必要な物をそろえよう・前編 |
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登場人物
堂 : 堂山 淳
レ : レティ
レ:「あれ、学校じゃないんですか、堂山さん?」
堂:「今日は休みだよ。」
レティは今、庭で洗濯物を干している。 住ませてもらっているお礼にとこうやって家事を手伝うことにしたらしい。
レ:「何読んでるんですか?」
堂:「ああ、これ。」
といって表紙をレティに見せた。
レ:「ルールブックですね。テーブルトークに興味もちました?」
堂:「うん。やってみたいと思った。それでレティ、テーブルトークって何が必要なの?」
レ:「そうですね。必要最低限でしたらそんなに必要な物はありませんよ。」
・ルールブック
レ:「なにはともあれルールブックは絶対に必要ですよね。できれば2冊以上あれば便利ですよ。」
堂:「なぜ?1冊あれば十分じゃないか。」
レ:「みんなでルール見たりデータ見たりするんであった方がいいですよ。それに自分で何冊も買う必要はないですよ、他の方にお願いしたらいいんですから。」
堂:「でもこんな本、店で売ってるの見たことないよ。」
レ:「TPRGなどを扱ってる店は少ないですからね。やったことのある人に尋ねるのが一番いいと思います。」
堂:「僕の場合はマサル兄貴か・・・。」
レ:「自分に合ったルールブックを見つけるというのが一番難しいんですよね。値段は500円〜5000円ぐらいです。」
堂:「やけに幅があるんだけど。」
レ:「文庫本サイズの物からハードカバーの大型版、箱に入ったものとかいろいろありますから。」
・筆記用具
レ:「鉛筆と消しゴム、それにメモ帳のようなものがあれば十分です。」
堂:「特に説明もいらないなぁ、これは。」
・ダイス(サイコロ)
レ:「次はダイスです。サイコロともいいます。」
堂:「サイコロなんて何に使うの?」
レ:「何か行動を行った際の判定に使用するんです。」
堂:「判定?」
レ:「例えばボールを投げるだけなら簡単ですが、それを10m先の的に当てるといった場合、成功するかどうかはわからないですよね。」
堂:「うん、的のサイズとかによって難しさは変わるけど簡単ではないね。」
レ:「そうした場合にダイスを振ってその目によって成功や失敗を決めるんです。」
堂:「大きい方が良いの?」
レ:「それはテーブルトークのルールによってまちまちです。6面体のダイス以外のダイスを使うものもありますよ。」
堂:「6面体以外のなんて見たこと無いけど。」
レ:「4面体とか10面体、100面体とか結構な種類があるんですよ。でもあまり一般的には売ってません。ルールブックを売っている店なら売ってることが多いですよ。」
堂:「いったい100面体って何に使うんだろう・・・。」
・キャラクターシート
レ:「キャラクターシートはルールブックにあります。コンビニとかでコピーして使ってください。」
堂:「このキャラクターシートと言うのはなんに使うの?」
レ:「自分のキャラクターの特長とかを書いておくためのものです。力が強いとか、器用とか言ったのを能力値という形で数値化したり、外見的な特徴をまとめておいたりすることで、キャラクターについての情報を記入するんです。」
堂:「ルールに従ってキャラクターシートを埋めてゆけば自分のキャラクターを作れるという訳だね。」
レ:「そういうことです。キャラクターシート以外にも必要なシートがあったりしますからルールブックを確認してみてください。」
・その他
レ:「まずはマスタースクリーンです。これはゲームマスターのダイス目やメモなどをプレイヤーから隠すためのものです。市販もされてますけど別の物で代用しても問題ありませんよ。」
堂:「なら誰も市販品なんて買わないと思うんだけど。」
レ:「市販されてるものはテーブルトークに使うデータなどが記入されていたりして便利ですよ。」
堂:「とりあえずファイルとか立てておけば問題ないか。」
レ:「あとはフィギュアという人形のようなものがあると便利です。」
堂:「何に使うの?」
レ:「キャラクターと敵との位置関係とかを表すのに使います。おはじきとかメダルとかでも問題ないんですけどフィギュア使うと雰囲気が出ていいですよ。」
堂:「結局、テーブルトークを始めるのに必要なものって、ルールブックとサイコロだけなんだね。」
レ:「でもルールブックは買った方が良いかもしれませんよ。」
堂:「なぜ。このルールブックじゃだめなの?」
レ:「軽く読んだ感じだと初心者向きじゃないんですよ。」
堂:「なるほどね。他にどんな物があるかも知りたいし、買いにいってみようかな。」
レティとの話の後、マサル兄貴に電話で質問したらそういうのを扱ってる店を教えてもらえた。 でも扱ってる店は少ないようで教えてもらった店も電車を乗らないといけないらしい。 また、ルールブックについては兄貴が間違えて入れてしまったらしい。 でもテーブルトークを始めるならといってこのままもらえることになった。
堂:「あっ、レティ。」
僕は夕食の片付けが終わって自分の部屋に入るレティを呼び止めた。
レ:「なんですか、堂山さん。」
堂:「明日、町にテーブルトークのルールブック買いにいこうと思ってるんだけど、レティもくる?」
レ:「行ってもいいんですか?」
堂:「うん、いいよ。」
レ:「じゃあ、ついていきます。楽しみですね。」
やっぱりどっか出かけるというのは誰でも楽しみなんだな。 特にレティの場合は違う世界の人だから興味があるのかな。 そう思っていた自分の考えが間違いだと気づいたのは明日になってからのことだった。