全国秘湯巡り・上州
四万温泉と沢渡温泉
第1日目 上野→中之条→四万温泉
第2日目 四万温泉→
沢渡温泉→中之条→上野
第1日目
四万温泉へ
(四万温泉・萩橋から見た「河原の湯」)
2006年の正月の温泉行は群馬県の四万温泉にした。
四万温泉は古い温泉場で、鎌倉時代に発見されたという伝説もあるほどだが、
田村旅館に伝わる話では、永禄6年(1563年)に山口地区において、同旅館の先祖田村甚五郎氏が、最初の湯宿を開いたとされる。
昭和29年には国民保養温泉地第1号の指定を受けた。
四万温泉は、四万川に沿ってお湯が湧出し、上流から日向見、ゆずりは、新湯、山口、温泉口と地域別に分かれる。
渋川から分岐するJR吾妻線は草津に行く乗客で満員だったが中之条駅で下車する人は少なかった。
中之条からは路線バス。 四万温泉行きは本数が多い。
バスは沢渡温泉口を経て次第に山間部に入る。
高度と共に雪が多くなる。 2005年末から2006年の年初にかけて、暖冬の予報を覆して大寒波の来襲で各地の雪害が連日テレビを賑わしている。
(中之条駅前のバス) | |
(バス終点の萩橋) |
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(河原の湯) |
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四万温泉は20センチ程の積雪で例年より多いという。
宿の国民宿舎に迎えの電話を入れると従業員の休憩時間で昼過ぎまで待って欲しいとのことで、タクシーも中之条に出払って1時間以上来ないとのこと。
で、萩橋のたもとから下りる「河原の湯」に先に入ることにした。
河原の湯は予想に違わぬ良いお湯で、ここに入るだけでも来た甲斐があったというもの。
河原の湯の前は老舗旅館が経営するグランドホテル。
(四万グランドホテル) | |
(新湯地区の国道沿い) |
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(塩之湯飲泉所) |
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萩橋からやや下流に温泉協会があるので情報を仕入れるために出向く。
1.四万温泉の地図の入手
2.目当ての「御夢想の湯」は休業中
3.ぐるりんバスの運行の様子
等がわかったので、四万グランドホテル裏の路地のそば屋「小松屋」で昼食。
ここら一帯は、スマートボールや射的等の遊技場や飲食店が軒を連ねる怪しげな場所。
そばは色が黒かったがこしがあり香りが濃い美味いそばだった。
タクシーが無い状態だったので、落合橋を渡り、徒歩で国民宿舎「ゆずりは荘」に向かう。
10分程だったが滑って歩きにくい。
(四万川を望む) | |
(国民宿舎「ゆずりは荘」) |
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ぐるりんバスの運行時刻が迫っていたので、荷物を預けて玄関前に出た。
バスはここからバイパスを通って温泉街(新湯地区)に出て、Uターンして温泉口の町営「清流の湯」まで運行される。
ぐるりんバスは100円で何回でも乗ることが出来、他にも、清流の湯の入浴料が500円→300円の割引になったり、買い物で割り引きがあったりなどと特典も多い。
バスの運転手さんに上の湯の場所を聞いて、旅館の隣のバス停(上の湯の真ん前)で下ろして貰う。
(共同浴場上の湯) | |
(上の湯浴槽) |
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(山口露天風呂) |
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上の湯は国道に面しており、国道から階段数段を上って玄関がある。
脱衣場も浴室・浴槽もこじんまりしているがグレードは高い。
浴槽は2つ並んでいるがどちらも1人〜2人しか入れない。
料金は志納金をボックスに入れるタイプ。
次は山口露天風呂
山口露天風呂は上の湯から四万川を渡ったすぐのところ。
雪で足下がおぼつかないがほんの数分で露天風呂にたどり着ける。
この日は6人も入っており、女性も居たりして盛況だった。
脱衣場は男女別々だが、6つ程ある浴槽は混浴。
露天風呂は棚田のように段々になって、下の露天風呂ほどお湯の温度が低い。
屋根が掛かって居る風呂は2つほどで、他は屋根なしで、さらに目隠しの無い風呂もあり、対岸の旅館からは丸見え。
しかし、四万川のほとりの露天風呂は開放感があり、野趣満点のお風呂でもある。
山口露天風呂でゆっくりと温まり、再度、雪で滑る橋を戻って国道に出て、町営「清流の湯」を目指した。
山口地区から温泉口地区までは約15分〜20分の距離。
身体が冷えてきたので、全館暖房のこういった施設は共同浴場よりもありがたい。
(町営「四万清流の湯」) | |
(清流の湯浴槽) |
