Practical Joke 〜ワルフザケってことにしといてくれよ〜
(シアタードラマシティ・3月11、14、15日&赤坂ACTシアター・3月29、30日)


いやはや正塚先生は偉大ですね。
やっと議論する価値のある作品に巡り合えました。
今迄辛かった。
LUNAに始まって、ゼンダ、そしてソナタ…ああああああ。
まぁ取り敢えずPJの話を進めよう(笑)。
過去の作品についての愚痴は散々書いてきたんだし(笑)。

因みに今回、私は合計七回この芝居を観ました。DC四回、ACT三回。
チケットは前売り直後、全く持っていなかったのに(笑)、
でも、譲って頂いたり、オークションで競り落としたり、友人が取ってくれたり。
まさか七回も観れるなんて思っておらなんだ(笑)。
感謝感激雨霰。声をかけてくれた人達、本当に有り難う。
私は義理堅い方だからね、恩返しするよ、きっとね。(二ヤリ)




あさて。初見の時、実はラストは呆気に取られました。
だって、ジルが、ジルが、ジルが可哀想じゃないかーー!!
あのまま終わりなんてーーー!!!

「そんなバカな」って言いそうになったぞーー!
あんな終わり方があっていいもんだろうか。
ハッキリ言って、ネタを振るだけ振って終わってしまった感がなくもない。
だってドイルに関しては何も起承転結がないんだもの。
彼に関しては何も解決してないじゃん。

というか、 そもそも、ドイルに関する書き込みが少なさ過ぎるんだよね全篇通してさ。
また、脚本の書き込みの少ない分を補うほどまなみには演技力はないし。(あらっ)
(正塚はそれを分かってる筈なんだから、しっかり書き込みしてくれないと困るのよっ!!)
だから、初見の段階では私にはドイルの魅力が分からなかった。

彼は事故に遭って何時死ぬかも分からない身体になってしまってから、
家族や恋人の元から逃げて来た訳でしょ。
「元の生活に戻って前と違う自分と向き合う勇気は無かった」とか言ってたよね。
逃げたのよそれは。現実を見詰めるのが怖くて逃げたんじゃん。
そしてジルに出会って彼女に惹かれながらも、結局又逃げた訳でしょ?
同じ事繰り返してるんだよドイルは。それで話は終わっちゃったのよ。
だから起承転結がないっていうのよ。正塚作品って、話の大きな流れの中で、
主人公の心の変遷ちゅーのがかなり重要なポイントになるでしょ何時も。
今回その部分が半端。
彼の中では何も積極的かつ明白な結論は出ていないじゃない。

「普通に暮らす」って?何もかもから逃げて?
…それってさ、へタレやん!?(笑)
もうねーーーー!ジルはドイルの部屋に押しかけて行った時、「また逃げるの!?」
くらい言ったっていいと思うよ。あの長く、この上ないほどにストイックなラヴシーン、
あそこでもっとドイルを追い詰めてやればいいんだ!!(ふんがふんが)

まぁ、ドイルの、「相手に何もしてやれないから」っていう思いやりも分からなくはないよ。
でも、最後のあのジルへの仕打ち(笑)を見たら、その「思いやり」が
自分が逃げている事を正当化する為の言い訳みたいに思えてきてしまう。
だって あのやり方はジルの事を考えているようで全く考えていないじゃない。
幾らジルが「貴方が生きてる限りそうよ。」と言ったからってさ。
あれでジルがどんな思いをするか、それが分からないほどドイルは馬鹿じゃないでしょ。
それを考えたらあんな事は出来ないよ普通は。
しかもジルにあんな嘘をつく役をマウロにやらせるなんて。
で、本当は惹かれていた、好きだった女に対してあんなことしておきながら、
自分は海を見ながらヘラヘラしてるのよ。
(馬鹿なのかあの男は。笑。)
そうなのよ。
はっきり言って、あのラストを見せられたんじゃあ、
「ドイルは本当にジルを愛していたのか?」っていう部分に疑問が湧いてきちゃうのよ。

