ユーザー車検、改造車検情報


ご自分で車検を通してみたい人、どこまでの改造ならOKなのか知りたい人のために・・・・

1995年7月道路運送車両法が改正され、初登録から10年を経過したバイクの継続車検の期間が、 それまでの1年から2年に延長された。
また、この改正では"ユーザーの責任"における自動車の点検整備、保安基準への適合を維持 することも義務付けられた。
その翌月、今度は"純正部品以外のパーツを装着した状態であっても、保安基準を満たしていれば 車検に合格させるように"という通達が出された。
これは「日米包括経済協議」の際にアメリカによって 指摘された「非純正部品の装着車両は車検を通過できないらしい」という点に対応したもので、要するに 外国製部品にも純正部品と同じような扱いをせよ、という圧力もあっての通達だった。
この流れを受け、同年11月"自動車部品を装着した場合の構造変更検査時等における取り扱いについて" という通達が出された。
同通達の概要は「自動車部品(純正、非純正を問わず)を装着した自動車に対する 自動車検査証の記載事項の変更及び、構造変更検査の取り扱いを見直す。」というものであった。
具体的には、ユーザーの好みで追加や変更される可能性が高く、安全の確保、公害の防止上支障が少ないパーツ類を 「指定部品」として、部品の取り付け方を

@ 簡易な取り付け方法 (手で容易に着脱できるもの)
A 恒久的取り付け方法 (溶接またはリベット止め)
B 固定的取り付け方法 (ボルト・ナット等で固定)

の3種類に分類した。

このことによって、部品を交換した場合にも車検証への記載事項の変更が不要な場合もあるということになった。


■ 検査前整備について
●かじとり装置 ・ハンドルの操作具合
・フロントフォークの損傷
・フロントフォークのステアリングステムの取り付け状態
・フロントフォークのステアリングステムの軸受部のがた
●緩衝装置 ・サスペンションアーム連結部のガタ
・アームの損傷
・ショックアブソーバの油漏れ、損傷
●走行装置 ・タイヤの空気圧
・タイヤの溝の深さ、異常な磨耗
・タイヤの亀裂、損傷
・ホイルナット、ホイルボルトの緩み
・前後ホイルベアリングのガタ
●原動機 ・排気の状態
・燃料漏れ
・エアクリーナの状態
・キャブレターのリンク機構の状態
・原動機のかかり具合、異音
・スロットルバルブ、チョークバルブの状態
・低速及び加速状態
・冷却水の量(水冷の場合)
・冷却装置の水漏れ
・エンジンオイルの漏れ、汚れ、量
●制動装置 ・ブレーキペダルの遊び
・ブレーキ(ペダル)の効き具合
・ブレーキレバーの遊び
・ブレーキ(レバー)の効き具合
・ロッド、ケーブル類の緩み、ガタ、損傷
・ホース、パイプの漏れ、損傷、取り付け状態
・リザーバタンクの液量
・マスターシリンダ、キャリパの機能、磨耗、損傷
・ドラムとライニングの隙間
・ドラムの磨耗、損傷
・シューの摺動部分、ライニングの磨耗
・ドラムの磨耗、損傷
・パッドの磨耗
・ディスクの磨耗、損傷

※ キャリパをはずした時は"分解整備"扱いになる!
●灯火装置類 ・灯火装置の作用
・方向指示器の作用
・警音器の作用
・施錠装置の作用
・計器の作用
・エキゾーストパイプ、マフラーの取り付けの緩み、損傷
・マフラーの機能
・フレームの緩み、損傷
・シャーシ各部の給油脂状態

※ ウィンカーの点滅速度は1分間に60〜120回!
●動力伝達装置 ・クラッチレバーの遊び
・クラッチの作用
・トランスミッションの油漏れ、油量
・プロペラシャフト等の記述は省略・・・
・チェーンの緩み
・スプロケットの取り付け状態、磨耗
●電気装置 ・点火プラグの状態
・点火時期
・バッテリーの液量
・バッテリー液の比重
・バッテリーターミナル部の接続状態
・電気配線の接続部の緩み、損傷



