HOME 青森の旅  遍路・交通事情 2巡目の四国遍路 日帰りの旅  PhotoGalery リンク集 
全国共同浴場 全国秘湯巡り 3巡目は乱れ打 初めての四国遍路 プロフィール 旅先で読む本 旅の記録

Home全国秘湯巡り目次 > 伊香保温泉と榛名湖

全国秘湯巡り・上州

伊香保温泉と榛名湖

第1日目 東京→高崎→渋川→伊香保温泉→榛名湖
第2日目  伊香保温泉→渋川→高崎→東京

第1日目

● 伊香保へ

(石段の人の波)
石段の人の波 今まで渋川の駅を何度となく通過しあるいは乗り換えてきたが、途中下車して伊香保温泉に行く気は起きなかった。

石段の温泉街に気を惹かれないこともないが、お湯がよいとか共同浴場が魅力的だという評判も少なく、単なる歓楽街の温泉と心の底で侮っていたのかも知れない。

一方、ゴールデンウィークの旅行を控えるようになったのはJALのバースディ特割が無くなった数年前からだが、今年は、近くて交通が便利で、伊東園ホテルチェーンに買収された金太夫が取れれば伊香保温泉に行っても良いかな?という気になって、2月4日の予約日に、必死になって電話にしがみつき、1時間かかって予約をトライした。
努力の甲斐があって連休中に金太夫が取れ、列車の予約も取れて勇躍渋川に向かった。

長野新幹線のホームは人であふれており、列車は満員だったが、高崎で下りて上越線に乗り換え渋川駅に着くと、バス乗り場は閑散としており伊香保行きのバスは空いていた。
バスの終点の「まちの駅ふる里交流館」のコインロッカーに荷物を預け、バスターミナルから群北第一交通のバスに乗り継いで榛名湖に向かった。

(関越交通伊香保温泉行きバス)
 
(群北第一交通のバス)
関越交通伊香保行きバス   群北第一交通のバス

このページのTop

● 榛名湖

伊香保温泉から榛名湖にいたる道は急坂とカーブの連続で、高度が上がるに従って新緑から淡い緑に変わって美しかった。

ヤセオネ峠を越えて外輪山のエリアに入ると、木々は未だ芽吹く前で荒涼とした景色に一変した。

(新緑)
 
(外輪山の内側)
新緑   外輪山の内側

榛名湖ロープウエイの前から榛名湖周辺にかけて遅咲きの桜がほぼ満開で、観光客が馬に乗ったり、馬車が道をふさいだりして交通は大渋滞だった。

(乗合馬車)
乗合馬車


(馬に乗る)
 
(桜)
 
(乗合馬車)
馬に乗る   桜   乗合馬車

(榛名山)
 
(岸辺の屋台)
 
(馬に乗る2)
榛名山   岸辺の屋台   馬に乗る2


結局終点までバスに乗った。

このページのTop

● 榛名湖温泉ゆうすげ元湯

榛名湖を半周した終点には、「榛名湖温泉ゆうすげ元湯」と「レークサイドゆうすげ」の二軒の公共の宿がありどちらも日帰り入浴の営業をしていた。

入るのはどちらでも良かったが、昼食を考えるとゆうすげ元湯の方が良いと判断した(実はこの判断は???)

(ゆうすげ元湯)
 
(大浴場)
 
(露天風呂)
ゆうすげ元湯   大浴場   露天風呂


フロントで入浴料金¥500を支払い二階の大浴場に行った。
脱衣場は広く設備も良く、大浴場は石造りの立派な浴場だった。
お湯はぬるめの、やや黒っぽく薄茶褐色も混じる濁り湯で若干のアブラ臭。
浴槽が大きいので源泉がへたった感じがするが、ぬるすべ感も少し残っている。
露天風呂は窓の外にあり、目隠しを越えて榛名湖が見える。ぬるすぎ。

