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四代奇書(中国の四つの伝奇的小説)

書名 作者 著作
時期
構成 あらすじ 他
さんごくしえんぎ
三国志演義
らかんちゅう
羅貫中
全120回
二十四巻
蜀の劉備玄徳(りゅうびげんとく)、関羽雲長(かんううんちょう)、張飛翼徳(ちょうひよくとく)が桃園に義兄弟の契りを結ぶのに始まり、軍師諸葛亮孔明(しょかつりょうこうめい)の登場、後漢末の黄巾の乱後の群雄割拠の情勢、魏・呉・蜀の三国鼎立、晋の武帝の天下統一までを虚構を交えて描いた物語。元の題は三国志通俗演義。「三国志」を読み物風に敷衍(ふえん)した物語で、唐代に発生した講釈の種本をまとめたもの。人間模様を雄大華麗に描き、通俗的興味に満ちている。軍学書ともなり、江戸時代には「通俗三国志」が多くの読者をもち、後代への影響は大きい。
すいこでん
水滸伝
したいあん
施耐庵
全120回 宋の徽宋(きそう)の時、梁山泊(りょうざんぱく)に集まった宋江(そうこう)を首領とする108人の豪傑の興亡を描いた物語。明清二代を通じての禁書。元代の歴史小説「宣和遺事」に基づき「宋史」にみえる宋江伝説や民間説話、雑劇などを母体として形成された白話文学。日本の江戸文学に大きな影響を与え、滝沢馬琴、岡島冠山らが訳出した。
さいゆうき
西遊記
ごしょうおん
呉承恩
全100回 唐の三蔵法師玄奘(げんじょう)が、孫悟空(そんごくう)(猿)、猪八戒(ちょはっかい)(豚)、沙悟浄(さごじょう)(河童)、白馬(竜)を従え、八八難所を妖怪と戦いながら天竺に仏典(大乗経典)を取りに行く物語。元の呉昌齢の戯曲「唐三蔵西天取経」(一名西遊記)や、明の楊志和の戯曲「西遊記」などをもとに小説化したもの。
きんぺいばい
金瓶梅
蘭陵の笑笑生
(明の王世貞とも)
全100回 豪商西門慶が贈賄などによって不正に財をなし、名誉と権勢を手中にするが、色欲・金欲のままに退廃した遊楽にふけって急死、一家が離散する過程を描く。「水滸伝」中の西門慶、潘金蓮の挿話を素材とする。書名は三人の女性、金蓮、瓶児、春梅から一字ずつとったもの。

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