Kokuden-Souken
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2002年国電総研スペシャル
続!E231系と205系の動向

 三鷹区へのE231系投入によって捻出され、転用改造のため大井工場と大宮工場に入場していた総武中央緩行線用の205系が、転属先の武蔵野線・京葉線仕様となって姿を現しました。南武支線用のT→Tc、M+M’→Mc+M’cの先頭車化改造車も出場、いよいよ205系大変動の始まりを実感する様になりました。

 また、E231系も常磐快速用、山手用がそれぞれ松戸区、山手区に到着し性能試験などを実施、常磐快速線では3月3日から営業運転を開始、山手線でも2002年度に入ってからとはなりますが、4月21日から営業運転が開始される予定となっています。
 さらに、E231系通勤タイプとしては山手用500番代に次ぐ新番代として「800番代」が登場する模様です。低屋根車??を思わせるこの番代は、1000番代を近郊タイプに取られてしまったため、無理矢理3桁番代に収められてしまった感もする、東西線直通用の地下鉄乗入れバージョンとなる様です。

 そして、「ACトレイン」も現車が登場し、試験走行を開始しました。報道公開も行われ、JR東日本のホームページにも概要がかなり詳細に紹介されていますが、試験走行の面でも今後注目すべき予定がある模様です。

 これらの情報を前回に続いて、形式別にお伝えしたいと思います。なお、それぞれの形式の動きは各形式別のホームページでレポートしてまいります(更新が遅くなってしまう場合もあると思いますが・・・)。

 なお、このページも新情報や訂正などで引続き更新してまいります。



●E231系(通勤タイプ)の製造・投入について

★総武中央緩行線
 2001年11月6日の新津車両製作所製車(ミツ42)を最後にE231系の三鷹区投入は完了した。同区201系は2001年11月18日、205系は同27日に営業運転を終了、2001年11月28日から総武中央緩行線はE231系・209系500番代のみで運転されている(中央線区間早朝・深夜中央快速未運転時のトタ・ムコ201系を除く)。

 実際検討も行われた習志野区209系500番代の京葉線・武蔵野線転属は、後述の様に三鷹区・山手区から捻出の205系によって103系の置換えを行うため、計画は無くなった模様。今後、当分は習志野区E231・209−500、三鷹区E231の体制で推移するのではないだろうか。

 なお、同線のE231系の話題として、同線新系列化の尖兵となった209系950番代は2000年6月13日にE231系900番代に改番、量産車と共通運用で使用されているが、2002年11月に要部検査を受ける予定となっており、同時に量産化改造も行われる模様である。

 また、上の900番代量産化改造による入場と関係するのか、輸送力増強用なのか、総武中央緩行線用として1本が東急車輛で製造され、11月頃投入されるという。果たして現状の総武中央緩行の仕様のままなのか、常磐快速・山手に行われた仕様変更の影響を受けるのか??車番は???


★常磐快速線
 2002年3月3日から営業運転を開始した常磐快速線用E231系だが、まず話題としては営業入り直前に帯色に手が入れられたことだろう。

 2001年10月21日の新津車両製作所公開での一般公開時から、いわゆる「エメラルドグリーン」の青緑1号1色の帯だったものが、E501系との誤乗防止措置として窓下帯の下部に黄緑色の細線が上貼りされた。施行は本当の営業入り直前の2002年2月27日〜3月1日に松戸電車区・同我孫子派出所で行われた模様。なお、これより前の2月下旬中に、新津出場時には施されていなかった乗務員扉への青緑色シート貼付けが、同じく区所施行で行われている。


 また、乗務員訓練などの試運転が行われる中、2月13〜15日、10連基本編成のマト102編成を使用し、我孫子−取手間の緩行線を線路閉鎖して新型モータの試験が行われた。これは「リラクタンスモータ」と呼ばれる、電機子(回転子)が突極となった形状の同期電動機の一種で、高速回転向きのものの様である。趣味誌に詳細が報告されるのではないだろうか。

