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全国秘湯巡り・九州

鹿児島湯の旅 2011


第1日目 羽田→鹿児島空港→ 鹿児島市(市内見物・仙巌園)
第2日目 鹿児島中央→ 山川 指宿
第3日目 指宿→鹿児島空港


第1日目

● 鹿児島へ

(JAL のがんばろう日本キャンペーン)
JAL のがんばろう日本 2011年も連休中に鹿児島の温泉巡りをする事にした。
前年の鹿児島市内の公衆浴場巡りは何となく中途半端な感じがしたし、かなり前に行った指宿では、一軒の共同浴場を訪ねただけだったのだが、指宿には魅力的でレトロな浴場が多い。

航空券は1月末に確保出来た。
ところが、3月に東日本を襲った巨大地震で気分がすっかりめげて、温泉三昧どころでは無いという気分が強くなった。
3月に栃木県の温泉に行く計画はキャンセルした。旅館に断りの電話を入れた際、ここも鎌倉と同じ計画停電のグループだったと知った。

4月に入っても大きな余震が続き、福島原発も不気味な気がした。

旅をしたいと強く思ったのは、4月半ばになってからだった。
東電の計画停電は取りやめ、節電15%を家庭も産業も守ればこの夏は乗り切れそうだという見通しと、余震の頻度が激減してからだった。これで旅行をしたいという気分が強くなった。

鹿児島の宿泊場所は東横インの鹿児島中央店が取れ、指宿は2004年に泊まったコーラルビーチホテルが取れた。

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● 鹿児島空港

鹿児島空港は鯉のぼりならぬ鰹のぼりがはためき、空港の足湯も健在だった。
新茶のサービスも例年通り。

(鹿児島空港の鰹幟)
 
(鹿児島空港の足湯)
鹿児島空港の鰹幟  
鹿児島空港の足湯

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● 鹿児島中央駅

空港から鹿児島市役所行きのリムジンバスは順調に走り、最初の停留所が中央駅前だった。

(鹿児島中央駅駅ビル)
鹿児島中央駅駅ビル

昨年はこの鹿児島中央駅に寄らなかったが、九州新幹線はこの3月に熊本と博多が開通し、山陽新幹線、東海道新幹線、東北新幹線と新青森まで新幹線がつながった。

鹿児島中央駅ビルの観覧車が大きく見えて偉容(異様?)を誇っていた。

(鹿児島中央駅)
 
(駅前広場のライブと義援金募金箱)
鹿児島中央駅  
駅前広場のライブと義援金募金箱

鹿児島中央駅の駅前広場ではライブ演奏が行われ、東日本大震災の義援金募金箱が置かれていた。

東横インは市電通りの向こう側でとても近いので、荷物を預けるために一度立ち寄ることにした。フロントで昼食場所を確かめ中央駅の駅ビルに戻った。

東横インのフロントで聞いてきた駅ビル地下の鹿児島ラーメンの名店が廊下に列が出来るほど混んでいたので、向かいの比較的空きがあった「満正苑」に入った。
これが大正解で、お店は正統派の四川料理店で味がしっかりしており、伝統ある客あしらいが良かった。(といってもラーメンしか食べなかったのだが・・・)

(満正苑の店先)
 
(五目ラーメン ¥900)
 
(チャーシュー麺 ¥900)
満正苑の店先   五目ラーメン   チャーシュー麺

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● 仙巌園

せっかく鹿児島に来て、何の観光もしないで銭湯ばかり巡ってばかりいるのも芸がないと選んだ場所が「仙巌園」。

島津家の別邸として建てられ、錦江湾や桜島を借景とした佇まいは鹿児島市の名勝地と云われている。

仙巌園に行くには、バス停9番から、カゴシマ・シティビュー(市営)とまち巡りバス(いわさきグループ)などがあり、ボランティアガイドさんなども居てバスを待つ間はいろいろと話が弾んだ。

(ボランティアガイドさん)
 
(まち巡りバス・あっちゃん号)
ボランティアガイド  
まち巡りバス・あっちゃん号

(シティビュー・ドルフィン号)
 
(シティビューバス)
シティビューバス  
シティビューバス


写真のボランティアガイドさんは、娘さんが横浜市在住で、3月12日にお孫さんの幼稚園卒園式に横浜に行く事になっていたが東日本大震災で行けなかったとのこと、4月になって小学校の入学式に行ってきたとのこと。