ジルが酔っ払って部屋に押しかけて来た時、あのラヴシーンではあんなに苦しそうだったのにさ。
「何処かで求めてしまっているから〜♪」なんて掠れた声で歌うくせにさ。
(でもここの歌がいいのよーーー!!掠れた声から入るまなみの歌唱も抜群。泣ける。)

そんなんだから、それまで感じていた彼の魅力、
例えば、「トラブルバスター」なんていいながらも
結局やっている事は「人助け」だったりする事や、
そのやり方が、人の気持ちを汲んだ上での極めて紳士的なやり方であるとか、
また助けた人から感謝されても、「それが仕事だ」とサラリと言ってのける
押し付けがましくない優しさを持った人であるとか、

そういうのが全部吹っ飛んじゃう訳よ、あのラストでさ。

(はっきり言ってドイルは死ねば良かったのよ。私は真剣にそう思う。笑。)
(初めて観た時は、マウロがジルに手紙を渡すシーンでドイルが本当に死んだのかと思って、
 ジルが可哀想でちょっと泣いていたんだが。騙された!!笑。)

まぁそんな感じで、今回は恋愛部分が消化不良だと思う訳なんだわ。
あのラストシーンではそれ以前がどんなによくてもがっかりしてしまう。
(あの長ーいラヴシーン、本当にいいのに。だってラストがああだと分かっていてもやっぱり切なかったもん。
 泣けたもん。だからこそ勿体無くって腑に落ちないねん。)

今回は、恋愛よりも ドイルとマウロの友情、こっちの方が素敵だったし共感出来た。
複雑怪奇な事情を抱えたドイルにとって、深刻振らずに懐いてくる(笑)単純明快なマウロは、
何だかホッと出来る存在だったんだろうね。
最後のあの二人の2ショット、そこからフィナーレへの流れは、
何度観ても素晴らしくって泣きそうになる。

じぃーーーーーん。

*

それからね、冒頭のお芝居導入部分が少々分かり辛い。
現在のドイル→その少し前のジル→回想っていう流れのところ。
正塚先生らしいと言えばらしいが。お洒落で入り込み辛いところが非常に(笑)。
それに続く、現在の(少し前)ジルの「ドイル、私書くわ!あなたのこと…だから…。」ていう科白、
もうこれ以上ないくらいに気障ったまなみが登場してジルの科白をさえぎっての
「Shh...!もう、いいじゃないかハァ…。」(笑)。
(ココはまじで英語のShh...!のつもりで言ってると思うまなみとしては。笑。)
そしてタンゴ。導入が分かり辛い上にここが一番謎(笑)。
私、最初観た時は何なのか分からなかったけど、
今はジルの幻想に近い回想だったのかなと思ってる。
最後にドイルに会った時の事を思い出してるのかなと。科白も同じだし(笑)。
「もう、いいじゃないかハァ…。」
更にお芝居中、ドイルまなみが歌でしか心情を吐露しない為に、
歌詞をしっかり聞いていないと意味不明になっちゃうし(笑)。
基本的に、一回の観劇では完全にストーリーを把握するのが難しい芝居だったと思う(笑)。

それとね、映画クランクアップ間近の「ロクでなし」場面とカレンの記者会見の場面は、
イキナリのテンションと展開でびっくりしてついて行けなくなる(笑)。
そんな、急にミュージカルされても(笑)。浮いてるのよあの二場面、全体の流れから(笑)。

*

でもって。実は「Practical Joke」って、
同じ正塚の超!!名作「WANTED」の出来そこないと言ってもいいと思うだがどうだろう(笑)。
とにかく主役二人がダブるの。ストイックなラヴシーン、そのあと二人がそれぞれの心情を歌うところ、
縋り付いてくるジルを拒絶するドイルなんて見事に。
「Practical Joke」が名作になりえれなかった理由は、
ドイルの生き方とその根底にあるものを客が納得・共感できるくらいに書き込みしていなかった事と、
あとはやっぱりあのラストシーン、そこにあると思う(笑)。

