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人生訓2
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人生訓2
行百里者半九十
(戦国策
(せんごくさく)
)
百里を行く者は九十を半
(なか)
ばとす
無恒産、因無恒心
(孟子
(もうし)
)
恒産
(こうさん)
なければ因
(よ)
って恒心
(こうしん)
なし
「恒産」とは、生活を支えるに足る安定した収入、「恒心」とは、どんなに困っても悪に走らない心、不動心の意。
積善之家必有余慶、積不善之家必有余殃
(易経
(えききょう)
)
積善
(せきぜん)
の家には必ず余慶
(よけい)
あり、積不善の家には必ず余殃
(よおう)
あり
善行を積み重ねた家には、子々孫々に至るまで、必ず幸いがおとずれる、
不善を積み重ねた家には、子々孫々に至るまで、必ず禍(わざわい)がふりかかる。
良賈深蔵若虚
(史記
(しき)
)
良賈
(りょうこ)
は深く蔵して虚
(むな)
しきが若
(ごと)
し
「良賈」とは、良い商品のこと。賢い商人は良い品物は、店先に並べずに奥深くしまっておくものだ、の意。
知足不辱、知止不殆
(老子
(ろうし)
)
足るを知れば辱
(はずかし)
められず、止
(とどま)
るを知れば殆
(あや)
うからず
控えめにしておけば辱めを受けない。とどまることを心得ていれば危険はない。
無面従退有後言
(書経
(しょきょう)
)
面従
(めんじゅう)
して退
(しりぞ)
いて後言
(こうげん)
あることなかれ
面と向かっては相手の意見に従っておきながら、かげで不平不満を並べたり、非難したりするな。
吉人之辞寡、躁人之辞多
(易経
(えききょう)
)
吉人
(きつじん)
の辞は寡
(すくな)
く、躁人
(そうじん)
の辞は多し
「吉人」とは、徳のある立派な人物、「躁人」とは、徳のない人、「辞」は口数の意。
楽不可極
(礼記
(らいき)
)
楽しみは極むべからず
人者寡不死其所長
(墨子
(ぼくし)
)
人はその長ずる所に死せざるは寡し
(すくな)
人間は、その長所がわざわいして、かえって死を早めることが多い。
夫未戦而廟算勝者、得算多也、未戦而廟算不勝者、得算少也、
多算勝、少算不勝、而況於無算乎、吾以此観之、勝負見
(孫子
(そんし)
)
夫
(そ)
れ未
(いま)
だ戦わずして廟算
(びょうさん)
して勝つ者は、算を得ること多ければなり、
未だ戦わずして廟算して勝たざる者は、算を得ること少なければなり、
算多きは勝ち、算少なきは勝たず、而
(しか)
るを況
(いわ)
んや算なきに於いておや、
吾れ此れを以ってこれを観るに、勝負見
(あら)
わる
「廟算」とは、机上での予測計算、シミュレーションのこと。
勝算の多い方が勝ち、少ない方が敗れる。まして、勝算がなかったら勝てるはずがない。
大富由命、小富由勤
大富
(だいふ)
は命
(めい)
に由
(よ)
り、小富
(しょうふ)
は勤
(きん)
に由る
小さな財産は勤勉によって得られるが、大きな財産は運命しだいである。
患生于所忽、禍起于細微
(説苑
(ぜいえん)
)
患
(わざわ)
いは忽
(ゆるが)
せにする所より生じ、禍
(わざわい)
は細微より起こる
ちょっとした気のゆるみから、大きな事故が起こるのである。
軽諾者必寡信
(老子
(ろうし)
)
軽諾
(けいだく)
は必ず信
(しん)
寡
(すくな)
し
安請け合いは不信の元である。
既明且哲、以保其身
(中庸
(ちゅうよう)
)
すでに明
(めい)
かつ哲
(てつ)
、以ってその身を保つ
「明」とは、事理に明るいこと、「哲」とは、読みの深いこと。
瓜田不納履、李下不整冠
(文選
(もんぜん)
)
瓜田
(かでん)
に履
(くつ)
をい納れず、李下
(りか)
に冠
(かんむり)
を整
(ただ)
さず
瓜(うり)畑では靴をはきかえてはならない、李(すもも)の木の下で手を上げて冠を直してはならない。
人から疑われても仕方の無いような行動はとってはならないの意。
花看半開、酒飲微酔
(菜根譚
(さいこんたん)
)
花は半開を看
(み)
、酒は微酔に飲む
花を鑑賞するなら五分咲きの頃、酒を飲むならホロ酔い機嫌ぐらいが良い。
君子必慎其独也
(大学
(だいがく)
)
君子は必ずその独
(ひと)
りを慎む
「独りを慎む」とは、他人の見ていない所でも、間違ったことをしないように、絶えず自分の行動をチェックすること。
見険而能止、知矣哉
(易経
(えききょう)
)
険
(けん)
を見て能く止
(とど)
まるは知なるかな
危険を察知したら、進むのを見合わせて立ち止まる、それが知者である。
敖不可長、欲不可従
(礼記
(らいき)
)
敖
(おごり)
は長ずべからず、欲は従
(ほしいまま)
にすべからず
疾、在肓之上、膏之下
(左伝
(さでん)
)
病
(やまい)
