黒い瞳/ル・ボレロ・ルージュ(1000days)


この公演は通った。 一週おきに5回観たよ。

当初そんなに通うつもりは全く無かったのだが、 開けて5日目ぐらいに6列目センターで観た時、
ショーのまみの余りの色気ムンムン、フェロモンガンガン振りにメロメロになってしまい、
(くどい文章。)
「これは通うしかないぃぃぃ!!」と決意して
それから4週連続、 早朝から当日券並びをして頑張ってしまいました。
(前売り並ばなかったもんで。)
極寒の中、このまま凍え死ぬ〜〜!と思いながらも並んだよ。根性っす。
そして、通ったもうひとつの理由・・・風花のラストだったから!!

今回は、出演者について詳しく触れていきたいと思う!
(大劇場の方ではサラッと流したし)

*

演出面での変更で気付いたのはニコライとマーシャの再会シーンね。
大劇場では、マーシャがあの雪の中でやったのと同じ振りを一瞬やっていたが、
それがマーシャが雪の中で去って行く時の笑い声のリプライズに変わってた。
これだけで、とても劇的な再会になってて非常に良かった。
他に変わった点はあったんかな?
大劇場1回しか観てないからよく分からん!(笑)

*

まみのニコライはなー、相変わらず合わない役で不満だが、
その反面、トップになってから演ってきたどの役よりも、出来はいいのではないかって気がした。

前半のボンボン振り・・というか、駄々っ子振り
最後の「少し成長したニコライ」との対比を明らかにするためなんだろうが、
日々激しくなっていって、それなりにボンボンらしさはあった。
馬車の件や、自分ではあんまり気が進まない田舎に来てしまったというところとかね。
「俺はのんびりした所なんかうんざりだ」
「空気なんか・・美味しくなくていい」
「アア〜〜、ニガイ!!」(日々凄い形相になっていったまみサマ)
辺りの科白廻しもなかなかにボンボンくさい。



プガチョフに再会する場面では、プガチョフに命を助けて貰う・・というか、処刑を免除して貰うのだが、
この時プガチョフに言う「ありがとう」は、
プガチョフの圧倒的な支配力の前に、屈せざるを得ない悔しさが現れていて良い。

でも、橇での「不思議なもんだ。君のことが気に入ってるんだなぁ、何処か。」
は少々変化がな気がした。(脚本的にもアバウトだが・・。)
だってプガチョフ軍に捕まって連れて来られたところから橇に乗るのに促されるところまでの態度、
不貞腐れてて、それまでと殆ど変化が無いんだもん!
それでいきなり「君のような男が無残に果てていくのを僕は見たくない!!」っていうのは・・。

まあでも、最初の世間知らずボンボンと、最後では、かなり変化出ているけどね。

最後の白い軍服はねー、男役の憧れ!らしいから、着せて貰えて良かったが、
でも、似合わないよーー!!
まみは白は似合わないんじゃ!柄でもないんじゃ! ぽいっちょ!!

それと、マーシャをシヴァーブリンから取り戻して、
ニコライとプガチョフが、ガッっと抱き合うところがあるけど、あれ、何度見ても不恰好だったんだけどな〜〜?
横から見せた方がいいと思うんだけど。
紫吹が、完璧後ろ姿で、その右肩からまみがチョコッと顔出して、(笑)ガッてやるんだけど、
まみの方が背が低いから、何か肩から顔出してんのがかっちょ悪いんだよなぁ。(笑)
(しかも、超真顔のまみチャン・・。)

そうそう、忘れるとこだった。
プガチョフ軍が全滅してから暗転する時のまみニコライが、
何とも言えん複雑な表情で次第に眼を伏せて行くのが良かったな!
(ファンモード入ってしまった。)

但しこれだけは・・影が薄い!!
散々書いてるけど、相変わらず主役に見えないのだった・・。

でもさ、ニコライって、いつもの柴田作品なら、2番手の演る役だよね。
見守る役。
「チェーザレ・・」におけるマキャヴェリ、「ヴェネチア・・」におけるマルコ、「うたかた・・」におけるジャン。
ニコライはその辺の役に当たるじゃん。
しかも衣装も超地味!全然変わらないしさ!
(そしてプガチョフは豪華・・。)
まみだけを責めるのは少々不憫・・。
でも、まみはマキャヴェリの時は異様な存在感があったんだもんねー。
なのに、何故に・・?
やっぱり2番手が天職だったのかしらん?

*

まー、何にしてもね、まみのひ弱な2枚目(しかも若い男)は、もううんざり!!
もう見たかねーよ!
ノーモアひ弱な2枚目!!ノーモアフューチャーーー!!
NO NO NO〜〜〜!!!

