料理を選んで家人とシェアすることにした。以下の写真は肉料理をのせたが、魚の場合、黒毛和牛→虹鱒山菜蒸し、黒豚スペアリブ→虹鱒カツレツモッツァレラチーズのせ、とシェフの工夫があった。 他に、温泉ご飯、味噌汁、香の物の高菜など、年寄りにはとても全部完食は無理だったが、シェフの工夫は随所に感じられた。 このページのTop 第3日目
早朝、天降川を見ながら国道を歩いた。昨日に比べて車が少なく命の危険は感じられなかったが、歩道もなくびくびくしながらの散歩になった。朱峰に戻る途中で、朱峰の先代のおやじさんから川に泳いでいる怪魚は「テラピア」と教わったのはすでに書いたが、鳥では「カワセミ」がこちら側から対岸に飛翔する姿を見た。 素早くてカメラに収めることは出来なかったが、ルリ色の美しさは格別だった。
● 朱峰の朝食朱峰の朝食はシンプルでよろしい。
このページのTop ● さかいだ温泉のお風呂朱峰のチェックアウトを済ませ、荷物を持って昨日入りそびれたさかいだ温泉に向かう。午前8時は、宿泊の湯治客は朝食時間で、近隣の日帰り客はまだ来ていないだろうという読みがあたり、一人しか浴場に居なかった。 メインの浴槽の檜風呂は浴場の中央にあり、右手前に砂ね湯その手前にスチームサウナと石ね湯がある。 左側には洗い場がある。 檜風呂は湯口から大量のお湯が入り、掛け流しでどんどん流れ出す。適温のお湯はややぬるぬる感があり、気持ちが良い。 砂ね湯に移ると、ややぬるめのお湯で深さもやや浅い。頭を浴槽の縁に載せて横になる。 足を下ろすと、下は粗めの砂で足裏を刺激する。立って歩き回ると足裏が気持ちが良くい。 石ね湯も同様の趣向だが、底にはごろごろの石が頭を出して埋め込まれている。やはり足裏が刺激される。 檜風呂の奥には打たせ湯が三連ほど並び、これも湯に当てた部分が気持ちがよい。 浴槽を変えながらいろいろと楽しめるのがうれしい。 バスの時間を気にしながら外に出ると、丁度、福岡から車で来たという夫婦に出会った。 この日から20日ほどの湯治で、毎月来るので、一年の内半分以上は安楽温泉で過ごすという。 車から次々と生活用品を家の中に運び込んでいた。 このページのTop ● 日之出温泉 きのこの里国分駅発の妙見路線バスが定刻に来て、定刻に日之出温泉きのこの里のバス停に着いた。
入ってみると、ぬる湯は40〜1度ほどあつ湯は43〜4度ほどで、開店と同時に入った人たちは先ずぬる湯から入った。 お湯は、これがびっくり、極上の炭酸泉だった。ぬる湯の方が泡付きがよい。 泡が身体に付く炭酸泉は、ラムネ湯が閉店した今では新川渓谷随一のあわあわ風呂かも知れない。儲け物の感じがした。 このお風呂が何と200円で入れたのだ。 ● 鹿児島空港へきのこの里のおやじさんにタクシーを呼んでもらう。少し時間が掛かったが、タクシーが来て空港に向かう。 タクシーは何と隼人から来た「中村タクシー」だった。妙見温泉にあった妙見タクシーは休業し、中村タクシー(隼人が本拠)がこの地区の需要をカバーしているという。 10分ほどで鹿児島空港に着く。 かなり早い到着なので前の便の空席を探したが無く、空港の無料足湯や昼食でだらだら時間を過ごした。 昼食はエアポート山形屋のファミレス。 チャンポン、さつまあげうどん、ギョウザと瓶ビール。 これで、無事帰宅となれば良かったのだが、もう一波乱があった。 JALが欠航→全日空便に 食事中に、JALのアナウンスがあって、到着機材の都合で予定していた便が欠航となることが判った。 JAL のカウンターへ行くと、同時刻に出発する ANA に乗ってもらえるよう交渉中とのこと。 早めにチェックインしたお蔭か、家人と共にANAの搭乗券を入手できた。
と言うわけで無事羽田に着いた。羽田も横浜も人の数が多いのに驚いた。 九州からの宅配便は翌日配送時代 翌日、安楽温泉の朱峰から送った宅配便が届いた。 出発前に着替えなどを送り、旅の最後の日にはお土産や洗濯物などを自宅に送った宅配便である。昨年までは九州からは翌日に着いたことはなかったのだが、今回初めて翌日に到着した。 時代の進歩は著しいと感じた。 このページのTop (前編)京町温泉郷編に戻る(前編)京町温泉に戻る
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