だがそういったマイナス面を補って有り余るほどに!
「Practical Joke」ときたら、全篇通してお洒落なことお洒落なこと。
幕間の繋ぎ、ダンス、音楽、セット、衣裳、科白、全てがも〜〜う「トレビア〜〜〜ン!!」
特にフィナーレの構成は素晴らし過ぎる。
私が今迄観てきた正塚作品といったら殆ど月組になっちゃうけど(笑)、
しかも割と最近のものばかりだけど(笑)、でもこんなにお洒落な舞台は初めてなんじゃなかろうか。
他の先生には絶対に真似出来まいよ。
正塚先生にしか作り出せないよこのムードは。

でね、特に高橋城先生の作る音楽が抜群にいいのよーーーー!!!
全ての曲が本当に良くってさぁ、もう泣ける曲ばっか。おーいおいおい…。
フィナーレのアレンジも、ジャズ風の「もういい加減うんざり」(←勝手に曲名にしてる)
を初めとして見事としか言いようが無いっ!!

このお洒落さと曲の良さ、これがこの作品の最大の魅力だったと私は断言する(笑)。

そして、マイナス面があっても私はこの作品が好きだったと断言する(笑)。





ドイルのまなみはヴィジュアル抜群。
もうずっとスーツだしさ、バーバリーのトレンチだしさ、バリバリのおっさんだしさ、
何より何より持病持ちで喘いじゃうしさーーーーーー!!!
もうなんてツボを突きまくってくれるのかしら正塚先生ったらっ!!!!
これを見ちゃったらもうぱんぱんロココには戻れないーーーーー!!

でも真剣にね、まなみの「Practical Joke」におけるヴィジュアルの素晴らしさっていうのは、
公演中のまなみの精神状態が良かった何よりの証拠だと思うのよ。
思うに、トップになってからのまなみは、舞台上でのヴィジュアルに精神状態がかなり色濃く顕れている。
例えば中国公演の時、それはそれは凄まじいやつれようでこっちも相当切なかったもんだったよ。
私は上海の方へ観に行ったけど、頬がこけちゃってて本当に痛々しくてさぁ…見てて辛かった。
すんすんすん。
あの時はやっぱりしんどかったんだと思うの。身体も心も。
でも、身体が辛くても精神的に充実していれば、まなみは輝けるのよ。
螺旋ノバの時なんかまさしくそうだった。
夏場だったし公演内容もハードだったし、身体は相当しんどかったろうと思う。
実際、まなみはかなり痩せてたし。でも舞台の上のまなみは物凄い生命力に溢れてたのよ。
(あの瞬発力は何だ!)
それはそれはもう眩しいくらいに神々しいほどに光り輝いていたもんだったさ。
そして今回、まなみは本っっ当に綺麗な顔をしてたのよ!!!
楽前日の挨拶でね、「Practical Jokeという作品に出会えた運命に感謝したい。」
というような事をまなみが言っていてさ、それで私は「ああやっぱりそうなんだ…」って思ったの(笑)。
人伝に聞いたまなみの楽挨拶も、とっても前向きなものだったし(笑)。
退団発表をしてからこっち、どうにも不安定な様子のまなみに、
「Practical Joke」はホンマに「救済」だったんだなぁと(言葉借りる、すまん、M氏。)、
その点についても正塚先生に二重に感謝です。(ってあんたはまなみの保護者か!!笑。)
「有り難うーー!有り難うーー!!嬉しいよーーーっ!!」(マウロ)