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(清流の湯露天風呂) |
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清流の湯は他の市町村にもある標準的な日帰り温泉施設だが、浴槽も大きく、露天風呂や打たせ湯もあって、2時間以内500円という入浴料金の設定は安い感じがする。
お湯が循環式というのも止むを得まい。
四万温泉・共同浴場巡り
(クリックすると拡大します)
薄暗くなって、ぐるりんバスも無くなったのでタクシーを呼んでもらい宿の「ゆずりは荘」に戻った。
町営国民宿舎・ゆずりは荘
先ず、お風呂のチェック。
設備としては申し分ない。ただ、循環使用らしく、これも、こういった大浴場では止むを得まい。
(ゆずりは荘の大浴場) | |
(ゆずりは荘の露天風呂) |
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四万川の対岸が目前に迫り、そこに猿の群が来ている。
ここ数年で増えたとのこと。
ゆずりは荘の夕食は適切だった。
料理の種類は結構多く、調理方法も洒落ていた。
中之条町の地酒がうまい。
(ゆずりは荘の夕食) | |
(ワカサギの天ぷら) |
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(鮭のムニエルきのこソース) |
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第2日目
翌日、8時30分の下りのバスに間に合わせるため、規定より早めに朝食を用意してくれた。
バス停までの送迎も雪の中では快適だった。
雪は例年よりかなり多いとのこと。この日も朝から雪だった。
中之条の途中まで下ると晴れてきて、雪は山の中だけだった。
JR駅で沢渡温泉行きのバスに乗る。
途中、出初め式が行われたりして、バスの車窓は楽しかった。
30分ほどで沢渡温泉。
沢渡温泉・共同浴場
共同浴場は10時からの開場となっているが、事前に電話で確かめたところ9時には開けていますよとのこと。
バスは10時前の到着だったが行ってみと、地元の人、湯治客、いつも通い詰めているという中之条の人と3人ほどが入っていた。
期待通りの名湯だった。
(沢渡温泉共同浴場) | |
(共同浴場浴槽) |
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湯治客にはいろいろと身の上話がある。
同じ時に入っていた人は太股から片足が無かったが積極的にいろいろと話をしてくれた。
ここのお湯はともかく効くとのこと。不自由な身体でポリバケツを2本汲み、中之条まで持って帰るとのこと。さらにひろさんがバス利用者だと判ると中之条駅まで乗らないかと誘ってくれた。
まるほん旅館の日帰り入浴を計画していたので丁重にお断りした。
まるほん旅館
まるほん旅館は老舗の宿。
最近は廃業の危機に、群馬銀行の若手支店長代理が養子縁組して後継者に名乗りを上げ、廃業するどころか繁盛する兆しが見えているとも・・・
このまるほん旅館で名高いのは混浴の大浴場の浴室と浴槽。
昔の面影をよく残している浴室は、木造の渡り廊下を通ってぎししと歩き、階段で浴室にたどり着くという演出。
日帰り入浴は11時からとのこと。それまでは、浴槽の檜板の掃除に余念がない。
掃除を怠ると入浴客に転倒の危険があるらしい。
この浴室は共同浴場と隣接している。ここが源泉か?
お湯はもちろんなめらかなやさしい沢渡の湯で雰囲気も申し分ない。
(まるほん旅館・浴槽)
ロビーでおやじさんと世間話。
養子の跡継ぎは外回りの清掃。口を利くチャンスはなかったが何かうれしい感じ。後継者が出来ると全て若々しくなる。
中之条に戻るバスを待つ間にソバの昼食。
バス停の前に「よしのや」という店があり、この店が大正解だった。
出初め式を終えた消防の人たちが十数人で会食中で、他の客も結構多かった。
メニューの写真に釣られて天ざるそばとよしのやそばとビールをとった。
(よしのや) | |
(メニューの写真1) |
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(メニューの写真2) |
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バスの出発までかなり時間があり、沢渡神社をお参りした。
バスは来た道を戻って中之条駅に着いた。
(若干の情報)
場所 | 電話 |
四万温泉協会
| 0279-64-2321 |
国民宿舎「ゆずりは荘」 | 0279-64-2031 |
沢渡温泉共同浴場 | 0279-66-2841 |
沢渡温泉まるほん旅館
| 0279-66-2011 |
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