※注意
今日も7時前に目が覚める。 昨日はダラダラしすぎた。 今日は昨日より早く出よう。
朝8時、日本時間では夜11時のはずだ。
ユキちゃんに電話する。
「プー、プー、プー」
話し中。
インターネットでもやってるのかな。
しばらく待ってからもう一度かけると、今度はすぐにユキちゃんが出た。
話を聞くとユキちゃんもちょうどこっちに電話をしていたらしい。
「何度か呼び出し音が鳴ったんだけど誰も出ないから切っちゃった。」
こっちの電話は鳴らなかったぞ。
聞くとホテルに電話したはいいが僕の部屋番号が分からず、僕の名前を言ってつないでもらったらしい。
結局英語が満足に伝わらなかったのね(人のこと言えない)。
いったいどこの部屋の電話が鳴ったんだろう。
朝9時、ホテルを出る。 まずは朝飯だ。 昨日ちらっと見かけたウェンディーズに入ってみよう。
ウェンディーズの駐車場に入るがなぜかガラガラ。 お店の中を覗くと、電気がついている。 表には数人の兄ちゃん達がたむろっている。 ドアを開けようとすると鍵がかかっていた。 よく見ると朝10時からの営業だと書いてあるではないか。 残念。
しょうがないので屈辱の2回目のマック。 同じ店に2回も入ることになるとは...。
もう慣れたもので落ち着いて手元の朝用のメニューを見て注文。
「ドリンクは?」
と聞かれる。
やっぱりどう聞いてもサイズではなく種類を聞いているようだ。
「Coke, please.」
特に聞き返されることなく、注文終了。
やっぱりこれで良かったんだ。
「.........?」
昨日は聞かれなかった質問をされちょっと戸惑う。
ここで食べるか持ち帰るか聞いているようだ。
「Here.」
と言うとトレイを出して注文した物をに載せてくれる。
小銭を払うのももう慣れた。
今度は相手の手のひらにジャラッと小銭を出し、相手に取ってもらって残りを返してもらった。
ちょっと図々しいかな?
仮に多少多く取られても大した金額じゃない。
朝食も食べた。
この後どうしようか。
Davisさんに教えてもらったところも行きたいけど、やっぱりちょっと遠い。
とりあえずDenver見物でもしよう。
36号線を南に向かう。
Denverはこの辺りでは一番大きい都市。
国際空港もある。
ここに着いた当日はDenver空港からレンタカーでBoulderまで来たが、すでに真っ暗だったし市街地は通らなかったのでDenverの雰囲気はよくわからない。
すごく興味がある。
36号線を30分くらい走り、やがて南北に走る25号線に出る。
この道路は大きい。
片側4車線もある。
料金所はないがここはもう高速道路のようなものだ。
地図では25号線に出てすぐに東西に走る70号線との立体交差があるはずだ。
70号線に乗り換えて東に向かうつもりだった。
注意深く道路標識をチェックしていた...にも関わらず例のごとく分岐点を通り過ぎる。
しょうがない。
適当な出口で降りよう。
やがて見えてきた出口で25号線から降りる。 地図をチェックしている余裕はない。 とにかく高層ビルのある方角へ向かおう。
日曜日でしかもまだ午前中のせいか、道路はガラガラ。
ほとんど車は走っていない。
知らない街を走るにはこれくらいの方がいい。
Parkingを発見。
中もほとんど車は停まっていない。
入ろうかどうしようか迷ったが、有料みたいだし、道路の両側は路駐している車がいっぱいいる。
いいや、僕も路駐しちゃえ。
この道は全部で4車線あるが一方通行。
道路の右側に車1台分空いてるスペースがあったのでそこに停めた。
他の車はみんなパーキング・メーターの前に停めているが、どれも時間が切れていた。
というより初めからお金を払っていないのだろう。
Denverの街を歩く。
人通りがほとんど無い。
浮浪者もいる。
ちょっと怖い。
道路のマンホールから湯気が上がっていたりして、映画で観るNew Yorkのワンシーンのよう。
さあ、いったいどの辺に行けばいいんだ。
歩道に突っ立ってDenverの地図を見ていると、
ブー、プシュー
という音。
振り向くとバスが停まってドアが開いている。
なんと僕が立っていたのはバス停のすぐ近くだった。
こっちを見ているバスの運転手さんに、手を振って「乗りません」と合図をすると、プシューとドアが閉まって走り出した。