 詳細は不明だが、2月1日に大井工場に入場、モータ乗せ換えなどの改造を行い12日に出場、我孫子派出まで回送された模様で、上記線閉での試験運転後、2月20日に大井工に再入場、モータの復元や試験機器の撤去などが行われ、22日に出場している。ちなみに、試験状態時は床下の遮断器を車内に積込むなどの改造も行われていた。


 常磐快速・成田線用の松戸区への投入は、昨年(2001年)の国電総研スペシャルでお伝えした様に、全部で280輌(10連×18本・5連×20本)、年度別に見ると2001年度は50輌、2002年度は135輌、2003年度は95輌となる。

 さらに詳しく見てみると、2001年度の50輌は10連×3本・5連×4本、ただし、5連の内1本は2002年度分の10連と組成され、2002年度に入ってからの4月に15連で輸送・回送される予定の様である(
新津車両製作所公開参照)。

 そして2002年度135輌は、まず2001年度車5連と組む10連を皮切りに、10+5の15連×3本の45輌、計55輌が2002年6月初頭までに投入される模様。間に後述の山手用11連10本110輌を製造の後、12月初頭から2002年度末(2003年3月)にかけて15連×5本、5連×1本の計80輌、前半の55輌とで合計135輌となる模様。

 2003年度95輌は、年度初頭の2003年4月に10連1本(この1本は2002年度末の5連とカップリングされる様で、よって回送・輸送は2001年度末分と同様のパターンとなると思われるが、輸送・回送は2002年度中に前倒しで実施?)の後、こちらも山手用11連14本154輌を製造の後、2003年12月初頭より年度末の2004年3月までに15連×5本、5連×2本(この5連2本は15連製造後となり、1本は常磐用最終出場となる)の計85輌、年度初頭の10連×1本と合わせ合計95輌となる。

 以上、常磐用E231系280輌の投入スケジュール概要だが、上記の通り2004年3月には最終編成となる5連が出場、103系の置換えが完了する。
 松戸区ではE231系投入に従い新たに同系用に103系と運用を分離、ただし同系は順次投入のため所要数が出揃うまでは103系もE231系運用に入る。また、さらに編成が増えるに従いパターンを変更してE231系用に運用が移行されて行くこととなる模様である。


★山手線
 2001年度分11連×3本33輌の500番代が山手電車区に到着、山手電車線内ATC確認試運転、東海道貨物線・山手電車線での性能試験などが行われ、2002年3月中旬現在、実際の担当と同じく内回りで品川運転区、外回りで池袋運転区のそれぞれ運転士ハンドル訓練が行われている。内回りは大崎−大崎2周でヤテ501使用、外回りは池袋−池袋2周でヤテ502使用(2002年3月25日に池袋区留置編成の入換えを実施、26日からはヤテ503使用)。

 山手用500番代は2002年4月21日から営業運転が開始される予定で、これに先立って一週間前の4月14日、品川駅10番線で展示公開されることとなっている。

 500番代572輌の投入スケジュールは、常磐用のところでも触れたが、2001年度は2002年1月〜2月の既投入の11連×3本33輌。

 2002年度は2002年6月下旬から12月中旬まで連続の月2本ペースで11連×10本の110輌の投入。

 2003年度は2003年4月中旬から11月初旬まで同じく2本ペースで11連×14本の154輌の投入。

 そして常磐快速用車の生産が終了した後の2004年度は、年度初頭の2004年4月頭から年度末2005年3月下旬まで11連×23本の大量253輌の投入となる。

 2004年度までで、2001年度3本33輌、2002年度10本110輌、2003年度14本154輌、2004年度23本253輌の計50本550輌が投入されることとなるが、2005年度の初頭、2005年4月に最後の2本22輌が投入され、11連×52本572輌全車が揃うこととなる。

