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全国の旅・熊本菊池温泉と山鹿温泉の旅(前編)菊池温泉編
第1日目 羽田空港→熊本空港→肥後大津→菊池温泉 第1日目
(菊池温泉・松の井温泉)菊池温泉と山鹿温泉をセットで訪れようと思ったのは数年前である。 密かに敬愛する温泉文化研究所のページを拝見していて、この地区に昭和の色濃い大衆浴場が何カ所も残っていることを知り、チャンスをうかがっていた。 観光協会などからパンフレットを送ってもらい、いろいろと旅程を練った。 特に考えたのが、アクセスする空港と旅館をどこにするかの選択だったが、実際訪れてみると数々の心配は全く不要の心配で、充実した旅になった。 往復とも熊本空港を選んだのは正解だったし、旅館も心のこもった旅館だった。 途中の路線バスはすべて九州産交バスだったが、運転手さんは親切だった。 今年の天候は、4月末まで寒さが残り、また出発時に大雨予報が出ていたのだが、低気圧は予報より早めに東に移動して羽田の空は晴れかけていた。 この時期は、毎年世界遺産の登録問題が話題に上がる時期で、昨年推薦された富士山がJALの機内から拝めたのだが、今年は群馬県の富岡製糸場が推薦されるとのこと。 熊本空港からは空港ライナーで肥後大津駅に行くのだが、空港ライナーは路線バスではなく、もちろん空港リムジンでもないらしく、乗降場所は空港前の道路を横切った奥の駐車場にあった。
ライナーは大型タクシーがチャーターされており、JALの便に連動している発車時刻には、定員の9人を超える乗客が集まり、余分の人は次の車に廻されていたが結構フレキシブルに出るのだとか?。 10分ほどで肥後大津駅着。 肥後大津駅の北口から山鹿温泉行きの九州産交バスが出るのだが、北口に行くには構内を横切るしか方法はなく、その際通行証を貸してくれた。 肥土大津駅は豊肥本線の主要駅で、熊本/肥後大津間は運行本数も多いが、肥後大津から先の豊後竹田間は運行本数が激減する。
産交バスは山鹿温泉行きで、集落と集落を丁寧に回り学校なども回って乗客を拾いながら運行するので停留所の数は多いが、この時間帯の乗客は少なく、さしたる遅れも無い。 菊池温泉に近づくにつれて田園地帯が増え、麦が色づき始めていた。 菊池市は田園と低い山に囲まれていた。 活躍した To熊カード(To熊カード)ところで、今回は 肥後大津→菊池温泉→山鹿温泉→熊本城→熊本空港 と熊本県内はすべて産交バスで移動するので、肥後大津バス停で地元のおじいさんに教わった「To熊カード」がたいそう役に立った。 熊本のゆるきゃらのくまもんと熊本城をあしらったイラストなのだが、産交バス以外にも他社のバス、熊本市内の市電などに使用することが出来、1枚1000円で1100円分が使える。 バス旅行の料金の支払いには、いつも家人が小銭を用意してくれているが、度重なる乗降でも両替を強いられることも無く、しかも10%引きで使えたわけだ。 このページのTop ● 昼食はひまわり食堂バス停からやや離れた菊池夢美術館内の「菊池観光協会」に荷物を預かってもらい、湯巡りを始める前に昼食を摂ろうと寿し廣に向かう。ところが寿し廣の玄関は閉まっており、向かいのキクチ観光タクシーで聞くと、ひまわり食堂か寿食堂が良かろうとのこと。 寿食堂は数年前まで大衆浴場の寿温泉を同館内で経営していたが、お風呂部門は数年前に閉鎖したとのことなので、近くのひまわり食堂に入った。 店内は右にカウンターと厨房、左には小間仕切りのスペースと奥に座敷のある配置で、結構な数のお客が入っていた。 1日10食限定の日替定食\730は完売で、好き好き丼とエビカレーを頼んだ。
この二品はそれぞれボリューム満点で、味も良く、特に丼は菊池観光協会の丼づくしに協力したのか、リンドウポークと呼ばれる味の優れた豚肉をふんだんに使っていた。 結果的に(寿し廣が休んでいたので)良い食堂を選ぶことが出来たのだがかなりの部分を食べ残して後ろめたかった。 このページのTop ● 後藤温泉ひまわり食堂からキクチ観光タクシーまで戻り、タクシーで後藤温泉に向かった。後藤温泉は菊池の市街地の西南の外れにあり、素泊まりの旅館が大衆浴場と家族湯を運営するという形態で、この大衆浴場は昭和の中頃の様式を保っている。 入り口には恵比寿様の石像があり、客をにこやかに迎えてくれる。