シティービューバスは城山・磯コースとウオーターフロントコースがあり、丁度逆回りの関係にある。

仙巌園まではおよそ25分〜30分ほど。受付場所に着く。
付近には鹿児島の近代化の史跡が数多くある。
仙巌園は写真集にまとめた。

仙巌園写真集

(写真をクリックすると拡大写真が出ます。)
仙巌園受付
仙巌園受付
島津家古具足
島津家古具足
150ポンド大砲(復元)
150ポンド大砲(復元)
反射炉跡
反射炉跡
昇平丸(模型)
昇平丸(模型)
土産物屋と観光客
土産物屋と観光客
両棒餅屋
両棒餅屋
孟宗竹
孟宗竹
土産物屋と観光客
土産物屋と観光客
曲水の庭
曲水の庭
仙巌園から桜島
仙巌園から桜島
バス待合所の赤丸ポスト
バス待合所の赤丸ポスト

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(1) みやこ温泉

仙巌園でまち巡りバスかシティービューのウオーターフロントコースを待ったが渋滞のためかなかなか来なかった。
折しも個人タクシーが来たので、みやこ温泉までタクシーに乗った。

5〜6分で上竜尾町のみやこ温泉に着く。
みやこ温泉は南州公園の近くにあり、こぢんまりした公衆浴場ながら泉質の良さで定評がある。

(みやこ温泉入り口)
 
(みやこ温泉浴槽)
 
(みやこ温泉脱衣場)
みやこ温泉入り口   みやこ温泉浴槽   みやこ温泉脱衣場

みやこ温泉は道路に面した側に数台の駐車場があり、入り口は路地を入った脇の方にある。
入ると番台があって、おきまりのコーヒー牛乳の陳列棚があって、脱衣場には鍵のかかるロッカーがあって、鹿児島市の公衆浴場の一通りの設備がそろっている。

浴室は、中央に二つに仕切った縦長の浴槽と左側に小さな浴槽があり、共に源泉が勢いよく注がれている。
縦長の奥の浴槽はジェット噴流の浴槽で、オーバーフローして手前の浴槽に湯が流れてくる。
従って手前の浴槽は適温だが、奥の二つの浴槽は湯温が高め。
左側の浴槽は、入るとぬるすべ感が強くお湯がとろりとしている。
この他に、水風呂、サウナ風呂などがある。

みやこ温泉は期待通りの公衆浴場だった。

家でコピーしてきた地図を頼りに湯乃山に向かう。

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(2) 天然温泉 湯乃山

天然温泉 湯乃山は城山町にある。
目印は「西郷南州翁終焉之地の石碑」とマンション「サーパス城山一番館」の間の坂道を上る。丁度マンションの裏手に管理棟があり、男性大浴場、女性大浴場、家族湯などが点在する。

湯乃山はいわゆる公衆浴場でなく、特殊浴場の部類で、公衆浴場組合に加入していないので料金はやや高いが、泉質が良く、市民には人気があるらしい。

(湯乃山管理棟)
 
(男性大浴場)
 
(男性脱衣場)
湯乃山管理棟   男性大浴場   男性脱衣場

男性大浴場は管理等の右側で、入ると左側に脱衣場右側が浴場で、浴場は大浴場といっても7〜8人が入れる浴槽と小浴槽(この日は空)があるだけの薄暗い浴場だった。
浴場の床に石が敷き詰められていて、凹みが多く、滑りやすいく危険だったが、浴槽はぬるめの明礬泉があふれ、入ると、ぬるぬる感の強い湯が身体にまとわりつく。
高台にあるので眺めが良く、ぬるめのお湯なので長く入っていても居心地がよい。
雰囲気は温泉場のひなびた共同浴場という感じ。

管理棟のおやじさんに伺うと、昭和36年にお湯が出たので今年は50周年記念とのこと。
分析表によると甲突川左岸8号という源泉で、湯温は43.2度。単純泉。

お湯を出て、高野山最大乗院の脇を通り、県民交流センターの前でバスをつかまえ、中央駅に戻った。
東横インで一時休息。

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(3) みずほ温泉

家人はもうお風呂は十分とのことなので、休息の後、一人で降り始めた雨の中を近くのお湯巡りに出かけた。

みずほ温泉は鹿児島大学と荒田小学校の間あたりの高麗本通りに面している。
昭和以来の銭湯でお湯の良さにも定評がある。

(みずほ温泉)
 