 山手区へE231系が投入される度に、205系が捻出され他区へ転出して行く訳であるが、2001国電総研スペシャルと同じく別途詳細を見て行きたい。


★営団地下鉄東西線乗入れ用
 301系、103系1000・1200番代が頑張る三鷹区東西線乗入れ車だが、ついに置換えが具体化してきている模様である。

 自社線走行区間の中央緩行線・総武緩行線では、中央線部分の早朝深夜を除いてすでに209系500番代・E231系に統一されており、2世代前ともいえる抵抗制御車はメンテナン性や電力消費などで大きく劣る一方、サービス面でもアコモデーションやバリアフリー度で見劣りするものとなってきている。

 そして、2007年度完成予定の営団地下鉄東西線CS−ATC化への対応も大きな要因と思われるが、ついに2002年度に置換え用新車が登場する様である。時期的には2002年秋の登場予定で、当ページ冒頭の通りE231系となり、強引に3桁番代に押込んだ様な新たな番代の800番代となる模様だ。

 ただし、地下鉄線内の建築限界から幅広車体とはならず、E231系の足回りに209系1000番代の車体を組み合わせた様な車となる様である。6M4Tの10連×8本80輌の投入予定(予備車見直しによる配置数減)で、注目されるのは、JR東日本の営団乗入れ車としては初めてシングルアームパンタ装備となるこ見込みであること。

 常磐緩行・千代田線直通車では203・207−900・209−1000と次々に新車が出てきたのに対して、総武中央緩行・東西線直通車は不遇を買ってきた?が、待ちに待った新車登場に期待が高まるところ。

 一方で、ここでしか見られない301系や、唯一乗入れ運用に就く103系1000番代、前面幌/幌枠付き車も存在・一般型T車を挟んで組成・元祖クモハ102擁する103系1200番代の行く末が非常に気になるところではある。

 その後の伝え聞いた話によると、2002年秋ではなく2002年度末も近い2003年2〜3月にまず川崎重工製が3本三鷹区へ回着、検修訓練・乗務員訓練、営団貸出しなどの後、2003年度初頭に営業運転に入る模様。そして2003年度は東急車輛の4本が引続き投入され、10連7本70輌となる。
 なお、先にも現在の103−1000・1200、301の85輌配置から予備車見直しによる配置車数減で80輌となるとお伝えしたが、運用数自体の改変で運用数減となる模様で、E231−800は上記10連7本70輌となる模様である。(2002.9.25)




★東海道線(近郊タイプ:参考)
 JR東海との絡みもあり、登場が遅れていたと思われる東海道線向けの近郊タイプだが、東海との調整もついていよいよ2003年度から登場することとなった模様である。湘南新宿ラインが運転開始された今、日常的に近郊タイプのE231系が東海道線を走っているが、これは国府津区113系置換え用に投入されるもの。

 形態・性能諸元などは不明だが、2003年度〜2006年度の4年間に約800輌弱投入される様で、現近郊タイプがベースとなるのか。もちろんグリーン車入りとなるだろう。しかしこの800輌弱という輌数、国府津区113系は言うに及ばず、田町区の211系を含めた数より多い様だが果たしてどうなるのか??さらに東海分移管???

 その後の伝え聞いた話によると、東海道用近郊タイプは590輌の投入となる模様で、基本10連×42本の420輌、附属5連×34本の170輌となる様である。
 注目されるのは、基本10連のT車2輌は、そのほとんどが現宇都宮・高崎線用車からの転用となる模様ということで、これは宇都宮・高崎線に2階建てグリーン車を基本編成に新製車2輌を組込み捻出して転用するという事の様だ。2002年度末には1本目(基本+附属の15連)が田町電車区!!に配属される模様であるが、この1本目は全車新造の様である。
 東海道線に投入されるE231近郊タイプは、グリーン車こそ初の登場となるが、普通車に関していえば宇都宮・高崎線投入車と同じ半自動ドアなど耐寒バージョンの1000・3000・6000・8000番代など+1000されたものであり、湘南新宿ラインや今後予定されている東京経由での東海道線と宇都宮・高崎線とのスルー運転をも見越した様な共通仕様となる様である。
 なお、宇都宮・高崎線投入分も含めて、2階建てグリーン車は1000番代となる模様である。
 これらE231系は、まずは車輌メーカーで製造されるが、山手線分の製造の終了する2005年度からは新津車両製作所で製造される様だ。(2002.9.25)