■ ユーザー車検
●検査場に持っていく用紙 ・現在の車検証
・定期点検整備記録簿
・納税証明書
●検査場で揃える用紙 ・継続検査申請書
・自動車検査票
・自動車重量税納付書
●継続車検の検査項目 ・外観/機能検査
・ブレーキ検査
・スピードメータ検査
・ヘッドライト検査



【メモ】
構造変更手続きの緩和措置を取り上げる上で不可欠なのが「指定部品」 の登場と「取り付け方法の区分」である。
要するに「安全上の問題がなく、ユーザーが好みで交換しても差し支えない」ものが「指定部品」である。
ホイルやショックなど、計88品目が「指定部品」 となっている。

例えば、ホイルは指定部品だからスイングアームやチェーンなど他の部品に干渉することなく、
JWLの刻印があり、装着状態で保安基準に適合すれば、 径も幅も自由に変更しても良い のである。


キャブレター交換は改造車扱いにはならない。
これは、「エンジンを異型式のものに載せかえるか、総排気量を変更したもの」という改造項目に該当せず、
尚且つキャブが「指定部品」 でないものの、各部寸法が変わらないため、何の変更もないまま部品交換ができるというわけである。



「指定部品」

バイクに関係する主な指定部品とは(一部のみ)・・・・・・・
カウル、ウィンドシールド、グラブバー、バックレスト、ステップ、クラッチレバー、ブレーキレバー、
任意灯火器類、タイヤ、ホイル、コイルスプリング、ショックアブソーバ、マフラー、排気管、ミラー・・・


■ 具体的な改造について
BRAKE キャリパもディスクロータも交換OK!

ドラムブレーキをディスクブレーキに交換するような場合は改造申請が必要。

それ以外は、ほとんど改造申請不要。キャリパーサポート付きでもOK!
CHAIN & WHEEL 保安基準内であればタイヤサイズ、ホイルサイズ変更での改造もOK!

チェーンサイズを630→530に変更するのもOK!

この場合の保安基準とは、タイヤは溝付きの公道用、ホイルはJWLの刻印のあるもの!
STEP & STEERING バイクのハンドルは指定部品ではない!
しかし、指定外部品であっても取付方法と寸法変化の範囲によっては記載事項変更及び
構造等変更検査の手続きを行わなくても良い。(下の表参照)

但し、絞りハンドルのようなものは形状自体で使用を禁止されている。

ステップも指定部品ではないが、バイクの寸法に影響を与えることはまずないので、
操作性と強度が確保されていれば問題なし。
SUSPENSION 寸法変化が一定範囲内に収まれば交換はOK!

正立タイプを倒立タイプに変更するのはOKだが、テレスコピック式をアールズ式に変更する
ような場合は種類を変更したことになり、改造申請が必要!

他車用のスイングアームに交換することは改造申請が必要!!!
この場合、「強度検討書」を用意する必要があるが、新しく取付ける車両の重量が元の車両
よりも軽ければ、"この重量差を担保にして強度が確保されている"、とすることもできる。
ENGINE & CARBURETOR 形式の異なるエンジンに載せかえる場合、総排気量変更は改造申請が必要。

それ以外ではオイルクーラOK!、キャブ交換OK!

但し、エアファンネルでは車検不可。(パワーフィルタ等で対応すればよい)

エアクリーナをはずしたあとの処理は完璧に。
ブリーザーホースの出口を大気に放出させない構造にする。
HEADLIGHT ヘッドライトは指定部品。

但し、逆輸入車などについている右側通行用ライトは不可!

ライトバルブは、白色、黄色はOK!「ゴールドバルブ」タイプで色が変化する場合は不可
のことがある。

ウィンカーは自由に交換可能。但し、指示部の面積が7平方a(以上)であること。

さらに後部反射器も必要である。


■ 部品交換による寸法変化の一定範囲
項目 検査対象軽自動車、二輪車
長さ ±3cm
±2cm
高さ ±4cm
車両重量 ±50s
上記の範囲以内なら改造申請不要となる。

保安基準を考慮の上、改造を楽しみましょう!


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