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全国秘湯巡り・肥後

日奈久温泉と人吉 湯巡りの旅 2012

(後編)人吉編
「前編 日奈久温泉編」を見る

第1日目 羽田→熊本空港→八代→日奈久温泉
第2日目 日奈久温泉→人吉
第3日目 人吉→鹿児島空港→羽田

第2日目
● 人吉へ
(球磨川のほとりを走る肥薩線特急列車)
球磨川のほとりを走る肥薩線特急列車 たった半日の日奈久温泉滞在を終わって、日奈久温泉駅から八代駅に来た。

八代駅での乗り換えは数分しかなかった。
おれんじ鉄道と同じホームだったので、どちらから列車が来るのか判らず若干不安だった。

特急くまがわ号の特急券は確保していた。乗りさえすれば楽ちんだし、球磨川の景色も期待が持てた。

球磨川ははじめのうちは列車の右側に見えたが、しばらくすると左側からよく見えるようになった。
赤煉瓦のトンネルと川の景色が交互に折り重なり、たしかに景色の良い路線だった。

(球磨川と新緑)
球磨川


人吉駅に着く。
駅前のからくり人形は、毎時作動するそうだが、この日は甲冑姿の武将が剣舞(?)を舞って歓迎してくれた。
聞けば、ボランティアで活動しているとのこと。

(人吉駅前のからくり人形)
 
(ボランティアの剣舞)
人吉駅前のからくり人形
 
ボランティアの剣舞

からくり人形とボランティアの剣舞を見ている間に駅舎にそって赤丸ポストがあるのに気がついた。

人吉でこの日泊まるのは「ビジネスホテル さ蔵」なので、荷物を置いて身軽になるためにタクシーでホテルに向かう。

フロントで荷物を預け、数日前に宅配便で送っておいた段ボール箱を確かめた。
万事順調らしい。

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● 人吉お城まつり
「さ蔵」にチェックインした後、今日午前中に予定した公衆浴場に入るつもりで、球磨川方面に向かって歩きかけたとき、マイクロバスが停車して、無料送迎バスが出ますからお急ぎくださいという声がかかった。

あまり注意もせずにマイクロバスの脇に行くと急いで乗るように指示され、何処へ行くのか確かめずに乗るとすぐに出発した。
車内には子どもも多く、アッというまに人吉城下の広場のイベント会場に連れて行かれた。

なんと、人吉お城まつりの会場のど真ん中ではないか。

(人吉お城まつり入り口のアーチ)
 
(佐賀葉隠大砲隊)
人吉お城まつり入り口のアーチ
 
佐賀葉隠大砲隊

このイベントは、中央のイベント会場で各種のイベントがあり、武術や砲術の披露があって、それを取り囲むようにテントの中で骨董市や食品の販売、土産物屋名産品の販売があり、また、流鏑馬や船から弓を射る演技などもあるらしい。

(武将の集結)
 
(骨董市)
武将の集結
 
骨董市

(球磨焼酎の試飲と販売)
 
(楽しむ来場者)
球磨焼酎の試飲と販売
 
楽しむ来場者

ということで、イベント会場でかなりの時間を費やした後、公衆浴場巡りを始めた。

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● 桃李温泉 石亭の館のお風呂
人吉には温泉が多い。
市内のほとんど全域から温泉が出るし、人吉市内の各旅館やビジネスホテルも積極的に温泉を公開している。
人吉市と球磨郡の各町村は「球磨川温泉郷」と銘打ってこれら温泉銭湯を宣伝している。
曰く 「人吉球磨は、銭湯開始!