あ、役の話役の話(笑)。
えっとそういう訳で(笑)、ヴィジュアルは文句無しだし、
ラヴシーン、タンゴのダンスシーン、など部分的にいい場面もあったけど、
客観的に考えてドイルという役は、まなみにはどうにもやりこなせんと思うし、
実際やりこなせてなかったというのが私の結論(笑)。

先にも述べたけど、
脚本上のドイルに関する書き込みが少なくてかなりいい加減なのよ(笑)。
(この部分は本当に正塚先生を責めたい。これは正塚先生の手落ちなのよ基本的には。
 まなみの演技力云々だけを責めるのは不憫だ。笑。 )
だから足りない部分は補って演技しないと
ドイルという男の行動に説得力は持たせられない。

ドイルの抱えているものも、ドイルの捨ててきたものも、ドイルの置かれている状況も、
全てが複雑に絡み合ってもつれあっているんだもの。
ドイルの内面の葛藤は計りしれない。

あんなの相当演技力の高い男役じゃなきゃ演じ切れんって。
でも、まなみのドイルは本当に淡々としていて気障で、…それだけなのよ(笑)。
何時死ぬか分からないような男だなんて思えなかったし、
過去を捨ててきた事に関しても何の感情も読み取れなかった。
歌になれば、内に秘めた感情を吐露する事は出来たけど、でもそれだけじゃダメでしょ。
(大阪では歌の部分も案外淡々として歌っていたが、それが東京に来てからはエラく派手な
 感情の発露になっててびっくりした。顔が凄かった。もう泣きべそみたいな顔してた。
 アクションも凄かった。仰け反りも始まった。笑。特に盛大なのが一部ラスト。
 東京ではここが一番泣ける半面、まなみの余りに凄い百面相に一瞬冷静になって
 笑っちゃったりもして、少々困ったわしである。笑。)
何気ない普段の生活でも、複雑な事情・心情を匂わせられないといけなかったと思う。
ジルが初対面からドイルに惹かれたのは、多分そういう部分を感じたからなのでは?
何となく気になっちゃってほっとけなくって。(あ、まなみ本人と同じだ。「ほっとけない」。笑。)
ああそれなのにそれなのに…。
とにかく、ドイルの人物像に関しては
どうにもカッコつけばっかで薄っぺらな印象が拭いきれなかった。
それに加えてあのラスト(笑)。
カリブに思いを馳せるのもしつこ過ぎだって(笑)。あれじゃアホだよ、一人でいっちゃってさ(笑)。

でもラヴシーンは良かったと思う。さっきも言ったけど。
正塚先生のラヴシーンは本当に秀逸だ。
腕のマッサージをして貰っている時のまなみの顔はいい。(眉間にシワ。)
感情が昂ぶってきそうなのを押さえてるようなところも、
ついジルを愛おしそうに見ちゃったりするところも、
そういう感情を振り切って「結婚も出来ないぞそんなんじゃあ。」って言うのも(笑)。
通常ならここでコトに及んでいるのが当たり前の場面だと思うけど(笑)、
でも正塚先生だとそうはならない。このラブシーンはそうならないからこそ良いのよ。
それからジルを追い返した後の歌が最高。掠れた「何処かで…♪」から入る歌唱が見事ーー!
歌の最中にお酒を飲んで横から少し溢すのも見事ーー!
器用にやるのよ毎回、衣裳を汚さずに(笑)。
(最後に観た時、まなみ、ここで泣いてた。思わず私も泣いた。笑。)
ただね、最後のパーティー。そこで久々に再会したドイルとジルはタンゴを踊るでしょ?
で、そこでドイルはジルを抱き締めるのよ!!!
これって滅茶苦茶蛇足だよ!!
あんなに徹底的にジルを拒絶した人がよ、何でそこで抱き締めるねんーーーー!!