●205系の動向

 昨年、E231系山手区投入による捻出205系の動きの概要をお伝えしたが、その後の状況の推移を見ながら最新情報をお伝えする。

 まず、一昨年末の状況として、以下の予定となっていた様である。
 なお、転出元としては山手区11連52本+サハ204が1輌の計573輌に加え総武中央緩行線用の三鷹区10連3本30輌を加えた603輌である。

2000年末時点での計画
★転出先候補区
 ・川越区 (埼京線・川越・八高線)
 ・豊田区 (武蔵野線)
 ・中原区 (南武線・同支線・鶴見線)
 ・京葉区 (京葉線)
 ・宮城野区(仙石線)
 ・幕張区 (房総各線)

○埼京線は6扉車サハ204を53輌のみ転用、サハ205を捻出
○川越線は103−3000・3500置換え用2M2T×6、24輌
○武蔵野線はMM’をVVVF改造した4M4T×32、256輌
○南武線は103置換え用4M2T×15、90輌
○南武支線・鶴見線は2M×3、2M1T×9、予備Tc×1、34輌
○京葉線は103置換え用6M4T×
6070
○仙石線は全車置き換えの2M2T×18、72輌
○房総各線は113系一部置換え用の4M2T×7、42輌


☆形式間需給表は以下の様であった。

 

  


 鉄道趣味各誌で転配計画が紹介されたが、上記に対して房総各線用の幕張区への転属が無くなるという大きな計画変更がなされている。一部誌では山手線用E231系500番代の紹介記事の冒頭に、山手区205系の転用先として房総各線を含めて記していたが、結局その後に計画変更となった様だ。
 かなり初期の段階では幕張区は4連・6連合せて250輌超の転属が計画されていた様だが、ほとんどが武蔵野線へ回され、結局6連のみ少数の転配予定となっていた。

 変更後の計画は以下の様になっている模様である。

2002年初頭時点での計画(現状計画)
★転出先区
 ・川越区 (埼京線・川越・八高線)
 ・豊田区 (武蔵野線)
 ・中原区 (南武線・同支線・鶴見線)
 ・京葉区 (京葉線)
 ・宮城野区(仙石線)
 
・鎌倉所 (横浜線)

○埼京線は
6扉車2輌組込みの6M4T×1と6扉サハ204単体50輌
(サハ204は計52輌)
の合計60輌が転入、サハ205を50輌捻出
○川越線は置換え用2M2T×6本
+増発用1本の28輌
○武蔵野線はMM’VVVF改4M4T×32本
+増発用2本の272輌
○南武線は103置換え用4M2T×15本
+増発用2本の102輌
○南武支線・鶴見線は2M×3、2M1T×9、予備Tc×1、34輌
○京葉線は103置換え用6M4T×
+増発用1本の70輌
○仙石線は全車置き換えの2M2T×18、72輌
○横浜線は6扉車1輌組込みの増発用4M4T×1本の8輌


 幕張区への転属分は各線増発用として回されるということで、武蔵野線2本(VVVF改造)、南武線1本、川越・八高線1本、そして前計画で転出先に名の挙がっていなかった横浜線に1本(6扉車1輌組込み)と、6扉車以外は転属予定のなかった埼京線に1本回される。
 2000年末の計画では15輌のT車の保留車が発生することになっているが、幕張区分をT車使用路線に回すことによってT車の有効活用ができることになる(下表も参照)。

