自主防災組織は昭和34年の伊勢湾台風の甚大な被害を教訓に、「災害対策基本法」が制定され、この法律によって生まれた組織です。名古屋では昭和56年に震災対策事業として、町内会、自治会単位に自主防災組織が結成され、現在ではほぼ100%が結成されています。
[名古屋市 自主防災組織「活動の手引き」より] [名古屋市消防局 名古屋の防災&防火より]
○本部の活動
■本部は各学区ごとに設置される災害救助本部と連絡を取りながら、各班を指導します。

自主防災組織本部


会長



副会長

情報班(班長) →○副班長→○班員
消火班(班長) →○副班長→○班員
救出救護班(班長) →○副班長→○班員
避難誘導班(班長) →○副班長→○班員
給食給水班(班長) →○副班長→○班員


学区連絡協議会、災害救助地区本部との連絡

 
情報班の活動
■情報班は災害時の情報収集・伝達やパニック防止のための広報をします。
■大きな災害時にはうわさやデマが飛びかいます。これらに惑わされないようにしましょう。

■パニックを防ぎ、デマに惑わされないため次のことを徹底しましょう。
  • 地震後は、余震・津波・被害状況などの情報がラジオなどで放送されます。 トランジスタラジオなどでこれを聞きましょう。
  • 災害の情報は区役所の職員・消防職員・警察官からも伝えられます。
  • 情報はよく聞き、よく確かめ、冷静に判断しましょう。
  • うわさ話はラジオ放送や防災機関の情報で確かめましょう。
  • もっともらしい情報でも、2度、3度確かめましょう。
  • 大騒ぎしないで、みんなで集めた情報を持ち寄って適切な判断をしましょう。

 

 
○消火班の活動
■消火班は初期消火を行ったり、出火防止の広報をします。

粉末消火器の使い方 (使用方法を見る)

防火バケツの使い方

@キャップをはずし A火に向けて下から上へ B押し出すように投水する。

バケツの水のかけ方 (使用方法を見る)

 
○救出救護班の活動
■救出救護班は負傷者を助け出し、応急手当を行います。

三角巾の使い方

■三角巾は、家庭で簡単に作れ、そのままでも、たたんでも 救急用品として広く活用できます。
  • 作り方
    1辺1mの清潔な布をななめに二等分に切る。
  • 古いシーツを選択し、アイロンをかけ、左図のように作れば、 シーツ1枚で三角巾4枚がとれます。

*緊急の場合は家庭の風呂敷でも代用できます。

活用例
頭部の場合

頭部にぴったりしばりながら、前でしばり後部のたれをまきこむ。

ひざ・ひじの場合

 ひざ・ひじの場合、上下にまきあげ、しばる。
止血処置
■出欠を見てもあわてないで処置する。
手足であれば、その部分を高く挙げる。
「直接圧迫止血」
血液の出ているところを押さえる。
  • あつく折りたたんだ清潔な布でおおって押さえる。
  • 一度包帯してもまだ血液が止まらないときは、さらにもう一度包帯をする。

 

「間接圧迫止血」
大出血の時、動脈血管の根本のところ(止血点)を押さえ、血液の流れを止めて止血する。
*止血点をよく覚えましょう。
腕、手の出血
もも・足の出血

「心肺蘇生法」についてはこちら

 
○避難誘導班の活動
■避難の必要な場合に、町の人々を安全な場所まで避難誘導します
  港区の避難所を見る

避難をいつ始めるか
この判断は難しいが、判断を誤ると取り返しのつかないことになります。 関東大震災の時は、まだ安心だと思っているうちに火に包まれ、逃げ遅れて 亡くなった人が多いのです。

次のようなときは避難を始めましょう

  • となり近所から火が出て、燃え広がる危険があるとき。
  • ラジオなどの情報で避難の必要があると判断したとき。
  • 市職員や消防団員、警察官の指示があったとき。
  • 防災会で避難の意見がまとまったとき。


避難するときの注意
火災が合流して大火災になるようなときは、早めに準備をし、 避難するときは落ち着いて次のことに注意しましょう。

  • せまい道路、塀ぎわ、がけ下、川べりなどはさけましょう。
  • 切れた電線などに触らない。
  • 道路上に家具や大きな荷物を持ち出さない。
  • 非常持ち出し品のほかは持たないようにする。
  • 自動車による避難は絶対しない。
  • 普段から確認してある病人・老人・身体障害者等を介護しつつ避難する。
  • 避難時は、情報班と連携して避難する。
 
○給食給水班の活動
■給食給水班は救助物資の配分や炊き出し、給水をします。
■地震とともに電気やガスがストップするおそれがあります。 そんなときにも困らないために、ビールの空き缶・食用油を使った ご飯の炊き方を覚えておきましょう。

炊飯セットの作り方

水の備え
地震により断水した場合に備えて、風呂に水を張ったり、ポリタンクなどに 貯水しておくことが大切です。

水の備蓄法についてはこちら