ごめんなさい。
そのバスは途中で折れ曲がるようになっている、長〜いバス。
アメリカ〜ン。
大迫力。
写真、写真。
![]() 近代的なビルに囲まれて、 ぽっとアンティークな建物があったりする。 |
少し歩くとにぎやかな通りに出た。 "16th St Mall"と書いてある。 面白そう。 広い通りの両側にお店がたくさん建ち並びその前にバス専用道路が右と左に1本ずつある。
2本のバス専用道路に挟まれるようにちょっとした公園というか歩行者天国というかのんびりできる空間が広がっている。
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遠くからバァ〜〜〜〜!と聞き慣れない大きな音が聞こえる。 路面電車のクラクションだった。 へ〜、Denverには路面電車が走ってるんだ。 |
![]() なんとDenverには路面電車が走っている。 |
![]() Coloradoのマグネットをたくさん買ったおみやげ屋さん。 |
おみやげ屋さんを見つけ入ってみる。
会社のどうでもいい人用に何かちっちゃいものを買っとかなければならない。
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大きめの本屋さん見つけた。
ドアを開けようとするが鍵がかかっている。
ふと後ろから声がした。
その場で5分待って開店と同時に入るほど本屋さんに用事があったわけではないので、もうしばらく歩くことにした。 |
![]() 11時開店の本屋さん。 VIDEOやCDも売ってる。 |
![]() DenverのHard Rock Cafe。 ![]() すぐ側にはスマートな高層ビル群が建ち並ぶ。 ![]() 16th St Mallを行き来するバス。 こいつはHard Rock Cafeの広告入りだ。 ![]() ちょっと見づらいが"Kenji's JAPANESE GRILL"と書いてある。 |
このMallは歩いていて飽きなかった。 景色はいいし、お店もいろいろある。 Hard Rock Cafe、Virgin Recorde、Star Bucks Coffee、Nike Town... 近代的な高層ビルの間に、昔ながらのアンティークな建物が残っているのがいい感じ。 モールの一番端まで来たようだ。 大きなロータリーの向こうに国会議事堂のような建物が見える。 これ以上はキリがない。 引き返そう。 観光客のおばさん達が記念撮影している。 見ると"WORLD TRADE CENTER"と書いてあるでっかいビルの前。 "WORLD TRADE CENTER"、聞いたことあるぞ。 これは僕も記念撮影しなければ。 さっきはまだ開店していなかった本屋さんがすでに営業を開始している。
実は会社の同僚にプレイボーイのビデオを買ってきてくれと頼まれていた。
本屋さんに売っているらしいという情報も入手している。
Boulderでは見つからなかった。
Denverにはあるだろう。
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路駐してだいぶ時間が経っている。
駐車違反は大丈夫だろうか。
心配になって車まで戻ったが、全然平気。
周りに停まっている車もそのままだ。
車を停めた近くで、道路を通行止めにして露店やらテントやらが張られている通りがあった。
行ってみる。
"Octoberfest"という横断幕がある。
いわゆる秋祭りといったところか。
日本のお祭りのようにいろいろな出店が出ていてにぎやかで楽しい。
ずっと見ていたかったが他にも行ってみたいところがあったので、ちらっと通り過ぎて車に戻る。
だいたいこの辺は一通り見た。 後は車でDenver内をぐるっと回って、Davisさんに薦められたPikes Peakまで行ってみよう。 現在時間は12:30。
Denverは大きい街だが、車でちょっと走るともう田舎っぽい雰囲気が広がる。 一応地図で見てDenverを一通り回ったと思うが、車で走り抜けると道路がすいているせいか、アッと言う間だった。
来るときに降りたところから25号線に乗ろうと思ったが、例のごとく曲がりどころを間違えて通過。
あー、どうしてこう思い通りに行きたいところに行けないんだ!