と、これは脚本に対する文句だが、でもまなみもアカンかった(笑)。
ムードもへったくれもないし、ジルを抱き締める動作に、やっぱり何の感情も読み取れない(笑)。
ハーーーーーーーーー。




一方、ファンモード的にはね、
もう見たいものを全て見せて頂きましたという感じで、
劇中何度昇天したか分からないほど。

スーツにトレンチ。
ちょいと陰のあるオッサン。
(凄んごいオヤジだった今回のまなみは。私的ドイルの推定年齢は30代半ばだが、
 東京後半はもうそれを通り越して中年、いや初老に見えた。………ちょっと嘘。笑。)
しかも持病持ちで劇中何度も喘ぐ。喘ぎまくり。
素晴らしくストイックな素敵なラヴシーン。
劇中ネクタイ結び。
構成も衣裳も曲も素敵過ぎて声も出んフィナーレ!!!!!
いやーーーーーーーーーーーーーーーーっ!!!!!!!!

もうまなみの細い身体のラインを久々に堪能しまくりでじゅるじゅるが止まらなかったわよ。
(だってロココはぱんぱんなんだもんーーー!!
 どうしてあんなに詰め物入れるのまなみったらーーー!!!)
特にエエのがロケンロー「もういい加減うんざり」まなみ!!
ロケンローでアップテンポときちゃあ、
歌は相変わらず全然歌えてないまなみだったが(笑)、

でもねーーー!!!
薄着でしょ!?んでもって踊るでしょ踊るでしょ!?ターンとかしちゃうでしょ!?
上着を肩にかけてポーズ決めたりしちゃうでしょ!?ソファまたいじゃうでしょ!?
もうねーーー!!!身体のラインが身体のラインが…あっ。(昇天)
おまけにネクタイまで締めてくれるし頭はクシャクシャッってしてくれるし、
うおおおおおおっ!!!何て美味しいのーーーーっ!!!

ハァハァ…い、いかん、ヘンタイのようだ…でもハァハァ…。

でも何と言っても喘ぐ場面なのよねーーやっぱり!!
もう三時間ずっと喘いで貰ってってもいいていうほどえがった。

(受けまみ派には二重にたまらん…。うおっ。)
最初に発作(?)起こす時なんてもうゲイジツ作品のよう…。何て素敵…。
ソファに横になって苦しそうに眼を閉じてるまなみが(でも唇は半開き…半開き!!)、
うっすらと虚ろな眼を開いていくその様っっ!!
そのなんと色っぽいこと美しいことーーっ!!

もうもうそこの部分だけビデオに撮ってスローモーションで回して一生見ていたいーーー!!!
額には髪の毛が一筋ハラリと落ちて、カリブに思いを馳せて空を見詰めるその眼差しっ!!
ああ…っっ。
「もうかんっぺき!!!」(ゆら)
ラヴシーン前、自室での喘ぎもいい。
ここはなんたってソファに横たわってからの「仰け反り」がぁあああああーーーーー!!
あああもうもうもうーーーーーーーー!!!!!!!
なんてえっちなのセクシーなのたまらんわーーーーー!!!!!!!!!!
もう絶対、持病持ちで喘がせたら宝塚ナンバーワンだわまなみはーーー!!!

ハァハァ…。

フィナーレもたまらん。
黒いスーツに黒のストライプのシャツに、
黒のネクタイ、ベルト、サスペンダー!!!!

これでめっちゃお洒落な振り付けを踊っちゃうのよ、ポマードテカテカのオヤジなまなみがっ!!
(今回のまなみのポマード度はマックスよ。凄いよ。ゼリーみたいにテカテカよ。)
黒いスーツ(しかも細身)なんて…黒のストライプのシャツなんて…
し、 しかもサスペンダーなんてぇぇぇえええええええええええ!!!!!
ご存知だろうか皆さん。(突然)
411はサスペンダーが大好きである。
ノバのソールも、銀橋の「ムチョムチョ」でサスペンダーを付けていたが、
それも大層ウヒョウヒョだったもんなのであるが、
でも何でサスペンダーってこんなにいいんだろう…。分からない…。
でもいいのよ、サスペンダー…ああサスペンダー。
今回はね、踊りながらターンとかした時に上着が翻って
チラチラ覗覗くサスペンダーが滅茶苦茶いいのーーーーーーーーー!!!
うおおおおおおおおっ!!!!バシバシ!!(暴れている)

