※注意
目覚ましをかけなかったのに7時前に目が覚める。
だめだ、もう眠れそうにない。
今日はBoulderに来て初めての休日。
せっかく朝会社に行く必要もないのに、こんな朝早くに目覚めるなんて。
ダラダラしたり、PCをたたいたり、シャワーを浴びたりしてるうちに、気が付くと10時を過ぎていた。
そうだ。 帰りの飛行機も決まったことだし、ホテルの予約の変更をしておかなければ。 9月20日のチェックアウト予定を18日に変更する必要がある。 言葉で説明すると多分グチャグチャになるだろうと思い、事前に紙に書いておくことにした。 英文ではなく図表で。
どうだ。 これなら誰にでも分かるだろう。
フロントに行き、そこにいたお兄ちゃんに
「I'd like to change my reservasion.」
と言って紙を見せる。
お兄ちゃんはチラッとそれを見て
「Room number?」
と聞いてきた。
予想していなかった質問でちょっと慌てたが、考えてみればRoom numberが分からなければどうしようもない。
「Three one three.」
しばらくコンピューターの画面を見ていたお兄ちゃんは、やがて
「Ok.」
と言ってくれた。
あっさりしすぎている。
本当に分かったのかな?
今日もいい天気。
外に出ると遠くの山の向こうから煙が上がっている。
なんだろう。
そろそろ車のガソリンが尽きかけている。
ガソリンを入れなければ。
事前に自分の車の給油口が左側にあるのを確認し、手頃なスタンドに入る。
さあ、ここからが問題。
アメリカじゃスタンドのお兄ちゃんがガソリンを入れてくれたりはしない。
自分で全部やらなければならない。
給油機を見るとカードを挿入する口やテンキーがあり、あたかも自分一人で全部できそうに見える。
説明も書いてあるがもちろん全部英語。
ちょっと読んだが、断念。
店員さんがいるお店に行く。
さてなんて言っていいやら。
レジの黒人のお姉ちゃんに
「May I have ガソリン?」
とカードを出しながら尋ねると
「Ok.」
と言って何番の給油機か見るので
「Number 5」
と言う。
「........?」
何か言った。
「量はどれくらい?」と言ったような気がしたので
「Full.
Full of tunk.」
と言う。
まったく意味が通じていない。
「Ok. 行って....のボタンを押して」
あきらめたように、レジの黒人のお姉ちゃんはとにかくあるボタンを押せと言う。
でも僕にはそれが何のボタンなのかも聞き取れなかった。
聞き返したがダメだ。
ええい、こうなったら一か八かだ。
やってやる。
車の所に戻り、給油機のボタンを見る。
たくさんボタンのある中で"CASH"か"CARD"かを選ぶボタンがあった。
"CARD"の方は更に"INTERNAL CARD"と"OUT OF CARD"の2つボタンがある。
よく分からんが、Cardの使用範囲内でと言う意味に解釈し"INTERNAL CARD"を押す。
電光掲示板の表示が
「ノズルを持ちレバーを引いて下さい」
に変わった。
ノズルを持ち給油口へ。
ピストルの引き金のようなレバーを引くが手応えが全くない。
ノズルを引き出し、ガソリンが出ているか見てみるがやはり出ていない。
2〜3分あれこれ迷う。
ふと見ると、給油機のノズルがもともと引っかけてあった所の下に小さなレバーがあり、その横に
「下でポンプOFF、上でポンプON」
という表示があった。
今は下になっている。
なるほど。
レバーを上にすればいいのか。
レバーを上にすると機械の動作する音が聞こえる。
なんかガソリンが出てきそうな雰囲気。
しかしノズルからは一向にガソリンは出て来ない。
再びあれやこれやと迷うが、どうやらノズルの引き金が引きっぱなしだったのがいけなかったらしい。
いろいろ試すうちにたまたま引き金を戻したのだろう。
再び引き金を引いた時に、「ガコン」という手応えとともに機械のメーターが回り始めた。
やっと給油が始まった。
気が付くとすぐ後ろにさっきのレジの女の子が立っていた。
給油機の前で延々と迷っている僕の姿を見て心配になったのだろう。
メーターが回り始めたのを見て安心したようにお店の方に戻っていった。
ガソリンは順調に給油されているようだ。
普通ならガソリンが溢れたりしないように自動的に止まるはずだ。
ノズルの引き金にはラッチが付いていて、給油中指を離しても大丈夫なようになっていた。
でも万が一止まらなかったときのために引き金のラッチは使わず、指で引いたままにして給油を続けた。
指が疲れる。
やがて「ガコン」という感触とともに給油は自動的に止まった。
当たり前か。
お店に戻るとレジの子がおじさんに変わっていた。
僕からは特に何も言わなかったが、すでに僕が何番の給油機でガソリンを何ガロン入れたのかわかっているみたいだ。
明細書が出てきて、サインをするように言われる。
サインをして
「Thank you very much.」
と言ってお店を出る。
フーッ。
なんとか無事(?)ガソリン給油も完了。
何リットル入れたのか分からないが、ほとんどカラに近い状態から満タン(10.422ガロン)にして$16.66。
\2,000しないのか。
安い!
