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全国秘湯巡り・宮崎と鹿児島京町温泉と安楽温泉 2015(前編)京町温泉
第1日目 羽田→鹿児島空港→京町温泉 第1日目
(JR肥薩線・嘉例川駅)例年、5月の連休の旅の航空券は1月下旬に発売される。 だから年が明けると今年はどこにしようかといろいろ考えを巡らす。 先ず、共同浴場巡りは宮崎県の京町温泉付近とし、霧島温泉郷は検討の結果安楽温泉付近が良いと考えた。 アクセスは鹿児島空港から肥薩線と吉都線を乗り継いで京町温泉に行き、翌日戻って霧島温泉駅から霧島温泉郷に入ることとした。 宿泊は京町温泉は京町観光ホテル、安楽温泉は朱峰を選んだ。 前回(2010年)の妙見温泉に行ったときは、肥薩線の嘉例川駅をバスで通過したのだが一枚の写真すら撮ることがかなわかったので、今回はこの駅でバスから鉄道に乗り換えることとした。乗り換え時間は十分あるので駅舎の写真は撮れるだろう。 単線運転の肥薩線で吉松までたどるのも楽しみだ。 羽田空港の進化連休直前の羽田空港には順調に着いた。13番搭乗口前の出発ロビーは早めの到着で空いていたのだが、売店側には気の利いた飲食店が開店していた。 そばの「三合庵」、お味噌の「蔵一」、寿司の「又こい家」、ラーメンやカツ丼のジャパングルメポートなどなど。 いずれも7時からの開店でお値段は手頃のようだ。
この日の航空機天候は曇りで、鹿児島県では一部雨模様だったがたいして揺れることもなく無事鹿児島空港に着いた。
早速、隼人行きの妙見路線バス乗り場に行く。 路線バスはマイクロバスのサイズで、それでも連休を控えてちらほらと客が乗ってくる。
10分足らずで嘉例川駅のバス停に着く。 このページのTop ● 嘉例川駅肥薩線の嘉例川駅は有形登録文化財に登録された木造の駅舎で、鉄道マニアなら一度は訪れるという名所である。1903年(明治36年)営業開始とのこと。 駅の事務室側はいろいろな遺品が雑然と展示されており、ほとんどが出入り自由になっていた。 所定の列車が来るまで丁寧に見て歩いたが面白いものが多かった。
このページのTop ● 京町温泉へ嘉例川駅に吉松行きの肥薩線列車が入ってきた。
乗客はさして多くないのだが、高校生が結構混じっていた。 途中、おおすみよこがわ駅に停まる。この駅も、嘉例川駅と同時期(明治36年−1903年)の開業だから100年を越えてまだ現役の駅舎なのだ。 吉松駅で乗り換えかと思っていたら、長い待ち合わせ時間のあと、同じ車両が都城に向かうことが判った。 つまり、隼人駅発都駅城行きは、肥薩線と吉都線を結んで同一列車で運行しているということだ。 京町温泉駅はかなり痛んでいた。駅構内はもちろん、駅を出て街を歩いても誰も居なかった。
観光ホテルまでの道を聞こうにも人っ子一人いないのだが、何とか看板を探して京町観光ホテルに着いた。 京町観光ホテル声を掛けてもホテルの人が出てこないので、上がり込んでフロントの呼び鈴を押すと若い女性が出てきて、予約したひろさんだというと、チェックインは4時からですという返事があった。昼寝の邪魔でもしたのかなナ。 (チェックイン時間は知ってるョ、じゃらんの予約表に書いてあったョ、荷物を預かって欲しいだけなんだョ。)航空機と列車で来ると知っているのだから駅まで出迎えるかどうか?前日あたり電話で問い合わせても良いくらいのもんだ。 客の意向も聞かないで不機嫌になる若いおかみさんも困った物だと思いながら、ともかく荷物を預かってもらいお風呂セットのみ持って京町観光ホテルを出た。 まあ、こんな経緯で、この若いおかみさんとはチェックアウトするまでずっとコミュニケーションがとれないままだった。 このページのTop ● 十兵衛うどん京町温泉域内では唯一成功したビジネスモデルなのだろうか?国道沿いに広い駐車場があり、活気のある食堂、温泉宿、日帰り温泉施設の合体したエリアにたどり着いた。しかも、昼食は高級料亭並みのメニューが低料金で堪能出来るのだ。カウンター席も多く、テーブル席が充実している上、小上がりの座敷も広い。 頼んだ食べ物は「バラちらしセット−ちびそば付き ¥880」と「やまかけうどん ¥780」だったが、鮮魚の料理や寿司類、ほかかなりの種類のメニューがあり価格が安かった。