(浴槽)
 
(湯口)
みずほ温泉   浴槽   湯口

三階建てのビルの一階にあるみずほ温泉は入ると直ぐに番台があり、脱衣場には鍵付きのロッカーがあった。
浴槽はタイル張りで、奥に壺の形をした湯口があり、源泉が勢いよく流入していた。
薄黄色の源泉はやや熱めでぬるぬる感があり、口に含むとうす塩味。
超音波風呂、低周波風呂と一通りバラエティがあり、水風呂もあった。

奥の壁には開聞岳といわれる壁絵もあって昭和の良き銭湯を満喫できた。

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(4) 甲南湯

甲南湯は温泉でなく、わかし湯の銭湯とのことだが、昭和初期の風情が残っているという。
みずほ温泉から甲南湯に行くには中央駅方向に戻る事になるので、もうひとっ風呂浴びた後は夕食となる。

(甲南湯)
 
(浴槽)
 
(タイル絵)
甲南湯   浴槽   タイル絵

甲南湯は高麗本通りを高麗橋方向に戻ってコスモ石油のGSを右折し、甲南中学校の手前のブロックにある。
入り口は歩道よりやや引っ込んでいる。
花の鉢が置かれ、玄関の奥に年季の入った二階建ての建物の屋根が見え隠れする。
内部は番台も下足箱も昔の雰囲気が残り、浴室も昭和初期の東京の銭湯にそっくりで、富士山のタイル絵になぜか郷愁を覚えた。
お湯はわかし湯で、奥の浴槽は黄緑色の薬草湯「漢方延寿薬湯」と一工夫してあり、わかし湯の銭湯と温泉銭湯にハンデ差が出ないような配慮だと思った。

お湯は適温だったが他に客は居らずおやじさんと少し話をしてから駅方向の東横インに向かった。

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● 夕食は居酒屋「盛喜」で大正解

ホテルのフロントは、東横インの後ろ側の近くの居酒屋「盛喜」を奨めてくれた。
家人を連れ出し、小雨の中を4〜5分歩いて盛喜に着く。

入ると、正面の右がカウンターとテーブル席で、左側に小座敷(3卓あり)。
奥のカウンターに面したテーブル席につき、いろいろ思案して以下のメニューをお願いした。
あと生ビールも。

(盛喜の店先とおやじさん)
 
(店内の様子)
盛喜の店先とおやじさん  
店内の様子

(お通し)
 
(きびなご ¥700)
 
(揚げ出し豆腐 ¥600)
お通し   きびなご   揚げ出し豆腐

(天ぷら盛り合わせ ¥800)
 
(串盛り ¥600)
 
(焼きナス ¥600)
天ぷら盛り合わせ   串盛り   焼きナス

(自家製さつま揚げ ¥700)
 
(焼きおむすび ¥400)
 
(聞き酒用焼酎)
自家製さつま揚げ   焼きおむすび   聞き酒用焼酎


昨年の連休は天文館の吾愛人で大失敗したが、この「盛喜」は大正解で、居心地が良く、魚も新鮮で、量も料金も適切だった。2年間をならせばまあまあということか?。
ご主人と話をしたが、銭湯巡りというところが珍しいらしく、滅多に来ない客種らしかった。

第2日目

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(5) 新とそ温泉

昨夜来の雨が続いていた。

ただ、次第に上がる気配なので、指宿行きは予定通りとし、朝食前にあと二軒ほど公衆浴場巡りをする事にした。

東横インのフロントにタクシーを呼んでもらいタクシーで新とそ温泉に向かった。
唐湊地区に入って最後は結構な急坂だった。

(新とそ温泉)
 
(浴槽)
 
(洗い場とプール)
新とそ温泉   浴槽   洗い場とプール


新とそ温泉は体育館のような建物で、大きく眺望の良いお風呂が魅力なのだが、タクシーを降りたとき下界を見たが雨で桜島は全く見えなかった。

建物の大きさもさることながら、駐車場も広大で、早朝というのに多くの車が止まっていた。

中に入ると、下足箱も箱の数が多く、ロビーも広く、脱衣場もロッカーの数も多く、何もかもが桁外れだった。

浴室は、これも大きく、浴槽は桜島が見渡せるよう窓が広くとってあった。
お湯は無色透明でやや薄黄色、ぬめり気の強いお湯で適温。
大きいと云えば、洗い場をの左側に展開する大プールは多くの人が鉄アレイを持って往復歩行を繰り返していた。
冷た目のプール用水は温泉と地下水を混ぜたものとのこと。