さあ、これで今日の課題はおおかた終わり。
そういえばまだ何も食べていなかった。
ファスト・フードでラクしちゃえ。
マクドナルドを発見。
駐車場は広いが車はほとんど停まっていない。
すいているのかと思いきや、中は結構混んでいた。
列に並んで待っている間に、レジの後ろ壁に並んでいるメニューからどれにしようか考える。 面倒くさいからセットでいいや。 セットは何種類も有り全てにナンバーが振られている。 番号で選べばいいのか。 よし、4番がおいしそうだ。
僕の番になってレジの後ろを指さし
「Number 4 please.」
と言う。
にっこり笑って「Ok.」と言われるとばかり思っていたら、レジの人は顔をしかめ手元の朝食用のメニューを指さし「ここから選んで」と言われる。
あちゃー、まだ朝マックの時間だったか。
慌てて朝マックのメニューを見るが、とっさのことで目に入らない。
「OK, number 4.」
ろくに見もしないで最初から決めていた4番目のセットを注文。
「飲み物は?」
と聞かれたような気がしたので
「Coke please」
と言う。
$2ちょっとだったのでキャッシュで払う。 相変わらず小銭がどれがどれだかよく分からん。 財布からジャラッと小銭を手のひらに適当に出して、レジの人に取ってもらった。
僕の選んだセットが出てきた。
「Thank you.」
と言ってトレイを持って席に着こうとしたとき、ふとコーラの紙コップがからっぽなのに気づく。
一瞬愕然とする。
これはクレームを言った方がいいのか。
パニックに陥りそうになるが、気を落ち着かせ辺りを見渡す。
壁際にドリンク・バーのようなものがあるではないか。
コークや他の全てのソフトドリンクが出てくるようだ。
セルフサービスらしい。
紙コップに自分で氷を入れコーラを入れストローを持ち席に向かう。 自分で好きなドリンクが選べると言うことは、さっきレジで聞かれたのはドリンクの種類ではなくてカップのサイズだったのかもしれない。
外の席があったので外に出て食べる。
天気が良く気持ちがいい。
近くにすずめがとまった。
よく見ると日本のすずめと体の柄がちょっと違うようだ。
さすがにこれだけ距離が離れていると、ちょっとずつ柄や顔つきも変わってくるんだろうな。
カラスの方は日本と全く同じだった。
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時間はもう11時。
本当はDavisさんに薦められたPikes Peakに行こうと思っていたが、地図では相当離れている。
片道3時間くらいはかかりそうだ。
往復しただけで日が暮れてしまう。
しょうがない。
今日はあきらめよう。
はっきりとした場所は憶えていないが、確かこの辺りだったはずだと地図で確認しそこに向かう。
119号BOULDER CANYONという道路だ。
やがて"BOULDER FALL 1000 FT"という標識が見える。
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道路わきに"For Sale"と張り紙のしてあるボロ小屋があった。 いったいいくらするんだろう。 住めるものなら、こんなボロ小屋でもいいから住みたい。 |
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Boulder Fallはあきらめ、Boulderを一望できる場所を探して車を走らせる。
やがて目の前に湖が見えてきた。
地図で確認する。
えっ!