十兵衛うどんホームページ このページのTop ● 十兵衛の湯十兵衛の湯は十兵衛うどんと同じ敷地にある。十兵衛の宿も隣接しており、相乗効果が期待できる配置といえる。日帰り温泉を核にして再開発するのは新潟あたりではかなり見られるパターンである。
脱衣場は広く、コインロッカーも完備しているので、車の客以外でも安心して入浴できる。 メインの浴槽は二つの浴槽が連なった配置で先客が寝湯の感覚で寝転んでいた。
お湯はややヌルヌル感のある低張性中性高温泉(ナトリウム−炭酸水素塩・硫酸塩塩化物温泉)で、源泉の温度は64.5度。 加水で適温にし、塩素系の殺菌剤も『使用しているとのこと。 十兵衛の湯はグレードの高い仕様で、入り心地が良い。先客は名古屋在住だが、この地に実家があり、正月や5月の連休などに戻ってくると十兵衛の湯に必ず入るとのこと。 十兵衛の湯の受付でタクシーを呼んでもらったら10円も受け取らずに直ぐに呼んでくれた。 どこかの温泉ホテルと大違いだった。 このページのTop ● 吉田温泉・亀の湯温泉吉田温泉は京町温泉から約3キロほど離れた場所にあり、歴史の古い温泉場として知られている。吉田温泉には一軒の宿屋と一軒の湯治宿、二軒の共同浴場がある。 そのなかで、集落の一番手前の亀の湯で車を止めた。京町温泉からは10分もかからない場所である。 亀の湯は番台にお金入れの空き缶が置いてある静かな共同浴場で、脱衣場も浴場も質素だが、理想の共同浴場と思えた。 コンクリート造の浴槽は間仕切りがあり、女湯との間のガラスに沿って縦長で、入るとぬるめのお湯があふれた。 このお湯が、何と身体に泡のつく炭酸泉で、入り心地はあわあわと柔らかい。 浴槽内にある掲示は、自噴泉なのでお湯を飲むことを勧めている。湯口のそばに置いてあるコップでお湯を汲んで飲んでみると、金気臭はあるが炭酸水のサイダーの味だった。 こんなに、身体にも胃腸にも優しいお湯が、何で入る人も少ないのだろうか?。 なお、同浴場の脱衣場には温泉分析書が掲示されており、泉質はナトリウム-炭酸水素塩・塩化物・硫酸塩泉(低張性 中性 高温泉)で、源泉温度は39.0度とあった。 このページのTop ● 吉田温泉・鹿の湯温泉亀の湯を出て鹿の湯に行った。鹿の湯は亀の湯より50メートルほど上流にあり、お互いに見える距離である。 鹿の湯の横手には、湯治宿「鹿の湯」があり、浴場はご覧のように独立した湯小屋だった。 鹿の湯のご主人と、連休中に仲間と来るという山梨の人が、湯小屋を掃除し、お湯の温度を確かめたりしていた。 入浴料金入れはビンで、やはり、人があまり訪問しないことを物語っていた。 脱衣場は質素で、浴場は脱衣場から階段で7段ほど下る半地下にあった。
昭和36年の温泉成分分析表が掲げられていたので下記に示す。 亀の湯も鹿の湯も激渋の共同浴場だが、こんなお湯に続けて入れるとは本当にラッキーだった。 宮交タクシーを呼んで京町温泉に戻る。 ただ、京町観光ホテルに戻るにはまだ早い。何しろ、午後4時まではロビーにも入れないという雰囲気だった。 このページのTop ● 京町温泉・山麓温泉で、宮交タクシーには山麓温泉に行ってもらった。山麓温泉は吉都線の線路の南側にある。 踏切を過ぎて直ぐに山麓温泉の駐車場があった。 温泉は独立した平屋の建物で、入浴料金は母屋側で支払う。 おかみさんは、熱ければどんどんうめて良いョと云ってくれた。 脱衣場には昔風の番台の痕跡が残っていたがもちろん使われて居らず、殺風景な脱衣場だった。 浴場は、床と浴槽ともタイル張り。浴槽は浴室内の正面左側にある。 浴槽の手前に小さめの源泉槽があって、パイプで源泉を受け浴槽に注いでいるが、その反対側にも直接浴槽に源泉をそそぐパイプがある。 この源泉槽は上がり湯と思われる。 源泉槽のそばに水道の蛇口があり、また、竹の樋が置いてあって水道を出して竹の樋を源泉槽の上に置くと水が見事に浴槽に注いだ。 山麓温泉のお湯は典型的な京町温泉のお湯で、単純アルカリ泉。ややヌルヌル感があり、肌触りが優しく誰もいない昼下がりの入浴としては最高の気分にひたれる。 このページのTop ● 京町温泉・華の湯歩いて吉都線の踏み切りを渡り京町観光ホテル方向に向かったが、途中華の湯の看板を見つけたので寄ってみることにした。