座付きのくせに似合わない役与えんな!!
こんな役でまみの魅力が出るわきゃないだろっ!!
初めに役ありきじゃあ、本末転倒!!何のための座付きじゃーー!!

遂にぶち切れ。
トニー、ニコライと続けて見せられたら、こっちもいい加減キレるっちゅうねん・・。

ちなみに、 まみのニコライはファンモード的には全く楽しめなかったので、ファンモード文は無し。

でも、一列目で観た時は、まみの顔の造作の余りの美しさ(しかもほっぺたツヤツヤ・・キラリン!!)
にひたすらぼぉーーと見惚れた!
うちに飾っておきたいぃぃ!!
場所が上手寄りのまみがしょっちゅう立ち止まる所で、その度、ぼぉーーー。
きっとアホみたいな顔してたでしょう。(え?もとからアホ面?まあな!HA HA!!)
しかし!今回、 銀橋が少ないのは残念だった。
(最後の方で思い出したように意味も無く渡りまくるんだよな。)



紫吹のプガチョフ・・の前に一回だけ見た代役の大空のプガチョフについて触れておこう!!

大空のプガチョフ・・なんちゅー影の薄い・・。
何と言ってもハッタリが利かない。
背景に紛れ込んでいる。
「うぉ!いたのか!プガチョフ!!」っていうことが何度もあった。
まあ、見た目は立派。
タッパがあるので毛皮のコートとか、衣装もよく似合っていたし、見栄えはしたけど、
どうにも存在感がなかった・・。
歌も低音が安定しなくて終始聞き苦しかった。
まあしょうがないと思うけどね、突然の代役だし。
しかも、 まだ新公やってる大空が・・ 大変だったでしょう。

*

では、紫吹のプガチョフについて。
大劇場の時より、ヘラヘラしていないけど、やっぱり、虐げられる者の屈折感は皆無って感じ。
ベルナルドの時はあったのに、何故今回は無いのか・・。
本当に何でやねんー!
屈折に欠けるせいで、ニコライに対して甘いことに説得力がないのは、大劇場と同じだった。

皇帝(ニセだけど)として君臨してからは、
孤独感が非常にあって良かったが、少々緊張感に欠ける。
しかし、最後に引っ立てられて現れる時の迫力は凄いし、(眼がギラギラしてます。)
その存在感、輝き、艶、色気は、ちょっと、他の者には真似出来まいよ。
気に入らない部分もあるのだが、何だかんだ言って、魅力的
プラスマイナスでいくと、やっぱ、プラスの方が強いんだよね。

*

初風のシヴァーブリンは、何かね、半端なんだよね。
マーシャが好きなのに手に入れられなくて、屈折しているのか、単なる敵役なのか、
どっちつかずの演技のように思えて・・。

最初のニコライ、マーシャ、シヴァーブリンの3人で盆で回るところなんかは、
マーシャを愛おしげに見詰めてるのよ。
でも、監禁していたマーシャをを奪われるシーンでは、ひたすら憎々しげにガン飛ばしている!
うーーん・・。
監禁してまで手に入れたかったマーシャがもう決定的に手に入らなくなったんなら、
絶望するんじゃない?
更に、マーシャが大尉の娘だっていうことをプガチョフに言うのも、
口の端上げてニヤッと笑って意地悪そうに言うのよね。
マーシャが好きっていうベースを考えたら、
そんな「嫌がらせ」めいたニュアンスで言ってるんじゃないと思う。
これは最後の裁判の件にも通じるけど、裁判の時もひたすら「嫌がらせ」ニュアンス。
そうじゃなくて、マーシャを諦め切れないんだと思うんだけどね。

単なる敵役として演るんだったら、もっと徹底して悪党になればいいし。
結局、最後まで殆ど変化が無くて、残念だった。

*

組替えで来たばっかりの汐美のマクシームィチは、良かったよ!
樹里よりずっと良かった。
素朴でいい人って感じで、
「その・・なんつったらいいか・・おっかねえけど、気のいい奴なんで」
なんて、絶妙な言い回しだし、
「気を付けて行け」
って言われてフッと微笑むのがまた人柄の良さが出てていい。
ニコライを裏切らねばならない苦悩もよく伝わって来た。

*

未沙のえるのサヴェーリィチは大劇場の時と変わらず良かった!!
一杯笑わせて貰いまひたーー!!

