最近発生した盗難事件から学ぶ防犯対策

2010年 01月15日、自宅前に駐車していたロードグライド 2010年が盗難
盗難場所: 神奈川県横浜市港北区のご自宅前
盗難された日時: 1月15日午前02:30〜午前07:20 (16日の時点で午前05:00にはバイクが無かったとの証言あり)
防犯対策: 車体カバー、ハーレー純正セキュリティ、 かてーなα、他2本の防犯用チェーン


この被害者とコンタクトして気がついたことがいくつかあります:

防犯意識はハーレー購入時から高かった
Hobby Worldを始め、多方面からの情報に基づいて防犯しなければということは分かっていらっしゃいました。そのためにチェーン、ボディカバー、セキュリティなどを購入し、ほぼ毎日のように異常が無いかチェックしていました。

ではなぜこの事件を防ぐことができなかったのでしょうか?それは防犯対策にちょっとした問題があったと考えられます。

1. かてーなαを自宅での常時保管用に使用されていたこと
この方はバイクに乗って出張されることが多く、移動先での防犯対策としても使用できるかてーなαを購入されましたが、予算の関係で自宅の保管用にもこれを併用していました。しかしかてーなαは製造している衣川製鎖でもあくまで移動時の一時使用を目的にしているため、自宅で常に使用される防犯用としては十分な対策用品になりません。現在かてーなαを自宅保管用に使用されている方は注意ください。予算が厳しいことはあるでしょうが、明日はわが身と思ってください。可及的速やかに上位製品であるかてーな、またはキタコのHD-8以上の製品の購入を考えてください。今回の事件はこれらの製品であれば防ぐことができた可能性が極めて高いと推測されます。
2. 下見されやすい場所であったこと
具体的には申し上げられませんが、道路から容易に見えてしまう場所に保管されていたことが問題点として挙げられます。所有者の方々の事情は理解できます。しかし防犯対策の観点で第三者的に言わせていただくと、道路を走る車から容易に見え、容易にバイクに触れられる場所での保管は危険なのです。どうして危険なのかというと、犯行グループが容易にハーレーを見つけてしまうことだけでなく、下見としてカバーをめくって防犯用品を見て、後日犯行に及ぶ際の準備を完璧にさせてしまうことが大きな問題なのです。現在そのような環境に保管している方は、バイクパーキングなどを探して移動することを検討ください。
3. 地球ロックできなかったこと
場所の問題があって、今回の犯行現場ではチェーンとバイクを地球にロックできませんでした。仮にかてーなを使用していたとしても、バイクごと持っていかれたらアウトです。それを防ぐにはアンカーを打ち込んで地球ロックすることです。それが可能な環境にある方は一刻も早く実施してください。製品としては衣川製鎖さんのアンカーをお勧めします。
4. ボディーカバーのちょっとしためくれを気にしなかったこと
今回の事件での危惧は、かなり準備周到にしなければ切断できないかてーなαが切断されたことです。なぜこれが実行されたのか考えました。それは被害者とお話ししていてご自身でも気がついたことがあります。普段からボディカバーがめくれたりしていないか毎日チェックしていましたが、ある日めくれていて、それは強風でめくれたのかと思ったそうです。今から考えるとそれは下見でめくった可能性があります。強風でも簡単にめくれないようにしっかりとカバーは固定してください。そして1回でもめくれたら危険のサインかと思ってください。
5. 冬は切断する音に気がつかない
かてーなαも切断するには相当な装置が必要です。そして無音で切断することはできません。ではなぜ今回気がつかなかったのでしょうか?それは犯行時期が冬だからです。冬は夏のように窓も開いていません。冬はある程度の音をたてていても気がつかないのです。これに関してはどうしようもありません。ですからチェーンなどで可能な限り厳重にロックすることが重要になるわけです。

これ以外に重要視して欲しいことがあります。

1. 他府県ナンバーのバイク買取業者や廃品回収業者を警戒
よく見かける軽トラックです。特に注意しなければならないのが他府県ナンバーの業者です。他府県ナンバーの業者を見かけたらナンバーを控えましょう。万一盗難された場合、このナンバーの車を不審車両として警察に報告しましょう。
2. 不審車両を警戒
2009年に逮捕されたバイク窃盗事件では、被害者が前日に不審な車両を見かけ、念のためナンバーを控えておいたために警察が捜査でき、現行犯逮捕されるに至りました。これは私たちへの警鐘だと思いましょう。ちょっとでも不審と感じたら迷わずナンバーを書き留めることです。
3. バイク買取のチラシがあったら警戒
道路から簡単に見えない場所に保管してあるにも関わらず買取のチラシがあったら相当注意する必要があります。このようなチラシが付けられたかどうか、毎日のようにチェックしてください。そしてあったらすぐにはがして日付を控えましょう。このチラシがいつまでも付いたままであると、持ち主は保管に無頓着であるということを教えるようなものです。
4. ネット上でハーレーの盗難発生情報を頻繁にチェックしましょう
今回、横浜市港北区を中心とした事件が連続していますが、このような情報をmixi、防犯関連サイト、HOGホームページなどで知ることができれば被害の拡大を防止できるかもしれません。

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