泉質はナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・硫酸塩温泉。

人がいないのでゆっくりお湯に浸かり、一階の食堂に行くと、宿泊客の食事で手一杯なので、レストランのお客は大幅に遅れるとの言い訳で体よく追い払われる。

目の前にある同系列のレークサイドゆうすげも昼食提供は遅れるからと体よく断られた。

このページのTop

● ホテル&レストラン セゾンドはるな

バスの時間には間があったのでバス道をぶらぶらと戻ったら、ホテル&レストラン「セゾンドはるな」というしゃれた店が見つかった。何でもオーベルジュという類の店らしい。

(セゾンドはるな)
 
(店内)
セゾンドはるな   店内

レストランの中もしゃれており、湖畔に面して見晴らしも良い。

席に着いて、持ってこられたメニューを見て、コース料理ばかりが目に付くのにびっくりしたが、ようやく単品のサンドイッチとカレーを見つけて注文し、持ってこられたプレートを見てまたびっくりした。

(サンドイッチ単品 \1500)
 
(カレーライスセット \1600)
 
(カレーライスセット \1600)
サンドイッチ \1500   サラダ   カレーとライス

サンドイッチは自分でパンの上にサラミやポテトチップスなどを乗せて食べるらしい。
カレーは単なるカレーで、フランス料理という代物とも思えなかったが、ゆうすげで体よく追い払われるのがよいか?高級フランス料理の高価なカレーを食べるのが良いか?の選択なら、食べる方が良いと言えるのかも知れない。

お勘定は上記価格に10%のサービス料と消費税5%がついた。

このページのTop

● 榛名湖畔の様子

榛名湖もここまで来ると静かな佇まいを見せる。

(榛名湖一週ドライブウエイ)
 
(満開の水仙)
榛名湖一週ドライブウエイ   満開の水仙

(榛名山)
 
(湖畔のBBQ)
榛名山   湖畔のBBQ

榛名湖はこのあたりだけが静かなようで、くつろぎを求める家族が車を止めて湖畔にシートを敷いて思い思いの格好で弁当を使っていた。

伊香保行きのバスに乗って伊香保温泉に戻った。

途中、伊香保温泉に近づくに従って渋滞がひどくなり、バスはほとんど進まなくなった。

このページのTop

● 伊香保温泉の石段を歩く

バス停「役場前」で下りて石段を上ることにした。

伊香保温泉の歴史は古く、万葉の時代から東歌に詠まれているというが、温泉街が現在の石段を中心とした形になり、温泉の源泉の配管システムができあがったのは戦国時代末期〜江戸時代あたりらしい。

この時代に"大屋"の十四軒が温泉の権利を確立し、系列の"角屋"にも温泉を供給して旅館をいとなんだとのこと。

たまたま今読んでいる佐藤雅美の「花輪茂十郎の特技−八州廻り桑山十兵衛」(文春文庫)から、少々長くなるが引用すると、

 「伊香保には天正年間、信長が天下を掌中に収めようとした時代に、七氏あった郷士身分の家が、寛永年間までの五、六十年の間に枝分かれして、以後十四氏が『大屋』として村の土地と温泉を独占所有し、政治権力をも独占掌握した。名主になれるのはそのうち十二氏で、十二氏が年番で名主を務めた。
『大屋の身分は?』
 十兵衛は聞いた。
『お百姓です。とはいえたとえば、金太夫、八左衛門、武太夫と三家ある小暮氏は祖下総守が"騎馬六騎足軽三十人を召し連れ、軍役を相務めた"ほどの侍大将の裔で、気位は高く、小暮家など昔は何度も由緒を申し立てて帯刀を願ったそうです。』
 おなじく平左衛門、治左衛門、権右衛門と三家ある島田氏も侍大将の裔。これまた六左衛門、権左衛門、又左衛門と三家ある岸氏の祖は信州松本の城主、中世は伊香保神社の神主。その他の永井、大島、千明(ちぎら)、後閑、福田の五氏もそれぞれに由緒があって、権右衛門の島田氏と福田氏の二家だけが名主を務めなかったのだが、十四氏はいずれも由緒を誇り、気位もはなはだ高かった。」