霧矢との掛け合いから始まる最初の白い衣裳の踊りも可愛くって大好き。
まず掛け合いがいいのよーー!!!
パンチパンチパーンチ!ってやるのも、そのあと二人で眼を合わせて二カッってするのも、
ピョンって飛び降りるのも、そのあと意味有りげに又二人で二ヤッて笑うのも、
全部、お洒落できゃわいいよーーーーーーーーーーーーーーーーーーっっ!!!
踊りも振り付けが可愛いのーーー!!!
流れから浮いているラテンな紫衣裳のところはね(笑)。
唯一「宝塚観に来たんだなぁ…」って気分にさせてくれる場面(笑)。
単調で退屈なのであんまり好きじゃない。
振り付けも娘役の椅子を使ったセクシーダンスは見物だが(笑)、
まなみの踊りはつまんないねん(笑)。
でも、 場面最後の方での「遊び」はまなみとっても楽しそうで可愛い。

最後の挨拶は毎回日本語が殆ど喋れてなくって、本当に可愛かった(笑)。
全篇大満足。(ファンモード)





檀のジルは…やっとまともな役が回ってきて良かったねと心から思いました(笑)。
檀は言いたい事言ってる方が魅力的だね。等身大の女性像が似合っていた。
なんだか「銀ちゃん」青年館のタマミ(凄い役なの、コントみたいな。)なんか
思い出してしまったよ、わし(笑)。
お姫様もいいけどさ、あんな飾り物みたいな役じゃあ檀もやりようがないってもんよ。
(↑フラビアとかゾフィーの事を言っているらしい。)
ジルはちゃんと感情の流れがしっかり書き込まれてる役で感情移入もし易かった。
今回の檀は大人の(ここ重要)可愛い女でした。
酔っ払う場面も嫌味なく可愛かったし、「ずるいわよ…。」なんて言いながら
情にほだされてる甘さも可愛かったし(それ迄の強気な追求調から一転して戸惑うのが良い)、
デイビットのドイルに対する物言いにムッとして、
「そんな言い方こそないわよ!」って思わず口挟んじゃうのも可愛かった(笑)。
「さよなら…。」ってドイルの部屋を去って行く時の切なさも凄く良かった。
(ここは、東京来て更に良くなってたね。)
ドイルの死を知らされて信じられない気持ちと怒りと悲しみで混乱しているところとかも
ちゃんとお芝居してたと思う。泣けたもん。ジルが可哀想で。
まぁそりゃあ、相変わらず姿勢は悪いし、ヅラもヘンだっだたし、ダンスも下手だったし(笑)、
な〜んか垢抜けないのも今迄通りだったけど(笑)、でも今回の檀は私は評価したいぞ。
良かったよ檀〜!
(でもひとつ。「だってすぐには動けないもの。」は、大阪の拗ね口調が好きだったよわしはーー!
 東京来て変わってたやんかばかーー!)

