成都から150キロ地点の臥龍(ウォーロン)1960メートル。近くには、パンダ(大熊猫)の野生保護区の施設があり現在25頭。
遠くから、バスで遠足に来た小学生たち。
犬歯が発達しているから、昔は肉食獣であったといわれる。栄養のなさそうな、笹や竹をバリバリ食べている。
高地山岳地帯に住み暮らす、上野動物園の獣舎がクーラー付きなのも理解できる。
巴郎山(バールンシャン)4523メートル峠越えると、初めて四姑娘山連峰が望まれる。主峰の頭部は雲の中。
車を利用し、半日の予定で双橋溝(谷)へ向かう。入口は狭く高い峡谷であるが、奥は大きく開けた森林帯と草原、湿原が交錯した渓谷で、五色山、尖山子、老鷹岩、牛心山といった4,500メートル級の山水画的な岩峰や険峰が続く。
人参果坪3500メートルは、ピンクのサクラソウに限りなく埋めつくされた大湿原で、長靴がほしいミニ尾瀬である。
姑娘(クーニャン中国語で娘のこと)の馬方が強引に、小川を渡ろうとしている、履物に注目。山岳地帯に生きる小型馬で、乗らないかと盛んに勧めてくる。
落馬して怪我したら、障害保険の適用は?
この時期は、インド亜大陸のモンスーン(雨期)の影響を受けて雨天が多い。
7月だというのに、段々畑には菜の花が満開。
山道では、物資の運搬等は専ら馬が担当する。ネパールやブータンと同じ
朝起きると小雨、雨具で身支度を整えて弁当(ゆで卵と蒸したジャガイモ)持参で鍋庄坪へ向かう。3500メートル圏内で高く広がる幾つかの高原がある。
見どころは、新雪のようなエーデルワイスの大群落が限りなく続いている。細長い花茎に白い苞葉が狭く、ホソバウスユキソウと類似している。
鍋庄坪のエーデルワイス。雨の中、興奮の余りカメラのシャッターを40回も押してしまう。土地の人にとっては少しも貴重な群生地ではない、昔からウマとヤクの放牧地だったのである。
ゴミは少ないが、路傍に捨てられたペットボトルを拾いながらくだるとビニール袋一杯になった。
鍋庄坪のエーデルワイス。ヨーロッパアルプスでは、根こそぎ採取されてしまい見ることは難しく貴重である。
村のバス停の看板、成都まで約10時間。中国では、自動車のことを汽車と書く。