No.033 約10年ぶりのスキースクール
1999年1月18日(月)
僕が入った1班
ユキちゃんは4班のA
この3連休、菅平にスキーに行った。
しかしただのスキーじゃない。
なんとスキー・スクール3日間コースだ。

ユキちゃんがスキーのスクールに入りたいとどこかからスクールのツアーを見つけてきた。
ボーゲンもまともに出来なかったユキちゃんだが
僕の根気強い教えとユキちゃんの努力でなんとかシュテムもどきまで出来るようになった。
でも所詮素人インストラクター。
ここらへんでプロの先生に教えてもらうのもいいだろう。
そう言うこの僕もバッジテスト2級を取ったときのスクール以来
ここ約10年位スクールにはまったく入っていない。
基礎スキーから外れて完全に我流に戻っているなず。
ここは基礎に戻って自分の滑りを見直そうと一緒にスクールに入ることにした。

たまたまツアーのパンフで見つけたスクールは
オーストリア・スキー教室 - NAISG(ナイスク - Nippon Austria Internationale Schi Gesellchaftの略)
先生は楽しい人たちばかり。
先生1人に対して生徒5人前後という結構いいスクールだった。
場所は菅平。
初めていくスキー場だが事前情報だとバーンが堅く、しかもものすごく寒いという良くない話ばかり。
しかし実際に行ってみると今年は例年になく雪が多く
更に天気も良くてコンディションは最高。
(トマムといい天気には恵まれているのです)

まず最初はクラス分け。
それほど急じゃないバーンを一人一人自由に滑る。
ユキちゃんは緊張していたようだが僕は普通通りに滑り
全5班中めでたく1班(一応1番うまい班)。
ユキちゃんは4班のA(4班の中でもいい方)になった。
さあ、いよいよスキー・スクールの始まりだ。

1班は全部で5人。
先生は黒岩先生という(写真上、真ん中へんのでかい人)。
同じ班のみんなはかなりの腕前。
先生の言った滑りを忠実にこなしていく。
それに比べ僕の滑りのなんと貧弱なことか。
途中ボーゲンの練習で板を外して転んでしまった。
それまで持っていたスキーに対する自信がガラガラと音を立てて崩れていく。
しかし逆にそれでふっきれ
変なプライドを捨て純粋にいち生徒としてスクールに専念することが出来た。
先生の言うことを意識して忠実に滑ることで
見事にスキーが思い通りにコントロールできるようになってきたのだ。

途中こぶ斜面をウェーデルンで滑り降りるという練習があった。
同じ班のメンバーはみんなこぶは苦手らしい。
しかし毎年八方尾根の黒菱やうさぎ平を滑ってる僕は
実はこぶ斜面が大好きなのであった。
こぶ斜面だけは誰にも負けずうまく滑ることが出来た。
しかし先生からは
「前半のこぶの所は良かったんだけど後半こぶが無くなってからがちょっとね〜」
メンバーからも
「こぶの時だと生き生きしてる」
と言われてしまった。
ま、僕はそれでもいいのさ。

先生の言うことは非常に的を得ていて
どんどん吸収していくことが出来た。
毎日ビデオ撮影をして夜のミーティングで見せてくれるのだが
初日に比べて僕の滑りはかなり良くなった。
ワンランク上に到達出来たような気がする。
ここ数年スキーよりスノボの方が面白く感じていたが
今回のスクールを受けることによってまたスキーが面白くなった。
先生に言われたことは憶えている。
これからはそれを意識してもっとうまくなりたいと思っている。

さてユキちゃんはというと
ユキちゃんなりにかなりがんばっていくつか得るものがあったようだ。
しかし相変わらず転ぶことに対して異常に恐怖心を持っているユキちゃん。
2日目にちょっとアイスバーンになっている所を滑ることがあったらしいのだが
恐怖心からまったく滑りが変わってしまい先生から
「今日はどうしたんですか?」
とまで言われる始末。
これを克服しないことにはなかなか先には進めないね。
それでもいくつかキーになるポイントは押さえたようだ。
これからはそれを忘れずに練習していって欲しいものである。
(スクール2日目班ごとの記念撮影時に撮影、上が1班、下が4班A)

さてここで今回のスクールで僕が得たポイントをいくつか挙げてみたいと思う。

まずその1
「ブーツのベロ(すねの部分)を押しながら滑る」
それまでつい後傾になりがちだったのだが
先生に言われこれを意識するようになって前傾を保つことが出来るようになった。
さらにこうすることによってスキーのコントロールもしやすくなった。

その2
「ひざを内側に入れてスキーの角付けをしっかりする」
スキーの角付けとは要はエッジを立てることだが先生はこういう表現をしていた。
角付けをしっかり行うことによって無理してスキーをずらさなくても
板が勝手に回ってくれるというのだ。
初めはなかなか上手くいかなかったが
ひざを曲げて我慢していると
なるほど板が勝手に回ってくれる。
今流行のカービング・スキーだとその傾向は強いようだ。
しきりにカービング・スキーを薦められてしまった。
先生は言わなかったがひざを内側に入れることによるもう一つの利点があることに気がついた。
スピードが出てくるとショックを吸収するためひざを曲げるが
曲げすぎるとしゃがんだ状態になって腰が落ち後傾になってしまう。
ひざを内側に入れることによってある程度以上ひざが曲がらないようになり腰が高く維持される。
腰の位置は意識していないのに先生から「腰が高くていいです」とほめられることが何度かあった。

その3
「板を開いて両方のひざを同じように曲げ2枚の板で滑る」
これはちょっと上級者のみの内容。
レースなどの極限状態に近いときには
基礎スキーみたいに片足だけで曲がろうとするのは不可能。
そこで基本は谷足だが山側の足にも若干加重を残し
左右のひざを同じように曲げることによって2本のスキーの角を立たせ曲がるというもの。
それまでは「谷足に全体重を乗せ山足は浮かせるくらい」ということを信じてきた僕にとって
これは全く新しい滑り方。
しかし何度か練習を重ねるうちに
高速でもしっかり板を雪面に押さえながら滑ることが出来るようになってきた。
でもなぜか僕の場合多少がにまたになってしまうようだ。
これはもう少し練習してみたい所。

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