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第4話:必要な物をそろえよう 後編
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登場人物
堂 : 堂山 淳
レ : レティ

テーブルトークRPGのルールブックを買う為、近くの町まで出かけることになった。
レティもついて来たいといったので、今ボックス席の前に座っている。
そのレティが電車の窓から外を眺めながら聞いてきた。

レ:「この乗り物ってなんていうんですか?」

堂:「電車だよ。」

レ:「そうですか、便利な乗り物ですね。」

はたから聞いていたら電車も知らないのかと思われてしまうんだろうけど、
幸い近くには誰も座っていない。

レ:「ところでどんなタイプのルールブック買うんですか?」

堂:「タイプって言われてもどんなものあるかわからないからなぁ。」

レ:「まずどのような世界観のルールにするか決めた方がいいですよ。」

といっていくつかの例を上げてくれた。

・ファンタジー

レ:「ファンタジーというのは"剣と魔法の世界"って言われてる世界ですね。」

堂:「ファンタジー小説とかの世界観を想像したらいいのかな?」

レ:「そうですね。テーブルトークRPGでの基本はファンタジーだと私は思います。迷っているならこれがお勧めです。」

・現代世界

レ:「これは堂山さんが住んでいるこの世界のことですね。学園物とか裏社会を舞台にしたルールが多いですよ。」

堂:「これならファンタジーを知らない人でも大丈夫かな?」

レ:「でも、今住んでいる世界を使うことが出来るということは逆に難しい点もありますけどね。」

堂:「どういうこと?」

レ:「地理とか歴史に詳しい方が楽しめるからです。」

堂:「それはそうかもしれないね・・・。」

・SF

レ:「これは現代から何年後かの、未来の話です。」

堂:「ロボットとかレーザー兵器とか、宇宙へいったりとか。映画ではよく見るんだけどね。」

レ:「これは想像力が有れば出来ると思います。ただ、結構好き嫌いがはっきりしてしまうジャンルですね。」

・その他

レ:「その他には・・・」

・戦国時代物(武士や忍者など・・・)
・西部物(ガンマンとかが銃で決闘する等・・・)
・超能力物(ESPとか念力とか・・・)

堂:「結構あるんだね。」

レ:「分類の仕方でいくらでも考え付きますね。世界観だけでも」

堂:「うーん、僕はやっぱりファンタジーにするよ。」

レ:「後、初心者にお勧めできるルールブックの条件としては。」

・ダイスは6面体を使用する

レ:「やっぱり一番手に入れやすいという理由です。」

堂:「確かに10面体とかって見たこと無い人もいそうだからね。」

レ:「そして必要な個数が少ない方が始めやすいですね。」

・明るい系であること

レ:「始めてのルールブックはあまりダークな物はお勧めできませんね。」

堂:「別にいいんじゃないの?」

レ:「やっぱりダークな物を楽しめるようになるにはいくらか馴れが必要ですし、最初は明るい方がノリがいいと思いますね。」

堂:「その辺は遊ぶメンバーによるかも。」

レ:「ライト系ならなんかあっても笑ってごまかせますから。」

・関連雑誌、追加ルール集などのサポートがされている

レ:「さびれてしまったルールというのは何かと理由があると思うんですよ。サポートされているルールなら安心できますね。」

堂:「他にやっている人がいるといろいろ聞くことも出来るからね。」

・その他

レ:「ルールブックの最初にちょっとしたマンガとかリプレイとか載っている物があるんで読むと大体の世界観がわかりますよ。」

堂:「でも最近の本ってカバーかけられてるから読めないんだけどね。」

レ:「まぁそういうときは近くの人に聞いてみるのが一番ですね。実際やってみた人の感想が一番参考になりますから。」

レ:「あと、他に必要なものが無いかは確認した方がいいですね。」

堂:「ほかにってどんな物があるの?」

レ:「あるルールではトランプを使用しますし、チップのような物を使うものもありますね。」

などとレティと話をしているうちに目的の駅に到着した。

レ:「凄い人ですね。」

堂:「みんな休みだからね。」

聞いていた店の場所を頼りに歩き始めて数分して。

レ:「堂山さん、待ってください。」

後ろを振り返るとレティが人の波に巻き込まれて進めなくなっていた。

堂:「ごめんごめん。」

僕はレティと手を繋いで歩くことにした。
こうでもしないとレティは前に進むどころか戻ってしまいそうだったから。

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