イベント会場から桃李温泉 石亭の館へ行くには、人吉市役所から多門櫓脇を通って直進し幽霊の掛け軸で有名な永国寺につきあったって右折、左側の路地にある相良路の湯「おおが」の脇を西に向かったところにある。前回人吉に来たときに「おおが」に入ったので、迷わず石亭の館にいきくつことが出来た。徒歩7〜8分か?。

石亭の館は丘の斜面に建てられた隠れ家のような旅館で、歩道では石段を上りながら受付に着く。
石段の途中には、女性の露天風呂用湯小屋や男性の露天風呂用の湯小屋などがあって、どんな露天風呂なのか期待が高まる。
受付で料金を払って、その湯小屋に戻って脱衣する。

(石亭の館男性露天風呂湯小屋)
 
(露天風呂脱衣場)
 
(露天風呂)
石亭の館男性露天風呂湯小屋   露天風呂脱衣場   露天風呂

広い露天風呂は突きだした竹が湯口になり、石と木々に囲まれて気持ちがよい。
お湯はぬるめのナトリウム炭酸水素塩・硫酸塩・塩化物泉(弱アルカリ性・低張性・高温泉)で、ツルすべ感がある。
無色透明、無味無臭でこれほど存在感のあるお湯は珍しい。

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● しろみづき荘のお風呂
石亭の館から丘の斜面を下りるとしろみづき荘は近い。
しろみづき荘は球磨焼酎メーカーの高橋酒造(株)の保養所で、保養所の温泉施設を銭湯として開放している。

会社の保養施設らしく端正な建物で、浴場も端正な造りである。

(しろみづき荘)
 
(脱衣場)
 
(浴槽)
しろみづき荘   脱衣場   浴槽

浴槽は古代檜で造られ、湯口も古代檜製。
ややうす緑をおびた透明のお湯は、若干の加水で適温になり、肌にやさしい。
つるすべ感が強く、ほんの少しだけ細かい泡が肌に着く。
古代檜とは海抜2000メートル以上に自生する樹齢千数百年を超える巨木をいい、木に含まれる精油分が各種の薬効をもたらすとのこと。
木の浴槽の肌触りの良さも加わって心地よい入浴感を生むのだろうか?。
ロビーには高橋酒造の製品が展示され、同社の蔵のパンフレットも置いてあった。

(古代檜の説明)
 
(高橋酒造の製品展示)
古代檜の説明
 
高橋酒造の製品展示

管理人さんにタクシーを呼んでもらい人吉駅に向かう。

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● 昼食はやまぐち製の駅弁「鮎ずし」
タクシーの運転手さんに聞いたのだが、人吉駅周辺には郷土料理屋が一軒あるだけで他に食事をする場所がない。
大分発のSL人吉号が入構する時間まで30分ほどしかないので、駅弁を購入し、無料のお休み所で慌ただしい昼食を摂った。

人吉駅は駅弁の駅売りの姿が見られるが、駅前にやまぐちの売店があり、その脇のビルに無料のお休み所があって急ぐ旅人にとっては至極便利だった。
酢漬けの鮎に酢飯がよく似合った。

(駅弁「鮎ずし」のパッケージ)
駅弁「鮎ずし」のパッケージ

(駅弁「鮎ずし」)
駅弁「鮎ずし」

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● SL 人吉号
(人吉駅の入場券)
人吉駅の入場券 人吉駅は12時を回るとSL人吉号の到着を待つ人で賑わい始めた。
入場券を買ってなるべく撮影しやすい場所を確保しようといろいろ考えた。

機関車が止まるあたりを想定して位置を決める。

子ども連れも多くみっともない真似は出来ないし、かといってわざわざ後ろに移る気もしない。
いったい、最後にSLを写したのはいつ頃だったろうか?。

人吉駅の構内に入ってきたSLは大きな汽笛を鳴らして停車した。

(人吉駅構内に入ってきたSL人吉号)
人吉駅構内に入ってきたSL人吉号

この後、人吉号から下りた人たちが大勢機関車の回りに群がり混雑の度合いが増した。

(SL人吉号2)
 
(SL人吉号3)
SL人吉号
 
SL人吉号

(SL人吉号の運転席)
SL人吉号の運転席

艶のある黒い地肌の人吉号には得も言われぬ魅力がある。
全国には蒸気機関車ファンが多いのだとつくづく感じられた。

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● 人吉市街の散策(1)『お菓子の濱田屋』
旧人吉市街地の散策に向かった。

お目当ては、4月に放映されたNHK番組の「家族に乾杯」という地方巡りの番組の中に出てくる『濱田屋』という菓子屋さんのみそまんで、前回の人吉訪問では見逃した菓子屋さん。
もう一つは『蓑毛鍛冶屋』という刃物屋さんで、前回訪問時に買った包丁の後継包丁の入手。
と、まあ理屈をつけたが、旧市街の雰囲気に浸りたい。

