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伊豆・松崎散策伊豆・松崎のシンボルはなまこ壁だ。 伊豆の長八美術館には、松崎生まれの左官の名工、入江長八の漆喰鏝絵の作品が約50点展示されている。 芸術的な鏝絵は、ほとんど美術館に保管されているが、なまこ壁は町の中にあるだけで格好がつく。 で、町はなまこ壁の街並み保存に乗り出した?わけだ。 なまこ壁をシンボルとして売り出した観光地は多い。 倉敷や小布施がそのはしりと思うが、最近は枚挙にいとまがないほどだ。 松崎のなまこ壁は黒い瓦と白い漆喰とのコントラストが微妙に古びたところがすばらしい。 松崎へのアクセスは、車を除けば、沼津からの高速船か、陸路は下田もしくは修善寺からのバスとなる。 首都圏から3時間ほどの距離だが、驚くほどのんびりとした時が流れている町だ。 9月20日から24日まで、「長八まつり」が開催された。 01年で18回目を数えるという。 「鏝絵サミット」、「左官職人の技展」、「なまこ壁作り実演」など、美術館の特別展とは別に珍しい催しが企画されており、ひろさんは、「長八作品所蔵家屋」の特別公開に参加させてもらった。 案内は長八作品保存会会長のSさん。 参加は4人。少し寂しい気もしたが、町の職員の方も含めてちょうど良い人数で、じっくりと見学させてもらった。 見学先は、伊那下神社、旅館・山光荘、松久茶店、臨済宗・春城院、近藤邸。 途中でマイクロバスを出すなど大サービスで、2時間ほどの町の散策が出来た。 長八の作品は、鏝絵の技巧がさえているが、絵心もあり、美術品としても十分鑑賞に耐える。 ただ、単独の作品より、家に付随した(家と切り離せない)モノが多い。数点はすでに長八美術館に壁ごと切り離して保管されているが、今後各家の老朽化と共にどのようにしてゆくかが課題だ。 町のなまこ壁通りといっても、両側にずらっとなまこ塀が続くというわけでなく、なまこ壁が散発的に見られる程度なので、これをいかに増やしてゆくかも課題となる。 土産物屋とか料理屋、食堂などが散在するのでなく、ある地区に集中するような形が取れれば、さらに人出を呼べそうだが、土地の関係で難しいかもしれない。 ただ、このようなイベントに町民が積極的に参加し、自宅を開放するということはなかなか得難いことで、ひろさんの住む町ではあり得ないことだ。 何とかなまこ壁の町の観光がさらに発展することを祈って止まない。 伊那下神社の千年銀杏はギンナンをたわわに実らせていたし、臨済宗・春城院では松の大木にカラスの巣を見るなど、長八とは関係のないことにも興味は尽きなかった。 Sさんの旦那寺の浄泉寺で、回転式の経堂を廻させてもらった。 昔、中国でラマ教の寺院で廻して以来20年ぶりの体験となった。 さて今日の雲見温泉の民宿ではどんな旨いモノ に出会うことが出来るだろうか。
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