新とそ温泉からみょうばん温泉に行くので、新とそ温泉のフロントからタクシーを呼んだ。

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● 鹿児島市内公衆浴場巡り(6) みょうばん温泉

みょうばん温泉は近かった。
タクシーを降りて入りかけると、たった今着いた人が声をかけてきた。
神奈川から来て銭湯巡りをしていると答えた。

(みょうばん温泉)
 
(浴槽)
 
(番台)
みょうばん温泉   浴槽   番台


みょうばん温泉は三階建てのビルで、ややくたびれたビルに入る。
下足箱の先に番台が見え、番台は改造したのか外向きに老婦人が座っていた。

入ると、板張りでゴザ敷きの細長い脱衣場は、木の棚と脱衣籠の世界。
古い体重計(体重秤)が懐かしい。

浴室には、三つの浴槽が連なり、右側の浴槽に源泉が流入し、落差で左側の浴槽に順次流れ出る仕掛け。
もちろん左に(下流に)行くほどぬるくなり、一番下の浴槽は浅く寝湯にふさわしい。

お湯はぬるぬるすべすべ感のある良いお湯で掛け流し。
先ほどの人と四方山話に花が咲いた。

徒歩で鹿児島中央駅を抜けて、反対側にある東横インに戻った。およそ7〜8分。

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● 山川へ

(指宿線の列車)
指宿線の列車 東横インでは、サービスの朝食をロビーで食べる事が出来る。
これは、どこの東横インでもやっているサービスだが、鹿児島では、おむすびと味噌汁の他にふかしたサツマイモが出たりする。

朝食のあと、身支度をして鹿児島中央駅に向かうと雨も止み晴れ間が広がる。

指宿線は錦江湾に沿って走るが、景色はさして良くない。
途中、喜入の石油備蓄基地が広がると、現役時代の仕事を思い出して感慨にふけった。

終点の山川駅は今回が初めてで、前回は指宿からバス利用だったが、駅長さんに聞いたらコインロッカーも無い。
タクシーを探し回っている間に駅舎の写真などは撮り忘れた。

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●鰻温泉・区営鰻温泉(第7湯目)

(鰻池)
鰻池 山川駅でようやくタクシーをつかまえ鰻温泉に向かう。
運転手さんはこういう連休の時に限って誰か休暇を取る人が出るんだとぼやいていた。

区営鰻温泉は、鰻地区の公衆浴場で鰻池のそばにある。
鰻池は指宿市の水道水の水源で静かな佇まいをただよわせていた。
区営鰻温泉は集落の中心にあった。
集落が運営する公衆浴場で、住民は1日1回は無料で入る事が出来る。
またその後は1回¥100で入る事が出来るので、鰻集落の区民をうらやましいと思った。

(区営鰻温泉)
 
(浴槽)
 
(脱衣場)
区営鰻温泉   浴槽   脱衣場


建物も内部も比較的新しく、こぎれいに手入れされていて、区民のこの浴場に対する思い入れを感じる事が出来る。
お湯はかなり熱い単純硫黄泉(硫化水素型)で、若干のぬるぬる感を伴い、入った後もぽかぽか感がなかなか消えなかった。

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● うなぎ温泉まつまえ(第8湯目)

区営鰻温泉と軒を接する隣が雑貨店で民宿と湯治処を運営する「まつまえ」。

ここのお風呂は、区営鰻温泉と同じ湯脈ではなく、「噴気源泉温泉」と呼ばれる温泉で、いわば噴気を冷やした成分が温泉になったと云う温泉。

(まつまえ)
 
(浴槽)
 
(脱衣場)
まつまえ   浴槽   脱衣場

浴室はお店の左側(区営鰻温泉側)にあり。
脱衣場は浴室の一部を間仕切りし、木の棚と脱衣籠を置いたシンプルなもので、衣服を脱ぎながら先客の老人と話が出来た。

お湯はさっぱりとした、無色透明、無味で若干硫黄臭のする熱めのお湯。

先客の老人は、指宿市から来た人で、噴気口の噴気で調理する「スメ」で玉子を茹でてもらうのをいつも楽しみにしているとのこと。

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● 山川ヘルシーランド露天風呂(第9湯目)