ホテル朝暘館の角を左折して芳野旅館までくると、赤丸ポストが一つ見つかった。

橋を渡って数ブロックで目指す濱田屋のある紺屋町。
人吉の旧市街地は、お城まつりに人を奪われたのか、歩いている人が少ないのだが、濱田屋とその前にある、道一本隔てたうなぎ屋は行列が出来るほどの人だかりだった。

(濱田屋)
 
(人気のしおがま)
濱田屋
 
人気のしおがま

お菓子の人気メニューはみそまんとしおがま。
しかし、実際に店内に入ってくる客は、テレビで放映された木製「昭和13年の大相撲番付表」ばかり写したがっていた。

(昭和13年の大相撲番付表)
昭和13年の大相撲番付表


うなぎの「うえむら」もテレビの放映もあってか、15〜6人の行列が出来ていた。
県内の人が多い。

(うなぎのうえむら)
うなぎのうえむら

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● 人吉市街の散策(2)『正光刃物製作所』
鍛冶屋町方面に移動して、蓑毛鍛冶屋を探すが見つからない。
で、見つかったのが蓑田さんの正光刃物製作所。

(正光刃物製作所)
正光刃物製作所

(店頭の刃物)
 
(蓑田さん)
店頭の刃物
 
蓑田さん

(購入した小包丁)
購入した小包丁


いろいろと話している内に店頭にあった小包丁を買うことになった。
帰宅後に撮影したのが上の小包丁。銘は「人吉ヤマ正正光」
蓑田さんは、切れなくなったらゆうパックで¥250円で送ってもらえるから研いで送り返すよとのこと。

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● ホテル朝陽館のお風呂
家人はホテルに戻るというのでタクシーをつかまえ、朝陽館の角で下ろしてもらう。

朝陽館は大正時代の創業なのだがリニューアルして駅前のホテルに生まれ変わった。
浴場は二階で、「ゆ」ののれんをくぐると変形の脱衣場がある。
人が多いと手狭の印象もあるが、昼下がりのお風呂は空いており、ロッカーに荷物を入れてお湯に浸かる。

(ホテル朝陽館)
 
(脱衣場)
 
(浴槽)
ホテル朝陽館   脱衣場   浴槽

ところが、ここのお湯は肌に細かい気泡が付いてすべすべツルツルになるお湯で、期待していなかっただけに、思わぬ拾い物に仰天してしまう。

お湯の一部は循環使用とあるが、それにしても肌にまつわりつくお湯に感激しきり。

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● 中神温泉のお風呂
ホテル朝陽館を出て、タクシーをつかまえた。
お目当ては、中神温泉と筌場(うけば)温泉「花手箱」。

人吉市街からおよそ4キロほど西にある。

タクシーの運転手は無愛想で、中神温泉の場所を知らないといい、一度自分の会社の車庫に立ち寄り仲間に聞きたいとのことで、一回りして車庫に立ち寄った。
まあ、郊外の共同浴場の場所を知らないタクシードライバーも居るかも知れないが、一般的には、無線でどこどこのそばなどと聞いて、走り出すのが普通だと思った。

(中神温泉)
 
(脱衣場)
 
(浴槽)
中神温泉   脱衣場   浴槽

中神温泉は地図通りの場所にあり、受付に行くと数人が涼みながら雑談していた。
話を聞くと、NHKの番組の鶴瓶の「家族に乾杯」が間もなく再放送されるという。
たった今しがた「濱田屋」にいて、濱田屋とその前のうなぎ屋が混んでいたと話したら、どこから来たかを問われ、神奈川と答えた。

中神温泉はこぢんまりとした共同浴場で、入浴料は通常200円のところ、人吉お城まつりの日なので200円→100円に割り引くとのことで、喜んで中に入る。

中神温泉のお湯は、朝陽館にも増して細かいあわあわが立つお湯で、朝陽館と共に今回の熊本お湯巡りの収穫の一つになった。

(受付当番のおばちゃん)
 