、膏肓
(こうこう)
に入
(い)
る
「肓」とは、横隔膜、「膏」とは、心臓の下の薄い膜のこと。病が膏肓に入ると手の施しようがない。
疑心生暗鬼
(列子
(れっし)
)
疑心、暗鬼を生ず
疑わしい目で見ればすべてのことが疑わしく見えてくる。
君子欲訥於言而敏於行
(論語
(ろんご)
)
君子は言に訥
(とつ)
にして、行いに敏ならんことを欲す
君子は弁舌がさわやかであるよりも、実践において勇敢でありたい。
久受尊名不祥
(史記
(しき)
)
久しく尊名を受くるは不祥
(ふしょう)
なり
栄誉が長く続くのは禍(わざわい)のもとである。
大弁如訥
(老子
(ろうし)
)
大弁
(たいべん)
は訥
(とつ)
なるが如し
真の雄弁は訥弁と変わりがない。
有陰徳者必有陽報
(淮南子
(えなんじ)
)
陰徳
(いんとく)
ある者は必ず陽報
(ようほう)
あり
「陰徳」は人に知られない善行、「陽報」は(天からの)はっきりそれとわかるようなお返しの意。
非無安居也、我無安心也
(墨子
(ぼくし)
)
安居
(あんきょ)
なきに非
(あら)
ず、我に安心なきなり
安らかに暮らすことができないのは、わが心に問題があるからだ。
(心さえ満ち足りていれば、どんな境遇におかれても安らかに暮らすことができる。)
亢竜有悔
(易経
(えききょう)
)
亢竜
(こうりょう)
悔いあり
「亢竜」とは、昇りつめた竜のこと。頂上まで昇りつめた者はやがて転落をたどって悔いを残すことになる、と戒めた言葉。
天知、地知、子知、我知
(十八史略
(じゅうはっしりゃく)
)
天知る、地知る、子
(し)
知る、我知る
天が知っていて、地が知っていて、君も知っているし、私も知っている。
(後漢王朝の時代、清廉で知られた楊震(ようしん)という人物がいた。
あるとき、賄賂を贈ろうとしたものが「誰も知らないから受け取ってくれ」と
言ったことばに対して、楊震が答えた言葉である。)
富在知足
(説苑
(ぜいえん)
)
富は足ることを知るに在り
富は本人が満足したところにある。
千金之子不死於市
(史記
(しき)
)
千金の子は市
(いち)
に死せず
金持ちの息子は死刑にはならない。(二重の意味がある。一つは、親が裏から手を回して助ける為、
もう一つは、いずれ親の財産を相続する立場にいるので軽挙盲動をつつしむの意。)
羝羊触藩羸其角
(易経
(えききょう)
)
羝羊
(ていよう)
、藩
(まがき)
に触れてその角に羸
(くる)
しむ
「羝羊」はおひつじ牡羊、「藩」は垣根。牡羊が勢いにまかせて突っ走り、垣根に角をひっかけて、
進むも退くもならない状態でもがき苦しむこと。猪突猛進の害を戒めたもの。
非知之難也、処知則難也
(韓非子
(かんぴし)
)
知の難
(かた)
きに非
(あら)
ず、知に処するは則ち難し
知ることは難しくない、知ったあとでどう対処するかが難しいのである。
匪言勿言、匪由勿語
(詩経
(しきょう)
)
言
(げん)
に匪
(あら)
ずんば言うなかれ、由
(ゆう)
に匪ずんば語るなかれ
言うべきでないことは言うな、理由のないことはみだりに口にするな。
作徳心逸日休、作偽心労日拙
(書経
(しょきょう)
)
徳を作
(な)
せば心
(こころ)
逸
(いつ)
して日
(ひ)
に休
(きゅう)
し、偽
(ぎ)
を作せば心労
(ろう)
して日に拙
(せつ)
なり
道にはずれたことをしなければ、心にやましいことがないので、日々を楽しく安らかに過ごせる。
道にはずれたことをすれば、それを隠したり繕ったりして苦労が絶えず、仕事もうまくいかなくなる。
修己而不責人則免於難
(左伝
(さでん)
)
己を修めて人を責めざれば、則ち難より免
(まぬか)
る
不敢為天下先
(老子
(ろうし)
)
敢
(あ)
えて天下の先
(せん)
たらず
あえて人々の先頭に立たない。(世の中を無事に生きて行くための心得の一つ)
熱閙中着一冷眼、便省許多苦心思
(菜根譚
(さいこんたん)
)
熱閙
(ねっとう)
の中に一冷眼
(いちれいがん)
を着くれば、便
(すなわ)
ち許多
(きょた)
の苦心思
(くしんし)
を省く
あわただしく動き回っている状態にあっても、冷静にあたりを見回すだけの余裕があれば、
ずいぶんと心のいらいらを解消することができる。
恃人不如自恃也
(韓非子
(かんぴし)
)
人を恃
(たの)
むは自らを恃むに如
(し)
かず
人の力をあてにせず、自分の力をたのめ。
君子有三戒
(論語
(ろんご)
)
君子に三戒あり
君子は三つのことを戒めなければならない。
(血気の定まらぬ青年時代には、色欲を自重する。
血気盛りの壮年時代には、闘争欲を自重する。
血気の衰える老年期には、物欲を自重する。)
歓楽極兮、哀情多
(古文真宝
(こぶんしんぽう)
)
歓楽極まって、哀情多し
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