まつまえのおかみさんにタクシーを呼んでもらう間いろいろと雑談した。
噴気口が発達する話、スメでいろいろと茹でる話、燕が来た話、など。

タクシーに乗り込んだら女性運転手さんで、休暇中の人の代わりに動員されたらしいが、途中いろいろと土地の話をしてくれた。

ヘルシーランド露天風呂は男女別に日替わりでお風呂を交代する(交代するのは当たり前の話だが、開聞岳が見える露天風呂の方が評判が良い?)。
家人とは、共通の建屋の前でまた落ち合うことにして、開聞岳が見えない方のお風呂の脱衣場に行く。

(山川ヘルシーランド露天風呂)
山川ヘルシーランド露天風呂


円形のお風呂は大きく、景色も豪快で、ぬるめの塩化物泉(高張姓中性高温泉)は身体に良くなじむお湯だった。

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● 山川ヘルシーランド 和風レストラン 地熱の里

5〜6分歩いて、ヘルシーランドのレストランに行った。
途中、結構なサッカー場があり、地元の子供達が練習試合を行い、大人達が応援していた。
和風レストラン 「地熱の里」はこのグランドを見下ろす場所にあり、ようやく陽光がさんさんと降り注ぎ始めた。

(和風レストラン 地熱の里)
 
(窓からグランドを望む)
和風レストラン 地熱の里  
窓からグランドを望む

(ざるそば ¥540)
 
(ミックスフライ定食 ¥550)
 
(店内の様子)
ざるそば   ミックスフライ   店内の様子

和風レストラン 地熱の里は複合施設の南端にあり、建物も広くしっかりとした造り。
中央の座敷を取り巻いて椅子席がある。
リーゾナブな価格で味も良い。従業員も礼儀正しく拾いもののようなレストランで、指宿の街中で昼食を摂るより余ほど良いのではないか。
6〜7年前に来たときのフラワーパークのレストランより数段上の感じ。

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● 指宿へ ・・・ 指宿コーラルビーチホテル

ヘルシーランド内には温泉施設もあるのだが、そこはパスして指宿に向かうべくヘルシーランド駐車場の先のバス停に行った。

バスは山川の駅前を抜け、指宿いわさきホテルの構内を通り、指宿のメイン道路を走った。

コラールビーチホテルに入る

(指宿コーラルビーチホテル)
指宿コーラルビーチホテル 砂むし会館の前でバスを下り、予約した指宿コーラルビーチホテルまで約10分ほどを歩いた。

このホテルは2004年に指宿に来たとき一度泊まったことがあり、中堅のまあまあのホテルと思っていた。
それはその通りで、おかみさんも健在だったが、フロントとは呼吸が合わず、フロントの対応に疑問を持った。

チェックインタイムより30〜40分早かったので部屋に入れるとは思っていなかったが、荷物を預かってもらうよう頼んだとき、貴重品は預からないとのっけから云われた。
共同浴場巡りに行くとき貴重品は持って歩かないようにと云う指宿観光協会の指導は、コーラルビーチホテルの協力が得られず、是非頼むと懇願?したが頑として受け入れられなかった。

タクシーを頼んで、共同浴場巡りに出かけた。

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● 殿様湯(第10湯目)

この日は、ホテルから遠い共同浴場を巡り、明日は近場を巡るつもりで、「こらん湯」に行こうとしたがタクシーの運転手は知らないという。
普通のタクシーなら本部と無線連絡を取って場所の見当をつけるのだが、指宿のタクシーはその労をとってくれないどころか、自分は指宿の人間でなく、25キロ離れた場所から通っているのだから知らないのは当たり前といって、殿様湯に連れて行かれた。

殿様湯は時間があったら入るというふうに考えていたが、こらん湯の代わりに入る事になった。

殿様湯は JR二月田駅に近く、昔島津の殿様用の温泉があった場所とのことで、今は 指宿市の史跡指定の場所だそうだが、浴槽に島津家家紋が描かれている以外はごく普通の共同浴場で、静かなことや、お湯が良い塩化物泉という以外は特徴の無い共同浴場だった。

(殿様湯)
 
(浴槽)
 
