Wings'97 Wings’97
最終更新: 2007/05/26 03:12:22
Wings’97とは
Wings’97とは、今年6月28、29日に厚木飛行場で行われた 米海軍の基地祭(米軍ではオープンハウスという)です。この日はプロのアクロチーム のアクロバット飛行や,海上自衛隊のデモフライトやCVW5のデモフライトなどが行 われます。また、地域や各部隊が模擬店を出し、Tシャツや帽子、ポスターなどのグッズや 焼き立てのハンバーガーやホットドッグ、コーラやビールなどの飲食物などを販売し ています。とくにバドワイザーは市価よりも安いのでお得です。
厚木基地
厚木基地は現在、空母インディペンデンス搭載の第5航空団(CVW5) がホームベースとして活動しています。米本国以外で1つの航空団が丸ごとホームベース としているのは世界でも厚木基地だけです。また、厚木基地は海上自衛隊の航空隊の基地 としても使用されており、P−3Cオライオンや救難ヘリなどが配備されています。
Wings’97日記(その1 第1日目)
いざ出陣 6月28日、多くの航空機ファンが待ちに待っていたWings’97第1日目。 しかし、この日は朝からあいにくの曇り空。しかも台風が接近しているらしい。しかし、 今年は初めて土日両日見に行くぞと固い決意をしていた私は折り畳み傘&簡易合羽を ディバッグに詰め込み小田急藤沢駅へと向かったのであった。
歩くべし! 厚木基地へ行くには小田急大和駅、相鉄線相模大塚駅又は相鉄線さがみの駅で下車すれば よい。大和駅と相模大塚駅は基地までシャトルバスが出ている。歩いていけるのは相模野駅、 相模大塚駅である。ちなみに、毎年相模大塚駅を利用している。基地に近い分だけ渋滞に遭い にくいだろうと考えたためである。相模大塚駅に着き外に出てみれば9時半というのに既に 長蛇の列であった。昨年も長い列だったが、その1割り増しといったところである。 おそるべし、Wings’97、おそるべし航空機ファン(オレもその一人だ)。 結局基地まで約15分歩いたのだった。
やっとこで基地へ着き人であふれ返るゲートで荷物チェックを受け(某教団事件の年 から所持品チェックをされるようになった。因果関係があるのかどうかは知らない。)、 さらにフライトラインまで約5分てくてくと歩いていった。厚木基地は広い...
F-14はどこ? エプロンまでつくと米海軍、海自の展示機の他に米空軍,空自の展示機がずらっと 並べられ、私に写真に撮られるのを待っている。そう、今年はデジカメ(借りモン)という 新兵器が私にはあるのだ。待っていろ、F-14!!
しかし、昨年までF-14があった場所にはF-18が居る。今年は配置が違うのかな〜と思いつつ その隣の去年までF-18があった場所へ行くと去年まで端っこに並べられていた空自の機体が。 な、なぜだ!F-14が、F-14が...いない。いや、CAG機はある。しかし、去年まで展示 されていた2機のF-14がいない。
撮りまくる ないもんはない。軽いショックから立ち直った私はさっそくデジカメを構えた。 まずは空自のRF-4Jからじゃ。しかーし、おっさんおばちゃんガキンチョどもが邪魔だ。 フレームに入るわ横切るわ。さらにわしよりずっとずっと高価な機材で撮影にむらがる マニアども。くっそー。だが、我が(といっても借りモンだが)FUJIFILME QV7には液晶 パネルというすばらしいモン が装備されている。デジカメを頭上に掲げて写真get!!埋め込み式なので限界はあるものの、 目の位置で撮るよりもよっぽどマシだ。よーし、どんどんいくぞ。T-2,F-1,F-15J,F-18。 そして大物F-14を含むCAG機5機。しかしさすがにトムキャットは人だかりが違う。 そこは根性でget!!大型機はいいや...