(文春文庫 佐藤雅美著「花輪茂十郎の特技−八州廻り桑山十兵衛」より引用)

とある。
温泉のお湯の供給は上記14軒の大屋とそこから供給を受けた角屋に限られていたらしい。

(なお、伊香保温泉の歴史については、上記佐藤雅美の著書の他に、当ページの巻末に記載した2つのリンクページ〔「伊香保石段街」「されどyufukiの日々」からもご教示を受けた〕)

石段の左右にはこれらの歴史を受け継いだ旅館、まんじゅう屋、土産物屋、喫茶、射的場などが立ち並んでいた。

(共同浴場・石段の湯)
 
(名門旅館・千明仁泉亭)
共同浴場・石段の湯   名門旅館・千明仁泉亭

(大道絵描き)
 
(大道絵描き2)
大道絵描き   大道絵描き2

(味噌だれの焼き饅頭)
 
(射的屋)
味噌だれの焼き饅頭   射的屋

(地酒の試飲)
 
(小間口−石段下の源泉配管システム)
地酒の試飲   石段下の源泉配管システム

(石段街)
石段街

連休の最中なので人出が多く、様々な人が様々な店とかかわって何時間見歩いても飽きなかった。

伊香保神社の下で、荷物を預けたまちの駅に向かい、荷物を取ってからやや戻って金太夫にチェックインした。

このページのTop

● 伊東園ホテル 金太夫

金太夫は木暮家の総本家として四百年以上の歴史を誇る旅館だが、数年前にホテル業界の価格破壊者の伊東園ホテルチェーンに経営権が移り、一年中¥7800というキャッチフレーズで、土日や連休などは連日満員の盛況を極める。

(ロビーの展示)
ロビーの展示

(金太夫)
 
(金太夫敷地内の足湯)
金太夫   金太夫敷地内の足湯

チェックイン後、伊香保神社の上にある伊香保露天風呂と石段街の下の方にある石段の湯に入るため、お風呂道具を持って宿を出た。

このページのTop

● 伊香保神社

 
(参道の石段)
 
(伊香保神社)
伊香保神社の参道は石段街から直線で伸びていたが段数は思ったより少なかった。

階段が尽きると右側に社殿があり、ここも多くの人が群れていた。
おみくじを引く人が多かった。
 
参道の石段
  伊香保神社

このページのTop

● 伊香保温泉飲泉所と源泉湧出口観覧所へ

伊香保神社の社殿の脇からだらだら上りの道をおよそ10分ほど歩くと、飲泉所、源泉湧出口、伊香保露天風呂のエリアに出る。
この道は散策路として素晴らしい道だが、残念ながら伊香保温泉関係のパンフレットのどれを見ても詳しく記載されていなかった。

(山菜の佃煮屋)
 
(山菜の佃煮)
 
(子宝饅頭製造元)
山菜の佃煮屋   山菜の佃煮   子宝饅頭製造元

(お休み処)
 
(河鹿橋)
 
(伊香保温泉飲泉所)
お休み処   河鹿橋   伊香保温泉飲泉所

伊香保温泉の源泉は透明だがわずかに茶褐色のお湯で、茶褐色の堆積物が見られる。
鉄分臭が強く、重曹味もする。ぬる目で、口直しの真水が隣にあって、子供づれの家族などが試飲していた。

(伊香保温泉飲泉所)
 
(源泉湧出口)
 
(源泉湧出口2)
伊香保温泉飲泉所   源泉湧出口   源泉湧出口2

このページのTop

● 伊香保露天風呂

伊香保露天風呂は料金所の建物の奥で、屋根付ロッカーがあるだけのシンプルなもの。
浴槽は石を配したコンクリート造で、二槽が上流で接しており、ロッカーに近い側がぬるく、山側がやや温度が高いがどちらもぬるく、連休のためか大混雑だった。