しばらく進んだ所でUターン。
なんとか25号線に乗ることが出来た。
一路南へ向かう。
片側2車線の完全な高速道路。
どの車も飛ばしている。
Speed Limitは時速80マイルになったり75マイルになったり70マイルになったり、結構コロコロ変わる。
一般道との分離、合流が近づくとSpeed Limitが低くなるようだ。
しかし時速80マイルって130キロくらいだよなー。
僕の車はそんなにスピードを出すとぐんぐんガソリンが減っていくので右車線をゆっくりめに走る。
一般道への出口それぞれ順番に番号がふってある。 今はまだ190番台。 地図を見ると目的地は恐らく140番あたり。 まだまだ先だ。
走っても走っても道は続く。
アメリカって広い。
道路はひたすらまっすぐ続く。
さすがにちょっと飽きてくる。
ほとんど聞くことのなかったFMラジオをつける。
心地よいサウンドと英語のDJ。
いい気分。
今僕を抜かしていったピックアップトラック。
時速100キロ以上は出ている。
その荷台にハスキーのような犬がいた。
最初まったく動かないのでぬいぐるみか何かかと思ったが、目をジッと閉じひたすら風圧に耐えているようだ。
お座りの状態のままピクリとも動かない。
もう慣れているのかもしれないけど、フリーウェイを走るときくらい中に入れてやれよ。
途中、いわゆるパーキングエリアのような所を発見。 トイレも行きたいしのども渇いた。 入ってみよう。 日本の高速道路のパーキングエリアとはいささか趣が異なる。 芝生や木が多いのはまあいいとして、小さな小屋がいくつも並んでいて、その前に車を停めるスペースがある。 実はその小屋1個1個がトイレ。 各小屋に2個ずつの個室トイレが設置されている。 個室で用を足した後、自動販売機で缶ジュースを買う。 こっちの自動販売機には必ずと言っていいほど紙幣が入るようになっている。 $1紙幣が使えないと話にならないもんね。 バスのようなキャンピングカーをよく見かける。 しかしここにはその後ろに普通乗用車を引っ張っているのを見つけた。 すごい、車も持ってっちゃうんだ。 確かに滞在先で普通の車があったら便利かもしれない。 さあ、こんなところでぐずぐずしていられない。 用も済んだことだし先を急ごう。 |
![]() ![]() |
午後2時、やっと目的地に着いた。 ここはColorado Springsという結構大きな街から少し離れたWoodland Parkという町。 ここにPikes PeakというColoradoで最も高い山がある。 その標高は14,110ft = 4,300メートル! Rocky Mountain National Parkよりも高い。
遠くにこの辺りで一番高そうな山が見える。
あの山が恐らくPikes Peakだろう。
別にそれほど特別高そうな山には見えない。
今から登ってどれくらいの時間がかかるんだろうか。
Boulderまでの帰りも車でまた何時間もかかるし、今からじゃちょっと無理っぽいな。
せっかく薦めてくれたDavisさんには悪いが写真だけ撮って帰ろう。
そういうDavisさんも実はここには来たこと無いと言っていた。
ついでにちょっとこの辺りをぐるっと見て回ることにする。
Woodland Parkはきっと観光地なのだろう。
ここも西部劇を彷彿とさせるような町並み。
日曜日ということもあって車や人が多い。
どこかに路駐したいと思ったがどこもかしこもぎっしり車が停まっている。
これでは町の見物どころかPikes Peakの写真すら撮れない。
町の外れまで来てやっと停められるようなスペースを見つけたが、町からちょっと離れすぎている。
おまけにPikes Peakに近づきすぎたのか、すでにその全貌も見えない。
しょうがない、町の見物はあきらめよう。
UターンしてどこかPikes Peakの見えるところで写真だけ撮って帰ろう。
それからも山が見えて車が停められそうな場所をかなり探し回り、なんとか満足行く写真を撮ることが出来た。 Pikes Peakまで来たというevidenceも出来た。 帰ろう。
例のごとく道に迷いながらも25号に乗り、今度は北上。
来るときにも気になっていたが、途中にCastle Rockという地名がある。
帰り再びそこを通過する頃になって、右手に変わった形の山がポツンと1つ見えた。
なるほど、お城のようにも見える。
あれがCastle Rockか。
納得。
昨日入れたばかりのガソリンがもうかなり減ってしまった。 僕の予定では明日の朝空港の近くで満タンにしてレンタカーを返すつもり。 なんとか保たせなければ。
日差しが強くて暑いがエアコンを切る。 100キロ近いスピードでは窓も開けるに開けられない。 送風を最大にするがそれでも汗がしたたってくる。
我慢できずにほんのちょっとだけエアコンをつける。
室内がとたんに楽園と化す。
いかんいかん、この間にもガソリンがどんどん減っている。
ちょっと涼しくなったところでエアコンOFF。
みるみる室内の温度が上がっていく。
こんなことを繰り返しながら、ひたすら続く道を走り続ける。
走ること1時間、やっとデンバーに到着。 そのまま36号に乗り換え一路Boulderへ。
前にこの道をBoulderに向かって走ったのは、ここに到着した最初の日だ。
その時は夜だったし、僕も右側通行の運転でいっぱいいっぱいだったから気が付かなかったが、Boulderに向かう途中でBoulderの街が一望できる場所があった。岩崎さん達が言っていたところとは違うが結構いい眺め。
再び走りながら写真撮影。
左手の山の向こうからやはり昨日と同じく煙が上がっている。 なんだろう。