(入浴料金が100円の張り紙)
受付当番のおばちゃん
 
100円の張り紙

ぬるめのお湯にゆっくりと浸かり、泡々を楽しんで外に出たら涼み客は皆自宅に戻ってNHK番組の再放送に見入っている筈だという。

筌場温泉 花手箱の場所を聞いたら、田んぼの彼方を指さし、歩いて5分ほどの所だという。鯉のぼりが目印とのこと。

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● 筌場温泉 花手箱のお風呂
筌場温泉「花手箱」は民家風の公衆浴場だった。
駐車場の脇に鯉のぼりが風に翻っていた。

(筌場温泉の鯉のぼり)
筌場温泉の鯉のぼり

中に入ると、玄関風の場所に受付があり、お母さんが今日はお城まつりの協賛で入浴料金は300円→100円になっていると告げられた。
協賛して100円にする浴場としない浴場は何処が違うのか判らなかったが、ともかく喜ばしい。
市街地から中神町までタクシーで2,000円を超えるが、中神温泉も花手箱もお祭りのご祝儀を入浴客に還元するのはとても良いことだと思った。

(筌場温泉 花手箱)
 
(脱衣場)
 
(浴槽)
筌場温泉 花手箱   脱衣場   浴槽

花手箱の脱衣場には、金属製のロッカーと木の脱衣用棚があった。
金属製のロッカーにはマジックインキで「い」「ろ」「は」の記号が書かれていたが、ほとんどのロッカーにはキーが差し込んでいなかった。

浴室はタイル張りで、左手に洗い場、突き当たりにメインの浴槽と打たせ湯、右側にサウナ室があった。
お湯は適温の単純泉で、さっぱりした入り心地。
相客は熊本市の人で、100円になっていたことを驚いていた。

花手箱の売り物の一つは舟を改造した露天風呂で、制作中の模様をネットで見たことがあった。
船底が滑りやすかったが、ぬるめのお湯に入ると、陽射しの中でのんびり出来てとても気持ちが良かった。
球磨川下りに使われていた舟だったのだろうか?。

(舟を改造した露天風呂)
舟を改造した露天風呂

おかみさんにタクシーを呼んでもらう。

タクシーを待つ間おかみさんにいろいろと話を伺う。

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● ビジネスホテル さ蔵
ビジネスホテル さ蔵は同系列のビジネスホテルひのき屋とともに、公衆浴場「いわい温泉」を運営し、またさ蔵 内の内湯も日帰り入浴で公開している。

さ蔵の部屋は和洋室と洋室で、和洋室は4人〜2人、洋室はツインが中心である。

(ビジネスホテル さ蔵)
 
(公衆浴場 いわい温泉)
ビジネスホテル さ蔵
 
公衆浴場 いわい温泉

さて、さ蔵のお風呂だが、当然のことながらホテルの内湯兼日帰り温泉なので規模は比較的大きい。
入浴した日は人吉お城まつりの開催日で、祭に出場する小学生などの豆剣士が宿泊していたので混雑に拍車をかけた。
従って、取材は翌朝となった。

(さ蔵の脱衣場)
 
(内湯のメインの浴槽)
 
(露天風呂−うたせ湯)
さ蔵の脱衣場   内湯のメインの浴槽   露天風呂−うたせ湯

脱衣場は大きく、脱衣用の棚と籐製の籠が並び、10円の大型コインロッカーもあった。

浴室は石造りでメインの浴槽はL字型になっており、電気風呂、ジャグジー風呂などが備わり、メインの浴槽と隔てた窓の外にはうたせ湯付きの露天風呂もあった。

(洗い場とカラン)
 
(歩行浴用浴槽)
洗い場とカラン
 
歩行浴用浴槽

露天風呂への通路の右側には深めの細長い浴槽があって、手すりが付いており、底に砂利が敷き詰められ、歩行浴が出来るようになっていた。
これは、人吉のお風呂では初めての試みと思われる?。

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● 夕食は居酒屋「酒々楽々」(しゃらく)
暗くなりかけの頃、夕食を食べに人吉の繁華街に向かう。
探し当てたのは「酒々楽々(しゃらく)」という居酒屋。
小上がりの座敷にテーブル席が4卓という小さな居酒屋で一組の夫婦が酒を飲んでいた。