お湯はうす緑がかった灰色で透明。
なめると鉄分臭が口に広がる。

(伊香保露天風呂)
 
(脱衣場のロッカー)
伊香保露天風呂   脱衣場のロッカー

(ぬるめの露天風呂)
 
(熱めの露天風呂)
ぬるめの露天風呂   熱めの露天風呂

人が多いせいか落ち着いて入ることが出来ず期待はずれの印象だった。
ただ、周辺の緑はきれいで、連休を外して、人が少ない時を狙って入ればお湯の鮮度も上がって更に気持ちが良いだろうと思われた。

このページのTop

来た道を戻り、伊香保神社から階段街を下って、階段の下の方にある石段の湯に向かった。

● 伊香保温泉 石段の湯

石段の湯も大混雑だった。
ただ、入り口の受付の人は例年より客が少ないようだと言う。

(伊香保温泉石段の湯)
 
(男湯浴槽)
 
(脱衣場)
伊香保温泉石段の湯   男湯浴槽   脱衣場

建物は新しく、お湯は混合泉で基本的には露天風呂と同じお湯。
薄金気臭。
浴槽の造りは昔ながらの浴槽のままなのか、歴史を感じさせるが、人が次々と入れ替わり落ち着かなかった。
やはり連休中は仕方がないのかなと思った。

休憩所は庭に縁台を張った場所があり、屋外の空気が味わえて人気があった。

石段街を上って、上の方の金太夫に戻った。

このページのTop

● 伊香保温泉 伊東園ホテル 金太夫の夕食

伊東園ホテルの特徴は人手を絞って料金を安くし、インターネットなどで宿泊客を募集する手法が受け入れられたことにある。

客のほとんどが家族連れか老夫婦で、団体客は皆無。

食事は全てバイキング形式で、ホテルの大広間を使ってバイキング会場としている。

このホームページでは各地の伊東園ホテルをお伝えしているので、今回はバイキングの写真はほとんど撮らなかった。
ただ、自分の好みで何と何をトレイに入れたのか、夕食と朝食の写真を下に掲げる。

(金太夫のバイキングで取った夕食)
 
(金太夫のバイキングで取った朝食)
金太夫の朝食   金太夫敷地内の足湯

このページのTop

第2日目

● 伊香保温泉 伊東園ホテル 金太夫のお風呂

金太夫には大浴場と展望風呂/露天風呂、屋外の家族風呂などがある。
大浴場は食堂に近い2階にあり、展望風呂/露天風呂は屋上に近い8階にある。

(大浴場1)
 
(大浴場2)
 
(脱衣場)
大浴場1   大浴場2   脱衣場

(展望風呂)
 
(露天風呂)
展望風呂   露天風呂

伊香保は土地柄から言って敷地が少ないので、露天風呂が屋上にあってもおかしくはない。

昔から湯の権利を持っていた金太夫なので、伊香保の結構なお湯だったが、満員の宿泊客が入ったためか、掛け流しのお湯もかなり疲れていた。

ゆっくりお湯に入ったら、もう何もする気がなくなり、渋川に出て早めの列車で高崎経由新潟新幹線で東京駅に戻った。

このページのTop




(若干の情報)
場所電話
伊香保温泉観光協会
0279-72-3151
榛名湖温泉ゆうすげ元湯
027-374-9211
セゾンド はるな
027-374-9611
伊香保石段街(伊香保温泉観光ナビ)
 
されどyufukiの日々
 
伊東園ホテル 金太夫
0279-72-3232
石段の湯(渋川市ホームページ)
0279-72-4526

このページのTop


全国秘湯巡り目次/ Next 甲府の公衆浴場巡り2012
Home