よし、昨日チャレンジしてついにたどり着けなかったBoulderが一望できる場所へもう1度チャレンジしてみよう。 昨日あれから地図を見て、ここに間違いないだろうと言う道路を見つけておいたのだ。 昨日走った道とはまたちょっと違う。
地図で見るとその道へは36号から左折して行くようになっていた。 左折するつもりで左車線を走っていたら、実はその交差点は立体交差で1回右にそれてからの左折であった。 またまたまた行きすぎてしまった。 いい加減自分が嫌になる。
次の左折できるところで左折し進んでいったら、何か様子が変。 なんとColorado大学のキャンパス内に入り込んでしまった。 しかし大学といっても門があるわけでも無く、校内を一般道が走っていて街の一角みたいなもの。 でもやっぱり学生優先。 見るからに大学生っぽい若者が大勢行き来している。
そんな空間をなんとか抜け、ついにお目当ての道路にたどり着いた。 今度は間違いないだろう。 この道をまっすぐ行けば、Boulderが一望できる場所へ行けるはずだ。
僕の目の前にも何台か車がいたが、なぜか先の方で赤いブレーキランプが光っている。
様子がおかしい。
一時停止した車は、なぜかみんな右折していく。
僕の番になって分かった。
行こうとしているその道路が閉鎖になっているのだ。
閉鎖している向こうには消防車のような車も見える。
何かあったのだろうか。
説明書きがあり6:00には開くと書いてある。
今はまだ4時半。
どこかで時間をつぶすしかない。
そうだ、今晩食べるレストランを探さなければ。
もうネタはないぞ。
岩崎さん達に連れていってもらったステーキ屋さん、おいしかったな。
あそこでもまた行くか。
場所がよく分からないので、とりあえずCrossroad Mallに車を停めて、ぶらぶら歩きながら探すことにする。
確かこの辺のはずだが、なぜか見つからない。 別にあの店じゃなくてもいいから、何かいいレストランがないかと思うが、何一つ見つからない。 いったいあのお店はどこだったんだろう。
さまよい歩いてるうちに再び本屋さん発見。
ここも結構大きい。
プレイボーイ、プレイボーイっと...。
おかしい。
やっぱり無い。
観光地だからこの辺りの本屋さんにはそういったたぐいのものは置いてないのかな?
つまらん。
日本帰国後、海外に詳しい同僚に聞いたところ、その手の雑誌やビデオは通常目に付かないところに置いてあるらしい(マガジンラックの裏とか)。
未成年者には見せないためだ。
さすがにビールを飲むのにも身分証明書が必要な国。
その辺のモラルもきっちり守られているのだ。
結局レストランが見つからないまま6時が近づいた。 道路閉鎖が終わる時間だ。 よし、行ってみんべ。
しかしやっぱりさっきの場所で車が停められている。
しかも今度は若いお兄ちゃんが来て一台一台ドライバーに事情を説明してるみたいだ。
前の車の人には何か質問している。
結構早口だ。
げ!
何て言えばいいの!?
今のうちに話す言葉を考えておく。
「Boulderを一望したい」だからー...
やがて前の車が右に曲がってく。
僕が車を前に進めるとお兄ちゃんが近づいてきた。
ドキドキ...
窓を開ける。
「Hi!
どこに行きたいの?」
多分そう言っているはずだ。
「I'd like to watch the Boulder view.」
と言うと一瞬お兄ちゃんの顔が曇ったが、すぐに
「Oh!
View of Boulder!」
と直された。
はいはい、僕の文法が間違えてましたよ。
お兄ちゃんはいろいろ説明してくれたが、早口でよく分からない。
多少聞き取れたわずかなキーワードを元に想像すると
「この先でものすごい大きな火事が起きていて、道路は閉鎖中。
残念だけどあきらめてくれ」
ということだ。
なんとなくピンときた。
昨日から見えていた山の向こうに立ち上る煙。
きっと山火事が起こっているに違いない。
今日が最後のチャンスだったのに残念だ。
日本に帰ってから会社のある人に
「Boulderで大きな山火事があって大変だっただろう」
と言われる。
やっぱり山火事だったんだ。
結局夕食をどこで食べるか決まらないうちに車でBroadwayを走る。
気が付くとPearl Streetの近くに来ていた。
前の車につられて右に曲がる。
なんとなく見たことのある景色。
前にも停めた立体駐車場だ。
またお世話になりまーす。
入るときにチラッと料金表を見たが、土日はフリーだと書いてある。
なるほど、入り口のバーも上がったままだ。
車を停め、前にスージーさんに教えてもらって入ったAntica Romaの近くまで歩く。 Antica Romaを探してさまよったとき、良さそうなレストランがいくつかあった。 そのどれかに入ろう。
室内とオープンテラスのあるいい感じのレストランがあった。 ドアを開け入ろうとすると、中には順番待ちの人がいっぱいたむろしている。 外から見た感じはそんなふうに見えなかったのに。 しばらく無理そうだ。 他を探そう。
Red Fishというこれまたオープンカフェのあるレストランを発見。
食事をしている人もいるが空席も多い。
ここにしよう。
開いているドアをくぐるとお店の人が誰もいない。
右にお店の設備のメンテナンスをしているような若い女性がいるのみ。
しばらくうろうろしていると、メンテナンスをしている作業員が僕に気が付いて
「Hi!」
とにっこり笑って話しかけてきた。
僕が勝手に作業員だと思っていた人が実はこのお店のマダムだったらしい。
大変失礼いたしました。
「May I have a dinner?」
「Dinner?