(屋外の飲泉所)
殿様湯   浴槽   屋外の飲泉所

殿様湯を出て国道226号泉に出たらバスが来たので乗って指宿駅前で下りた。
家人は共同浴場巡りは止めてそのままバスに乗ったままホテルに向かった。

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● 今村温泉(第11湯目)

今村温泉は駅前のメインストリートを7〜8分歩き、線路側に入った場所にある。
Web で調べていると、今村温泉のレトロ具合さに熱烈なファンが居る事が分かる。
ようやくたどりついて、レトロ具合が筋金入りだったことがわかり、ある種の感動を覚えた。

(今村温泉)
 
(今村温泉の浴槽)
今村温泉  
今村温泉の浴槽

(今村温泉の脱衣場)
 
(洗い場)
 
(湯口)
今村温泉の脱衣場   洗い場   湯口

番台に人が居ないので迷っていると地元の人が出て来て、夕方にならないと管理人が来ないから、お金を番台に置いて入ったらどうかと奨めてくれた。
中に入って、番台の様子も脱衣棚の様子も昔ながらの銭湯が残っていると直感した。

浴室に入ると、大きな半円形の浴槽も湯口も洗い場も昔風で、お湯だけがこんこんと流れ出していた。

お湯に浸かって昭和を満喫した。
願わくば(勝手な願いだが・・・)もう少し手入れがよいと更に良かったのに。

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● 吉乃湯(第12湯目)

(吉乃湯)
吉乃湯 指宿駅前に戻り、コーラルビーチホテルへの帰り道にあたる「吉乃湯」に立ち寄っていくことにした。

県道を線路に沿うかたちで5〜6分歩くと、丹波小学校の先の信号の先に吉乃湯があった。

小さな管理棟の奥に男女別にそれぞれ内湯と露天風呂がセットになった浴場がありこれらの浴場は、それぞれ和風と洋風という趣向で、この日は男湯は洋風とのこと。毎日変わるらしい。
脱衣場には、ドライヤーなどがあり、脱衣棚と籠もホテル並の高級感がある。

(洋風風呂の脱衣場)
 
(洋風内湯)
 
(洋風露天風呂)
洋風風呂の脱衣場   洋風内湯   洋風露天風呂

浴場に入ると、高級な浴槽は一目でわかる。
浴場の床と浴槽の床は滑りにくい石造りで、露天風呂も同様に外国産の石造り?。

お湯はナトリウム−塩化物泉で、内湯には温度計で湯温が表示され、41〜2度の適温。
やや塩味のお湯は浴感がよい。

庭は露天風呂に入らなくてもよく見えるが、ぬるめのお湯の露天風呂は長湯が心地よい。

このような遊び心のある共同浴場が新たに出来たということは、指宿温泉もようやく近代化の歩みを始めるのか?。

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● 砂むし温泉「砂楽」(第13湯目)

ホテルに戻って一休みした。

家人は、8年目の指宿なので、砂蒸し風呂に行きたいといい、ホテルから送迎バスが出ているので乗ることにした。歩いても10分足らずなのに・・・

砂むし温泉「砂楽」は人が群れていた。
指宿には散策コースが無く、また温泉情緒を楽しむ場所もない。
ホテルで人を囲い、ホテルから人を出さないという団体旅行の時代の指宿に、人が集まるのは唯一砂むし温泉があるからだろう。

砂むし風呂のおおよその段取りは、入浴料金の支払い時に、浴衣とタオルを受け取り、風呂場の脱衣場で素裸の上に浴衣を着て、衣服と履き物をロッカーに入れ、風呂場を素通りして海岸に行く。
8年前と異なりこの日は潮が満ちていたので場所は岸壁下の葦簀張りだった。

(列の先に葦簀張りの砂むし温泉)
 
(与謝野鉄幹の歌碑)
列の先に葦簀張りの砂むし温泉  
与謝野鉄幹の歌碑

葦簀張りまで列が進むのに30〜40分掛かったが、その先は、あらかじめへこませた砂に横たわり、砂をかけてもらい、後は身体がじっとりと汗をかくまで砂の中で寝ている。
干潮の時は砂浜なので風が通るが、防波堤の下の葦簀張りの中は風が無く、10分ほどで暑さに音を上げた。