受付で料金を払い、脱衣場に入ると脱衣場にも昔ながらの番台が残っていた。 脱衣場にはコインロッカーが完備しており、脱衣籠もいくつかあって、広さはかなりの人数の入浴が可能な大きさである。 浴室の間口も脱衣場と同じ間口で、浴室の奥に浴槽があって数人が入浴していた。浴槽の大きさは十数人が入れる大きさで、浴室の左奥に湯口があって源泉が流れ込んでいた。 お湯はとろりとした肌触りのアルカリ性単純温泉で浴槽内は適温。 無色透明なお湯が掛け流しになっている。 シンプルな、典型的な昭和のお風呂屋さんである。 このページのTop ● わくわく温泉後藤温泉を出てわくわく温泉まで歩く。県道53号沿いにはわくわく温泉と松の井温泉が並んでいる。わくわく温泉までは約14〜5分で、県道は結構交通量が多い。 わくわく温泉は人気の高い大衆浴場だそうで、その理由はお湯の質が良いこともあるが、浴槽の種類が多く、サウナ(遠赤外線)、スチームサウナ、岩風呂、浮き風呂、電気湯、スーパーマイナスイオン浴などが楽しめるからだという。
一段と高い岩風呂からその下の浮き風呂/電気湯の浴槽にお湯が流れている様は結構豪快で、どの浴槽のお湯もヌルヌルスベスベの美人の湯なのだ。 いろいろな浴槽を楽しんでいるとついつい時間が過ぎ去っていく。 このページのTop ● 松の井温泉松の井温泉はわくわく温泉から徒歩5〜6分の場所にあり、同じく県道53号に面している。松の井温泉は典型的な昭和の銭湯と云ってよい。 番台は残っているのだが、脱衣場を男女ともに見渡せる場所にあるのは今様でなく、番台に人が上るのは悪評なので番台の形は残しているものの機能は停止している。 土間に受付を増設してその土間にはベンチを置き、受け付け内の老婆とベンチに座った老人が話をしていた。 脱衣場にはスチールの脱衣用の棚とプラスチックの脱衣籠があり、浴室内には先客が1人いて一枚刃のカミソリでひげを当っていた。 松の井温泉の浴室は、中央に浴槽がつきだし、両サイドは洗い場で、浴槽は高さに段差があって奥の浴槽には湯口が付いていた。 下の浴槽はオーバーフローしたお湯が流れ込みややぬるめで、上の浴槽は適温だった。 お湯の質が良く、割と入浴客の少ない温泉で、純然たる銭湯という温泉は菊池温泉ではここだけかも知れない。 このページのTop ● 松風の「正観寺 丸宝」松の井温泉から市街地中心部に戻ろうとすると、築地井手があった。加藤清正が築いた潅漑だそうで、菊池女子校の周囲を流れる。
しばらく行くと白壁造りの立派なお菓子屋さんがあった。 正観寺 丸宝という「松風」を製造するお菓子屋さんで、日本一薄い和菓子だそうで、家人がお土産として購入するとおかみさんが試食用にと一つくださった。
正観寺 丸宝のホームページ いただいた松風を歩きながら食べる。 お菓子は美味しかったし、気ままな散歩も良いモノだ。 このページのTop ● 湯元旅館のお風呂湯元旅館は菊池温泉発祥の地にある。同旅館のホームページに下記のような記述があるし、旅館の正面に由来の看板もある。 敬意を表して是非日帰り温泉に入れてもらわなければなるまい。
湯元旅館のホームページ 日帰り温泉は観光協会で購入した周湯券で入れてもらう。(周湯券は1枚千円で3湯入れる) 。 脱衣場などはシンプルで清潔。好感が持てた。 浴槽は、コーナーが円形のさほど大きくない浴槽で、やや高さを変えて二段に連なっており、左側の浴槽には源泉の湯口がある。 右の浴槽が適温で、左の浴槽は若干温度が高いが気持ちがよい。 自然湧出で、湯温は45度。 アルカリ性単純温泉でとろりとした肌触りは抜群である。
こういった気ままな湯巡りで菊池温泉がすっかり好きになった。 このページのTop ● 菊池観光物産館は「隈府の菓子フェアー」開催中表通りに出て、観光案内所で預けていた荷物を受け取り、菊池観光物産館に入る。観光案内所と物産館は向かい合っている。
時あたかも物産館では「隈府の菓子フェアー」が開催中されていて、美味しそうなお菓子が安い価格で陳列されていた。 珍しい(今まで見たこともない)お菓子も数多くあって目移りがして困ってしまう。 このページのTop ● 栄屋旅館とお風呂宿泊予約した栄屋旅館は市民広場の隣で、菊池神社の参道の入り口にある。二階建ての小ぶりな宿で、家族経営という。 玄関に色鮮やかなミヤコワスレの花があった。昨日山で採ってきたとのこと。山の畑か?山の友人の花壇か?