Sure.」
席に案内される。
外がいいか中がいいか聞かれた。
Antica Romaでは結構ハエがすごかったので中がいいと答えると、外に面したいい席に案内してくれた。
メニューを見る。
う〜ん、分かりづらい。
しばらくメニューと格闘していると、若いウェイトレスがやってくる。
明るい。
「Hi
How are you doing?」
「Oh,
fine thank you.」
「飲み物はここから選んでね」
と飲み物のメニューを置いていってくれた。
やった!
Boulderに来て初めてレストランのメニューにビールが載っている。
こーりゃ、いい。
ビールをゆっくり選ぶことができて、料理を何にするか再び考えていると、さっきのウェイトレスさんが飲み物を聞きに来た。
指でさして
「これがいい」
と告げる。
「Ok. ....................」
次にひたすら早口で食べ物の紹介が始まった。
おいおい、こっちがそんなに英語ができないの、分かるでしょ?
なんとかというアペタイザーを一つ紹介してくれたような気がした。
$10だと言っている。
説明が一通り終わり。一回戻っていった。
本当はメインディッシュだけで十分なのだが、なんだかアペタイザーも選ばないといけないような雰囲気が辛い。
メニューを見る。
$10というとこれしかない。
よし、こいつを選んでやれ。
あとはメインディッシュだ。
手頃な値段の中からこいつにしようと決める。
さっきの子がビールを持ってきて
「(メニュー選びに)まだ時間がかかる?」
と言うので、さっき決めたアペタイザーとメインディッシュを指で選ぶ。
「Ok.」
元気に女の子は去っていった。
さて何が来るやら。
のどが渇いていた。
ビールをグイッと飲む。
ごくごくのどを通過していく。
ンー、うまい!
パンが運ばれてくる。
いつもパンを食べ過ぎちゃうからメインディッシュでお腹いっぱいになっちゃうんだよな。
2個来るが1個のみ食べる。
オリーブオイルにつけながら、なかなかおいしい。
アペタイザーが運ばれてきた。
カニのコロッケだった。
結構おいしい。
しかし早くももうお腹はほぼ満杯に近い。
そこに運ばれてきました、メインディッシュ。
赤いソースのたくさんのシュリンプの間にライスが盛ってある。
確かにおいしそうではある。
よし、いやにならないうちに一気に片を付けてしまおう。
要はえびチリだった。
こいつがピリ辛でなかなかおいしい。
ちょっとつらかったがなんとか全部残さず食べきることができた。
「何かデザートは?」
冗談じゃない。
お腹をさすりながら
「No, thank you.」
慣れた具合で会計も終わり、外へ。 今日はチップの欄にもちゃんと金額を書き込んでみた。
外はもう薄暗い。
寒くなく涼しげな風が気持ちいい。
これでBoulderともお別れか。
今のが最後のディナーだった訳だ。
ちょっと公園のベンチでまどろむ。
いい気分。
いい街だったな。
Boulder。
いつかまた来れるかな。
駐車場に戻り、ホテルへ。
ホテルに着くとなぜか部屋の鍵が開かなくなっている。
あれ?
やっぱりキャンセルの日程がうまく伝わらなかったのかな?
ロビーに戻りおにいちゃんに
「My door is not open.」
あまり自信のない英語だったが、どうやらこれで通じたみたい。
ルームナンバーを聞いてきてカード型の部屋のキーをスルッとカードリーダーに通して
「Ok」
と渡してくれた。
え?
もういいの?
部屋に戻ると、問題なくドアは開いた。
最後の最後まで楽しませてくれるじゃん。
なんだか眠い。 ちょっとベッドの上で仮眠。 時間は8時を過ぎたあたりだ。
11時半頃目が覚める。 よーし、今日の日記を書いて明日の帰る支度をしなければ...
To be continued...