水浸しのしぶちか

1999.8.29


この日の夕方、東京は大雨。そんじょそこいらの夕立とは訳が違う。 バケツをひっくり返したような、それはものすごい大雨だった。
渋谷で飲んでいて、8時頃帰ろうと思ってレジに行くと店員さんが「カサ大丈夫ですか?」と聞く。 今凄い雨だと店員は言う。「夕立か、しょうがないな〜」と思って外に出ると一面シャワー。 雨宿りをしている人たちが大勢いる。 戻ってもう一杯飲みなおそうかとも思ったが、見ると道路を挟んだ反対側に駅に通じる地下街(通称”しぶちか”と呼ぶらしい。知らなかった...)の入り口が見えるではないか。 このまま待っていてもいつ止むか分からない。 ちょうど信号は青。よし! 行けー!と走った時間はものの数秒だったはず。 しかし地下街入り口に付いたときには髪も服もびっしょり。
なにはともあれ、駅に着けば多少濡れようが問題ない。しかし切符売り場まで行くとなにやら人だかりが...。 何事かと思うと、近くの階段から滝のように水が流れ込んできている(上の写真。ちょっと見えづらいが遠くに見える階段から水が流れ込んできている)。 水が見る見るうちに床に広がっていく。駅員さんが走る走る!


これはただごとではないと感じ、さっと切符を買ってホームに降りようとすると、その階段も滝状態。 なんとか電車に飛び乗ったはいいが、途中途中の駅でドアが開く度に滝状態。 いや〜、本当に凄い雨だった。
都心の夕立はいつもこんな感じなのかと思っていたら、翌日の新聞に記事になっていた(下)。 下手したら帰れないところだった。くわばら、くわばら。
毎日新聞1999年8月30日(月)朝刊より


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