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■ たったひとつの冴えた魔法 ■
 

「魔法は神様がくれた最後の奇跡」

古い古いお話。
おばあさんが暖炉のそばで編み物をしながら孫に語る、そんな昔話。
子供達が心を躍らせる、不思議で壮大な物語。
そんな「奇跡」の痕跡は、今も世界各地に残っている。

けれど、それは「痕跡」。
今や魔法使いは存在しないし、誰も本気にしない。
説明のつかない不思議な出来事に名付ける、いわば「魔法の言葉」。

――そんな魔法を、大真面目に身につけようとしている少女がいた。
がんばって貯めたお小遣いで、街の小さな骨董屋さんで買ってきた魔法書。
見た事のない文字で書かれたその本は、まだ子供であるリトには少々難しすぎた。
幸い、その古代文字についての資料は図書館にあったけれど。
解読が難しいことには変わりない。そして、読めてもそれですぐ魔法が使える訳でもなかった。

「やっぱり無理なのかなぁ」

頭の使いすぎで疲れた彼女は、つい弱音を口にする。
気分転換に、ちょっと一眠りしようかな。
そう思ってベッドに転がった彼女の視界に、さかさまに映る古いクローゼット。
蝶番が壊れているのか、開いたことは一度もないお飾り状態のクローゼット。

「……あれ?」

魔法書の表紙に書かれている文様と同じものが、
そのクローゼットにも描かれている事に彼女は気付く。
もしかしてと思い、魔法書を手にしてそのクローゼットに近づいてみる。
すると……

「ひ、光ってる……!」

互いの文様が淡く輝き出し、やがてクローゼットは軋んだ音を響かせながらゆっくりと開いた。
開かずのクローゼット。
その先には、信じられないことに青空広がる鮮やかで不思議な世界が広がっていた――。

夢を忘れた人々にある少女を通じて贈られた、過去からのささやかな「奇跡」。
世界を楽しく生きる為の、たったひとつの冴えた魔法。

 

 
Unit GrowSphereの十九枚目、オリジナル第十三弾は「たったひとつの冴えた魔法」
テーマは「奇跡」と「魔法」。
溢れかえる情報、知識。いつしか大人達が忘れてしまった夢。
古びたクローゼットはそんな夢の世界への扉。
かつては世界に当たり前に存在していた「魔法」が生み出した奇跡の楽園。
なくしてしまった、子供の頃のワクワクとドキドキ。
今一度、思い出してみませんか。

【トラック構成】
 Tr.1 Only Magic, Only Word
始まりの言葉、奇跡の言葉。信じる心がトビラを開く。
夢見るような魔法の世界、おとぎの国の小さな冒険。
 Tr.2 開かずのクローゼット
古い昔のクローゼット。いつからあるのか人知れず。
未知の魔法書はドアの鍵。開いた奥には何が待つ。
 Tr.3 青空ロジック
空を彩る五色の絵の具。流れる雲をパレットにして。
絵筆くわえた鳥達が、自在に描く果てなき絵画。
 Tr.4 果て知らずの塔
雲を貫き、空へと聳える不思議な塔。頂見えぬ無限の塔。
空への入り口、天への門。登る者には知恵の試練。
 Tr.5 逆立ちうさぎはあわてんぼ
ぴょんぴょんうさぎは何処へゆく。慌てて飛び出て耳でジャンプ。
魔法の国の昼下がり、不思議が日常、奇妙な「常識」。
 Tr.6 渡り箒の背に乗って
渡りの季節、旅の季節。渡り箒がそわそわしだす。
海の向こうへ、雲の彼方へ。まだ見ぬ世界に想いを馳せて。
 Tr.7 Rainbow Full Moon
銀(しろがね)の月、星の宝石。虹の架け橋、淡く輝く。
優しい光に照らされて、大地は懐かしい夢を見る。
 Tr.8 遠い日のやくそく
遠い昔、名もなき小さな友達と交わしたささやかな約束。
それは魔法の国への招待状。誰もが持ってたパスポート。
 Tr.9 想い出がくれた小さな勇気
希望は無益と大人が言う。夢は妄想と大人が笑う。
されど世界は夢を待つ。夢見る希望は子供の特権。
 Tr.10 たったひとつの冴えた魔法
どんなつまらぬ世界でも、想いひとつで全てが変わる。
信じる心と夢見る想い。小さな奇跡は無限の魔法。


【作曲・イラスト・設定・ジャケットデザイン】
諌月 呉霞 / Unit GrowSphere
【頒布予定価格】
500円

2009年5月5日(火) 、春M3の以下のスペースにて委託頒布予定です。
F-31 「ヴォイスドラマサークルAME」さん

[ テーマ曲「たったひとつの冴えた魔法」ショート版サンプル( mp3 ) ]
[ 全曲クロスフェードサンプル( mp3 ) ]


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