部屋に案内され、少しくつろぐ。 すでに4軒の浴場に入ってきたので、ここで少し休息しなければバテてしまう。 だが、栄屋旅館のお風呂も日替わりで展望風呂(桜香の湯)と本館内湯が男女それぞれに提供されているので、明日になってから入るわけにもいかず、この日男性用という名湯桜香の湯を覗く。 場所は別棟の二階で、菊池神社の参道に面しており、高さは桜の梢の高さで窓が広いので桜並木が湯船の中から望むことが出来る。 お湯はアルカリ性単純温泉でとろ味がある、ぬるぬる湯。 ちょっとのつもりが中々出られない。困ったなあ、先がつかえているのに・・・。 このページのTop ● 城乃井温泉栄屋旅館と城乃井温泉は並んでいる。城乃井温泉の駐車場を挟んで、城乃井旅館があり、旅館の脇から城乃井温泉と家族湯に進む。 城乃井温泉のホームページ 城乃井旅館では、ホームページで述べているとおりお湯のすばらしさを知ってもらいたいために銭湯というスタイルでお湯を公開していると書いている。 駐車場の脇に城乃井温泉入り口という看板があり、その先の左側に温泉の暖簾がある。 暖簾をくぐると薬師如来の石像が祀られ、そのいわれの看板もある、 その先が受付と入浴料金支払い場所で、浴場はその奥である。
脱衣場は大きく、コインロッカーも完備している。 浴場も大きい。 浴槽はタイル絵を背後にして真ん中がメインに浴槽で、タイル絵の両端に源泉槽(右)と打たせ湯(左)がある。 タイル絵は男湯は阿蘇山で噴煙が吹き出している。 お湯はぬるぬる感の強いアルカリ性単純温泉で、よくあたたまり湯冷めしない。 行った先々で、城乃井温泉は是非入った方がよろしいとほめられたが、来た甲斐があったというものだ。 大半の人が浴室から出たので、撮影を済ませ脱衣場に行くと、どこから来たか?これからどこへ行くか?と数人の人から聞かれた。 山鹿温泉に行くのなら平山温泉にも行った方が良い、平山温泉においしいそば屋がある、そばやなら山鹿温泉のそば屋の方がよろしい、などなど、貴重な意見をもらった。 このページのTop ● 清流荘の露天風呂まだ明るいので、少し上流にある清流荘に向かう。観光協会で購入した周湯券を湯元旅館で家人の分と併せて二枚使い、あと一軒分の立ち寄り湯が可能だった。 徒歩10分ほどと想定したが、途中、ある家の軒先で花を手入れしている。 珍しい花なので名を聞くと「ジキタリス」とのこと。
清流荘 清流荘では、夕方だったので内湯の入浴を断られ露天風呂だけの立ち寄り湯となった。 建物の裏手に回り黒い塀と木戸の入り口に案内された。 木戸をくぐるとすぐに脱衣小屋があった。 脱衣小屋の内部は木のベンチと藤製の脱衣用籠が10個ほどあるだけのシンプルさだった。 小屋のすぐ下は露天風呂で、露天風呂の奥には四阿があって屋根は頑丈そうな立派な造りだった。 お湯はぬるめのアルカリ性単純温泉で、木々の間をぬって通る風が心地よかった。 今回の旅の唯一の露天風呂は相客の居ないさびしい露天風呂だった。 このページのTop ● 栄屋旅館の夕食さて、栄屋旅館の夕食は別の間に用意されていた。これが何と「さくら会席」という馬肉づくしで、通常プランに馬刺し程度と頼んだつもりだったが、馬肉料理の種類の多さに圧倒された。 他に、漬け物、季節の果物と手づくり果実酒。 馬肉はかみ応えがあり、噛むと野性的な香りがして、歯の弱い人には若干の躊躇もあるのだが、肉のうま味がしみ出し、食事の充実感がある。 手をつけても、全部食べ尽くすパワーは無かったがすっかり堪能した。 このページのTop 第2日目
朝一番で内湯に入る。昨日入った桜香の湯は今日は女湯になっており、一階の内湯が今日は男湯になっていた。
お湯はとろりとしたスベスベ感の強いお湯で、気持ちが良かった。 栄屋旅館の朝食 朝食は不通の和食で、焼鯖、納豆、生卵、焼き海苔、蕗の煮付け、ごぼうのきんぴらなど。 朝食後、チェックアウトして、菊池温泉バスターミナルに行く。 後編 山鹿温泉編 に続く このページのTop
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