青森空港〜酸ヶ湯温泉(@青森)

2004.03.05-06

Page.2/2



06日

朝、起きると天気はまだ荒れていない様子だ。寒いのでシュラフから出るのにウダウダと時間がかかった。07時には出発の予定であったが、結局08:30頃の出発となってしまった。

720.4mのピークまでは昨日と同様の感じのルートだ。
720mピークが近くなると道は大きく右手にカーブし始める。杉の植林はこのピークの北西斜面までで、ここから山頂および進行方向はブナを主とした広葉樹林となっている。

地図ではこの辺りからスイッチバックする様に北東に切り返して送電線をくぐり大きく回り込む予定だ。しかし、視界も良くなく、送電線の鉄塔等は発見できない。何度か左手斜面に近づいてみるが今一歩、進行方向に自信が持てない。

雪が無い時期であれば、おそらくこのピークから国道394までは『幻の県道』と言うコースが付いているはず。しかし雪の時期の広い広葉樹の中では何処も同じ様に見えてこのルートも見いだせなかった。

結局、一旦720.4mのピークまで行って、そこから折り返す事にした。このピークからほぼ西に向かえば右手側が少し急な斜面、左手側が比較的なだらかな斜面になるはず。急斜面に入らないように巻いていけば送電線の下に出られるはず。これより気持ち北東に進めば目的のポイントからそう遠くない所にでられるはず...

08:49 今日も出発
10:12 720.4mピーク付近 10:38

読みは当たって何とか送電線の下に出た。鉄塔は小振りで予想していたものと大きさが違っていた。この大きさでは木々に隠れて遠くからは発見し難いはずだ。送電線はまだ上に続いている。予定より下に出た様だ。
少し開けた地形となり右手に若い針葉樹の植林が出てきた。この広葉樹と針葉樹の境界に沿って進む事とした。少しして足下にスノーモービルの跡があるのに気が付く。しばらくこの跡をたどって歩いていくが段々と谷に下っていく。
このままでは尾根から外れると思い左側の斜面を尾根に向かって登り返す。

10:52 送電線が出てきた

送電線付近から次の651mのピークを見る。

斜面の登り返しはスノーシューでは少しきつかった。楽しようとモービルの跡を拾ったが尾根を外すと余計な労力を使ってしまう。(スノーモービルの跡はおそらく送電線のメンテナンス用で、このまま国道394まで下ってしまう様だった。)

尾根に出てから、なだらかな広葉樹が続く。地図では尾根の右手(南側)が針葉樹で左手(北側)が広葉樹になっている。良−く見渡してみると確かに針葉樹林と広葉樹林に分かれている。但し、今までと違って葉っぱの着いた緑の杉林と違って、葉っぱの落ちた唐松?に成っている。葉っぱの有無で判断するのではなく、木肌で判断しなければいけない。

11:06
2度程up/downを繰り返した。標高は650m位を行き来している。段々と風が強くなってきた様な気がする。この辺りは尾根の南側(黒石市から青森市へ向かって)から吹いてくる。雪庇も青森市側に伸び、斜面も急傾斜で谷に落ち込んでいる。

少し風の弱い広いピークで休憩して目出帽を取り出す。そこからちょっと傾斜のあるUP/DOWN。おや?これだけの高度差のあるポイントは???もしかしてさっき休憩したのは651mのピークだったのか!その前の2つ程ピークを越えた様に思ったのは広い尾根を2つ巻きながら越えて来たのだと分かった。

斜面の下り途中に『幻の県道・牛首』の標識が出てきた。ルートを外していない安心感と同時に、予定より進んでいないのに少しガッカリ。

11:31 『幻の県道・牛首』の標識が
12:09 一瞬、八甲田(南八甲田)が見える。北八甲田はガスの中。一瞬ロープウェー駅が見えた。
段々、風が強くなり時たま風に押されてヨロケル様になる。630mピークに登り切る山頂手前で軽く昼食を取る。ピーク付近は木々が大きく揺れ風が強い様だ。ピーク手前は風下らしく、しのげる最後のポイントと思った。そう言えば風はいつの間にか八甲田からの吹き下ろしの様に、正面に当たってくるようになっていた。

もうすぐ国道だ、が、この辺が一番風が強かった。おかげでザックカバーを一瞬で飛ばされてしまった。

国道に出てからも向かい風で、吹雪いている。

14:06 国道394に出た所
14:33 今日の国道394は吹雪の為、通行止め 15:54 国道103の標識が見えて来た
国道をスノーシェッドの所まで進むと通行止めのケートが張られていた。これはラッキー?車が通らない事が分かれば車道の真ん中を歩ける。やがて城ヶ倉大橋に着く。トイレに寄りたかったのだが橋の手前のトイレはまだ雪に埋まっていて利用できなかった。しかたなく歩き出す。橋の上は猛烈に風が強く。かつ、路面がツルツル。何とか渡りきる。渡ったところのトイレをダメモトで覗いてみると、こちらは入り口が除雪され利用できる。おまけにトイレ内は暖房が入っている。水も出る。風もない!「何て天国のような場所だ!ここで泊まっちゃうかな..」と思った。が酸ヶ湯温泉への到着が遅くなると先に着いている仲間が心配するだろうから..、ここでゆっくり体を温め、食糧補給して最後の頑張り。ピッチをあげる。橋から約30分で国道103とのT字路に出た。酸ヶ湯まであと40分位かな?何とか17時前には着けそうだ。

国道103は通行止めでは無い様で、時たま車が通る。しかし、ここも車道の脇は雪のカベで車道を歩く歩行者の逃げ道がない。(普通、歩行者が居るって想定していないのだろうけど..)路面はツルツルで一度、大コケしとた。正面からバスが来た時は少し怖かった。「オーィ、人が歩いて居るぞ!引っかけないでくれよ〜!!」と雪の壁に忍者のように張り付いて避ける。

城ヶ倉〜酸ヶ湯間の2/3位来た所で後ろから八甲田ホテルのバスにクラクションを鳴らされた。最初は避けていたがよく見るとバスは速度を落としドアを開けながら近づいてくる。「これは?乗れって言う意味か?」と重いバス側に寄ると、運転手さんが「早く乗って!」と言葉に甘えてほんのちよっと楽させてもらった。

何だかんだで16:30頃、酸ヶ湯温泉到着。目出帽に色眼鏡でフロントに行くのは怪しいかな?と思い、建家のの前で普通の帽子とメガネに模様替えして入っていった。

山中間曰く「今日は来れないのかと思ってもいた」との事。跡は暖かい部屋とお風呂、フカフカ布団で極楽・極楽!

翌日、スキーツアーに出かけた仲間を見送り、りっくりとチエックアウト。(もう一泊しても良かったかな!)




TOP
に戻る

 

青森空港〜酸ヶ湯温泉 山行記録    2004年 03月05日〜06日

2004年
山行目次
に戻る

Page-1

Page-2



map
       
地域別
目次
に戻る
東北