Kokuden-Souken
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2005年国電総研スペシャル
205系大転属劇の終焉、そして今後のJR東通勤形は

 2003年・2004年と続けて「国電総研スペシャル」が半端なままとなってしまい、またこの2005年「国電総研スペシャル」もやっつけ中のやっつけですが、終焉を迎える205系の転用改造・転属と、それに伴う103系の今後、そして近郊形へと製造が移ったE231系、その後継通勤形のE233系、“新”次世代通勤車のE331系について、ポイントのみ挙げて見たいと思います。



●E231系

 新津車両製作所で続けられてきたE231系通勤形の製造だが、山手線用の500番代Tc552以下11連の出場をもってとりあえず終了した。製造期間中、新潟中越地震での上越線不通による輸送障害・迂回輸送などがあったが、最終的にはほぼ当初の予定通りに投入された。

 以前の「国電総研スペシャル」でもお伝えしている通り、新津車両製作所では、続いて東海道・湘南新宿ライン用(国府津車セ)E231系近郊形の製造が行われている。なお、2階建てG車は製造せず、基本編成中のT車も既存編成への2階建てG車組込みによる捻出車で補うため、基本は両先頭車・MM’2組の4M2Tで製造される。この基本編成20本と、付属編成2M3Tが13本の計185輌が製造されるが、基本的には2005年4〜10月頃までの前半は基本+付属の11輌、11月〜2006年1月の後半は基本のみの6輌で製造・出場する模様である。

 なお、E231系製造終了後、東京都交通局10−300系18輌(中間車のみ5M1T×3本)の製造を挟み常磐線E531系の製造が行われる模様。輌数は基本4M6T+付属2M3Tの15連×8本の120輌と、基本のみの10連×2本20輌の計140輌が新津車両製作所で製造される模様である(E531は年度またぎ)。



●205系

 山手線での活躍が終了してしまった205系だが、転属劇の終焉も近づいてきた。すでに転属先としては京葉車両センター(京葉線用・武蔵野線用)を残すのみとなっている。以下トピックスを列挙。

・武蔵野用在来車のVVVF化はM61編成のMM’392・393・394
・M’393にはSIV取付け(編成図は以下の通り)

Tc

M

M'

T

T

M

M'

T'c

備考

14

159
(5063)

159
(5063)

156

157

393
(5064)

393
(5064)

14

OM 8月頃出

145

392
(5069)

392
(5069)

31

32

394
(5070)

394
(5070)

145

TK 8月頃出

・先行量産車はトウ1・3が大宮総車セ、トウ2・4が東京総車セの担当
・4編成ともT’を抜いて10連で京葉線へ
・トウ1は2005年6月14日入場、8月下出場
・トウ2は2005年6月 2日入場、8月中出場
・トウ3は2005年9月上入場、10月下〜11月上出場
・トウ4は2005年8月下入場、10月中出場
※205転属劇のラストはトウ3の大宮総車セ出場・京葉車セ転属となる模様
・南武→武蔵野再転用の元ナハ45は6月下旬秋田総車セを出場ケヨへ
・武蔵野用転用改造ラストは元トウ16の東京総車セでの施工で9月中出場の様



●103系・201系

 JR東日本管内では風前の灯火となってしまった103系だが、いよいよ次の順番がまわって来てしまった。すなわち、201系試作車の廃車が具体化されてしまったのである。上で述べた205系先行量産車4本が出場して京葉車両センターへ配属されると、現在残る103系3本と共に201系900番代が廃車される予定である。
 その他の103系が残っている線区は、武蔵野・常磐快速・鶴見・八高川越線であるが、八高川越線ではもう営業運転には入らない模様である。
 鶴見線では205系は全車出場しているものの、所要数見直しから9編成のみであり、当面(2005年度中:2006年3月まで)はとりあえず残留する模様である。
 常磐快速ではE531系での置換えとなるが7月9日のダイヤ改正での実施されない模様。
 武蔵野線は、205系の項で述べた様に転用車の最終出場9月となるため、それまでは見られるものと思われる。
 同様に205系の項及びこの項上で述べた同じく京葉車両センターの京葉線は、11月頃出場の元トウ3が201系試作車を置換えると考えても、ラス前のトウ4出場の10月までは営業に入っていると思われ、JR東での最終一般営業となる可能性もある。

 いずれにしても、2005年度中には営業運転で103系の姿は見られなくなってしまうだろう。ちなみに、郡山総合車両センターには仙石線用4連1本が解体されずに保管されているが、動向が気になるところである。



●E331系・E233系

 昨年の「国電総研スペシャル」でお伝えした営業試験向けの試作車が登場するE331系だが、2002年1月に登場した母体となったE993系「ACトレイン」から4年と少し、2006年3月には登場する様だ。時期的に最後の103系との競演は見られそうにないが・・・

 そして、中央快速線201系置換え用のE233系が具体化してきた様である。2M3T+2M3Tの10連も検討された様だが、結局現行201と同様4M2T+2M2Tの6M4T10連と、同じく6M4Tの貫通10連となる模様である。立川までの高架化完了時には130km/h運転も視野に入れられ、同じ130km/h運転に対応したE531系ベースとする可能性もある様だ。
 注目すべきは製造予定輌数で、700輌弱ということであること。これは現状の201系590輌に対して大幅に多くなっている。青梅・五日市線の201系を加えた数(710輌:四季彩含まず)に近くなっているが、同形式で一括置換え???もちろん何年かにまたがることにはなるが、真相はいかに???

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