メインの浴槽はL字型で、浴室の中央には円形の泡風呂がある。 奥の戸の外は露天風呂がある。 反対側の壁際は、手前から、サウナ室、水風呂、洗い場と並ぶ。 メインの浴槽だが、手前側には電気湯と寝湯が並び、奥は普通の浴槽で、透明なお湯があふれる。 お湯は肌がぬるぬるするような、ややぬる目のお湯で、アルカリ姓単純温泉(ナトリウム−炭酸水素塩泉)。これは、京町温泉に共通のお湯である。 露天風呂は巨石をあしらった温泉だが、入る人は少なかった。 華の湯は浴槽の種類が多く一つ一つを試すと結構時間が掛かる。 老人が一人出てきて話しかけてきた。 世間話をしたところ、他の老人も話に加わった。 この老人は99歳だが、自分で運転して毎日華の湯の通ってきていると先の老人を褒めた。 その99歳は、自分より3歳上の先輩が華の湯の隣に住んでいて、この人は家業の牛乳屋の配達を未だにしているとさらに高齢の人を褒めた。 長生きの秘訣は、食事と温泉だと思うとは両人の意見だった。 ゆの花おはぎホテルに戻る途中、おはぎの看板を見つけたのでおはぎを買った。京町温泉は歩いた範囲ではお菓子屋さんは一軒も見かけなかった。 店の主は女性で、調理免許なども持ち、料理教室の経験などもあるが、この地でおはぎ専門店を始めて7年という。 ここから近い場所(鹿子島県側)に皮膚病に良い温泉があると教えてくれた。
普通のおはぎを購入し、夕食後家人と頂いたとても美味しかった。 このお店から京町観光ホテルはとても近かった。 午後4時をかなりすぎていたのでチェックインは無事に出来た。 このページのTop ● 京町温泉・京町観光ホテル(京町観光ホテル)京町観光ホテルは京町温泉では老舗の格式高いホテルである。 場所は、中心街の喧噪からやや離れた高級住宅街の中にあり、 二階建てで、数年前に改装し、浴場も庭園露天風呂などを増築するなど、集客対策は怠りない。 わかおかみのブログもかなり前からあったらしく、他の温泉場の高級旅館に比べ遜色はない。 吉田温泉を始め、京町温泉の立ち寄り湯も3軒まわったので、部屋に案内されてほっとした。つかれていた。 部屋は二階で、畳も新しく、水洗トイレ付きのちょうど玄関上の外の景色がよく見える部屋だった。 京町観光ホテルのお風呂外が暗くならないうちに浴室に行った。浴場の写真は自然光の方がお風呂が綺麗に撮れるからだ。
浴室は床と浴槽がタイル張りで、壁は木製。 浴槽の縁取りは檜という申し分のなさで、L字型の浴槽には木製の湯口からこんこんと源泉が流れていた。 源泉は独自源泉で、無色透明の単純温泉(低張性弱アルカリ性高温泉)。ヌルすべ感が若干ありやさしいお湯である。 先客は人吉の人で、宮崎県にゴルフにきて、打ち上げをこの旅館でするという。 人吉は車で30〜40分ほどだろうか?。結構な企画である。 このページのTop 京町観光ホテルの夕食さすがに疲れて、夕食まで、ごろごろしていた。夕食は一階の食事処。厨房とホテルロビーの隣である。 他に、香の物、ご飯、デザートなど。 仲居さんに魚の産地を聞いたら、鹿児島県の方が早くて鮮度が良いようだという返事だった。 このページのTop 第2日目
昨夜と同じ食事処で朝食を摂った。生卵を目玉焼にしてくれたり、牛乳やヨーグルトを自由に摂って良いなど、サービスは良かった。
京町温泉駅から霧島温泉郷へ徒歩で京町温泉駅へ向かった。チェックアウトは昨日のわかおかみがやってくれた。 昨日は、京町観光ホテルを探すのに必死になっていたのでカメラを向けなかったが、、京町銀天街の門(駅から街の方に入る門)と京町温泉駅の様子を改めてカメラに収めた。
ところで、京町温泉駅には、「田の神さぁ」という「田の神様」がいくつか集められていた。えびの地区には多いらしく、鹿児島県側でも多くの場所に「たのかんさぁ」が田んぼのあぜ道に祀られているとのこと。 地方創生というが、国道の車の往来だけが活発でも、人が住んでみたい街にはならないだろう。こういった場所を活性化するにはどうしたら良いのだろうか?。 吉松行きのワンマンカーが来て乗り込んだ。乗客は2〜3人だった。観光客らしい男性だけで、地元の人は居ない。バスが無いのだから、鉄道は2時間に一本でもあった方が良い。地元の人がもっと鉄道に乗るのにどういう手があるのだろうか?。 このページのTop 以下、(後編)霧島温泉郷編に続く(後編)霧島温泉郷編を見る
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