*

霧矢のマウロは素晴らしかった。
今回の二番手が霧矢で良かったとつくづく思った。
霧矢の場合見た目がちょっと子供っぽいのでハッタリとかドスがきかなくて(笑)、
マフィア感はあんまり無かったけど、マウロの人物的魅力はちゃんと伝わってきました。
真っ直ぐで純情で単純で生真面目で熱血漢で(笑)。
「メランコリックジゴロ」のバロットにちょっと被るんだけど
(頭が悪くてすぐ自己完結する所とか、ズレたような事言ってるけど本人至って大真面目な所とか。)、
でもバロットを100倍位良くしたような感じかしら(笑)。
で、その自己完結具合、大真面目具合が可笑しくて、最初の
「殴ってくれ。」「罵れ。」
に始まって、
「お互い…、つれェな!!」
「分かるぜ…!」
「助けられたからって言う訳じゃないが、…惚れたぜ!」
等など、本当に笑わせて貰った(笑)。霧矢の間は抜群だよねーー。
偽カルロ・ビットリオに扮するところも抜群に可笑しかった。
(ここは西條も嘉月も上手くて本当楽しい場面。
 …おまけに何だか銀行マンみたいでセクシーなまなみドイルもいるし(笑)、えがった…。)
シリアスなのも上手。
「こんな事になっちまったけど、三年間、俺は幸せでした。」
なんて一歩間違うとストーカー染みた科白も(笑)、
マウロの真摯さが伝わってきてじぃんときた。
最後のドイルとの二人のシーンも霧矢がいい。歌も芝居も(笑)。
で、霧矢が相手してくれてるとまなみも映えるんだな。
出過ぎず引き過ぎずな素晴らしい助演だったと思う。
霧矢マウロ万歳ーーーー!!!!

あっ、でもジルがドイルに惚れてるっていうのを言い当てちゃう件は安易過ぎる(笑)。
正塚先生のミスだねこれは。
お嬢さん一筋で恋愛経験少なさそうで純情そうなマウロが、いきなり、
「関係ねえよ!惚れてんだろ?そういう顔だ。」
「人に言わねえような事を話しちまったことは?」
「訳もわからねねのに誘っちまってるってことは?」
「…又会うような気がする。」
「そいつは惚れてるってことだ!」
…何でそんな事急に言い当てちゃうのよーーーーっ!!!!(笑)
お嬢さんに抱きつかれただけで「おおっ」とか言ってるっつうのに(笑)。おかしいってば。
更に続いてひとつ。「酔っ払わせて抱きすくめて耳に息を吹きかけた。」っていう科白はねー!!
大阪の二王立ちの方が面白かったのよっ!
東京では、帽子を取ってデイビッドの方を向いてかつ手を前に出しながら、
ちゅうアクションが入ってた…ブツブツ。正塚のばか〜。改悪〜〜!

*

西條は、どうにも地味過ぎるし控え目過ぎるし落ち着き過ぎてる(笑)。
マフィアのドンの娘らしく肝の据わった部分や妙に鋭い部分は上手かったが、
それが行き過ぎたのかなぁ…?
…全体に地味過ぎて女優らしさがなく、今回は×だと思う。
もっと光らなくっちゃあならないよ。「女優」のオーラが全然ないもん。
記者会見の場面も、物凄い派手な登場なのに、現れた西條があんまり地味で悲しくなった(笑)。
(ここは衣裳もへんだけどねーーー!!赤いスーツ。
 へんへんへんーーー!!授業参観じゃないんですからね。)
又、カレンという役そのものが物事分かってて賢過ぎるほど賢いんで、
西條の地味さを益々助長してしまって(笑)。

もうなんか、「はい。はい。」なんて言ってる姿は仕事の出来る事務の女の子のようだった…。
賢いばかりで地味な上に色気もなかったしなぁ…。
あ、凄い文句ばっかりだ(笑)。
でも私は西條は好きなんだからねー!月組の娘役って感じで。(どういう感じだ)
西條にあんな派手な肩書きの役やらせないでよ正塚先生(笑)。
西條は元来、ジルとかカトリーヌな人だと思う。(ジルはいいと思う。見たいな。)