*

千紘のエカテリーナは、ほんと、すっごーーー!!
このお芝居一番の見物だったよね。
周りの人が吹っ飛ぶ迫力!!
余りの迫力に私まで平伏しそうになった!
もうオーラが漂ってるもんね。
落ち付いて、気品があり、尚且つ抜け目無いムードが最高だ。
マーシャとの歌の掛け合いも、オペラばりの大熱唱が心を打つ。
もう誉め殺しさ。(笑)



それでは、最後に風花について。

マーシャ役は、決して娘役風花舞を生かせる役ではないと、不満だったが・・。
1000daysで見てたらさ、もうそんなことはどうでもよくなった。
風花のマーシャは充分感動的な出来だもん。

登場シーンの鮮やかさよ!!
フォルムが素晴らしく、決してぶれないキレの良いダンスと満点の笑顔!
ハッとする可愛さやんけーー!
(もうあの笑顔で、すでに役のつまらなさなんか、ま、いっか・・って気になるよ。)

そして、自分がコサックであることをニコライに告げるシーンの演技の細かいことったら!
もう上手過ぎる!
エカテリーナに直談判しに行く時の真摯さもいい。
(ここも芝居が細かくて上手い!)

そして一番涙ものなのは、ラストシーン。
ベルゴールスクで、雪の中、お墓(両親のお墓でしょう)の前に佇んで歌う姿のいじらしさ!!
なんて健気なんでしょ・・・。
そこへニコライが現れて、マーシャは立ち上がり、パンパンと、スカートに積もった雪を払って、
ちょっと沈んだ表情でこっちを振り向くと、それが驚きの表情に変わり、
次第に喜びが込み上げて来て、最後には満面の笑顔になりニコライの所まで駆け寄って来て抱き付く!
その表情のいいことったらなかった。

まみが、「♪月の〜女神が〜」って歌うところあるけど、
私それ聞きながら、あ〜、風花は本当に月組の女神様だったなぁ〜と思った。

*

風花ーー!
おまーはよー、本当にいい娘役だったよー!!(涙)
(ちょっと「Vibe Vox」のジョージ風で行くぜ!・・って誰も知らねーよ!)

2番手の頃はさ、麻乃が好きだった私は、
品のあまりないのと、美貌不足と、キツそうなのとで、風花がイマイチ好きにはなれなかったんだよ。

しかし!トップになった途端に、めっきめき綺麗になったし、
物凄い真面目で努力家で久世さんの芝居によく付いて来て、芝居もどんどん上手くなった!
しかも、自分は出るとこ出て、その上、相手を立てることも忘れない!
もうさ、踊れない久世さん&まみに、ちゃんとタイミング合わせて踊ってくれて、
「CAN-CAN」で久世さんと2人、ターンするとこなんて風花の涙ぐましい気遣いにびっくりしたよ!
踊れる風花には辛かったろう・・。

思えば、風花のトップになってからの目覚しい成長は、
圧倒的なダンス力というバックボーンから来る自信に支えられていたのだろうな。
ほんと、ダンス=風花、風花=ダンスやね。


そして舞台に対するとことん真摯な姿勢!!
舞台を観てたら、本当に、風花がどんなに全神経を舞台に注いでいるかが、伝わって来るよ!!
雑誌・TVで言ってることも、いちいちもっともで的確でさ、なんて賢い人なんだろうと感心するばかり。

そうさ!何だかんだ文句も言ったが、私はね!
役者として、そして宝塚の娘役としての風花舞の気概に惚れていたよ!!

でもさ、まみと組んでからは、バカ歌劇団のせいで、
まみ共々柄でもない役ばっかり続いちゃって、それは心残りだけどね。
でもどんなに柄違いの役でも、一生懸命やって、一定レベル以上のものを作り上げた風花はエライ。

もう宝塚で見れないのは淋しいが、でも風花ならきっと外に出てからもいい女優さんになるだろうから、
これからの風花の第二のキャリアを楽しみにしたいと思う。
頑張れよー! 風花!





さてー、ショーの方は、まみオンリーで行きます!!
飛ばすよーー!
(キレてるので、まじでファン以外は付いて来れないでしょう・・。)

あ!でもその前に、紫吹が休演した時の月組のショーは、むやみやたらと地味だった・・。
矢張り、紫吹は欠くべからず存在なのね・・と実感した。
休演してみてやっと気付く私も間抜けだけどさ。
組替えで来たばかりの頃は、月組には合わねーー!勘弁してくれーー!
とか思っていたのだが。
(ファンの人、すまん。月組ファンとしての正直な気持ちだったのだ。)

*

さてー、ショーの構成のつまらなさは大劇場の時と同じで、
特に「ブルーモスク」を変わらず続けていたのには仰天&ゲンナリしたが・・
しかし、私はひたすらショーのまみ見たさに通い続けた。
芝居では存在感の薄いまみだが、ショーでは元気元気!
まみはやっぱ、ショースターだなっ!と改めて実感。