戦闘機の華、CAG機 CAG機というのは平たく言えば隊長機。CAG機はシリアルナンバーの末尾が00の機体が 用いられ、それが2つ並んだナットに似ていることからダブルナッツとも呼ばれる。 CAG機には他の機体に比べて派手なマーキングがしてあることが多く撮りがいのある奴 である。去年まではVF-154のCAG機には機体全体が鷲のペイントがされていてド派手 だったが今年は尾翼のマーキングだけだった。
One Bager,One Beer! デジカメ片手にめぼしい機体をほぼ一巡した私は昼食を摂るべく模擬店へと向かった。 このとき11時前後であった。すこし早い?いやいや、12時半からエアショーの予定のため 今から場所をとっとかないと好位置はキープできないのだ。エアショーが終わってからでは 時間も遅いし、売店にどっと人が押し寄せてすごい混雑なので、あらかじめ食料を調達して 食いながらフライトを待つのがいいのだ。ここで地域のみなさんが出しているテントで 焼きソバなんかを買っているようではまだまだぬるい。せっかく米海軍 のオープンハウス に来ているんだ。青い目のにぃちゃんorおっさんから、今まさにそこで焼いている ハンバーガーを買わずして帰れようか。金髪のねぇちゃんからでもいいぞ。 相手の目を見て「One Bager,One beer!」。きっと相手はこっちの目を見返しながら 「One and One ?」と聞き返してくれるので自信を持って「Yes」と肯定してあげればよい のだ。モノが出てきたら脇にあるケチャップとマスタードをパンの間にたっぷりと絞り 出せばよい。あとは場所をとってそこでおもむろにかぶりつけばよろしい。冷めると 急激にまずくなるので温かいうちにおいしくいただきましょう。 なお、地域のみなさんが出している店にはサッポロ黒ラベルとかも売っているが、 それは邪道である。こういう日はハナから最後までアメリカンに行きましょう。 当然ビールはバドワイザー(@\200)である。
ポジショニング 食料を調達した後フライトを見るための場所取りをするわけであるが、場所選びには いくつかのポイントがある。まず第1に、当然であるがなるだけ最前列をめざす。 第2に真ん中より風上側に寄る。これは飛行機は向かい風方向離陸するため,風上側だと あがるところが見られるからである。ちなみに着陸も向かい風で降りるため、降りるところ が見たければ風下側に陣取ればよい。ただし、あまり端すぎると手前であがってしまったり、 肝心のエアショーが見にくかったりするので程々に。第3に脚立の並んでる後ろはさける。 脚立を持ち込んでいる人種はそこが最前列であろうと脚立に上って撮影します。脚立の後ろ の2列目よりも地べたに座っている人の後ろの4列目の方がまだマシである。さらに第4に スピーカーに近すぎないこと。何しろ会場全体にアナウンスするのでもろ真正面に立つと ちょっとつらい思いをすることは想像に難くない。これを ポイント1とするなら、ポイント2はステージ前であろう。ステージ前はアナウンス している人間が見れるし、ゲストのアクロ機なんかは目の前から出ていって目の前に 戻ってくる。生のアクロパイロットも見れる。私はポイント1で見ることにしている。
It's Show time ...だが... 12時いよいよエアショーの開幕である。まずはケン・ウエノの乗るAT-6による アクロバット飛行 である。妙技でした、が、演目ははっきり覚えていない。確か、4ポイントロールと キューバンエイトはあったように思うが・・・
ケン・ウエノの次は海上自衛隊のP-3Cオライオンによるデモフライトであった。これも 演目の順番ははっきり覚えていないが、例年おきまりのローパスや1発停止、再始動 などを披露していた。ランディングはやはり毎年恒例の逆制御による短距離着陸であった。 そして、着陸してからは、これまた毎年恒例になっている上部ハッチから乗員が乗り出して 旗を出しながらのタキシングと観客に向いてからパワーをかけながらのブレーキで機首を 沈み込ませる”おじぎ”で締めた。海自は海自なりに地味ながらもかなり気合いを入れて いるようである。
そして、私が密かに心待ちにしていたRock岩崎のフライトである。Rock岩崎は 日本人初のプロのアクロパイロットとしてデビューまでとデビューフライトをTV で密着ドキュメントをやっていたこともあり、生のフライトが見れるのを楽しみにしてい たのだ。で、ランウェイの端までタキシングしてこれからテイクオフ・・・しない。 実はこのとき既に雲が低くなっており、CVW5のフライトが出来るかどうか微妙で、 雲の状況を確認するためにS-3バイキングが先にあがったのである。そうしてやっと、 Rock岩崎の駆るpittsがテイクオフ!垂直上昇!雲に消えた!!・・・・会場からは 落胆の溜息が漏れる。がっくり。それでも低い高度でも出来る4ポイントロール、 8ポイントロールなどを披露しローパスで締めくくった。さらに追い打ちをかけるように CVW5のフライトがキャンセルになったことを告げるアナウンスが流れる。
グッズget!! がっかりしている私にRock岩崎 がサイン会をやることを告げるアナウンスが聞こえてきた。これは行かねばなるまい。 Airock Rock岩崎の出店している場所へ行くと既に人が集まっている。 私も負けずにキャップget!!写真get!!サインget!! さらに、うろうろしているとAT-6のコクピットに座らせてもらえるというアナウンスが。 もちろん行ったが、これまた長い列が出来ていて、途中で雨は強くなるわ結構大変であった。 しかし、雨にも関わらず待っている人全員に、しかも土足でシートに足ついてのっけてくれた チームの人に感謝。そこで感謝の気持ちを込めてTシャツを買ってきました。サイン入り!