 なお、改造先頭車を投入する予定だった房総各線分を他線に回すことになり、埼京線や横浜線などでの既存車と改造先頭車の混用を避けるため、支線と鶴見線用で改造先頭車が配置となる中原区へ改造車を集中、南武線で使用する。南武線以外では既存205先頭車と改造先頭車が混使用される線区は無い(川越区は埼京用と川越・八高用で両タイプ配置とはなるが)。

 整理すると、先頭車化改造車が配置される区は中原区(南武線・南武支線・鶴見線)、宮城野区(仙石線)、川越区(川越・八高線)の3区となる
トイレ取付改造も幕張区分がなくなったため、宮城野区車だけが改造対象となる。


☆2002年初頭計画での形式間需給表は以下の通り。
 (趣味誌での転用計画と同様)

 

  


 実際の各種転用改造の状況だが、トップページ及び205系のページでも逐一お伝えしている通り、武蔵野線4M4T×2の16輌、京葉線6M4T×1の10輌、南武支線・鶴見線2M×2の4輌、計30輌は三鷹区からの転属で出場・転属済み。(
こちらも参照ください)

 この三鷹区車転出関連の動きは以下の表の通り。


 そして、いよいよ山手区車転用改造が始まった。
 工程であるが、E231系500番代が山手区に到着するごとに205系は営業運用を外れ改造入場となる。E231−500の投入ペースは上記E231系の項を参照いただきたい。

 すでに営業運転に入っている、2001年度E231−500が3編成投入されたことにより3本の205が捻出されるわけだが、この関係の動きを表すと、

・捻出車はヤテ11、ヤテ15、ヤテ17の3編成
・ヤテ11、ヤテ15は6扉車サハ204を除く10連で京葉区へ転属
・上記2編成のサハ204は両車川越区へ
 →ヤテ11のT’11はハエ8に組込み
 →ヤテ15のT’15は下記転属ヤテ17に組込み
・ヤテ17はT’15を組込みT2輌を外した10連で川越区へ転属
・捻出T2輌(ハエ1輌、ヤテ1輌)は先頭車化改造(仙石線用)
 →ハエ8から捻出のT160
 →ヤテ17から捻出のT34
・捻出T1輌(ヤテ1輌:T33)は用途廃止の模様

 2002年6月18日現在、元ヤテ11のT’11はすでに埼京線仕様となってハエ8に組込まれ営業運転を開始、代わりにハエ8から外されたT160は大井工場に回送されている。これはヤテ17から捻出されるT34とともに土崎工場に入場、仙石線用先頭車に改造される予定となっている。回送は下でも述べるが、品川(田町区)まではクモヤ143に挟まれての回送で、T33・34・160の3輌がまとめて回送される。
 また、ヤテ15はT30・M45+M’45・T’c15の4輌が大宮工場に先行入場し、続いて6扉T’を除く残り6輌も大宮工へ入場した。

 昨年度(2001年度)先陣を切って転配されたT’902、それにより捻出、Tc1101に先頭車化改造されたハエT161の動きを含め、上述のヤテ転出3本の動きを予定分まで含めて図示したものが下の表である。(
こちらも参照ください)


 

 

  

 そして、2002年度分のE231−500が11本投入されるのを受けて、これに対応する205の転出は10本が計画されている様だ。

 この10本は次の様に転用される模様。11連のうち、6扉車サハ204については、この項の冒頭で述べている通り、1輌が横浜線分として鎌倉車両所へ転属する以外は川越区へ転属となるが、今年度の10本分10輌は全車川越区への転属となる。川越区では既存編成5本に2輌ずつ組込み、サハ205を10輌捻出。これらは主に仙石・川越・南武線用の先頭車化改造の種車となる。

 残る4扉車10輌だが、2002年度は単純に中間T・M+M’・Tの4輌がTのTc・T’cへの先頭車化改造、ドア半自動化、トイレ設置などの工事を行い仙石線用として宮城野区へ転属、残りでTc・M+M’・M+M’・T’cの6連とし南武線へ転属となる様である。