そしてね、このショーのフェロモンの権化・まみはね、めっちゃめちゃツボにはまりまくり!
私は、死んでもいいほど幸せだったのさーーー!!
もうどうにでもしてくれーー!ヘロリンって感じ。
地方の「プレスティージュ」以来の大満足で、「Alas」「WSS」と続いた
「ちげーー!私の見たいまみはこーいうまみじゃねーー!」っていう不満が一気に解消された。

何か、お芝居で柄でもない役ばかり演らされてるから、 ショーではその鬱憤を発散すべく、
あれほど濃ゆい、ウネウネ、ネットリ、ネバネバした(笑)色気を振り撒いているのかしらん・・
と思うほど濃いかった。
まじでヨダレものでした。



オープニングは、眉間にシワを寄せてひたすら踊るまみが、かっこよい〜〜〜!
おー、その眼がいいのよ〜〜!眉間のシワ絶好調〜〜!!衣装も似合っている〜〜!

この後の 黒地に金の刺繍の総スパンもよく似合って美しいが、
掛け声もドスきき系でセークシー!だが、
何と言っても、銀橋下手で去り際にかます、もうっ、もうっ、こうね、
流し眼しながらソフトなウインク!!
ぎゃあーー!即死じゃああーーー!!!
なにさーー!あれはー!なんなのさー!!!
あれはズルイ!!
死ぬしかないじゃん!

あの一瞬のために私は通い続けた・・と言っても過言ではない。

でも、続く「レッド・ランタン」もかなり爆死度高かった。
登場からして、暗く輝く存在感&色気がたまらんが、
一筋垂らした前髪がなにやらめちゃめちゃ色っぽい!!(それをスッと指で触るのがまた・・フガー!)
もう流し眼も更にバッシンバッシンやってくれるわ、
最後お口半開きで手をウネウネするのは悩ましげ(爆笑)だわで、力抜けます。
えっちい過ぎます!
ツボ押さえ過ぎ!!
フェロモン出し過ぎ!!

中詰めのルシファーはねー、被り物似合うね、やっぱり・・。
でも最初出てくる時のヅラはおばさんくさくて好きじゃない。
アミもこえ〜よ〜。

後半は、何かデッド・ブレイブ再び!!って感じね。(笑)
(この時背負ってる羽さ、真っ黒が良かったなと思うんだけど・・。
 まあ、衣装再利用だし、しょーがねーか。後ろにはエル・ドラードの住民もいるしよ。)
銀橋での掛け声は、何を言ってるのか殆ど意味不明だが、すっげー絶叫してるよ。(笑)
最後の大絶叫(吠える吠える)&眼カッと見開きは日々激しくなっていった。
最後に見た時は声めちゃめちゃビッグ・ヴォイスで、おまけにエコーしてたし、眼も一層剥いてて、
「おお〜、今日もすごすぎ!おまーは獣か!」と一人客席でウケてた私であった。
そんな獣なまみチャンがまた好きよ〜〜〜〜ん!

「ブルー・モスク」は嫌い。
ファンモード的にも楽しめない、最低な場面だ! ガウッ。
まみは坊さんで色気皆無だし。色気の無いまみはつまらん
しかも口紅がピンクだし。
私はあの濃ゆい赤がいいのよ〜。

「ジプシー・イン・ブラック」は・・胸元覗きまくりね。(笑)
う〜ん、トレビア〜ン、ジュルン。
見えそうで見えないところがいいのよねー!ウッキー!
(どうせオヤジさ!ほっといてくれ。)
でもさ、「ゲーーーー」っていうほど開いていたじゃん、気にならない人なんかいないって!
もう、ここぞとばかりに皆覗いてるって。
双眼鏡大活躍!
大体、顔、胸元、と交互に見てたけど、私は割合3:7(顔:胸元)ぐらい。(爆笑)
ごちそうさまでした。

それにしても、あれだけガバーーと開いててぜーんぜん平気なんて、まみちゃん・・。
無い、無いとは思っていたが、本当に無いのね、胸・・。ボソッ。

フィナーレの歌は、辛そうだったねーー。
息継ぎが出来ないというのはマジで、あれはほんと辛い歌ですわ。
そのせいで、細かくブチブチ切って歌ったりしてて、聴き苦しいが、声量だけはあるので、迫力あるし、
髪振り乱して銀橋では半ば素になりつつも必死に歌ってる姿が可愛いのよ。
ウン、ファン心理ね。(笑)

*

ふう。
(ファンモード文は書くのにパワーが要るので疲れる。)
とにかく、まみの色気を堪能したショーだった。
観終わると、満足で腑抜け状態になるショーだったね。(笑)



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