(砂むし温泉「砂楽」)
砂むし温泉「砂楽」


この後「砂楽」の浴室に戻り、シャワーを浴びて砂を落とし、浴槽に浸かって温泉気分を味わい、ロビーに戻るという仕組み。まあまあ楽しい。

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● コーラルビーチホテルの夕食

団体以外は部屋食で、メニューは食べきれないほど。
連休中で金額的に高額な宿泊料金を取るために、要らない品数を増やして豪勢にして、価格の妥当性を見せようとする。
年寄りはこんなに食べられないのにもったいない。

(前菜)
 
(吸物)
 
(お造り)
前菜   吸物   お造り

(炊合)
 
(焼物)
 
(強肴)
炊合   焼物   強肴

(揚物)
 
(酢の物)
 
(炊込みご飯)
揚物   酢の物   炊込みご飯

他に、香の物、さつま汁、デザートなど。

第三日目

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● コーラルビーチホテル

日の出

ホテルの窓の正面から朝日が昇った。
天気はよいのだが、黄砂の襲来で、何とも色の良くない日の出だった。

(朝日)
朝日


お風呂

お風呂は日替わりで男女が入れ替わる。
ホテルの収容人数に比べてさして大きくはないがやはり循環型で掛け流しではなさそう。

(内湯)
 
(露天風呂)
 
(脱衣場)
内湯   露天風呂   脱衣場

他にジャグジー風呂。

このジャグジー風呂は気泡のマッサージ具合が丁度良く、特に足の裏に当たる気泡が気持ちよかったのだが、人の出入りが激しく写真が撮れなかった。

朝食

朝食は食事処で摂る。
ごく普通の朝食だが、さつま揚げや山川漬けなど鹿児島らしい配慮もあった。
何十年ぶりか判らないがベーコンエッグを自分で焼いた。

(食事処)
 
(朝食)
 
(ベーコンエッグ)
食事処   朝食   ベーコンエッグ

女系家族?

女将さんと話をした。
9年前と変わらず若々しい。
おかみさんには3姉妹の娘さんがいらっしゃるそうだが、いずれも才媛で、三女は同ホテルのホームページ上でブログなどを書いているらしいが、実際には彫刻で名を成しており、たくさんの彫刻がロビーに飾られていた。

(女将さん)
 
(ロビーの彫刻)
 
(ロビーの彫刻2)
女将さん   ロビーの彫刻   ロビーの彫刻2

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● 弥次ヶ湯温泉(第14湯目)

さて、今回の旅の締めくくりは、指宿温泉に残された古い共同浴場を三軒ほど巡ること。

最初は、弥次ヶ湯温泉。

昨日は「こらんゆ(河原湯の隣)」を知らないタクシー運転手に拒否されたのだが、今日は別の会社のタクシーが来て問題なく弥次ヶ湯温泉に案内してもらった。
指宿の駅からはおよそ、1.5キロほど市役所寄りである。
弥次ヶ湯温泉は創業明治25年だそうで、浴場はその時代から受け継がれた素朴な共同浴場だった。
源泉は、大黒湯と弥次ヶ湯の二つがあり、別々の浴室があって、ひなびた浴槽は掛け流しのお湯と共に身体になじんで、入り心地が良かった。

(弥次ヶ湯温泉)
 
(大黒湯の浴槽)
 
(弥次ヶ湯の浴槽)
弥次ヶ湯温泉   大黒湯の浴槽   弥次ヶ湯の浴槽

(弥次ヶ湯温泉・大黒湯の浴槽)
弥次ヶ湯温泉・大黒湯の浴槽


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● 東郷温泉(第15湯目)

弥次ヶ湯温泉を出て、東郷温泉に向かうべく市役所通りに出ると、タクシーの溜まり場に、コーラルホテルから弥次ヶ湯まで運んでくれた運転手さんが客待ちしていた。無線司令所の指示に従ったのか待ち伏せしていたのか判らなかったが東郷温泉まで載せてもらった。

東郷温泉は母屋と温泉棟が丁度駐車場を挟んで別棟になっており、温泉棟は比較的新しい建物だったが、看板には創業明治28年の文字が見えた。
温泉棟の前には足湯があったが誰も入って居なかった。

(東郷温泉)
 
(熱めの湯の浴槽)
 
(ぬる目の湯の掲示)
東郷温泉   熱めの湯の浴槽   ぬる目の湯の掲示

(東郷温泉脱衣場)
東郷温泉脱衣場 脱衣場はこぎれいで、脱衣場から数段下がって浴室に入る。
浴室のフロアレベルが低いのは、自然湧出の温泉の特徴で、温泉棟を立て直ししたときも浴室の床のレベルを下げるような配慮をしたのだろう。