(居酒屋 酒々楽々)
居酒屋 酒々楽々

酒々楽々に入って、生ビールをもらいちびちびと飲んでいたが、隣席の夫婦が大分県の竹田から来たことが判って長湯温泉の話をしているうちに盛り上がり、料理の写真がおろそかになった。

(隣席のおやじさん)
 
(酒々楽々のご夫婦)
隣席のおやじさん
 
酒々楽々のご夫婦

(付きだし)
 
(海老焼き)
 
(焼き鳥)
付きだし   海老焼き   焼き鳥

(揚出し豆腐)
 
(茄子焼き)
 
(野菜のグラタン)
揚出し豆腐   茄子焼き   野菜のグラタン

以上がカメラに残っていた映像だが、ともかく話が盛り上がった。

一つは、大分県竹田市の菓子屋「但馬屋老舗」の南蛮菓子「はるていす」の南蛮菓子復元にかかわる話。また、長湯温泉「ガニ湯」に入った話、修善寺温泉の「独鈷の湯」に入った話。
途中から、酒々楽々のおやじさんが話に加わり、人吉で一番良い温泉は「華まき温泉」だという話が出た。
前回と今回で、人吉の30箇所近くの温泉の内24箇所入る予定になっているが、華まき温泉は計画に無い。もう少し早くおやじさんの情報を仕入れておくべきだったが、ともかく、話は止まるところを知らなかった。

大した量は飲まなかったがホテルに戻ってすぐに寝てしまった。

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第3日目

● ホテル華の荘のお風呂
朝起きてすぐに、タクシーでホテル華の荘のお風呂に行った。
華の荘の日帰り入浴は6時から営業している。
間橋を渡ると小高い丘の上にそびえ立っている。

(ホテル華の荘)
 
(脱衣場)
 
(浴槽)
ホテル華の荘   脱衣場   浴槽

(露天風呂)
露天風呂

浴場は一階で、大きなリゾートホテルのお風呂なのでそれなりに大きい。
脱衣場も広く、コインロッカーもあって快適な日帰り浴場と云える。

お湯はやや鮮度がなく、小ぶりな浴場のお湯と比較すると頼りないが、それなりに楽しめる。
特に大きな露天風呂は人吉の市街地の一部を見下ろす事が出来るので快適の一語。

モデルになってくれた人は長崎県佐世保の人で、定年を迎えた団塊の世代で、奥様と湯巡りの旅をはじめて間もないという。
今日は天草経由で佐世保に戻るとのこと。

さ蔵への戻り道は歩くことにした。
およそ20分でさ蔵に戻った。

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● 国宝・青井阿蘇神社
ゆっくりと朝食を摂り、ホテルをチェックアウトし、タクシーで人吉駅に向かう。

人吉駅でコインロッカーに荷物を預け、午前中をどう過ごすか考える。

観光なら、人吉お城まつりの会場か、国宝青井阿蘇神社のお参りか?。
もう一つお風呂を訪ねるのなら何処がよいか?。

人吉駅から徒歩で青井阿蘇神社に行く。
青井阿蘇神社は平成20年に国宝に指定されたという。前回の人吉訪問でもお参りしたが今回も改めてお参りする。

(国宝・青井阿蘇神社楼門)
国宝・青井阿蘇神社

(楼門の一部)
楼門の一部

青井阿蘇神社は茅葺きの社殿がのこり、壮大で荘厳だが、参拝者に親しみやすく、市民からも好かれている。

ひろさんが住む鎌倉でも、建物の国宝は数が少ない。
たとえば円覚寺舎利殿は年に数日間だけしか公開されないが、青井阿蘇神社はいつも開かれている。
とてもうらやましい。

(国宝・青井阿蘇神社拝殿)
国宝・青井阿蘇神社

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● 鹿児島空港行きのバスの予約
タクシーをつかまえ、国民宿舎くまがわ荘に向かった。

運転手さんとの雑談で、産交バスセンターから鹿児島空港に行く事を話すと、予約がしてあるかどうか?また、産交バスセンター発着ではなく、人吉インター発着ではないか?という話になった。