もうこんな所まで来ちゃったの?
行き過ぎだ。
ここはNederlandという町。
冬はスキー場としてにぎわうところのようだ。
せっかく来たんだから、ちょっと見て回ろう。
おみやげ屋さんは無いかな。
大きなショッピングセンターのような建物を発見。 入ってみるが、いろんなお店はあったもののおみやげ屋さんは無かった。
うろちょろしてるうちに、公共駐車場を発見。
車を停めて近くにあった地図でおみやげ屋さんを探すと何軒かありそう。
場所をチェックし行ってみる。
う〜ん、どのお店もなんかいまいち。
これってものが無い。
しょうがない。
やっぱり"Rocky Mountain National Park"まで戻るしかないか。
Boulderまでの帰り道、再び"BOULDER FALL 1000 FT"の標識を発見。
よーし、今度こそ見つけてやる。
標識を過ぎてすぐの所に、行きにも入った駐車場があった。
やっぱりここに間違いない。
よく見ると道路の反対側に、歩いて入っていけるような場所がある。
Boulder Fallはあの奥か。
ちょっとした山道を2〜30メートルほど歩くと、目の前に滝が現れた。 それほど大きくはないが、すばらしい。 記念撮影っと。
土曜日のせいかここには人がいっぱいいた。
水着で日光浴を楽しむお姉ちゃんや親子連れ、友達同士でワイワイガヤガヤ楽しんでいるグループもいる。
ちょっとした憩いの場といったところか。
水はものすごく冷たい。
写真も撮ったことだし戻ろうと思ったとき足を滑らせもう少しで転びそうになってしまった。
前にいた小さい子供連れの黒人のお母さんに
「大丈夫?」
と声をかけられる。
驚かせてごめんね。
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どうしてもBoulder一望があきらめられない。 地図を見るとさらに山の奥に入る細い道がある。 まだ時間はある。 行ってみよう。 一回は通り過ぎてしまったものの、Uターンしてなんとか目的の道に入る。
細くてくねくね曲がる道が続き、ぐんぐん登っているのがわかる。
途中"Gold hill"という地名の小さな町(村)を通り過ぎた。 人影は全く見えない。 西部劇の町並みを想像させる。 ここからは下りだ。
途中景色のいい場所は何カ所かあった。
Boulderも見えることは見えるが、一望と言えるところまでいかない。
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Boulderに着くちょっと前の道路脇で鹿を見た。
最初、鹿の模型かと思ったがどう見ても本物。
こんな道路のすぐそばまで鹿が出て来るんだ。
車を停めてまずは遠くから写真撮影。
逃げないけど、僕の方をじっと見つめている。
やっぱり警戒してるのだろう。
目をそらしながらちょっとずつ接近していく。
よし、かなり接近できたぞ。
カメラを向けた、そのとたんに逃げられてしまった。
惜しい。
なんだかのどが渇いた。
CROSSLOAD MALLに寄り、フード・コートでコーラを一杯買う。
さあ、これからどうしようか。
とりあえずおみやげを買いに"Rocky Mountain National Park"には行かないとな。
一回通った道だから余裕。
1時間くらいかかって、Fall River Visitor Centor"に着いた。
さっそくおみやげ選び。
トレーナーとかTシャツとか、いいと思うのは大抵Lサイズ以上の大きなやつしかない。
こっちのサイズのLはさすがにでかいっしょ。
さんざん迷ったあげく、結局うちの家族はみんなTシャツ。
文句あっか!
オッ!
かっこいいキャップ発見。
これは僕用。
買い買い。
"Rocky Mountain National Park"の頂上のおみやげ屋さんでかかっていた、森林をイメージしたピアノのCDも買ってしまった。
結構コレがいいんだよね。
たくさんTシャツを買ったので、お店の人がオマケで水筒のような何かをくれた。
ラッキー!
しかし後で見てみたら"HUMMINGBIRD FEEDER"。
ようは"はち鳥の餌やり"だった。
2つも入ってる。
いるかー、こんなもんー!
