これが犯人が残した絵と文章(題名:「僕の私の想い出」)だ!

獣医は今夜が峠だと言う。暖房をがんがんきかせ、毛布でくるんでやる。ちょっと下痢気味のようだ。ミルクを口にふくませても飲む様子はない。突然ぶるぶるっとふるえ、目をかっと見開いた。ちょっと叫び声のようなものをあげた気もする。子猫はゆっくりと目を閉じた。もう呼吸もしていない。あれが断末魔というやつなのかと思った。

現在までの捜査協力プロファイラーによる推理は次のようになっている:


プロファイラー名犯人の性別犯人の年齢犯人の職業以上の推理の理由および他に読みとれること
青梅子さん
12くらい 小中学生 独り暮らしの男性で子猫の世話のできる余裕のある者は稀であること(自分が女性に世話してもらいたい、と思う者が多いであろう)、絵のタッチに、男性には稀な繊細さが感じられることから女性とした。しかし、描写がどこか客観的であり、独り暮らしの女子大生、OLではなく、家族と同居の女性と思われる。
takeさん
21くらい 大学生 〜言う。〜やる。等の口調は、男であることを示す。背景は黄色いのはそれが悲しくない思い出と推察される。(悲しい出来事なら暗くなるのでは?)文章は客観的に書かれており、ペットに思い入れはなかったと思われる。
通行人Qさん
20くらい 学生 獣医に連れて行ったり(動物病院は、むっちゃ金かかる)、世話を焼いたりと できる限りの事をしているところから、犯人はかなりの猫好きと思われる。しかし、一見すると、淡々とした文からは冷静に猫を観察する人物に見える。しかし、それは犯人の罠である。実際はかなりの猫好きな犯人は、子猫が他界するまでを片時も目を離さず見ていたはずだ。でなければ、こんなにも詳細に猫の様子が書けるわけがない。さらに、淡々とした文章は、ともすれば感情的になってしまうのを、無理に抑制するあまりそうなったのであろう。つまり、犯人はじつは 血も涙もあるあったかい人物と言う事だろう、云々。。。
ミドリさん
E-mail
40くらい 会社役員  死んだ自分の飼い猫を描くという行為はかなり冷静な人物と受け取れる。文章でも「断末魔」など冷徹な言葉が所々選ばれており、この人物が状況判断に長けている印象が残る。絵からペルシャ猫?らしいのでステイタスとして飼ったのではないか?
NEW BENさん
23くらい 大学生 小学校か、中学校のころの思い出であろうと文章から推測する。絵が上手なのでそんなに若くないと判断。画風は女性のものに見える。

以上、5 人がプロファイリング捜査に参加してくれた。

そして事件は解決した

 犯人は観念し、自ら出頭した。以下は供述をもとにした捜査資料からの抜粋である。

名前:森本孝 <morimon@as2.c.u-tokyo.ac.jp>

性別: 年齢:26 出身地:三重県 現在の居住地:東京 職業:学生

自分自身についての犯人の供述:

この猫は友達が拾ってきました。院生室で看病(ってほどでもない)をしてたのですが、朝を迎える前に死んでしまいました。ちなみに僕はケース0と同一犯であり、このページの作者でもあります。現在大学院で物理をやっていることになっていますが、来年は違うことをやろうと密かにたくらんでいるふしもあります。


事件が解決してみるとなんとなくもの哀しさのようなものを感じないでもない。
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