*

大和は今回、派手でお馬鹿さんで浮気性で、でもなんか憎めないという役所でして、
まずこういう役を与えた正塚先生に感心。歌も一切ない、でも目立つという。
(…小池「PUCK」における「ボビー」系なのよ、デイビッドっていう役は。笑。)
で、大和ね、「憎めない」ムードも「お馬鹿さん」ムードもよく出ててとても良かったと思う。
色んな女の子に目移りしちゃうけどそれはいちいち本気なんだっていうのも
ちゃんと伝わってきた。
彼に悪気は無く、ただ、深く考えない、自分に正直なだけな人なんだろうと(笑)。
ドイルを頼り切っている様子や我侭な甘えた振りも可愛くて良かった(笑)。
特殊メイクも大変だったろうね(笑)。お疲れ様だわ。
ただ、映画の撮影のシーンは長過ぎてつまんない。
これは演出が悪いと思うけどね。正塚先生に責任あり。
音楽が五月蝿過ぎるしそれに負けじとわめいている大和の科白も五月蝿過ぎる(笑)。
その割に何言ってんのかわかんないし。しかも大和のボケが分かり辛くて笑えないし。
因みに大和デイビットの白眉は一幕の最初の方、
マウロを殴ろうとしても殴れず、罵ろうとしても罵れないところ(笑)。

あれは抜群に可笑しかった。正塚先生の演出指導も良かったのだろうけど、
あんなレヴェルの高い笑いは久し振りだったよほんと(笑)。
(そうそう、正塚の作り出す「笑い」ってのもヅカにしては物凄いハイレヴェルだと思う。
 「その人間の置かれているシチュエーションからついつい取ってしまう行動、
 そこに生まれる可笑しさ」っていうのが多い気がするが、これって高度よ。科白も上手いし。
 …ソナタのまりあんでる&オックスの間の悪くて下手なアドリブ合戦とは大違い。暴言。 )

*

汐美監督も可笑しかった。
この人は悪い人やらせても抜群の凄味を見せるが、
「いい人ムード」出させてももほんといいのよね(笑)。
仕事にはシビアで極論振りかざすけど、基本は気のいいお洒落なフランスのオッサン(笑)。

嘉月サンダンス良かったです。
上手い。小悪党振りがたまらんです(笑)。
気障なくせにその見事な小物っぷりときたら!(笑)

「今、仕事のことを考えてるバカはいないだろうな?」
「ぶほっほっほっ!(むせてる)会って来たってお前…それでどうした!」
「5%だっ、それが限界だっ!!」
「…何を。」
「わたくしもご迷惑をお掛けしまして…。」
「ははは…手が震えて…。」
抜群ですな、科白の言いまわしが仕種が表情が。うーん、パチパチ。

サンダンスに絡む那津乃ジンジャーも最高だった(笑)。
何と言っても最初の科白のぶっきらぼうさが可笑しくてしょうがない(笑)。
「車がさっきから待ってますけど。」
あはははははははははは!!
あの短い出番であのインパクト。那津乃最高ーー!(笑)

ゆらマネージャーは面白かったけど、もう娘役捨ててるなこの人はと思った(笑)。
だってヴィジュアルから既に笑い取ろうとしてるもん(笑)。
あの後ろにずれたヅラはデコ全開は明かにその意図が覗える。
しかし、正塚作品ではこんな役回りばっかりだね(笑)。

それから、今回はなんだかとっても、ずっと下級生まで楽しそうにやってたのが印象的だった。
殆ど科白のないような生徒も、生き生きと楽しそうにやってたような気がするのよね。
何よりです。





ゲストブックのレスでも書きましたが、「Practical Joke」は私には、
まなみの「サヨナラ」を束の間忘れさせてくれたお芝居でした。
久し振りに「まなみうっとり」に没頭できた。
それに何よりも、満たされて(笑)ヴィジュアル完璧・滅茶苦茶綺麗なまなみが見れた(笑)。
凄く凄く楽しかったですわ。

さて、あと残り三ヶ月、これからがいよいよ本番(笑)。
最後までガンガン行くぞェェーーーーーー!
キエェーーーーーーーーーッ!!!!


(20010415)



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