タイル張りの浴室には浴槽が二つあり、小判型の浴槽はに「ぬるめのお湯」の張り紙があった。

常々不思議に思っていたことだが、共同浴場を利用して子育てしている人も多いことと思うが、子供(特に小さなお子さん)を連れて共同浴場に行く親は、子供向けにぬるめのお湯を求めないのだろうか?。
得てして熱めのお湯を有り難がる共同浴場の常連さんは、子育ての親御さんを無視して暑いお湯にいきがっていると思うのだが、共同浴場ファンの子供が減ってきて、ひいては次第次第に共同浴場が廃れて行くのを手助けしているのではないか?。

幸い、鹿児島市でも指宿温泉でも、ぬるめのお湯の浴槽をいくつか見かけたが、熱いお湯とぬるめのお湯を供することは必要ではないか?。

妄想に浸ってぬるめのお湯の浴槽でつい長居をした。

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● 村之湯温泉(第16湯目)

村之湯温泉は東郷温泉の直ぐ隣。

村之湯温泉は創業明治15年と指宿現存の共同浴場で最古である。
母屋で受付し、目の前の浴場棟に入るのだが、この浴場棟は創業時の佇まいを残しているという。

(村之湯温泉)
 
(浴槽)
 
(浴場棟屋根組)
村之湯温泉   浴槽   浴場棟屋根組

(村之湯の浴槽)
村之湯の浴槽


村之湯温泉の浴場棟に入ると、直ぐに脱衣場があり、脱衣場は浴室の一部で両者に間仕切りがない。
脱衣場には壁に木の棚があるだけで、棚の上には村之湯温泉の歴史などが墨書されている。

浴室は石造り。
真ん中に二つの浴槽が連なり、周囲は洗い場。
手前の浴槽が熱めのお湯で、奥がぬるめのお湯。
お湯は塩化物泉でやや塩辛い。

先客は84歳の老人で、どこから来たか問われたので神奈川県と答え、東日本大震災の話などをした。


村之湯温泉を出て、徒歩でコーラルビーチホテルに戻った。20分ほど掛かった。

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● 指宿駅前

チェックアウトを済ませ、徒歩で指宿駅に行った。

空港バスを待つ間、駅前の足湯に入る。

(指宿駅前の足湯)
指宿駅前の足湯


かなり熱いお湯だったが、調節可能だったので水を足した。

隣にいた老夫婦は兵庫の宝塚市から、休日高速道路上限1000円に乗ってやってきたという。
こういう人との世間話は楽しい。
気候不順で、指宿では咲き乱れている「ニオイバンマツリ」が鎌倉では枯れかけていると話したら、宝塚でも枯れそうになっているとのこと。
鹿児島のニオイバンマツリは香りも高いのに・・・。


更に時間があったので、駅前の土産物屋で焼酎を買った。

(焼酎の銘柄が多い1)
 
(焼酎の銘柄が多い2)
焼酎の銘柄が多い1  
焼酎の銘柄が多い2

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● 鹿児島空港の昼食

(指宿からの空港バス)
指宿からの空港バス 指宿からの空港バスは、海岸沿いの国道を走り、鹿児島市内に入ってから高速道を走る。

国道はほとんど渋滞もなく、全体的に順調に走って鹿児島空港に着いた。


遅めの昼食はエアポート山形屋「彩華」で摂ることになり、以下の様なメニューに、ビールと餃子。
旅の無事を祈ってのビールの一杯は、朝からいくつかの共同浴場をまわった喉には格別の味だった。

(エアポート山形屋「彩華」)
 
(とんこつラーメン)
 
(ちゃんぽん)
エアポート山形屋   とんこつラーメン   ちゃんぽん


鹿児島から羽田への空の旅は、居眠りをしながらの旅だった。


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(若干の情報)
場所電話
仙巌園
099-247-1551
東横イン 鹿児島中央東口
099-813-1045
居酒屋・盛喜
099-252-2727
鰻温泉・区営鰻温泉
0993-35-0814
うなぎ温泉・まつまえ
0993-34-0856
コーラルビーチホテル
0993-22-2241
指宿温泉 吉乃湯
0993-22-3556



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