数年前からバスは熊本→鹿児島間のバスが人吉インターで鹿児島空港行きの客を拾うようになったとのこと。
電話での予約は心もとないので、人吉産交バスターミナルに行ってもらい、窓口で予約を取り、改めて国民宿舎くまがわ荘に向かった。
とんだドタバタ劇だった。
● 国民宿舎 くまがわ荘のお風呂
今回の旅の締めは国民宿舎 くまがわ荘。
昭和の国民宿舎全盛期の建築。

(国民宿舎 くまがわ荘)
 
(浴槽1)
 
(浴槽)
国民宿舎 くまがわ荘   浴槽1   浴槽

浴槽は2槽あり、手前が木造の浴槽で、奥は石の浴槽。壁は球磨川の川石か大小の石をはめ込んだ見事な物。
この壁も含めて落ち着いた雰囲気の浴室になっている。

お湯は適温。ややつるつる感がある。
無色透明で限りなく肌にやさしい。
こまかい気泡が肌に着くのでつるつる感が増し、居心地がよい。

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● 人吉郵便局風景消印と赤丸ポスト
昼食をくまがわ荘で摂ることも考えたが、食堂の開業まで時間があったので、球磨川の土手をぶらぶらと歩いて人吉市街に戻った。

(球磨川)
球磨川

市街地に入ると人吉郵便局があったので風景消印があるかと訪ねたらあるとのこと。
はがきを買い求めて押してもらった。
絵柄は
  • ループ橋(人吉ループ)
  • 温泉マーク
  • 球磨川下りの舟
の三点。
(人吉郵便局風景消印)
人吉郵便局風景消印

人吉ループは昭和54年(1979年)に完成した国道221号にかかる橋で、加久藤峠を挟んだ北側にあるとのこと。

赤丸ポストは、昨日と今日歩いた範囲で二箇所が見つかった。
場所は人吉駅と芳野旅館の前。

(人吉駅の赤間丸ポスト)
 
(芳野旅館のそばの赤丸ポスト)
人吉駅の赤間丸ポスト
 
芳野旅館のそばの赤丸ポスト

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● 昼食は大勝軒
気軽に入れるラーメン店を探した。
紺屋町まで行き、濱田屋の一つ手前の筋にラーメン店が二軒並んでいたので左側の店に入った。
細長い店で、小上がりとテーブル席が並んでいた。
おやじさんが注文を取って作ってくれた。
とんこつラーメンはあっさりとした美味。家人の頼んだ冷やしラーメンは玉子で覆ったもので初体験の冷やしラーメンだった。

(大勝軒看板)
 
(大勝軒入り口)
 
(おやじさん)
大勝軒看板   大勝軒入り口   おやじさん

(とんこつラーメン\500)
 
(冷やし中華\600)
とんこつラーメン\500
 
冷やし中華\600

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● 人吉インター停留所
紺屋町でタクシーを拾い、人吉駅でコインロッカーから荷物を出し、人吉インター停留所へ向かった。

停留所は頼りない建物で、雨などが降ったら吹き込むこともあるかも知れない。
高速バスは人吉市街地に入らずに熊本→鹿児島間を走るので、時間をかなり節約出来るのだろう。

(とんこつラーメン\500)
 
(冷やし中華\600)
とんこつラーメン\500
 
冷やし中華\600

バスは混んでいたが予約を確認して乗車することが出来た。

車内でうたた寝をして、目が覚めたら左側に霧島連山が見えた。
鹿児島空港まで1時間だった。

短いが充実した湯巡りの旅が終わった。



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(若干の情報)
場所電話
人吉温泉観光協会
0966-22-1370
桃李温泉 石亭の館
0966-22-3637
高橋酒造(株)
0966-24-5155
(有)人吉駅弁やまぐち
0966-22-5235
(資)濱田屋本店
0966-22-2078
ホテル朝陽館
0966-22-2217
うけば温泉 花手箱
0966-24-6271
ビジネスホテル さ蔵
0966-24-8385
ホテル 華の荘
0966-22-1126
国宝 青井阿蘇神社
0966-22-2274
国民宿舎 くまがわ荘
0966-22-2787
熊本→鹿児島高速バス時刻表
096-354-4845



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