この前は入らなかったがFall River Visitor Centerにはおみやげ屋さんの他にも資料館のようなものもある。 せっかくだから見ていこう。 "Rocky Mountain National Park"に住む動植物や四季の変化など、いろいろ自然に関する模型や解説がある。 英語だったので読むのはパス。
本屋さんもあって、ロッキー山脈に関する本がたくさんあった。
そんな中で目にとまったのが、"Rocky Mountain National Park"を舞台にしたすごろく。
その名も"TRICKY TRAILS"。
布の上に"Rocky Mountain National Park"の地図とそれに沿ったマス目があり、いろいろな指示の書いてあるカード一式とコマとダイスがセットになっている。
何が気に入ったかって、そのコマが結構凝っているのだ。
動物の人形でちゃんと着色もされている。
値段は税抜き$15.95。
欲しい。
見るともう残り最後の1セット。
思わず手に取りレジのおばあちゃんの所に持っていく。
大の大人がこんなのを選んだのが以外だったのか、笑っていた。
さあ、買うものも買ったし、もう帰ろう。 すでに5時を過ぎている。
Boulderに着いたのは6時過ぎ。
再びCROSSLOAD MALLに行き、まっすぐ本屋さんへ。
会社の人たちへのおみやげのカレンダーを買う。
Colorado州のカレンダー全種類と、もしかしたら弟も欲しがるかもしれないとスタートレックのカレンダーをもう一冊。
カレンダーばっかり十数冊を持ってレジへ行くとレジのお兄ちゃんが何やら話しかけてきた。
全く聞き取れなかったので困っていると、会員カードのようなものと住所・名前を書く用紙を持ってきた。
多分、会員になれば割引になるということだろう。
だけど僕は今後ここで買い物なんてまずしない。
「さあ、記入して」
と言う若い店員さんに
「But I live in Japan.」
と言うが
「全然問題ないよ。」
半信半疑のまま、用紙に住所と名前を記入する。
住所はもちろん神奈川県大和市(ローマ字)。
電話番号の欄にどう書こうか迷っていると
「そこはいいよ」
と言ってくれた。
会計が済みレシートを見せ、確かに10%値段が引かれていることを説明してくれる。
なんとなく得した気分。
しかしあとでよーく確認したら、確かに10%で$10.88引かれていたが、入会金として$10取られていた。
結局$0.88得しただけ。
多分店員さんはちゃんと説明していたんだろうな。
店員さんにもノルマがあるんだろう。
まあいいか。
CROSSLOAD MALLの近くに"APPLEBEE'S"という、気軽に入れそうなレストランを発見。
入り口にあるメニューを見るとまあまあおいしそう。
入ってみる。
中は結構混んでいる。
女の子の店員に一人だと告げるとさんざん席を探した末、あいている4人席に僕を案内してくれた。
なんか悪い気がする。
混んでいて忙しかったのだろう。
いつもならすぐに飲み物を聞きに来るはずだが、今回はなかなか来なかった。
しばらくたって気が付いたように店員の女の子(結構かわいい)が注文を聞きに来た。
スペアリブのバスケットとクァーズを選ぶ。
「IDを見せて」
ID???
迷っていると
「クァーズのサイズは、small or large?」
と聞いてくるので
「Large.」
と頼む。
再び
「IDカード?」
と聞いてくる。
多分前に稲積さんが言っていたのはこれのことだ。
年齢を証明しなくちゃいけないんだ。
パスポートを取り出し店員さんに見せた。
生年月日を確認しニッコリ笑って
「Ok.」
しかしこんな普通のお店ですら年齢を確認しなくちゃアルコールを売らないなんて、なんて健全な国なんだ。
日本も見習うべきだね。
出てきたスペアリブはなかなかおいしかった。
久々のヒット。
大きいグラスのクアーズを飲んで$10弱。
なかなか安い。
会計だってもう慣れたもの。
ホテルに戻ってPCで今日買ったCDを聞く。
なかなかいい感じ。
氷水でバドワイザーを冷やす。
わずか15分くらいで中までギンギンに冷える。
あの氷、なかなか使えるなぁ。
To be continued...