6. ミュンヘン
Aug. 25, 2002
6.2 ホフブロイハウス
※話がちょっと飛んでしまうがこれからご紹介するイベントは「7. リンダーホーフ城」の後のお話。
しかし一応街ごとに分けているので
ミュンヘンでの出来事はここにまとめさせてもらう。
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翌日はミュンヘンでの自由行動の日。
しかしこの日は日曜日。
基本的にレストラン以外は全てのお店が閉まっている。
ミュンヘンのような都会でお店が開いてなければ見て回っても面白くない。
よってこの日は昼と夜に別々のオプショナル・ツアーに参加した。
昼の部はこちらを見ていただくとして
ここでは夜の部のオプショナル・ツアーをご紹介する。
ミュンヘンで有名なビア・ホール「ホフブロイハウス」でのディナーと民族ショーである。
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〜ドイツ豆知識その5〜
ドイツでは基本的に日曜日にお店を開いてはいけないらしい。
土曜日も半ドン。
ベルリンの壁が崩壊して間もなくとある大手スーパーが日曜日にお店を開いたところ
かなりの額の罰金を払わされたというほど徹底している。
レストランやおみやげ屋さんなどは特別にお店を出す許可をもらっているようだ。
日曜日はキリスト教のお祈りの日ということなのだろうが
ドイツって面白い国。
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地下鉄を乗り継げばそれほど遠いところではないが
一応ツアーなので専用のバスがチャーターされた。
このオプショナル・ツアーの参加者は僕たちを入れて7人+ヨッシー。
バスに乗ること数分。
バスを降り少し歩くと正面にホフブロイハウスの青い文字が見えてきた。
周りにはすでに飲んでいる人たちも見える。
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中はものすごく広い。
半円の天井は酒樽の内側をイメージしてるのだろうか。
そんな広いホールに長テーブルがずらっと並べられていて
まだ時間が早いせいか人がまばらに座っている。
見ると日本人の集団がほとんど。
あまり盛り上がっているようには見えない。
そして正面のステージの上には必至に楽しげに演奏する人が。
ちょっとかわいそう。
ヨッシーが言っていたっけ。
「なるべく盛り上げた方が楽しいですよ」
よーし、と1曲演奏が終わるごとにこっちも必至に拍手する。
でも所詮8人の少グループ。
ほとんど効果無し。
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食事はブュッフェ・スタイル。
いろいろ種類はあるがやっぱりおいしいのはソーセージ。
特にミュンヘンでは白ソーセージがおいしいらしい。
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そしてこれがその成果。
ソーセージとパスタがメイン。
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1リットルのジョッキを片手にハイ、ポーズ。
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〜ドイツ豆知識その6〜
ドイツではお店で出していいジョッキ(グラス)の容量が決められている。
普通のお店では500mlが最高。
1リットルのジョッキが出せるのはビア・ホールのみ。
そしてビア・ホールの名を語れるのはそこで作ったビールを出す店
もしくはビール工場にくっついたお店のみ。
ちなみに今まで飲んだビールのグラス全てに「500ml」や「300ml」などの目盛りがきっちりと付いていた。
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ステージの上ではドイツ民族ショーが次々と繰り広げられている。
ドイツ独特なのかどうか...。
なんとなくヨーロッパに伝わるダンスとかそんな感じ。
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僕たちのグループが座っていたのはステージの正面の中程あたりだった。
僕たちが来たときはステージ正面の前側に別の日本人の集団がいて
その後ろに僕たちが座ったのだ。
「この席なら何かイベントがあってもステージに上げられることは無いな」
なんてことをふと思った。
しかし途中でその日本人の集団は帰ってしまい気が付けば僕の前にはステージまで誰も座っていない。
でもその頃はすでにビールが入って気分も良くなり
そんなことは全く気にしていなかった。
そんなときだった。
さっきまでステージの上で踊っていた女性が僕の元にやってきて僕を連れ去っていったのは...。
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突然の出来事に事態がうまく判断できないが
ステージの上で何かをやらされるのはあきらかだ。
ちょっと嫌だったがいい感じで酔っぱらっていたし
見ると同じグループの人たちがみんな大喜びしていたので
深く考えずに席を立った。
連れて行かれたのはステージの裏。
見るとさっきステージの上で踊っていた人たちが
新聞を読んだりお茶を飲んだりしてくつろいでいた。
あの楽しげな雰囲気は全くなく
どちらかというと険悪なムードさえ漂っている。
「これを身につけろ」
と、ぶかぶかのズボンと帽子を渡された。
ズボンをはくと1人のおにいちゃんが「これを真似してみろ」と身振りで振り付けを教えてくれた。
右手で左足を前でタッチしたかと思ったら今度は左手で右足を後ろでタッチする。
かと思えば今度は右手で右足の膝をタッチする。
頭がこんがらがりそうな難しい振り。
こんなの憶えられるわけがない。
気が付くともう1人日本人の男が連れてこられていて同じように衣装を着させられている。
目が合ってお互い苦笑い。
などと悠長なことをしてるヒマもなく男の人たちと交互に並ばされて
あれよあれよとステージに出されていた。
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ステージに上がると目の前には広い会場とたくさんの人たちがいる。
一応盛り上がっているようだ。
こういう状況になってしまった以上もうもじもじしていたってしょうがない。
開き直ってやってしまえ。
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やがて音楽が変わり両端の人たちがさっきの踊りを始めた。
ここでやるのか。
しかしとてもじゃないけど出来るわけがない。
初めは隣の人の動きを見ながら同じように動こうとしたが早すぎて無理。
それならと途中からは見ないで正面を向いて適当に動き回っていた。
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時間にして1〜2分。
いやもっと短かったかもしれない。
とにかく長かったような短かったようなダンスが終わった。
次に何をやらされるんだろうと思っていたらあっさり退場。
助かった〜。
ステージ裏に戻るとたった今撮影してくれたポラロイドの写真を特製のケースに入れてくれた。
席に戻るとみんな大絶賛。
楽しんでいただけましたか。
いい思い出になった。
あ〜、酔っぱらっててよかった。
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会場はますます盛り上がる。
見ると日本人以外にもたくさんの観光客っぽい人がたくさんいる。
中には踊り出す人々も。
みんな陽気でいいね〜。
(日本人のおじさまおばさま数人も社交ダンスを踊っていた)
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さんざん飲んで楽しんで僕たちの宴は終わった。
帰りにヨッシーからこの下には世界最大の居酒屋があると教えられたのでみんなでのぞいてみた。
世界最大かどうかは別として本当に広い。
どちらかというと本当はこういう所で現地の人に混じって飲みたかったな〜。
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この後ホテルに戻ったところで部屋に入る余地も与えられず
僕とユキちゃんはヨッシーに連れられて外に出た。
昨夜飲めなかったビールが飲める店を見つけたらしいのだ。
しかし再び道に迷ったみたいで延々と歩かされた。
(途中目指すビールの看板を掲げた、しかしいかにも怪しいお店に入りビールを注文しようとしたら
お店の人にユキちゃんは女性だからダメだと断られた。
どうやらゲイ・バーだったらしい。
こらー、ヨッシー!)
そしてやっとお目当てのお店に入り念願のビール...。
「ね、おいしいでしょ?」
「は、はい...」
実はあまりよく分からなかった。
しかしヨッシーのうれしそうな笑顔を見て決してそんなことは口に出せない僕とユキちゃんでした。
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