帰投 写真を撮りまくり、AT-6のコクピットにも座って一通りこなした私は帰途についた。 が、既に雨が強くなっており、バス待ちの列は昨年の10割り増しといった込みよう。 しかたなく歩いて帰ったが、風ビュービュー雨ざーざー、傘も合羽もも役に立たない。 くっそー明日こそ、と思いつつ嵐の中を歩く私であった。そして、帰り着いてから デジカメからパソコンへ画像を落としてみると、その日の私のような暗い画像が 記録されていたのであった。やっぱりデジカメは暗いところに弱い
Wings’97日記(その2 第2日目)
再び出陣
台風一過一夜あけて昨日とは打って変わった晴天。よっしゃー!これを待ってた! この日の装備品はサンオイル。昨日は曇りでも台風でも割と焼けたので今日はサンオイルを 塗ってこんがり焼くぜ!しかし、これが間違いの元であることをこの時の私は 知る由もなかった・・・。
ポジショニング(その2) この日の風向きは前日と逆。そこで風上のほうへとポジションをとったのだが、 愚かな私は台風が遠ざかっている最中だということをすっかり失念していた。 そう、エアショー開始時にはすっかり風向きも変わって思いっきり風下に立つこと になってしまった。
ロック岩崎全開!! 1日目は残念ながら満足のいくフライトのできなかったロック岩崎、この日は素晴らしい フライトを披露してくれた。ループ(宙返り)中に更に小さいループを入れるダブルループ、 垂直上昇後翼端を支点に180度向きを変えてそのまま急降下する演技(名前は忘れて しまった)、同じく垂直上昇後エンジンの推力だけで一瞬制止する演技(これも名前は 忘れた)等々力の入った演技の連続であった。さすが日本初のプロアクロパイロット。
CVW5飛ぶ!! そして待ちに待ってたCVW5のテイクオフである。例年のごとくS-3バイキングから テイクオフ。しかし、今年は昨年と違いA-6が引退しているため、F/A-18が続き、F-14が最後に上がった。この後編隊を組むためにいったん厚木基地上空を離れる。待つことしばし、アナウンスがビッグダイヤモンドが近づいてきたことを知らせる。豆粒のような影が見る見る近づいて轟音とともにF/A-18*4*4、F-14*4*1のビッグダイヤモンドがバンク(機体を傾斜)しつつランウェイ上をフライパス。この後ソロ演技のF-18がテイクオフ。時速80Kmのローパス、垂直上昇、ハイスピードパスなどの力強い演技を披露。続くF-14のソロ演技もこれに負けじとロースピードからマキシマムパワーへ推力を上げることで可変翼のムービングを披露。最後に再びビッグダイヤモンドのフライパスの後4機編隊をコンバットロールピッチで編隊を時アプローチ、タッチダウン。
帰投 この後一通り駐機されている機体を撮影し、デジカメ終了。やはり晴れの方が綺麗に撮れる。この後バド2本購入するが\200。終了間際になると食い物モビールも値下がりする。ただし、基地内でビールの販売はすべてプルトップを開けて渡されるのでお持ち帰りは出来ない。
CVW5の迫力の演技にすっかりご機嫌の私は、すっかり日に焼けた肩をさすりさすり帰途についたのであった。
ぎゃらりぃ
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三菱F−1 | F−15DJ | Rock岩崎 | F−14A |
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三菱T−2 |