WEST SIDE STORY(1000Days)


大劇場では5回観てゲンナリしたので、東京では初めからあんまり通うつもりも無く、楽近くに2回観ただけ。
やる気無いファンですんません。

1000days劇場は、仮設とはいえなかなか綺麗でびっくりしたが、座席がチャチ過ぎて尻が痛くなった。
照明もヘボだし音響も悪いし、その上セリも無い〜〜、と文句も多々あったが、
新劇場建ててる間も、こうして専用の劇場でヅカが観れるだけでも有り難いことだ!と思い直したっす。
それに客席と舞台がとーーっても近いのが嬉しいし。
(つーかオイシイのよねー!)

*

さてさて、約4ヶ月振りに観たWSS。
演出面では特に変わったことは無かったと思ったが・・。
(余り気合入れて観ていないので断言出来ない。)
フィナーレもつまらないまんま!
衣装の変更は多少あり。セットは勿論変わってた。
演奏は生で良かった〜と思ったが大劇場の時以上に外しまくってたね、ありゃ。

*

まみのトニーは髪型が変わってたぐらいで、特別変化無し。
(しかし凄いキテレツな頭してたからびっくりしたよ。センターパーツの方が可愛かったのに。)
相変わらず線が細いし。(役自体もヘボだけどさー。それにしたって・・。)
トップになってからというもの、2番手時代のあの華やかさ・鮮やかさ・存在感が影を潜めている。
悲しみです。(泣)

そして、 「チノ、俺も殺せ!」の狂乱部分も相変わらず盛り上がらないしー。
緊張感、感情の高ぶりが感じられず。
この部分の変化を一番望んでいたのに〜〜!
1幕のラストでリフに死体にしがみついてすすり泣くのなんか、大劇場の時より下手になってた。何故だー。
「マリアが好き好き好きだぁぁぁ!」ってのは相変わらずどストレートに伝わって来るが・・。

でも、何か本人はかなり歌の方に気を取られてるのかなという気がした。
何やら並々ならぬ気合が感じられたのだ。(上達の程は別として。)
「Maria」歌う表情とかは凄くいいんだけどね。

そういえば、4列目で観た時、「Maria」でしばらぁぁく眼の前にまみが立って歌っていたんで、
久し振りに真近で見て、思わず嬉しくてニヤけてしまったよ。
そしてその時、まみと眼が合ったような気がした。
ニヤけた変な奴と思われたかもしれんな・・。(汗)



風花のマリア。
東京に来て一番変わっていたのがこの人だ!
とにかく全体に子供っぽく子供っぽく、可愛らしくつくっていた。
大劇場の時と科白回しも声も、全然違う!
余りの変わりようにほんとにびっくりした。
登場の「ねぇ、アニタ、お願いよ!あと3センチ!!」のとこからハッとしたもんね。

「もう、ベルナルド!」
「ハン、チノを見てても何も感じないわ」
「パパとママに言いつけるわよ。あんたと兄さんが映画館でしてること!!」
などの科白も、大劇場の時はちょっとキツくて意地悪っぽかったのだが、
東京では非常にソフト。オブラートにオブラートに包んでいるって感じなのだ。
それゆえ子供のイタズラっぽいニュアンスが表れていた。
ミス・サーティンスを見送ってからの科白、
アニタ「やっと帰ったあのクソババ!!」
マリア「ブラァボー」(巻き舌。)
これが又かわいい!

大劇場の時は役の年齢よりちっと老けて見えたんで、「おお良くなったじゃん!」と嬉しかった。
歌に関しては・・そりゃあ大劇場の時と比べれば良くなってはいたが、
「Tonight」は矢張りウットリ出来るデュエットではないのであった・・。

最後の場面の良さは相変わらずで、うかつにもしてしまった。
アニタとの掛け合いも迫力に押されて感動してしまったし。

*

紫吹のベルナルド。
相変わらず色気ムンムンで少年っぽさには欠けるけど、いいです。
「特大のベッドもだ!」
っていう科白があんなに似合うジェンヌも、そう居まいよ。(笑)

びっくりしたのは、
大劇場で散々やっていたあの落ち着きの無い クネクネ、フニャフニャ、ニヤニヤが無くなっていたことっ!
スッと立っていたのである。あのフニャクネが嘘のよう・・。
いや、良かった良かった。
但し、決闘シーンではやっぱり軽さが残っていた。軟派な感じがして感心しませんな。



リフの初風はひょっとすると一番変化が無かったかもしれん。
「Cool」の上手さには相変わらず感激してしまったが。

*

樹里のアニタは大劇場の時から更にパワーアップ。
素晴らしい出来で一層存在感・輝きを増していた。
ほんと、影の主役であった。
「America」はやっぱり圧巻だったし、演技的には後半の深みがグッと増して、
マリアとの掛け合いも、 アニタの切なさを思ってホロリとしてしまったぐらい。
文句の付けようが無いです。
退団してもいい女優さんになるだろうなぁなどと思った私であった。

*

しかし、ドックの立ともみは全然改善が見られず残念。
やたらキツいばっかで、子供たちを心配しているというよりは、呆れてるみたいなニュアンスが強くって困る!
老人らしく世の中悟ったような哀愁は皆無。
ドックは完全に傍観者で、短期間で起こる色んな出来事を、
心配しつつも1人離れたところから静かに見守っている役なのにさ、 何であんなにカッカしてんのさ。
もうほんとキツくていやん。

*

それにしてもこの1000days公演が終わって私はほんと!!万々歳!!の気分だった。
だってやっとヘボトニーともお別れよっ! 半年間辛かった・・。
トニーはつくづく宝塚のトップスターにはあるまじきカッコ悪い役だった。
(しかもまみの持ち味を生かせる役では全くないしよー!)
「押すんじゃないっ!」の科白なんかウケてしまったもん。
月組にWSSを持って来て、まみにトニーを演らせた歌劇団め、未だに恨めしいぞぉぉ〜〜。



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