 車番は未確認であるが、パターンを表にすると、



 北の直流国電の牙城、仙石線への転用改造もいよいよ始まるわけだが、今後の205系改造の施行工場、投入区所別転属・改造時期、改造組合せパターン、回送パターンなどを、趣味誌記事や伝え聞いている話を元に列挙してみたい。

☆施行工場に関して
・仙石線向け車は土崎・郡山工場が担当(ほぼ半数ずつ)
・先頭車化改造は土崎・郡山工場・鎌倉所が担当(鎌倉所は少数の模様)
・VVVF化改造は大井・大宮工場が担当
・6扉車転用改造はほぼ大井工場が担当
・南武支線向けの残るMc+M’c1本は他と同様、鎌倉所が担当の模様

☆投入区所別転属・改造時期(大雑把に)
・2001年度E231−500による捻出分は京葉線2本・埼京線1本
・2002年度は上表の様に南武線・仙石線の6・4ペアの様
 そこで余るT’→T差替での捻出Tは仙石・川越など向けの先頭車化改造
・2003年度、武蔵野用・鶴見用工事開始、南武支用最後の1本工事、
 引続き単独Tの先頭車化(川越・南武・鶴見用)
・2004年度、川越用中間車工事開始、武蔵野用・鶴見用引続き
・2005年度、武蔵野用引続き、締め括り京葉用先行車4本改造

☆改造組合せパターン(11輌をどう分けるか:代表的なもの)
・南武6&仙石4&T1単独先頭車化改造
・武蔵野8&鶴見3
・武蔵野8&仙石or南武or川越中間M+M’2&T1先頭車化or廃
・武蔵野8&南武支2&T1廃

☆回送パターン(山手区より)
・大井工場:大崎駅入換え
・大宮工場:山手貨物・東北貨物線経由クモヤ挟み自力
・土崎工場:大井工・山貨経由クモヤ挟み自力で品川へ、田町区組成の
 EF81+「ゆう」用マニ50控車(電気指令ブレーキ読替え)牽引で
 山貨・東北貨・高崎・上越・羽越本線経由輸送
・郡山工場:上記と同様、品川(田町)より山貨・東北貨・東北本線経由で
 輸送
・鎌倉総合車両所:大支・横須賀(品鶴)線経由クモヤ挟み自力
※なお、土崎・郡山工場への機関車牽引回送は、仙石向けはT・M+M’・Tの4連、単独Tは3輌ずつが原則となる様である。

 土崎や郡山は103系の更新工事の時を思い起こさせるが、103系では機関車牽引のベースが大宮や田端操であったのに対し、田町区がベースとなる。
 今後、これらの大回送・大改造大会とともに、南武支線のMc+M’c、武蔵野線のVVVF改造車などが営業運転に入るわけで、205系ファンの方は追い掛けもますます忙しくなるのではないだろうか。



 迅速とは全く言えない更新頻度とはなってしまっていますが、引続き改造続報、試運転状況、営業運転投入などをお伝えしてまいります。また、訂正・予定変更の更新も行なってまいります。


●ACトレイン

 詳しくは近日(何とか本当に近日中)に更新いたしますが、最新情報のみ先にお伝えいたします。

 連続曲線・連続勾配、空調装置の長期試験などのため、中央線山線区間での試験運転が始まる模様。6月下旬に、川後電車区からベースとなる豊田電車区へ回送される様である。モハ90型(101系)から201系、209系950番代(E231系)まで担当した「次世代通勤電車請負区」である三鷹電車区ではなく、豊田電車区がベースとなるのは山線区間が主な試験区間となるからであろうか。ただし山線区間だけではなく、夏には東京!!−甲府!通しの走りこみ試験なども行われる模様である。

 なお、DDMが売りでもあるACトレインであるが、今後比較のためにカルダン駆動に一時的に改造、走行試験も予定されている様である。

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