「ふぅ」。男は深いため息をつき、蛍光灯の紐を引っ張った。「参ったなぁ」。特に困ったことは彼にはなかった。ただ、蛍光灯に明かりを灯す際必ず発せられる彼の儀式的な言葉であった。男の名はアテム。今日もあらゆる所に現れ、奇蹟を起こし、神との和解を解いたのだ。六畳一間、共同便所、部屋の扉を空けると夏の独特な饐えた臭いが鼻を突く。神には不似合いな場所だが、撲滅団の目を欺くにはやむをえないし、何よりも彼自身がここを気に入っていた。建付けの悪い窓を空けると外はかなり涼しくなっている。一陣の風、近くを走る電車が「プヮン」と虚ろな警笛を響かせる。帰りがけに買った缶ビールを開け、おもむろに14型のテレビのスイッチに手を伸ばす。「それにしても」アテムは末広ファンに死刑宣告を下した。「あれは良かったのか」神としての使命、世界を救うためにやむをえなかったとはいえ、人間としての自責の念が頭をよぎる。その瞬間、アテムの目は漫然と放送しているテレビの画面以外の画像を捉えることをやめ、心臓は早鐘の如く彼をそそのかした。テレビにはチェキッ娘がいた。「愛せるかもしれない」。アテムは心のそこから思った。 つづかない。 |
現在までの捜査協力プロファイラーによる推理は次のようになっている:
プロファイラー名 | 犯人の性別 | 犯人の年齢 | 犯人の職業 | 以上の推理の理由および他に読みとれること |
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tak.takさん |
男 | 20くらい | ファントム? | 例の話の続きが読みたい。 |
鉄人良さん |
男 | ファソトムくらい | ファソトム | チェキッ娘が愛せるのは重傷。 |
魔王さん |
男 | アテェムくらい | ムンムンムラムラマジヘコム〜♪ | 本気で・・・魔王さながらに、広末好きなんだけど・・。死刑?うーん・・・困り。 |
卍老さん |
男 | ファントム復活?くらい | お口がスネオ | アテム=神→神と和解せよ=俺と仲直りしてくれよ・・・なるほど。 |
アテム撲滅団さん |
男 | 偽アテムくらい | 偽アテム | 隊長!アテムのアジトを発見致しました!私たちの隣の部屋でした!毎朝掃除のときに挨拶していたのですが、灯台下暗しとはこのことですな。 |
性別:男 年齢:33 出身地:北朝鮮(朝鮮民主主義人民共和国) 現在の居住地:平壌 職業:対南工作員
自分自身についての犯人の供述:
だからつづかないってば。